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8Kゲーミングを実現するモンスターGPU「GeForce RTX 3090」を試す

 9月24日、NVIDIAの新世代GPU「GeForce RTX 30シリーズ」の最上位モデル「GeForce RTX 3090」が発売される。

 これに先立ち、同GPUを搭載するNVIDIA純正ビデオカード「GeForce RTX 3090 Founders Edition」をテストする機会が得られたので、ベンチマークテストでその性能を確認する。

GeForce RTX 30シリーズの頂点に君臨する最上位GPU「GeForce RTX 3090」

 GeForce RTX 3090は、NVIDIAのAmpereアーキテクチャに基づいて、8nmプロセスで製造されたGPUコア「GA102」を採用するハイエンドGPU。GeForce RTX 30シリーズの最上位モデルで、エンスージアストやクリエイター、データサイエンティスト向けのGPUとして、従来TITAN RTXが担っていたポジションに投入される。

 GeForce RTX 3090のGA102コアは、82基のStreaming Multiprocessorが有効化されており、10,496基のCUDAコア、328基の第3世代Tensorコア、82基の第2世代RTコアが利用できる。

 VRAMには、19.5Gbps動作のGDDR6Xメモリを搭載。GPUとメモリ間を384bitのメモリインターフェイスで接続することで、936GB/sの帯域幅を実現した。インターフェイスはPCI Express 4.0 x16で、ビデオカードの消費電力指標であるTGP(Total Graphics Power)は350W。

【表1】GeForce RTX 3090のおもな仕様
GPUGeForce RTX 3090GeForce RTX 3080TITAN RTX
アーキテクチャAmpere (GA102)Ampere (GA102)Turing (TU102)
製造プロセス8nm8nm12nm
Streaming Multiprocessor82基68基72基
CUDAコア10,496基8,704基4,608基
Tensorコア328基 (第3世代)272基 (第3世代)576基 (第2世代)
RTコア82基 (第2世代)68基 (第2世代)72基 (第1世代)
テクスチャーユニット328基272基288基
ROPユニット112基96基96基
ブーストクロック1,695MHz1,710MHz1,770MHz
メモリ容量24GB (GDDR6X)10GB (GDDR6X)24GB (GDDR6)
メモリスピード19.5Gbps19.0Gbps14.0Gbps
メモリインターフェイス384bit320bit384bit
メモリ帯域幅936GB/s760GB/s672GB/s
PCI ExpressPCIe 4.0 x16PCIe 4.0 x16PCIe 3.0 x16
消費電力 (TGP)350W320W280W

GeForce RTX 3090 Founders Edition

 今回テストするのは、NVIDIA純正ビデオカードであるGeForce RTX 3090 Founders Edition。先日テストしたGeForce RTX 3080 Founders Editionと同じデザインのGPUクーラーと12ピン補助電源コネクタを搭載しているが、カードサイズはひとまわり大きくなっている。

 画面出力端子は、HDMI 2.1(1基)とDisplayPort 1.4a(3基)。12ピン補助電源コネクタにPCIe 8ピン×2系統を変換するケーブルが付属している。本体上部にはNVLinkを備えており、マルチグラフィックス技術のSLIを利用できる。

GeForce RTX 3090 Founders Edition。ブラケット付近に吸気ファンを搭載している
カード裏面。ケース後部に配置されているのは排気ファンで、カード表面側から裏面側へのエアフローを構築する
冷却ファンは直径約110mm。表裏のファンはともにセミファンレス動作に対応している
ビデオカードは3スロットを占有する。見た目の印象ほど占有スロットは多くない
ブラケット部。画面出力端子はHDMI 2.1(1基)とDisplayPort 1.4a(3基)。外排気用に大きな開口部が設けてある
本体上部のブラケット側にNVLinkコネクタを搭載。外装のカバーを外すことでアクセスできる
カード上部に設けられた12ピン補助電源コネクタ。従来のPCIe補助電源コネクタとの互換性はない
PCIe 8ピン×2系統を12ピン補助電源に変換するケーブルが付属している
GeForce RTX 3090 Founders EditionのGPU-Z実行画面

