Hothotレビュー
FILCOの“親指Fnキー”小型メカニカルキーボードの使いやすさを検証
~8月5日より予約開始の「MINILA-R-Convertible」をレビュー
2020年8月5日 10:00
ダイヤテック株式会社のFILCOブランドでは、じつに多種多様なメカニカルキーボードを展開している。今回そんなFILCOブランドのキーボードの1つとして、非常にコンパクトでBluetoothでの複数ペアリングにも対応したメカニカルキーボード「Majestouch-MINILA-R-Convertible」が登場した。ダイヤテックオンラインショップでの直販価格は17,380円だ。
本日(8月5日)から予約販売を開始し、26日発売となる本製品は、HHKB(Happy Hacking Keyboard) Professionalシリーズのメカニカルスイッチ版とも言える存在で、ファンクションキーや物理カーソルキーの排除、Bluetoothによる4台のデバイスとのペアリング対応などの共通点が見受けられる。超コンパクトなメカニカルキーボードが好きなユーザーには朗報だろう。
今回筆者は「Majestouch-MINILA-R-Convertible」の日本語配列の茶軸版と、英語配列の青軸版を発売前に試用する機会を得たので、その使い勝手についてお伝えしたい。
日本語と英語配列で4つの軸を展開
Majestouch-MINILA-R-Convertible(以下、MINILA-R)は前述したとおり、日本語と英語配列の2種類を用意しているが、そこからさらにキースイッチとしてCheryy MXの「茶軸」、「青軸」、「赤軸」、「静音赤軸(Webサイトの表記ではMX SILENT静音軸)」を選ぶことができる。さらに、Web直販サイトのダイヤテックオンラインショップには英語配列の「黒軸」もある。
軸についてはダイヤテックのWebサイトのこちらのページに説明があるとおり、茶軸はスタンダードでタクタイルな入力感、青軸はクリック感が強く「カチッ!」という音がよく聞こえるメカニカルキーボードならでは打ち心地、赤軸はクリック感がなく、じょじょにスイッチが重くなるリニアなストロークで静音向き、静音赤軸は赤軸よりもさらに静音性を上げた作り。なお、直販で手に入る黒軸は赤軸と同じリニアタイプでバネの反発を上げたことで、キーの戻りが速くなっているという。
黒軸については執筆時点では製品が掲載されていないため不明だが、キーピッチはすべて19mmで、キーストロークは茶軸/青軸/赤軸が4mm、静音赤軸が3.7mmとなっている。なお、押下圧については情報が出ていないのでわからない。
今回筆者が試用した茶軸版は「スコスコ」と軽く打ててクリック感がなくタッチが軽い。赤軸の説明のほうにこそクリック感がないと書いてあるのだが、手元に赤軸のキーボードがないので、どの程度違いがあるのか確かめられなかった。キー構造が違うので一概には比較できないが、茶軸は筆者手持ちで静電容量式のHHKB Professional HYBRID Type-S(キーストローク3.8mm、押下圧45g)と比べてみると、キーによってはより軽く感じられた。
一方の青軸についてはこれぞメカニカルという感じで「カチャカチャ」と音が鳴りまくる。押し心地は違うが、押下圧は茶軸とほとんど変わらないようだ。
個人的にメカニカルキーボードはこのスイッチ音が好きだし、打っていて気持ちが良いので、「カチャカチャ ッターン」とリズミカルにキーを叩きたいなら青軸をおすすめしたい。ただ、ボイスチャットや動画配信時などでかなり音を拾うだろうし、オンライン会議をしているときだと内職しているのがバレやすそうなので注意が必要だ。
MINILA-Rの本体サイズは297×124×40mm(幅×奥行き×高さ)、重量は680g。横幅は30cmを切っており非常にコンパクト。単3形乾電池2本で動作するが、駆動時間は公式Webサイトに書かれておらず不明。ただ、Bluetooth 5.1規格を採用したことで、低消費電力に通信可能としている。
【お詫びと訂正】初出時に、PCとの接続用USBポートについて、Micro USBとしていましたが、正しくは「USB Mini-B」となります。お詫びして訂正させていただきます。
特異なレイアウトは小型キーボードの宿命
親指シフトならぬ親指FnキーをSpaceの両隣に装備
HHKBにかぎらず、この手のファンクションキーを削り落としたキーボードはレイアウトにしわ寄せが行くという宿命がある。標準的なレイアウトからあまりにもかけ離れたものにしてしまうと、慣れるのに時間がかかるし、そもそもよほどのコンパクトキーボード愛好家でないかぎり、使いたいという意欲が湧かないかもしれない。そのため、いかに差異を最小限にとどめるかが重要と言える。
MINILA-Rのレイアウトはどうか? 冒頭でHHKB Professionalのメカニカルキーボード版とは言ったが、レイアウトはかなり違っている。ファンクション機能を使うためのFnキーがSpaceの両端に用意されているという特殊な配置だ。
