「GUNDAM EVOLUTION」をGPU 22種類で性能検証！

GUNDAM EVOLUTIONの検証では、プラクティスモードの戦闘訓練場の一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで計測している

　本連載では、GeForceとRadeonシリーズのGPUを多数使い、特定のゲームのフレームレートを一斉比較していくことで、どのGPUが自分にとってのベストチョイスであるかを示していく。第14回目は2022年9月22日にPC版のサービスを開始した、ガンダム好きにはたまらない基本プレイ無料のFPS「GUNDAM EVOLUTION」を取り上げる。

　用意したGPUは主にハイエンドからミドルレンジでGeForceは15種類、Radeonは7種類の合計22種類のビデオカードだ。取り上げるGPUとそれを搭載するビデオカードの製品名およびスペックは、使用したPCの環境も含めて、記事の最後にまとめている。

　テストの条件だが、グラフィックのプリセットは最上位の「最高」に設定。最大フレームレートは最高の「120」にしている。

GUNDAM EVOLUTIONのグラフィックス設定

視野角や明るさはデフォルトのまま。垂直同期はOFFにし、最大フレームレートは一番上の「120」に設定した

グラフィック品質の一括設定ボタンは最上位の「最高」に設定し、そのほかレンダースケールなどの設定は変更していない

　このゲームはベンチマーク機能を備えていないので、プラクティスモードの戦闘訓練場でザクII［射撃装備］を選び、一定コースを移動した際のフレームレートをCapFrameXで計測した。今回はその測定結果から、フルHDと4Kの平均フレームレートを掲載する。

　ガンダム好きなら一度はプレイしたくなるゲームだ。FPSに慣れていなくても興味がある人も多いハズ。それだけに描画負荷が気になるところだが、GANDAM EVOLUTIONは最近のFPSとしては軽めの部類だ。しかも、フレームレートは120fpsが上限で、それ以上は出ない仕様になっている。

　快適なプレイの目安である60fpsで見ると、フルHDではエントリークラスのGeForce GTX 1630以外はすべてクリア。GTX 1650でも余裕で遊べるゲームと言える。

　最大フレームレートの120fpsもGeForce系ではGTX 1660 Ti以上はすべて平均120fpsに到達していると言ってよく、Radeon系でもRX 5600 XT以上はほぼ平均120fpsだ。GTX 1630でも平均53.6fps出ており、プレイは可能なレベル。フルHDなら、かなり遊びやすいゲームと言えるだろう。

　4Kでも、GeForce系はRTX 3050/2060以上は平均60fpsをクリア。Radeon系でもRX 6600 XT/5700XT以上はクリアとミドルレンジ以上なら十分快適に遊べる。144Hzなど高リフレッシュレート液晶と組み合わせて滑らかな描画を体験したいなら、RTX 3070以上、RX 6800以上を選ぶのがよいだろう。

　ちなみに、プラクティスモードで測定する限りだが、このゲームは平均と最小のフレームレート差が小さい。最大でも25fpsの差と、比較的フレームレートが落ち込みにくいと言える。

　グレード別に見ると、GTX 1650とGTX 1630のフレームレートの低さが目立つ。共通するのは補助電源不要で動作するということ。PCI Express x16スロットに挿すだけで使える手軽さはあるものの、補助電源が必要なほかの19種類のGPUに比べてパワー不足なのがハッキリと見えてしまう。それでもフルHDならGTX 1650は平均86.8fpsと快適にプレイできるフレームレートを出しており、かなり健闘していると言えるだろう。

使用PCはCore i9-12900K搭載のマウスコンピューター「G-Tune XP-Z」

　この連載で使用しているPCはマウスコンピューターのハイエンドゲーミングPC「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」だ。

マウスコンピューターの「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」。メモリはDDR4-3200が32GB、ストレージには1TBのNVMe SSDと4TBのHDDを搭載。価格は60万4,800円から(販売時期によって価格が異なる場合がある)

　CPUはCore i9-12900K(16コア24スレッド)、マザーボードはZ690チップセット、CPUクーラーは36cmクラスの簡易水冷を採用しており、ビデオカードの性能測定をする上でCPUが可能な限り、ボトルネックにならないようにしている。電源も1,200Wとこちらもどのビデオカードと組み合わせも不安のないものだ。

　なお、CPUのパワーリミットについてはLong Duratin Power Limit(PL1)が125W、Short Duratin Power Limit(PL2)が241Wに設定されていた。

使用したビデオカード一覧

　ここで使用している多くのビデオカードは定格クロックで動作しているが、一部OCモデルも含まれている(GPU一覧表のブーストクロックが括弧内のクロックよりも高いものがOCモデル)。

　ASUSのROG STRIXシリーズにはBIOS切り換えスイッチが搭載されているが、すべてパフォーマンス用の「Pモード」に設定。ツールを使うことでブーストクロックをより高められる製品もあるが、今回はツールを使わず、すべてデフォルト状態でテストを実行した。

　また、NVIDIAのResizable BAR、AMDのSmart Access Memoryは有効にできるGPUはすべて有効にしている。

【使用ドライバ】GeForce Game Ready 522.25、Adrenalin 22.10.1