テスト機材

 GeForce RTX 3090の比較用として、GeForce RTX 20シリーズの最上位モデル「GeForce RTX 2080 Ti」を搭載するビデオカード「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Edition」を用意した。GeForce RTX 2080 Tiのブーストクロックを1,545MHzから1,665MHzにオーバークロックして搭載したOCモデルで、パワーリミットも250Wから260Wに引き上げられている。

 テストするビデオカードの動作仕様は以下のとおり。

【表2】各ビデオカードの動作仕様
GPUGeForce RTX 3090GeForce RTX 2080 Ti
ビデオカードベンダーNVIDIAZOTAC
製品型番Founders EditionZT-T20810D-10P
ベースクロック1,395MHz1,350MHz
ブーストクロック1,695MHz1,665MHz
メモリ容量24GB (GDDR6X)11GB (GDDR6)
メモリスピード19.5Gbps14.0Gbps
メモリインターフェイス384bit384bit
メモリ帯域幅936GB/s616GB/s
パワーリミット350W260W
GeForce RTX 2080 Ti搭載ビデオカード「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Edition (ZT-T20810D-10P)」
GeForce RTX 3090 Founders EditionとZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP Editionを並べたところ
ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti AMP EditionのGPU-Z実行画面

 両ビデオカードをテストするベース機材には、PCI Express 4.0に対応するRyzen 9 3950Xを搭載したAMD X570環境を用意した。グラフィックスドライバには、テスト時点での最新版である「GeForce Game Ready Driver 456.26」を使用した。

 そのほかの機材等については以下のとおり。

【表3】テスト機材一覧
GPUGeForce RTX 3080GeForce RTX 2080 Ti
CPURyzen 9 3950X
CPUパワーリミットPPT:142W、TDC:95A、EDC:140A
CPUクーラーサイズ APSALUS G6 (ファンスピード=100%)
マザーボードASUS TUF GAMING X570-PLUS (WI-FI) [UEFI:2607]
メモリDDR4-3200 16GB×2 (2ch、22-22-22-53、1.20V)
システム用SSDCORSAIR MP600 1TB (NVMe SSD/PCIe 4.0 x4)
アプリケーション用SSDCORSAIR MP600 1TB (NVMe SSD/PCIe 4.0 x4)
電源CORSAIR RM850 CP-9020196-JP (850W/80PLUS Gold)
グラフィックスドライバGeForce Game Ready Driver 456.26 (27.21.14.5638)
OSWindows 10 Pro 64bit (Ver 2004 / build 19041.508)
電源プランAMD Ryzen Balanced
室温約27℃

ベンチマーク結果

 それではベンチマーク結果をみていこう。

 実施したテストは、「3DMark」、「VRMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」、「Forza Horizon 4」、「フォートナイト」、「レインボーシックス シージ」、「オーバーウォッチ」、「VALORANT」、「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」、「CONTROL」、「モンスターハンターワールド : アイスボーン」、「アサシン クリード オデッセイ」、「ゴーストリコン ブレイクポイント」、「レッド・デッド・リデンプション 2」、「デス・ストランディング 」、「Horizon Zero Dawn」、「Microsoft Flight Simulator」、「V-Ray Benchmark」、「Blender Benchmark」。

 今回のテストでは、フルHD(1,920×1,080ドット)、WQHD(2,560×1,440ドット)、4K(3,840×2,160ドット)の3通りの画面解像度のほかに、利用可能なタイトルではDynamic Super Resolution(DSR)による8K解像度(7,680×4,360ドット)でのテストも実施している。DSRでの性能は実際の8K出力より3~5%低くとなる点に留意しつつ、8Kレンダリングの性能にも注目してほしい。

3DMark

 3DMarkでは、DirectX 12テスト「Time Spy」、DirectX 11テスト「Fire Strike」、DirectX Raytracing(DXR)テスト「Port Royal」、DLSSテスト「NVIDIA DLSS feature test」を実行した。

