笠原一輝のユビキタス情報局
生成AIをテコにしてEdgeやBingの改良に取り組むMicrosoft
2023年6月22日 06:13
MicrosoftのWebサービスであるBing。Bingと言えば「検索」というイメージだったと思うが、最近MicrosoftはGPT-3/4といったLLMを利用したCopilot機能の「Bingチャット」、画像生成の「Bingイメージクリエーター」など、新しいサービスを矢継ぎ早に導入している。実はそれだけでなく、ここ数年でBingは検索エンジンも改良しており、競合となるGoogleをどんどんキャッチアップしている。
そして、そうしたBingの各種サービスを最もよく使えるWebブラウザが、Windows 11の標準でもある「Microsoft Edge」だ。このMicrosoft Edgeも、以前はMicrosoftの独自エンジンを採用したUWPアプリだったが、現在はGoogle主導でオープンソース開発が行なわれている「Chromium」をベースにしたものに切り替わっており、同じWebエンジンのGoogle Chromeにはない機能が実装されるなど、より魅力的なWebブラウザとして生まれ変わっている。
MicrosoftはそうしたBingとEdgeを横断的に利用しているユーザー向けのロイヤルティプログラムとして「Microsoft Rewards」を開始している。同社がこのプログラムを始めた背景には、新たに日本で始めた「Microsoft広告」という広告プログラムの存在がある。
IEからUWP版Edge、そしてChromium版Edgeへと進化してきたMicrosoft Webブラウザの歴史
PC Watchの読者の皆さまにとっては、Windowsの標準Webブラウザの歴史は「釈迦に説法」かもしれないが、Webブラウザの話をするので、ある程度は振り返っておく必要があるだろう。
Webブラウザ | Internet Explorer | Edge(UWP版) | Edge(Chromium版) |
---|---|---|---|
時期 | 1994年~2022年 | 2014~2020年 | 2020年~現在 |
エンジン | Microsoft独自 | EdgeHTML(Microsoft) | Blink(Chromium) |
歴史的にWindowsの標準Webブラウザだったのは、よく知られている通りInternet Explorer(IE)だ。Internet Explorerは、インターネット黎明期にNetscapeという当時の業界標準Webブラウザの対抗版として登場。Windows 9x世代で標準搭載されるようになったため、瞬く間にNetscapeを駆逐して業界標準のブラウザとなっていった。
Windows 9xの時代からWindows OSに標準搭載されてきたため、多くのWindowsユーザーが普段使いのWebブラウザとして利用してきたし、企業のWebサービスを利用する基盤としても長く利用されてきた。
そのInternet ExplorerがWindows標準でなくなったのは、Windows 10の時代からだ。Internet Explorerの最終バージョンとなったInternet Explorer 11は依然としてWindows 10の初期バージョンに搭載されていたが、新しく標準Webブラウザの座に就いたのは、Microsoftが2015年に導入を明らかにしたMicrosoft Edgeになった。最初のMicrosoft EdgeはWindows 10のベータバージョンに搭載され、その後製品バージョンで正式版が搭載された。
Microsoft Edgeの特徴は、当時Microsoftが推進していたUWP(Universal Windows Platform)と呼ばれる新しいプログラミングモデルに基づいて、Microsoft Store(当初はWindows Store)経由でダウンロード/アップデートが可能なソフトウェアになっていたこと、そしてMicrosoftが独自に開発した「EdgeHTML」と呼ばれるWebエンジン(コンテンツを描画するときに利用されるエンジン)に対応していたことだ。
UWPベースであることには、より細かな省電力制御などが可能になるメリットがあり、Internet ExplorerやGoogle Chromeなどに比べて、ノートPCをバッテリで利用している場合の駆動時間を延ばすことが可能になった。また新しいWebエンジンに対応したことには、テキスト時代のWebエンジンを引きずっていたInternet Explorerと比べて、最新のWeb技術に対応しているメリットがあった。
