「レインボーシックス シージ」をGPU 21種類で性能検証！

レインボーシックス シージの検証では、ゲーム内のベンチマーク機能を使用してフレームレートを測定している

　本連載では、GeForceとRadeonシリーズのGPUを多数使い、特定のゲームのフレームレートを一斉比較していくことで、どのGPUが自分にとってのベストチョイスであるかを示していく。第6回目はリアル系FPSとして根強い人気の「レインボーシックス シージ」だ。

　用意したGPUは主にハイエンドからミドルレンジでGeForceは14種類、Radeonは7種類の合計21種類のビデオカードだ。取り上げるGPUとそれを搭載するビデオカードの製品名およびスペックは、使用したPCの環境も含めて、記事の最後にまとめている。

　テストの条件だが、グラフィックの総合品質を最上位の“最高”に設定。レンダリングのスケーリングは100%とした。APIはVulkanに設定している。

レインボーシックス シージのグラフィックス設定

グラフィックの総合品質は“最高”に設定

レンダリングのスケーリングは100%とした

　このゲームはベンチマークモードが用意されているので今回はそれを利用し、フルHDと4Kの平均フレームレートを掲載する。

　レインボーシックス シージは2015年発売ということもあって、現在では軽めのFPSと分類されることが多い。そのため、グラフィックの品質を最上位の“最高”に設定してもRadeon RX 5500 XT以外はすべて4K解像度でも平均60fpsをクリア。フルHD解像度でプレイするなら、今回取り上げたGPUならどれでも十分快適に遊べる。

　4Kでリフレッシュレート144Hzのゲーミングモニターと組み合わせ、高精細で滑らかな描画でプレイしたいという場合はGeForce系ならRTX 3070、Radeon系ならRX 6800以上がオススメと言える。フルHDでリフレッシュレート360Hzの超高速液晶を生かしたいと考えるなら、GeForce系はRTX 3060 Ti、Radeon系はRX 6700 XT以上が該当となる。

　全体的にGeForce系が強いゲームだが、グラフには含まれていない最小と最大のフレームレートまで見ても同じ傾向だ。たとえば、RTX 3080のフルHDは、最小447fps、平均527ps、最大609fps、RX 6800は最小396fps、平均471fps、最大542fpsとなっている。

　グレードごとに見ていくと順当にフレームレートが下がっていくが、GeForce系ではRTX 3060 TiとRTX 3060とRTX 3050の間、Radeon系ではRX 6700 XTとRX 6600 XTの間で大きな落ち込みが見える。いずれもシェーダー数が減っているだけではなく、メモリバス幅が狭くなっており、このゲームでもメモリバス幅の影響が大きいのが見て取れる。

使用PCはCore i9-12900K搭載のマウスコンピューター「G-Tune XP-Z」

　この連載で使用しているPCはマウスコンピューターのハイエンドゲーミングPC「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」だ。

マウスコンピューターの「G-Tune XP-Z(プレミアムモデル)」。メモリはDDR4-3200が32GB、ストレージには1TBのNVMe SSDと4TBのHDDを搭載。価格は56万9,800円から

　CPUはCore i9-12900K(16コア24スレッド)、マザーボードはZ690チップセット、CPUクーラーは36cmクラスの簡易水冷を採用しており、ビデオカードの性能測定をする上でCPUが可能な限り、ボトルネックにならないようにしている。電源も1,200Wとこちらもどのビデオカードと組み合わせも不安のないものだ。

　なお、CPUのパワーリミットについてはLong Duratin Power Limit(PL1)が125W、Short Duratin Power Limit(PL2)が241Wに設定されていた。

使用したビデオカード一覧

　ここで使用している多くのビデオカードは定格クロックで動作しているが、一部OCモデルも含まれている(GPU一覧表のブーストクロックが括弧内のクロックよりも高いものがOCモデル)。

　ASUSのROG STRIXシリーズにはBIOS切り換えスイッチが搭載されているが、すべてパフォーマンス用の「Pモード」に設定。ツールを使うことでブーストクロックをより高められる製品もあるが、今回はツールを使わず、すべてデフォルト状態でテストを実行した。

　また、NVIDIAのResizable BAR、AMDのSmart Access Memoryは有効にできるGPUはすべて有効にしている。