 GeForce RTX 3090は、Time Spyで31~42%、Fire Strikeで19~49%、Port Royalで約48%の差をつけてGeForce RTX 2080 Tiを上回った。CPUがボトルネックになりにくい高負荷テストほど、前世代の最上位GPUを引き離しており、GPU自体の性能差を示した格好だ。

【グラフ01】3DMark v2.13.7009「Time Spy」
【グラフ02】3DMark v2.13.7009「Time Spy Extreme」
【グラフ03】3DMark v2.13.7009「Fire Strike」
【グラフ04】3DMark v2.13.7009「Fire Strike Extreme」
【グラフ05】3DMark v2.13.7009「Fire Strike Ultra」
【グラフ06】3DMark v2.13.7009「Port Royal」

 DLSS利用時の性能を測定するNVIDIA DLSS feature testでは、8K解像度でDLSS 2.0の「ウルトラパフォーマンス」モードを利用した場合の性能を測定した。

 結果として、GeForce RTX 3090はDLSS 2.0の利用で7.71fpsから34.49fpsまで約4.5倍のフレームレート向上を果たし、ゲームなどでプレイアブルなフレームレートの基準である30fpsを上回った。

 一方、GeForce RTX 2080 TiはDLSS 2.0の利用で60倍近くフレームレートが向上しているが、これはDLSSを使わないとVRAM不足などによってまともに動作していないのが理由だ。また、DLSSを使っても22.65fpsであり、GeForce RTX 3090には1.5倍以上の差をつけられている。

【グラフ07】3DMark v2.13.7009「NVIDIA DLSS feature test」

VRMark

 VRMarkでは、DirectX 11テスト「Orage Room」、DirectX 12テスト「Cyan Room」、5K解像度テスト「Blue Room」を実行した。

 GeForce RTX 3090は、Cyan Roomは約9%、Blue Roomで約35%の差をつけてGeForce RTX 2080 Tiを上回った。

 一方、もっともGPU負荷の低いOrange Roomでは、逆にGeForce RTX 2080 Tiがわずかに高いスコアとなっている。これはCPUのボトルネックでフレームレートが頭打ちになった結果であり、両GPUの性能差が反映された結果ではない。

【グラフ08】VRMark v1.3.2020「スコア」
【グラフ09】VRMark v1.3.2020「平均フレームレート」

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク

 ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークでは、描画設定を「最高品質」に固定してテストを実行した。

 GeForce RTX 3090はGeForce RTX 2080 Tiに対して、フルHDで約5%、WQHDで約8%、4Kで約27%、8Kで約49%の差をつけた。それほどGPU負荷の高いテストではないだけにWQHD以下ではCPUのボトルネックが顕著だが、4K以上になるとGPU性能の差がスコアに反映されている。

【グラフ10】ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

 FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは、描画設定を「高品質」に固定してテストを実行した。なお、このテストでは解像度が選択できなかったため、8Kでのテストは行なっていない。

 GeForce RTX 3090のGeForce RTX 2080 Tiに対するリードは、フルHDで約6%、WQHDで約28%、4Kで約41%。ファイナルファンタジーXIVよりはGPU負荷の高いタイトルだが、フルHD解像度ではRyzen 9 3950Xをもってしても、GeForce RTX 3090の実力を引き出せていないようだ。

【グラフ11】FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク v1.2

Forza Horizon 4

 Forza Horizon 4では、描画設定を最高の「ウルトラ」に固定して、ベンチマークモードを実行した。

 GeForce RTX 3090はすべての解像度でGeForce RTX 2080 Tiを上回っており、その差はフルHDで約7%、WQHDで約13%、4Kで約35%、8Kで約50%だった。GeForce RTX 3090が記録したフレームレートは、4Kでも120Hzを大きく上回り、8Kでも60fpsを超えるプレイアブルな数値となっている。

【グラフ12】Forza Horizon 4 (v1.432.823.2)