しかし、UWPがMicrosoftの思うようには普及しなかったこと、さらにはMicrosoft独自のWebエンジンが、ほかのWebブラウザとの互換性があまり高くないといった課題が指摘されるようになり、Google Chromeへのユーザー流出が相次ぐようになった。そのため、Microsoftは「Microsoft Edge」の名前はそのままに、中身を完全に作り替えることを決断する。それが2020年に投入された現在の「Microsoft Edge」だ(以下、単にEdgeと呼ぶ場合にはChromiumベースを指す)。
そうしたMicrosoftのWebブラウザの歴史だが、Windows 11にも「レガシー」として下位互換性のために搭載されていたInternet Explorer 11についても、2022年の6月にはサポート期間が正式に終了し、既にWindows 11からはWebブラウザとしてのInternet Explorer 11は起動しないようになっている(より正確に言うと下位互換性の確保のためにモジュールは残っている)。
当初は大きな混乱があるかと思われていたInternet Explorer 11のサポート終了だが、日本マイクロソフト株式会社 モダンワークビジネス本部 GTMマネージャー 春日井良隆氏によれば「日本でも大きな混乱はなく滞りなく終了した。Internet Explorerをお使いいただいていたお客さまはEdgeに移行していただいていると理解している。一般消費者の方でどうしてもInternet Explorer互換機能が欲しいというユーザーは少なく、ほとんどのニーズはエンタープライズなどの法人顧客だった。そこで営業から企業に働きかけて、本社とも毎週ミーティングをする取り組みを行ない、Internet Explorerからの移行を進めていった」とのことだ。
UWP版Edgeが登場してから約7年と移行期間が非常に長かったことと、日本マイクロソフトからしっかりとした周知もあったことで、最後までInternet Explorerを使っていた大企業ユーザーなどの多くは後述するInternet Explorer互換モードのあるEdgeへと、大きな混乱もなく移行が済んでいるということだった。
なお、余談だが、そうしたInternet Explorer互換モードにもサポート終了時期が予定されており、現時点では少なくとも2029年まではサポートが提供されると同社は説明している。そのサポート終了後にEdgeからInternet Explorer互換モードが削除されるのかなどに関して具体的な説明は行なわれていないが、6年後にはそうなってもおかしくないということは認識しておいた方がいいだろう。
PDFリーダーも自社製からAdobe製へ。業界標準への対応を進めたEdge
現行のEdgeでは、Googleなどを中心にオープンソースで開発している「Chromium」をベースにWebブラウザが構築されている。ChromiumのWebエンジンには、こちらもGoogleなどが中心で開発を行ない事実上の業界標準Webエンジンとなっている「Blink」が採用されており、UWP版Edgeで言われていた互換性の問題も解決されている。
日本マイクロソフトの春日井氏が「近年のMicrosoftは外部のものであろうが標準を取り入れることに方向性を変えている。たとえば、以前PDF表示ツールはMicrosoftが独自に作ったツールだったが、今ではAdobeの純正モジュールをEdgeに取り入れて表示するようになっており、従来よりも互換性が向上している」と話す通りで、従来は何でもかんでも自社のコードにこだわっていた印象のMicrosoftだが、EdgeではそもそもベースがオープンソースなChromiumになるなど、業界標準を採用する方向にかじを切っている印象だ。
なお、Chromiumは、GoogleのWebブラウザである「Chrome」の元になっており、ユーザーインターフェイスも含めて実はかなりの部分でChromeとEdgeは共通化されている。より正しく言えば、EdgeがChromeと共通のエンジン、ユーザーインターフェイスになったと言うべきだろうか。
このため、既にChromeを使っているユーザーであれば、何の違和感もなくEdgeに乗り換えることが可能だ。乗り換え時にパスワードやブックマークなどをChromeからEdgeに取り込む機能ももちろん用意されている。