ダイヤテックはこの親指Fnキータイプのキーボードを以前にも出しており、後述するようにこれが意外と合理的だったりもする。そして、その最下段のキーを除けば、標準のレイアウトに近いのはHHKBよりも、むしろMINILA-Rのほうかもしれない。お手持ちのキーボードと以下の写真を見比べてみてほしい。
ただし、日本語/英語配列ともにEscキーがFnキーとの組み合わせになっているのは賛否が分かれそうだ。日本語配列では数字の「1」の左隣に「半角/全角」キーがあり、そこがFnキーを組み合わせて使うEscキーの代用先となっている。ちなみに英語キーボードは「~(チルダ)」が対象だ。キーボードのレイアウトとしては日本語も英語も正しいのだが、ともに頻繁に利用されるEscがコンビネーションキー扱いになっており、この点に関しては慣れが必要だろう。
HHKB Professionalの日本語/英語配列ではEscキーを1キーの左隣に置いているが、その代わり日本語配列は「半角/全角キー」は最下段の左下に、英語配列は「~(チルダ)」を右上端に逃がしている。後者についてはそれで「¥(バックスラッシュ)」や「Backspace」の位置が標準のレイアウトと異なってしまっているのだが、筆者は慣れもあってとくに不便と感じたことはない。
逆に言えば、MINILA-Rのこのレイアウトも慣れの問題ではあるし、その代償を補うものとしてSpaceの両隣に配置されたFnキーがあると言えるかもしれない。
また、Escは半角/全角キー以外に、Fn+CapsLockキーでも利用できるので、ホームポジションから手を動かすことなく押下できるこちらのほうを使うのも手だろう。
カーソルキーはFnキーと組み合わせて使う
前述したとおり、MINILA-Rは比較的標準に近いレイアウトを採用しているが、Spaceなどがある最下段についてはそのかぎりではない。とくにSpace両隣のFnキーは目を引く存在だ。
しかし、このFnキーはともに親指で押せるので非常に扱いやすい。比較例としてまたHHKB Professionalを出すが、HHKBの日本語配列は左側と右側の最下段にFnキーが1つずつ、英語配列については右側の最下段に1つしかない。ともに小指で無理なく押せる位置にあり、押すのが難しいわけではないが、親指で押せたほうが楽だろう。
とくに英語配列のHHKBについてはFnキーが右側にしかないため(DIPスイッチで左側にも配置することは可能)、F7~F12キーといった後半のファンクションキーはどうしてもタッチタイピングできず、目視が必要になる。しかし、MINILA-Rであれば、左手と右手側の両方にFnキーがあるため、まったく問題にならない。
また、本製品は日本語/英語配列ともに物理的なカーソルキーがなく、Fnキーを組み合わせてカーソルキーを操作する。DIPスイッチを使った入れ替えもできるが、DIPスイッチで入れ替え可能なキーについては後述する。
日本語キーボードであれば、/、Alt、カタカナひらがな、Deleteキーが、順に↑、↓、←、→となる。
【表】カーソルキーを使うための組み合わせキー | |
---|---|
日本語配列 | |
↑ | Fn+/キー |
↓ | Fn+Altキー |
← | Fn+カタカナひらがなキー |
→ | Fn+Deleteキー |
英語配列 | |
↑ | Fn+/キー |
↓ | Fn+Windowsキー |
← | Fn+Altキー |
→ | Fn+Deleteキー |
カーソルキーを使う場合、普通はSpaceキーの左側にあるFnキーを押しながら操作することになる。そのさいおそらく、Altキー(↓キー)に中指を置くようにして、そこを支点に左右と上のカーソルを操作するやり方が一番使いやすい。↓、←、→のキーはそれぞれキーピッチが同じであり、シリンドリカル形状のへこみが人差し指、中指、薬指にピタリと馴染む。
ただ、右端にあるCtrlキーもシリンドリカル形状になっているため、慣れないうちは間違えて薬指をCtrlキーに置いてしまうことがあった。筆者はカーソルを操作するさいに、まず人差し指(←)、次に中指(↓)、薬指(→)の3本の指をキーに合わせるように意識することで慣れていった。
指の移動量を減らすために指の位置を1つずらし、薬指をAltキー(↓キー)、に置くこともできなくはない。筆者はこちらでのやり方も試したが、この場合、余った人差し指で右側のFnキーを押すことできる。
これならホームポジションから素直に指を下ろすだけで済むし、かまぼこ形に膨らんだFnキーのすぐ右隣には←(Alt)キーがあり、右手を使うだけでまかなえる。こちらのほうが直感的と言えそうだし、左Shiftキーを組み合わせる場合もこのほうが指が迷いにくかった。
ただ、人差し指でFnキーを押しながら、薬指や小指を使うのは多少慣れが必要だし、間違って↑の左隣にあるPageUpを押してしまったりすることがあったので、しっくりこない場合は左側のFnキーを親指で押さえたほうが良いだろう。
左側にもカーソルキーがある変態仕様!