フォートナイト

 フォートナイトでは、グラフィックスAPI「DirectX 12」で描画設定を「最高」にした状態と、それに加えてレイトレーシング(DXR)設定を最高にした状態、さらにDLSSを「パフォーマンス」モードで有効にした状態の3パターンで、フレームレートを測定した。なお、8K解像度については、設定が反映されなかったため未実施だ。

 レイトレーシングとDLSSを無効にした状態では、GeForce RTX 3090がGeForce RTX 2080 Tiに20~52%の差をつけた。フレームレートはすべての解像度で100fpsを超えており、4K解像度でも十分快適にプレイできる性能を発揮している。

 レイトレーシングを最高設定で有効にした場合、GeForce RTX 3090とGeForce RTX 2080 Tiの差は46~62%に拡大した。ただし、GeForce RTX 3090をもってしても60fpsを上回ったのはフルHD解像度のみで、フォートナイトにおける最高品質のレイトレーシングが非常に高負荷であることが伺える。

 レイトレーシングに加えてDLSSを「パフォーマンス」モードで実行した場合、フルHDではほぼ差がつかず、WQHDで約18%、4Kで約54%の差がついた。この設定ではGeForce RTX 3090はすべての条件で60fpsを上回っており、レイトレーシングによる描画を利用しつつ、プレイアブルなフレームレートを実現することができている。

【グラフ13】フォートナイト (v14.10) - DirectX 12
【グラフ14】フォートナイト (v14.10) - DirectX 12 + レイトレーシング
【グラフ15】フォートナイト (v14.10) - DirectX 12 + レイトレーシングレーシング + DLSS

レインボーシックス シージ

 レインボーシックス シージでは、描画設定「最高」をベースに、レンダリングのスケールを100%に設定してベンチマークモードを実行した。

 GeForce RTX 3090は、フルHDで約6%、WQHDで約29%、4Kで約40%、8Kで49%の差をつけて、GeForce RTX 2080 Tiを上回った。平均フレームレートはそれぞれ、358fps、319fps、194fpsで、60fps。8Kで60Hzを維持するのは厳しいものの、4K/120Hzが余裕で狙える性能はすばらしい。

【グラフ16】レインボーシックス シージ (Build 5528891)

オーバーウォッチ

 オーバーウォッチでは、描画設定を最高の「エピック」に設定しつつ、レンダー・スケールを100%に固定してフレームレートを測定した。

 GeForce RTX 3090のGeForce RTX 2080 Tiに対するアドバンテージは、フルHDで約34%、WQHDで約42%、4Kで約46%、8Kで約52%。上限フレームレートが400fpsまで解放されたことで、フルHDでもGeForce RTX 2080 Tiに大差をつけている。これなら、今後の発売が予定されている360Hz液晶の表示能力をフル活用できそうだ。

【グラフ17】オーバーウォッチ (v1.52.0.0.73258)

VALORANT

 VALORANTでは、設定可能な描画設定を「高」にして、フレームレートを測定した。

 GPU負荷の低さで知られるVALORANTでは、フルHDやWQHDではほとんど差がついておらず、4Kでようやく約7%の差がつく程度だ。とは言え、8K解像度ともなるとGPU負荷は相当なもののようで、両GPUの差は約52%にまで拡大している。

【グラフ18】VALORANT (v01.08.00.0471230)

シャドウ オブ ザ トゥームレイダー

 シャドウ オブ ザ トゥームレイダーでは、描画品質「最高」をベースに、DXRを用いるレイトレースドシャドウクオリティを「最高」に設定してベンチマークテストを実行した。また、先の設定にDLSSを有効にした場合のテストも実行したが、WQHDを有効化できないフルHDでのテストは省略している。

 DLSS無効時の結果では、GeForce RTX 3090がGeForce RTX 2080 Tiに対して、フルHDで約18%、WQHDで約38%、4Kで約50%、8Kで18倍の差をつけている。もっとも、8Kでの大差は、GeForce RTX 2080 Tiがメモリ不足で1fpsしか記録できなかったための大差であり、18fpsのGeForce RTX 3090もゲームをプレイするには厳しいフレームレートだ。