では2つの違いは何かと言えば、最大の違いはログインに利用するアカウントだ。Chromeのログインに利用できるアカウントは、GmailやGoogle Workspaceなどで利用されるGoogleアカウントになる。それに対して、Edgeのログインに利用できるアカウントは、MicrosoftアカウントないしはAADアカウント(Azure Active Directory、職場または学校アカウント)で、Windowsにログオンするのに利用しているアカウントがそのまま利用できる。
それどころかWindows 11のMicrosoft EdgeはSSO(Single Sign On)と呼ばれる機能に対応しており、WindowsにMicrosoftアカウントないしはAADアカウントでログオンしていれば、同時にEdgeへのログインも自動で行なわれるというのがChromeとの大きな違いとなる。
もう1つChromeにはなくて、Edgeにだけ用意されている機能としては前出の「Internet Explorer互換モード」の存在があげられる。これは簡単に言ってしまえば、現代のモダンなWebブラウザには用意されていないようなInternet Explorerの独自機能を利用しているHTMLコンテンツをEdgeで読み込む時に、Internet Explorer互換のモードに切り替えて読み込む機能だ。
また、これはChromeも同様だが、MicrosoftはEdgeのマルチプラットフォーム展開を進めており、Windows版のほか、macOS版、iOS版、Android版、Linux版の各バージョンが用意している。たとえばWindows PCとiOS/Androidのスマートフォンとの組み合わせなど、ほかのプラットフォームを同時に使う場合でも、同じアカウントでブックマークやパスワードなどの共有が可能になる。
Edgeを使うメリットは「Microsoftサービスをよりよく使えること」
ユーザー体験の観点からのChromeとEdgeの大きな違いは、それぞれのWebサービスに最適化されていることになる。Chromeであれば、Googleの各種サービス(Google Workspace、YouTube、Gmail、Mapsなど)を利用するのに最適化されている。Edgeもそれと同じようにMicrosoftのサービス、たとえばMicrosoft 365、Outlook、そしてBingブランドで提供している検索、LLMベースのチャットボット、コンテンツ生成機能などをよりよく利用できるようになっている。
最近追加されたサイドバーのBingチャットのアイコンはその代表例と言える。このサイドバーにあるBingチャットのアイコンを押すと、Webブラウザの右側にBingチャットのウィンドウが開いて、直ちにBingチャットを利用できる。同じように、Microsoft 365やOutlookのアイコンも用意されており、同じように右側に小さなウィンドウが開き、Microsoft 365のサービス(Officeアプリケーション、OneDrive、Outlookなど)にアクセスできるほか、Outlookのメールにアクセスできる。
特にMicrosoftは近年同社のオンラインサービスであるBingの改良を進めている。中でもここ数年で大きく改善されたのがBing検索だ。MicrosoftはBingの検索を2009年に発表してサービスインした。それまでMicrosoftはMSNサーチ、Windows Liveサーチ(後にLiveサーチ)として展開してきたが、競合のGoogle検索に比べてパッとしなかったというのが率直な状況だった。
マイクロソフト ディベロップメント株式会社 WebXT 開発統括部 プロダクト マネージャー 山岸真人氏によれば「Bingのブランドで検索エンジンを立ちあげて、その後Yahoo.comの検索エンジンとして採用されることになるなどを第1フェーズとして取り組んできた。その後、2015年に検索エンジンの改良を始めて、日本語への対応などを進めてきて、2019年頃に一段落がついたと認識している。実際に、サードパーティの調査会社によれば、競合との差はなくなっているという評価を得ている」との通りで、実はBing検索の検索品質はここ最近で大きく改善されているのだ。
それがどの程度かは、実際に読者ご自身で検索してみるといいと思う。筆者も2023年に入ってからGoogle検索からBing検索に切り替えて利用しているが、サービスイン当初のBingを使っていて感じていた「え、何でこれが上位?」みたいことはなくなっていて、来るべき結果がちゃんと上位に来るようになっている。
筆者は以前、Windowsをアクティベーションする度に、Edgeの標準検索エンジンをGoogleに切り替える事をやっていたのだが、今はBingのままにして日々Bing検索を利用するようにしている。日々使っているうちに「Google検索でないと困るな」ということはなくなりつつある。
