「アサシン クリード ヴァルハラ」をGPU 21種類で性能検証！

アサシン クリード ヴァルハラの検証では、ゲーム内のベンチマーク機能を使用してフレームレートを測定している

　本連載では、GeForceとRadeonシリーズのGPUを多数使い、特定のゲームのフレームレートを一斉比較していくことで、どのGPUが自分にとってのベストチョイスであるかを示していく。第5回目はオープンワールド型アクションRPGとして人気のアサシンクリードシリーズ最新作「アサシン クリード ヴァルハラ」。美麗なグラフィックで重量級に位置付けられているゲームだ。

　用意したGPUは主にハイエンドからミドルレンジでGeForceは14種類、Radeonは7種類の合計21種類のビデオカードだ。取り上げるGPUとそれを搭載するビデオカードの製品名およびスペックは、使用したPCの環境も含めて、記事の最後にまとめている。

　テストの条件だが、グラフィック品質を最上位の“最高”に設定。解像度スケールは100%とした。なお、このゲームはレイトレーシングに対応していない。

アサシン クリード ヴァルハラのグラフィックス設定

グラフィック品質は“最高”に設定

解像度スケールは100%とした

　このゲームはベンチマークモードが用意されているので今回はそれを利用し、フルHDと4Kの平均フレームレートを掲載する。

　アサシン クリード ヴァルハラは、9世紀のイングランドを再現した美麗なグラフィックがウリのゲームだけに、グラフィック品質を“最高”に設定するとかなり描画負荷は重い。

　4K解像度で快適なプレイの目安となる平均60fpsを超えられるのは、GeForce系ではRTX 3080以上、Radeon系ではRX 6900 XTだけだ。ただRX 6800は平均59fpsなので、許容範囲と言えるだろう。

　フルHD解像度で見ると、GeForce系ではRTX 3050、Radeon系はRX 5500 XT以外は平均60fps以上をクリア。アサシン クリード ヴァルハラはゲームの起動時にAMDのロゴが表示されることもあり、Radeon系でフレームレートが出やすいゲームだ。

　このほか、グラフは平均フレームレートだけ掲載しているが、最小と最大まで含めてみると、第3回のサイバーパンク2077と同じ傾向が見えてくる。GeForce系は最小フレームレートは高めだが、最大フレームレートが伸びない。Radeon系は最小フレームレートは低いが、最大フレームレートは高いのだ。

　たとえば、RTX 3080のフルHDは、最小63fps、平均110ps、最大207fps、RX 6800は最小47fps、平均130fps、最大292fpsとなっている。

　グレードごとに見ていくと順当にフレームレートが下がっていくが、GeForce系ではRTX 3060 TiとRTX 3060、Radeon系ではRX 6700 XTとRX 6600 XTで大きな落ち込みが見える。どちらもシェーダー数が減るのに加えて、メモリバス幅が狭くなっている。メモリバス幅がゲームのフレームレートに与える影響の大きさが改めて分かる結果だ。

使用PCはCore i9-12900K搭載のマウスコンピューター「G-Tune XP-Z」

　この連載で使用しているPCはマウスコンピューターのハイエンドゲーミングPC「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」だ。

マウスコンピューターの「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」。メモリはDDR4-3200が32GB、ストレージには1TBのNVMe SSDと4TBのHDDを搭載。価格は56万9,800円から

　CPUはCore i9-12900K(16コア24スレッド)、マザーボードはZ690チップセット、CPUクーラーは36cmクラスの簡易水冷を採用しており、ビデオカードの性能測定をする上でCPUが可能な限り、ボトルネックにならないようにしている。電源も1,200Wとこちらもどのビデオカードと組み合わせも不安のないものだ。

　なお、CPUのパワーリミットについてはLong Duratin Power Limit(PL1)が125W、Short Duratin Power Limit(PL2)が241Wに設定されていた。

使用したビデオカード一覧

　ここで使用している多くのビデオカードは定格クロックで動作しているが、一部OCモデルも含まれている(GPU一覧表のブーストクロックが括弧内のクロックよりも高いものがOCモデル)。

　ASUSのROG STRIXシリーズにはBIOS切り換えスイッチが搭載されているが、すべてパフォーマンス用の「Pモード」に設定。ツールを使うことでブーストクロックをより高められる製品もあるが、今回はツールを使わず、すべてデフォルト状態でテストを実行した。

　また、NVIDIAのResizable BAR、AMDのSmart Access Memoryは有効にできるGPUはすべて有効にしている。