 DLSSを有効化すると、両GPUの差はWQHDで約18%、4Kで約38%、8Kで125%となった。GeForce RTX 3090は、8Kで27fpsを記録しており、画質を調整すれば30fps以上が狙えそうだ。

【グラフ19】シャドウ オブ ザ トゥームレイダー (v1.0 build 298.0) - DLSS 無効
【グラフ20】シャドウ オブ ザ トゥームレイダー (v1.0 build 298.0) - DLSS 有効

CONTROL

 CONTROLでは、描画設定とDXR設定をともに「高」に設定し、DLSSあり/なしの2パターンでフレームレートを測定した。なお、今回の環境では8K解像度を選択できなかったため、4Kまでの解像度でテストを行なっている。

 DLSS無効時は、フルHDでは約48%、WQHDで約52%、4Kで約54%の差がついた。GeForce RTX 3090は、WQHDで60fps、4Kで30fpsの基準をクリアしており、DLSSを使わずとも高い高解像度でレイトレーシングを利用できる実力を示している。

 DLSS有効時は、フルHDではほぼ差がつかず、WQHDで約35%、4Kで約62%の差がついた。フルHDについては、CPUのボトルネックで両GPUともフレームレートが頭打ちになった結果だ。

【グラフ21】CONTROL (v0.0.342.3783) - DLSS 無効
【グラフ22】CONTROL (v0.0.342.3783) - DLSS 有効

モンスターハンターワールド : アイスボーン

 モンスターハンターワールド : アイスボーンでは、描画設定「最高」をベースにしつつ、テクスチャ品質を「High Resolution Texture Pack」に設定。DLSSあり/なしの2パターンでフレームレートを測定した。なお、グラフィックスAPIにはDirectX 12を利用している。

 DLSS無効時は、フルHDで約14%、WQHDで約31%、4Kで約35%、8Kで15倍以上の差がついた。8K時は18GBに迫るメモリ使用量となるため、GeForce RTX 2080 Tiの11GBではまったく足りていない。一方のGeForce RTX 3090は、22.7fpsという画質設定次第で30fpsが狙えそうなフレームレートを記録している。

 ただし、DSRを用いた8K設定では、画面の一部が暗く描画されるという不具合が生じており、どちらのGPUも満足にプレイできる状況ではなかった。このため、8Kの結果については参考程度にとどめてほしい。

 DLSS有効時の差は、WQHDで約13%、4Kで約44%、8Kで約74%。GeForce RTX 3090はすべての条件でプレイアブルなフレームレートを記録しているが、8K解像度ではDLSS無効時同様の不具合が生じている。なお、フルHDではDLSSを利用できないためテストを省略している。

【グラフ23】モンスターハンターワールド : アイスボーン (v14.02.00) - DLSS 無効
【グラフ24】モンスターハンターワールド : アイスボーン (v14.02.00) - DLSS 有効

アサシン クリード オデッセイ

 アサシン クリード オデッセイでは、描画設定を「最高」に固定してベンチマークモードを実行した。

 GeForce RTX 3090は、フルHDで約19%、WQHDで約20%、4Kで約36%、8Kで4.5倍の差をつけてGeForce RTX 2080 Tiを上回った。GeForce RTX 3090は、4K以下では60fpsを超え、8Kでも30fpsに迫るフレームレートを記録しており、DLSSが使えないタイトルでも8Kかつ高画質設定でプレイできる可能性を示している。

【グラフ25】アサシン クリード オデッセイ (v1.5.4)

ゴーストリコン ブレイクポイント

 ゴーストリコン ブレイクポイントでは、グラフィックスAPI「Vulkan」で描画設定を最高の「アルティメット」に固定して、ベンチマークモードを実行した。なお、本タイトルではDSRを用いても8K解像度が設定できなかったため、テストを省略している。