また、Bingの検索エンジンは、今後ChatGPTの標準検索エンジンとして利用されることが既にMicrosoftから発表されるなどしており、Bing検索を取り巻く環境は大きく変わりつつある。
マイクロソフト ディベロップメントの山岸氏によれば、Microsoftは次の段階として「Bingのサービスを拡張するフェーズに入っている。Bingのサービスをよりよく使えるようにWindowsやEdgeの開発に力を入れ、ユーザーの皆さまにBingを使っていただけるようにする」と考えており、WindowsやEdgeからBingを使うと利便性が高くなるようなサービスの展開を順次行なっていっていると説明した。
日本マイクロソフトは「Microsoft広告」を立ち上げ。利用促進を目指しMicrosoft Rewardsなど展開
Microsoftはそうした日本でのWindows、EdgeとBingを組み合わせたより利便性が高いサービスを展開する背景として、「Microsoft広告」という広告サービスを日本でも最近開始していることがあると山岸氏は説明する。
「Microsoft広告はMicrosoftが運営する広告サービス。従来はMSNに展開している広告などもサードパーティの広告システムを利用していたが、それを現在はMicrosoft広告に切り替えている」と述べ、Microsoft広告という自社システムを活用したWeb広告のシステムを導入し、それをBingやMSNなどの同社のWebサービスで導入していると説明した。
Microsoft広告は、非常にラフに説明すれば、Googleが展開しているWeb広告サービス「Google AdSense」、同じようにYahoo! Japanが展開しているWeb広告サービス「Yahoo! 広告」のMicrosoft版となる。といっても、Microsoftはまだ近年この事業を日本で開始したばかりで、これからより大きな市場シェアを得るためにさまざまな活動を開始している段階だという。
こうしたWeb広告のシェアを高めるために最も近道なのは、検索の利用率、つまりBing検索の利用率を上げることだ。日本で高い利用率を誇るYahoo! Japanの検索やGoogle検索が、Yahoo! 広告やGoogle AdSenseの価値を高めていることがその何よりの証明と言える。つまり、「ニワトリと卵」の理屈で、Bingの利用率を高めれば、Microsoft広告も上手く回り始めたことになる。このため、MicrosoftはBingサービスの充実に力を入れているというのが背景だ。
そうした取り組みの中で、ユーザーにとって面白いと感じることの1つが「Microsoft Rewards」(マイクロソフト・リワーズ)だ。Microsoft Rewardsはその名称からも分かるように、Microsoftが展開するロイヤルティプログラムで、日本的に言うのであれば「ポイント還元プログラム」だ。
EdgeとBingを利用してさまざまな検索を行なう度に、ポイントがたまっていき、そのポイントを最終的にAmazon、Apple、Microsoftのギフトカードなどに交換できるというのがこのプログラムの概要になる。つまり、ユーザーがEdgeとBingを利用して何かを検索するだけで「チャリンチャリン」とポイントがたまり、それを各種のギフトカードに交換できる仕組みだ。
Bingで検索するほかにも、Microsoft Storeでアプリや製品を購入したり、Bingチャットを使ってボーナスポイントが得られたりと、さまざまなBingサービスを利用することでポイントがたまる仕組みになっている。
Bingの検索をPC版Edgeで行なうことで1回3ポイント、1日最大で90ポイント、スマートフォン版Edgeで行なうことで1回3ポイント、1日最大で60ポイントを入手でき、1日で合計最大150ポイントを得られる(月間500ポイントを超えたステージ2のユーザーの場合)。つまり、検索だけで30日間で最大4,500ポイントを得られる可能性がある。なお、検索以外にもモバイル版Edgeで検索するとボーナスポイントとして12ポイント、さらにはゲームなどのボーナスでもポイントを得られる場合がある。
こうして集めたポイントを交換できる特典としては、Xboxデジタルギフトカード、SkypeクレジットなどMicrosoftのWebサービスの特典券のほか、Amazonギフト券、Appleギフトカード、Microsoftギフトカードなどと引き換えることも可能だ。
