イベントレポート
SXSWソニーブースで近未来のゲームを体験してきた
2018年3月15日 17:47
ソニー株式会社は、3月9日~17日(現地時間)に米国テキサス州オースティン市で開催されている「SXSW Conference & Festivals」(サウスバイサウスウェスト・カンファレンス・アンド・フェスティバル)に出展し、同社技術や製品を披露している。
スタートアップだけでなく大企業も開発中の技術を紹介する場として使いはじめたSXSW
別記事(Dell、SXSWでVR/MR製品を展示。AIセキュリティの基調講演も参照)でも紹介したとおり、SXSWは初めは音楽祭としてスタートしたイベントだったが、その後IT系のスタートアップが参加するイベントとしても知られるようになった。
米国だけでなく、日本を含む世界各地からスタートアップ企業が参加するイベントとして注目を集めているが、現在ではソニーなどの大企業も開発中の技術を公開する場として活用しはじめており、ソニーの大規模な出展としては昨年(2017年)についでこれが2回目となる。
ソニーブースはSXSWのメイン会場となるオースティンコンベンションセンターから通りを1つはさんだ交差点にあり、SXSWの企業ブースのなかでもひときわ目立つ場所にある。CESやIFAはわりと近未来にフォーカスしたイベントなのに対して、SXSWはスタートアップの祭典という特徴から、近未来から遠未来までをカバーする展示が多い。
今回のソニーの展示も、通常のカンファレンスで言えばプロトタイプどころか“参考展示”と分類するされるようなデモが目立つ示内容になっていた。
会場には、昨年の11月に日本で発表され、米国では1月のCESで初めてお披露目された犬型ロボット「aibo」(ソニー、生まれ変わった新「aibo」を発表参照)が展示されており、その愛くるしいルックスで来場者の視線をくぎづけにしており、容易に近づけないような状況だった。
その反対側に設置されていたのは、ソニーモバイルのコミュニケーションロボット「Xperia Hello!」(ソニーモバイル、小型画面付き卓上コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」を発売参照)。1ダースが壇上に並んで、来場者が通るたびに全機が来場者のほうを向いて挨拶するといったパフォーマンスを披露していた。
ロジック積層型の高速ビジョンセンサー「IMX382」を活用した未来のエアホッケー
今回の展示でもっとも注目を集めたのは「A(i)Rホッケー(エーアールホッケー、ARとAIRをかけている)」というデモだ。マレット(打つ器具)でパック(球になる円盤)を打ち合って相手のゴールにパックを入れて得点を稼いで勝負を決めるという、ゲームセンターやボーリング場などでよく目にするエアホッケーのAR版となる。
通常のエアホッケーと異なるのは、3人でプレイすることと、ゴールが穴ではなくデジタル的に表示されていること。ユニークなのは当初はパックが物理的に1つしかないのだが、ゲームをしているうちにデジタルのパックが登場し出し、物理パックとARパックが混在するというかなり高難度なゲームになる。多くの来場者が熱中してゲームをしていたのが印象的だった。
A(i)Rホッケーの仕組みはきわめて単純だが、使われている技術は高度だ。マレットとパックの動きを判別しているのは、ソニーが開発した高速ビジョンセンサー(IMX382)。IMX382は昨年の5月に発表された毎秒1,000フレームで撮像から対象物の検出、追跡まで処理できる機能を1チップにしたもので、ソニーがデジタルカメラのCMOSセンサーとして発売しているDRAM積層型CMOSセンサーと同じ積層技術を利用して製造されている。
デジタルカメラ用の積層型センサーがDRAMを積層しているのに対して、IMX382では物体を検出し追跡を行なう画像処理のロジックを積層していることが大きな違いになる。
将来的には産業要ロボットなどへの活用が予想されているのだが、今回はそれを民生用のデモに使っているということになる。説明員によれば、A(i)RではIMX382が上下に1つずつ付いており、上がパックの動きを、下が3つのマレットの動きをトラッキングしているという。