 ここでのGeForce RTX 3090は、フルHDで約21%、WQHDで約35%、4Kで約51%という差をつけてGeForce RTX 2080 Tiを上回った。いずれの条件でも60fpsを大きく超えるフレームレートを記録しており、4K解像度までなら余裕でプレイすることができるだろう。

【グラフ26】ゴーストリコン ブレイクポイント (v5574956)

レッド・デッド・リデンプション 2

 レッド・デッド・リデンプション 2では、描画設定プリセットである「精密度プリセットレベル」を20段階の最大値に固定して、ベンチマークモードを実行した。グラフィックスAPIは「DirectX 12」を利用している。

 GeForce RTX 3090は、フルHDで約29%、WQHDで約38%、4Kで約40%、8Kで約44%の差をGeForce RTX 2080 Tiにつけた。4K解像度で60fpsを超える70.3fpsを記録したうえ、8Kでは描画設定の調整次第で30fpsを目指せる25.5fpsを記録している。

【グラフ27】レッド・デッド・リデンプション 2 (ビルド1311.20)

デス・ストランディング

 デス・ストランディングでは、描画設定を「最高」にして、DLSSあり/なしの2パターンでフレームレートを測定した。なお、デス・ストランディングでは、DLSSの「ウルトラパフォーマンス」が選択可能になるベータ版を利用している。

 DLSS無効時は、フルHDで約15%、WQHDで約35%、4Kで約42%、8Kで約64%の差をつけて、GeForce RTX 3090がGeForce RTX 2080 Tiを上回った。DLSSを有効にするまでもなく、8Kで30fpsを超えてくるのは驚きだ。

 一方、DLSSを「ウルトラパフォーマンス」モードで有効化した場合、思わぬことにフルHDから4Kまでの画面解像度ではGeForce RTX 2080 Tiのほうが2~6%ほど高いフレームレートを記録している。ただし、もっともGPU負荷の高い8Kでは逆にGeForce RTX 3090が約40%という大差をつけていることから、4K以下ではGPU以外のボトルネックによって性能を発揮できていないものと考えられる。

【グラフ28】デス・ストランディング (v1.03/ベータ版) - DLSS 無効
【グラフ29】デス・ストランディング (v1.03/ベータ版) - DLSS 有効

Horizon Zero Dawn

 Horizon Zero Dawnでは、描画設定を「最高画質」に設定して、ベンチマークモードを実行した。

 GeForce RTX 3090は、フルHDで約17%、WQHDで約34%、4Kで約50%、8Kで約56%の差をつけてGeForce RTX 2080 Tiを上回った。4Kまでは60fpsを余裕で上回っており、8Kでも30fpsに迫る28fpsを記録している。GeForce RTX 3090であれば、相当な高画質設定でHorizon Zero Dawnを楽しむことができそうだ。

【グラフ30】Horizon Zero Dawn (v1.05)

Microsoft Flight Simulator

 Microsoft Flight Simulatorでは、描画設定を最高の「ULTRA」にして、フレームレートの測定を行なった。測定は、羽田空港から関西国際空港へのルートをAIに飛行させ、離陸後3分間のフレームレートを測定している。使用した機体は「Daher TBM 930」。

 結果を見てみると、GeForce RTX 3090のフレームレートは、フルHDから4Kまで37.0~37.9fpsでほとんど差がついていない。GeForce RTX 2080 Tiとの差も、フルHDとWQHDが約4%で、4Kでは約18%に拡大している。8Kについては両GPU間の差は大きなものとなっているが、これはGeForce RTX 2080 TiのVRAMが不足したためで、GeForce RTX 3090であっても16.5fpsしか出ていないので、8Kでプレイするのは厳しい。

 Microsoft Flight SimulatorはVRAM使用量が多いタイトルであり、その点に関しては24GBのGDDR6Xメモリを搭載するGeForce RTX 3090は心強い。ただ、結果からも伺えるように、4K解像度以下ではCPUなどのボトルネックによりGPU性能を十分に発揮することができていない。30fpsでも十分快適にプレイできるゲームではあるのだが、高画質設定で60fpsを目指したいのであれば、さらなるCPU性能の向上やゲーム側の改善を待つ必要がある。