さて、MINILA-Rのカーソル操作について特筆すべきことがもう1つある。なんと左手側にもカーソルキーが用意されているのだ。
E(↑)、S(←)、D(↓)、F(→)をFnキーと組み合わせれば、左手でカーソルを操作できる。この場合はもちろん、右手側のFnキーを用いるのがセオリーだろうが、左手に関してはFnキーを左親指に置いたままでも操作しやすい。
しかし、人によっては「なぜW/A/S/Dキーではなく、E/S/D/Fキーにしたのか」と思ったことだろう。FPSといったPCゲームを遊ぶ人からすると、W/A/S/Dキーによるキャラクターの操作は定番だからだ。もちろん、ガチゲーマーの方などが薬指でAキーを押すのは知っているが、ゲーミングキーボードではないのだし、ここはDIPスイッチでW/A/S/Dキーに変えられるようにしてほしかったところ。
わざわざ左手でカーソルを操作する必要はないだろうと思うかもしれないが、この位置でカーソルキーを扱えれば、親指Fnキーと相まってホームポジションから指を離すことなく最速でカーソルを操作できるのである。
筆者はがんばって左手カーソルキー操作に挑戦してみたが、普段からW/A/S/Dキーを使うこともあって最初は違和感がすごかった。また、とくに文字選択をするときなどは、左Shiftを使うと一層混乱した。そのため、普段あまり使わない右Shiftに変えたりもしたが、時間をかければうまく扱えるようになるのは間違いない。
とは言え、この変態仕様に慣れると、ほかのキーボードを使ったときに弊害が出そうなのだが、使ってみるとかなり便利ではある。むしろI/J/K/Lで使えるようにしてほしかったとかわがままを言い出したくなるくらいだが、とにかく一蓮托生の覚悟がある人は継続利用して極めてみてはいかがだろうか。新たな境地にたどり着けそうだ。
そのほかの特殊な配置のキー
EscとカーソルキーがFnキーとの組み合わせで動作することを書いたが、このほかにもFnキーと組み合わせるコンビネーションキーがあったり、特定のキーが変わった位置にあったりする。
変換キーはFn+Space
「変換」キーはFn+Spaceで、「無変換」は左Fnの左隣に、「かたかな/ひらがな」キーは右Fnの右隣に用意されている。筆者はこれらのキーをまったく使わないので、この位置にあって使いやすいのかどうか判断できないのだが、おそらく普段から使っている人からするとやりにくいことだろう。
しかし、後述するDIPスイッチで左Fnを無変換キーに、右Fnを変換キーに変えることができるため、標準の日本語配列のように使うことは可能だ。ただし、この場合はもともとの無変換キーがFnキーとして動作するが、右のFnキーは代わりがないので使えなくなる。
Deleteキーが最下段にある
テンキーがないキーボードでは、たいていDeleteキーは右上に配置されているが、MINILA-Rについては最下段の右から2番目にある。DeleteキーはFnキーと組み合わせることで→キーとしても働くので、慣れていないのとカーソル操作時に間違えてDeleteになってしまうということが起こり得る。
とは言え、文字の削除などについてはBackspaceが標準的な位置にあるので問題にはなりにくそうだ。また、Fn+MキーがDeleteキーとして利用できる。さらに、英語配列限定ではあるが、Fn+¥(バックスラッシュ)キーでもDeleteキーとして働くため代用手段はある。
DIPスイッチで特定のキーなどを入れ替え
本製品にはキーのレイアウトを変更できるユーティリティなどが用意されておらず、特定のキーのみDIPスイッチでの置き換えなどができるようになっている。DIPスイッチは全部で6個だ。
キーを置き換える場合を想定して、MINILA-Rでは付け替え用のキートップが用意されている。印字を変えたほうが戸惑いなく使えるのでぜひ付け替えたい。引き抜き工具がついているので手間はかからない。
【DIPスイッチ1】CapsLockと左Ctrlの入れ替え
