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ソニーモバイル、小型画面付き卓上コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」を発売
2017年10月17日 18:16
ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社はコミュニケーションロボット「Xperia Hello!(エクスペリアハロー)G1209」を11月18日から発売すると発表し、記者会見を行なった。家族の顔を認識し、自ら話しかけることで、日々の暮らしをアシストする。
価格はオープンプライスだが市場推定価格は150,000円前後。ソニーストアと一般家電量販店で販売される。
スマートフォンとスマートプロダクトを同時に使うことで、スマートフォンだけではできなかった体験を提供する。これまでにXperia Ear、Touch、Agentを提案している。とくに「家族の集う場」を重視しているという。
スマートプロダクト第3弾となる「Xperia Hello!」は、「家族の一員となる存在」というコンセプト。「Mobile World Congress 2016」、「2017 International CES」で参考展示されていた「Xperia Agent CONCEPT」を名称変更した。商品名は、カメラを使って顔をとらえ能動的に発話する点からつけた。ダイニングテーブルの上で家族の一員となるロボットだという。人と人、人とモノの新しいコミュニケーションスタイルを提案する。
卓上サイズのコミュニケーションロボット
「Xperia Hello!」の大きさは高さ216mm、重さ1,085g。胴体部に1,280×720画素の4.6型液晶を搭載。搭載OSはAndroid 7.1。Google PLayも使える。
CPUは1.8GHz(デュアルコア)+1.4GHz(クアッドコア)のヘキサコア(Snapdragon 650)。内蔵メモリは3GB、ストレージ32GB。Wi-FiはIEEE 802.11ac。NFC、Bluetooth 4.2を搭載している。背面にUSB Type-Cを搭載している。SIMは搭載しない。
本体下部に配置された4つの赤外線センサーで半径3m以内の人の接近を検知し、同じく下部に配置された7つのマイクで人の声を聞き取る。頭部には1,320万画素の裏面照射積層型CMOSカメラを搭載し、人の顔を認識する。顔認識には組込型のディープラーニングを活用した識別エンジンを用いている。顔認識機能は10人まで登録できる。
音声認識もノイズキャンセリングを行ない、きちんとユーザーの声を聞き取れるとしている。そのほか加速度、地磁気、GPS、ジャイロ、照度、気圧、気温、湿度センサーを搭載している。スピーカーはモノラルで、首付近に配置されている。
電源はACアダプタ(36W)。基本的にはコンセントをつないで使用するが、バッテリも内蔵しており、部屋から部屋へ移動するときに電源が切れることはない。
ソニー エージェント テクノロジーで応答生成
「Xperia Hello!」には能動的に話しかける機能があるが、ユーザー側から対話をはじめるときは「ハイ、エクスペリア!」と呼びかけてはじめる。任意の名前をつけることはできない。確実に対話をはじめるため、そして呼びかけではない言葉に反応してしまうことを防ぐためだという。
応答生成は目の前にいる人が誰かを識別して返答内容を変える。また応答の履歴によって内容を変化させていく機能がある。それらを「ソニー エージェント テクノロジー」と呼ぶ統合型アーキテクチャーで束ねている。大語彙音声認識をGoogleからソニー製に変更。多くの技術をソニー内製とすることでスピーディに多くの機能を作れるという。また応答も早くなった。
モーターは3軸(本体回転、頭上下、首左右)。「Xperia Hello!」は最初のデザイン段階から重心をセンターに寄せることでギアの負担を軽くし、静音性を確保した。首をかしげるような動きもできるようにした。それと目のLEDを組みあわせることで30種類の感情表現が可能。スイッチ類は底面に集中している。センサー類も目立たないように配置されている。340度回転できる。
機能はコミュニケーション、インフォテインメント、見守りの3つ
おもな機能は家庭内外の家族をつなぐコミュニケーション、ネット情報を伝えるインフォテインメント、見守りの3つに大別される。コミュニケーション機能はLINE、Skypeを使った電話、ビデオメッセージ機能の3種類。特定の家族に向けてメッセージを送ることができる。
インフォテイメント機能はニュースや天気予報など液晶画面も含めてユーザーに情報を提供する。またGoogleカレンダーを用いたイベント告知機能もあり、誕生日メッセージなどを送ることで会話のきっかけを作る。
見守り機能を使うことで、家族が在宅しているかどうかの確認や、実際に家庭内の写真を撮影しての確認を実行することができる。
コンシューマだけでなくB2Bも視野に
営業施策について、ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン株式会社 コンパニオンプロダクト営業部 ビジネス企画課の松本英志郎氏は、「ロボット産業は多様な役割を期待されている。今後、サービスロボット市場が伸びる」という見方を示した。第1フェーズとして家庭内にフォーカスする。第2フェーズとして、B2Bビジネスへの展開も視野に入れる。
B2B事例として2つが示された。1つ目はヴィジョンアーツと共同開発しているクラウド連携の受付サービス。来年(2018年)からソニーオフィス内で実装する。2つ目はソニー・ライフケアが運営する老人ホーム内での活用。子供世帯とのハブ、老人ホーム内の会話の活性化を目指す。
コンシューマ向け商品としての営業としては、ソニーストアなどで体験型のタッチ&トライイベントを多く企画する。抽選で100名にEdy 1万円がキャッシュバックされるキャンペーンも行なう。
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