Windows 11便利テク

「メモ帳」と「メディアプレーヤー」どこが新しくなった?Windows 11で最新版登場

 ビルド22000.527(KB5010414)の提供開始に伴ってWindows 11にいくつかの新機能が提供されるようになった。タスクバー左端に表示されるようになった天気(気象コンテンツ)が目を引くが、ここでは同じタイミングで更新された「メモ帳」と「メディアプレーヤー」の2つのアプリに注目してみる。

Microsoft Store経由で更新される

 2022年2月15日、Windows 11がビルド22000.527(KB5010414)に更新された。詳しい更新内容については、こちらを参照をしてほしいが、タスクバーの左端に天気のアイコンが追加されたことなどがトピックだ。海外では、Amazon Appstoreの提供開始が大きな話題となっているが、日本では利用できないため、小粒なアップデートという印象になっている。

 ただし、今回のアップデートでは、Windows 11標準アプリの更新も実施されており、Microsoft Store経由で「メモ帳」と「メディアプレーヤー」の2つのアプリが生まれ変わっている。

旧版のアプリ
従来の「メモ帳」と「Grooveミュージック」
新版のアプリ
新しく生まれ変わった「メモ帳」と「メディアプレーヤー」

 メモ帳は、Windowsの定番中の定番アプリだが、「メディアプレーヤー」は従来の「Grooveミュージック」の後継となるアプリで、音楽およびビデオの再生ができる。

 更新は、Microsoft Store経由で実施するが、タイミングはまちまちのようだ。筆者の環境では、ビルド22000.527(KB5010414)を適用する前に「メディアプレーヤー」のみ更新可能で、「メモ帳」はビルド22000.527(KB5010414)を適用後でないと更新できなかった。

 自動更新される場合もあるので、まずはアプリを起動して新バージョンになっているかを確認し、新しくなっていない場合は、Microsoft Storeから更新したり、ビルド22000.527(KB5010414)を適用したりするといいだろう。

アップデートはMicrosoft Storeから
Microsoft Store経由でアップデートできる。メディアプレーヤーが「Grooveミュージック」でメモ帳が「Microsoft Notepad」

メモ帳の進化ポイントを探る

 まずはメモ帳の進化点を探っていこう。

デザイン変更

 メモ帳は、デザインが大きく進化した。従来はいかにもWindowsのクラシックアプリというデザインだったが、ようやくWindows 11のFluentに従ったデザインが採用されるようになった。

 また、フォントサイズはどちらも標準で12ポイントだが、フォントが「MSゴシック」から「Lucida Console」に変更されており、見やすくなった印象がある。

旧メモ帳
クラシカルなデザイン
新メモ帳
Fluentデザインが採用されている

「右端での折り返し」に対応

 機能面では、メニュー回りが若干変更されている。画面を見ると分かるが、新メモ帳では[書式]メニューがなくなっている。では、[右端で折り返す]などの機能はなくなったのかというと、[表示]メニューへと移動され、機能名も[右端での折り返し]に変更されている。

 また、標準で[右端での折り返し]がオンになっており、テキストファイルを読み込むと自動的に折り返してくれるようになった。もちろん、設定は記憶されるため、オフにすれば次回から折り返しをしない設定にすることも可能だ。

旧メモ帳
旧メモ帳では[書式]にあった[右端で折り返す]
新メモ帳
新メモ帳で[表示]メニューに移動し、標準でオンになった[右端での折り返し]

検索ボックスのデザイン変更

 検索や置換のダイアログボックスがモダンなデザインへと変更された。新メモ帳では検索の移動や設定などがアイコンのみのボタンになりスッキリとしたデザインになったが、分かりやすさとしては旧メモ帳の方が上に感じる。

旧メモ帳
文字でしっかり分かる
新メモ帳
デザインはスッキリしたが分かりにくい

絵文字に対応

 新メモ帳は、昨年末にWindows 11のアップデートで強化された新しいデザインの絵文字に対応している。旧バージョンでは、絵文字を入力してもモノクロでしか表示できなかったが、新メモ帳ではしっかりとFluentデザインのカラフルな絵文字を利用できる。

旧メモ帳
絵文字がモノクロになる旧メモ帳
新メモ帳
カラーの新デザイン絵文字がそのまま反映される新メモ帳

設定画面を新設

 新メモ帳には、ツールバーの右端に歯車の[設定]アイコンが追加されており、ここから[テーマ]と[フォント]の設定を変更できる。テーマは、[ライト]や[ダーク]を個別に指定することもできるし、Windowsのシステム設定に合わせることもできる。

メモ帳の設定画面
[設定]画面が新設された新メモ帳。ダークテーマも選べる

無限アンドゥに対応

 [Ctrl+Z]で何度でも編集をやり直すことができるうえ、[Ctrl+Y]にも対応している。この点については、以下の窓の杜の記事掲載されているGIFアニメーションが分かりやすいので、ぜひ参照してほしい。

生まれ変わった[メディアプレーヤー]

 [メディアプレーヤー]は、従来のGrooveミュージックの後継アプリだ。かなり影が薄かったアプリだが、今回の進化で機能が強化さており、利用頻度は上がる可能性が高い。

メディアプレーヤー
新しくなった[メディアプレーヤー]

デザイン変更

 まずはデザインが変更された。従来よりも画面上の要素が少なくなりスッキリとした印象になった。

新旧の見た目の違い
旧Grooveミュージック
全体的にスッキリした印象の新メディアプレーヤー
新メディアプレーヤーは、再生時にアルバムやアーティストの画像も表示できる

再生速度変更やイコライザーを利用可能

 また、再生速度を変更したり、イコライザーを利用して音質を好みに調整したりすることもできるなど、音楽プレーヤーとしての基本的な機能が強化されている。このほか、ネットワーク経由でほかのデバイスに音楽をキャストすることも簡単にできるようになった。

メディアプレーヤーの機能
再生速度を変更
イコライザーを利用可能
右下のアイコンから他のデバイスへのキャストが簡単に可能になった

ビデオプレーヤーとしても利用可能

 メディアプレーヤーの最大の進化点と言えるのは、動画の再生にも対応した点だ。従来のGrooveミュージックが音楽再生専用だったことを考えると、「メディア」全般のプレーヤーとしての利用価値が高まったことになる。

 ただ、従来の[映画&テレビ]アプリも健在なので、どちらを使うかという使い分けが難しくなりそうだ。

ビデオを再生可能になった
ビデオも再生可能
[映画&テレビ]も健在。どちらを使っても構わないので好み次第というところか

地味だが普段使いが便利に

 以上、新しくなった[メモ帳]と[メディアプレーヤー]の新旧アプリを比べてみた。どちらも確実に進化しており、利便性は上がっているので、Windowsの基本ツールとして、普段の使い勝手が向上することは確実だ。一度、試してみるといいだろう。