【グラフ31】Microsoft Flight Simulator (v1.8.3.0)

V-Ray Benchmark

 レンダリングエンジン「V-Ray」のオフィシャルベンチマークソフト「V-Ray Benchmark」では、GPUを使用する「V-RAY GPU」の実行結果を比較する。

 GeForce RTX 3090のスコアは「820」で、これはGeForce RTX 2080 Tiが記録した「375」の約2.2倍に達している。ゲームのみならず、3DCGレンダリングにおいてもGeForce RTX 3090が破格の性能を備えていることがうかがえる結果だ。

【グラフ32】V-Ray Benchmark v4.10.07 「V-RAY GPU」

Blender Benchmark

 3DCGソフト「Blender」のオフィシャルベンチマーク「Blender Benchmark」では、CUDAとOptiXでそれぞれレンダリングを実行した。

 CUDA利用時のGeForce RTX 3090は、同じくCUDAを用いるGeForce RTX 2080 Tiに対して、おおよそ2倍弱(1.5~2.4倍)の速度でレンダリングを完了している。

 OptiX利用時も、GeForce RTX 3090とGeForce RTX 2080 Tiのレンダリング速度の差は2倍弱(1.6~2.3倍)となっている。なお、OptiX利用時のGeForce RTX 3090は、CUDA利用時のGeForce RTX 3090より平均で2.3倍ほど高速だった。

【グラフ33】Blender Benchmark

消費電力とモニタリングデータ

 ワットチェッカーを用いて、ベンチマーク実行中のピーク消費電力とアイドル時消費電力を測定した結果が以下のグラフだ。

 アイドル時消費電力は、GeForce RTX 3090とGeForce RTX 2080 Tiが58Wで横並びだった。一方、ベンチマークテスト実行中の消費電力は460~550Wで、396~427WであったGeForce RTX 2080 Tiと比べると、52~146W高い数値となっている。

 性能の向上具合から考えれば、GeForce RTX 3090とGeForce RTX 2080 Tiの消費電力差は納得のいくものではあるのだが、純粋に消費電力自体が高いため、使用する電源ユニットの容量には注意したい。今回の構成であれば、電源ユニットの12V出力が700W程度あれば、十分に余裕があると言える。

【グラフ34】システムの消費電力

 続いて、ベンチマークテスト実行中にモニタリングソフト「HWiNFO」を使って取得したデータを紹介する。使用したベンチマークテストは「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」で、4K解像度かつ高品質設定で実行した。テスト時の室温は約27℃。

 GeForce RTX 3090は、電力リミットである350Wの電力(GPU Power)を消費しながら、1,800~2,000MHz程度のGPUクロックで動作している。ピークGPU温度は69℃で、ファンスピードは1,400rpm弱まで上昇している。

 TGPが350Wで、モニタリングデータでも350Wの電力を消費しているGeForce RTX 3090だが、すばらしい冷却性能を備えたGPUクーラーによって、70℃を下回るGPU温度と、なかなかの静粛性を実現していた。

【グラフ35】GeForce RTX 3090 のモニタリングデータ

エンスージアスト向けに相応しいモンスターGPU「GeForce RTX 3090」

 GeForce RTX 3090の性能は、前世代のハイエンドGPUであるGeForce RTX 2080 Tiを圧倒するものであり、いくつかのゲームでは8K解像度でもゲームを楽しめる実力を示した。圧倒的なGPU性能もさることながら、24GBというVRAM容量は、8Kを目指すエンスージアストゲーマーや、ゲーム以外のアプリでGPUを活用するクリエイターにとって魅力的なものだろう。

 20万円以上の販売価格が予告されているGeForce RTX 3090は、驚くほど高価なパーツであることは間違いないが、30万円超で販売されていた「TITAN RTX」を購入していたようなユーザーにとっては、逆の意味で驚きの価格であると言えるだろう。この性能に必要性を感じるのであれば、買って損することはない。