交換レートだが、Amazonギフトカードで600円に切り替えるのに5,250ポイント、Appleギフトカードが2,500円で21,875ポイント、Microsoftギフトカードが250円で2,700ポイントなどとなっている。先ほど述べたように、30日間毎日PCでもスマートフォンでもBingで検索し続けると最大で4,500ポイントになるので、計算上は1カ月でMicrosoftギフトカードの250円分と交換できる計算になる。
といってもそれは捕らぬタヌキの皮算用というヤツで、筆者は3月頃にEdgeの標準検索エンジンをBingに切り替えてから3カ月使ってきたが、それで4,000ポイント超のポイントを獲得できた。試しにSkypeクレジット250円と2,500ポイントを交換できたので、ただ毎日検索するだけでSkypeクレジットを増やせたことになる。
なお、Microsoft Rewardsを利用するには、Microsoftアカウントと事前に紐付けておく必要がある。また筆者もそうだが、WindowsとEdgeのログオンにAADアカウントを利用している場合には、WindowsとEdgeに個人用のMicrosoftアカウントを紐付けておく必要がある。あとは、Edgeの標準検索エンジンをBingにしておくこともお忘れなく。
有益だと感じたEdgeの機能は「効率モード」と「スリープタブ」
最後に、筆者が1ユーザーとしてなぜEdgeを使っているのかを説明してこの記事のまとめとしたい。筆者も今のChromium版Edgeに移行する前は、ChromeとUWP版Edgeを半々ぐらいで使っていた。Webブラウザとしての利便性や互換性としてはChromeの方が高く、省電力性としてはUWP版Edgeが優れていると判断していたからだった。つまり、ACアダプタに接続している時にはChromeで、バッテリで利用する時にはUWP版Edgeというやや変則的な使い方にしていた。
しかし、Chromium版EdgeがリリースされてからはEdgeに統一して今に至っている。理由の1つにはChromeとEdgeの大きな違いが、ログインするアカウントでしかなくなっており、EdgeはWindowsとのSSOにより1度だけのログインで済むことがある。加えて、Edgeにはいち早く「効率モード(Efficiency Mode)」という省電力モード、さらには「スリープタブ」と呼ばれるメモリ利用量削減機能が実装されたことが大きかった。
効率モードは、バックグランドのスレッドだけでなくフォアグランドのスレッドに関しても一部の動作を抑制することで、CPUにかかる負荷を低減する機能になる。
Webブラウザは、最小化していてもバックグラウンドで動いているタスクが結構あり、そのスレッドがCPUを占有し動かし続けて、結果的にバッテリ消費を増やすことにつながっている。効率モードではそうした動作を抑制して、CPUの消費電力を下げ、バッテリ駆動時間を延ばす効果がある。効率モードには「バランスの取れた節約」と「最大の節約」の2つのモードが用意されており、それぞれで効果の度合いを調整できる。
スリープタブは、バックグラウンドに回ったタブを強制的にスリープして、CPUやメモリへの負荷を軽減する。特にメモリの削減効果は大きく、ChromiumベースのWebブラウザの弱点として利用するメモリの肥大化が課題としてあげられるのだが、この機能を有効にしておくと、強制スリープされているタブはフェード(色が薄くなる)表示に切り替わり、スリープされていることが分かるようになる。
なお、スリープするまでの時間は調整(30秒~12時間)が可能だし、タブをアクティブにすることでスリープモードを終了させることができる。なお、強制的にスリープになってほしくないサイトに関してはURLで指定しておける。
この効果だが、筆者が自分のPCで試している限りでは、メモリに関しては、以前Chromeでは平気で5GBも使っているなんてこともあったのだが、Edgeにしてからは2GB付近でどんどんタブがスリープしていってそれよりは利用するメモリ量が増えていかない印象だ。もちろん使い方に依存するし、もっと多くのタブを開いていれば話は別だろうが。
また、効率モードは、「最大の節約」にしておくと概ね1~2割程度バッテリ駆動時間が延びる印象だ。あくまで筆者のマシンの場合だが、オフでは7時間だった駆動時間が8時間まで長くなるといった感じだ。筆者にとって、PCのバッテリ駆動時間が長くなることは、生産性に直結する重要なポイントであり、Edgeにして効率モードをオンにするだけでこれだけバッテリ駆動時間が延びるなら、十分利用する価値があると感じている。