また、もう1つのユニークな点はマレットのなかに、ハプティックセンサーが入っており、それがエアパック(つまりARのパック)に当たった瞬間に、振動フィードバックをプレイヤーに与えること。これにより、エアパックを弾いたことをユーザーが知覚できるようになっている。
簡単なことのように思えるが、じつはこれは結構難しい。というのも、エアパックに当たった瞬間に遅延なくハプティックを震えさせるという動作は、ゲームをコントロールしているコンピュータが、マレットがエアパックに当たったということを認識してから指示を出すのでは遅延が大きすぎて、人間には不自然に感じてしまうからだ。
そこへ、IMX382がつねにマレットの動きを監視しているという特徴を生かして、コンピュータがある程度予測を入れながら、先に指示を出して当たった瞬間にマレットのハプティックが振動するようにアルゴリズムを調整しているという。
エアホッケーにしてはすさまじい技術が利用されたデモだが、将来のゲームセンターではこうしたデジタルのセンサーを使ったゲームが増えるという未来を示唆しているのかもしれない。
ユニークなHead Lightを利用して動物の視覚などを体験できる「Superception」
もう1つのユニークなデモはSuperception(超を意味するSuperと知覚を意味するPerceptionをかけた造語)」だ。これは、動物(具体的にはチョウチョ、コウモリ、蚊)の知覚を人間に体感してもらおうというもので、ソニーが開発した新しいタイプのプロジェクタとなる「Head Light」が利用されている。
Head Lightには動きを検出するモーションセンサーが入っており、人間が頭を動かすのに合わせて、プロジェクタから出力される映像が、壁にプロジェクションマッピングとして表示されるようになっている。それにより、動物から外の世界がどのように見えているのかを表現している。
同じようなプロジェクションマッピングのデモとして、「Interactive Tabletop Projector」というデモが行なわれていた。
こちらのデモは最近ソニーがCESやIFAなどでデモしてきた物体の動きを検出しながらそこにプロジェクションマッピングしていくというもので、従来はそれを1台のプロジェクタで行なっていたため、1つの物体くらいしか追えなかったのだが、今回のInteractive Tabletop Projectorでは4つのプロジェクタが利用されており、複数の物体にプロジェクションマッピングできるようになっていた。
Interactive Tabletop Projectorでは固定されたプロジェクタを使っているが、Superceptionでは人間がプロジェクタを内蔵したHead Lightをかぶって動くという点が大きな違いで、人間が動くたびにプロジェクションマッピングも動くため、動物から見ると世の中がこう見えているのだということを体験できる。
こちらもセンサーとプロジェクタの新しい使い方という意味で、ユニークなもだ。これを応用すれば、たとえば球体のスクリーンに入って、360度全天周ディスプレイ的なものを再現するとか、さまざまな用途に使えそうだ。
波面合成技術のスピーカー、プロジェクタ、VRなど各種のセンサーをうまく活用したデモでソニーのセンサー技術をアピール
このほかにも、ソニーの波面合成技術を利用したスピーカーのデモになる「Ghost Whisper」、巨大な立方体のなかにプロジェクタ映像を組み合わせた「Intractive CUBE」、人気サッカー漫画のキャプテン翼の世界観を再現した「サッカーVR」など、とくにセンサーを活用したデモが多く、いずれも来場者が体感できることが特徴的だった。
今後アナログの世界を数値化していくセンサーの重要性は、デジタルの世界で増していくと考えられており、ソニーはそうしたセンサーのソリューションでは世界でも有数な企業だとアピールする意味で、今回の展示は成功だったと言えるだろう。
ここに並べられているスピーカーで再生すると、スピーカーは1方向なのに奥行き感がある音を再生できる。また、方向もコントロールできるので、スピーカーの向いている方向に違う音を流したりでき、たとえば右側には日本語を、左側には英語の音声を流すなども利用可能だとのこと。
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