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Microsoft Edgeブラウザ、独自エンジンを捨て「Chromium」ベースに

Microsoft Edge

 米Microsoftは6日(米国時間)、同社製Webブラウザ「Edge」のデスクトップ版について、独自開発のエンジン「EdgeHTML」の採用を止め、オープンソースプロジェクトである「Chromium」ベースとした開発に切り替えることを発表した。引き続きEdgeブラウザとして提供される見込みで、2019年初期にプレビュービルドを提供する予定。

 この決断について同社では、さまざまなユーザーに対するWeb体験の向上という最終的な目標に向けて、エンジンを共通化することで断片化されていないWebプラットフォームを実現し、開発者のテストコストを下げ、全Windowsデバイスで最良のバッテリ寿命とハードウェアの統合を実現しつつ、あらゆるWebサイトとの互換性の向上を達成できると説明している。

 従来のIE専用サイト向けのMicrosoft Edgeサービスに基づいた対応は今後も提供される予定で、古いWebアプリケーションと新しいWebアプリケーション両方の互換性を向上させていくという。

 なお、すでに同社のスマートフォン向けEdgeブラウザは1年以上前からChromiumベースであり、デスクトップ版でもAngle、Web Audio、Brotliといったさまざまな機能でオープンソースを利用して実装されているとして、オープンソースを使って作業することはEdgeにとって新たな取り組みではないとアピールしている。

 すでにマルチプラットフォームに対応しているChromiumベースとすることで、Windows 10以外のサポート中のWindowsバージョンや、macOSなどにもEdgeブラウザを提供することが可能となると述べているほか、同社では、今回の決断に伴い、よりChromiumプロジェクトへの貢献を高めていき、ARM64のサポートなどを進めていくとしている。