DIPスイッチ1では、この手のキーボードでよくあるCapsLockと左Ctrlの入れ替えが行なえる。筆者は入れ替えて使う派ではあるが、ノートPCが接続先の場合、レジストリを書き換えて入れ替えを行なっているため、あえて使う必要がなかったりする。とは言え、デスクトップPCの場合にはありがたく使わせてもらっている。
【DIPスイッチ2】CapsLockをEscに変更
CapsLockキーはFnキーとの組み合わせで、Escキーとして動作することはすでに述べたとおりだが、DIPスイッチ2をオンにすることで、Fnキーを使わずにEscとして機能させることもできる。MINILA-Rの場合、Escは標準レイアウトと近い位置にある左上端のFn+半角/全角キー(英語配列はFn+チルダ)で使う必要があり、頻出するキーとしては若干使いにくさを感じさせる仕様だ。
しかし、CapsLockをEscに置き換えて使いやすいかと言われると微妙なところ。その場所でCtrlを使う筆者からすると、まず利用したくないのだが、従来どおり左下のCtrlの位置に慣れていて、まったくCapsLockを使わないという人なら一考の価値はあるだろう。
なお、DIPスイッチ1と2を同時にオンにした場合、本来Ctrlがある左下端がEscとなり、Fn+CtrlでCapsLockが動作する。そして当然もとのCapsLockの位置はCtrlとなる。文章での説明では紛らわしいだろうから、以下の画像を見てもらったほうが手っ取り早い。
【DIPスイッチ3 日本語配列】Fnキーを無変換と変換に置き換え
MINILA-Rは、無変換キーは用意されているものの、変換キーについてはFn+Spaceで利用する必要があることは前で述べたとおりだ。これらのキーを標準的なレイアウトで使えるようにするのが、DIPスイッチ3で、左Fnキーが無変換に、右Fnキーが変換キーになり、もともとあった無変換キーはFnキーになる。
【DIPスイッチ3 英語配列】¥(バックスラッシュ)とDeleteの入れ替え
英語配列の場合、DIPスイッチ3をオンにすると、¥(バックスラッシュ)を最下段のDeleteと入れ替えることができる。最下段に移動した¥(バックスラッシュ)キーだが、この位置は→として機能するので、Fnを押しながらの動作は変わらず→だ。
【DIPスイッチ4】カーソルキーの入れ替え
MINILA-Rの右下にあるカーソルキーは、Fn+/キーで↑、Fn+Altで↓といったようにコンビネーションキーとして設定されているが、DIPスイッチ4をオンにすることで入れ替えが可能だ。
つまり、これによってFnを押さずともカーソル操作ができるようになるわけだがおすすめはできない。なぜなら↑が設定される/キーがFnキーを押さないと使えなくなるからだ。/または?は結構使用する文字であるし、日本語オンの場合に「・(中黒)」を使用する人もいるだろう。そのため、DIPスイッチ4をオンにするとタイピングへの影響が大きすぎる。
【DIPスイッチ5】Mac専用モード
MacでMINILA-Rを使う場合は、DIPスイッチ5をオンにする必要がある。とくに日本語配列の場合、これをオンにすることでMacの「英数」キーと「かな」キーが使えるようになる。
なお、MINILA-Rはキートップに「Patch Keycap」というキャップ式の構造を採用しており、一部のキーはキープラーの背側を使って以下の写真のように外すことができる。
キャップを外してどういった意味があるのかというと、たとえば以下のキーは同一の「→」の付け替えキーではあるが、側面に書かれている文字が表裏でDeleteとoptionで異なっている。これは、Macで使う場合にはキャップを外し、キーの土台を180度回転させて取りつけることで、→キーにDeleteではなく、optionの印字を見せられるということだ。
この構造によって付け替えキーを減らしつつ、さまざまなキーの入れ替えに対応させている。MINILA-RはとくにFnキーを使って操作するキーが多いだけに、合理的な構造と言える。
【DIPスイッチ6】省電力モード
DIPスイッチ6はキーの入れ替えなどではなく、省電力モードのオン/オフだ。標準ではオフになっているが、オンにすることでBluetooth接続時に電池駆動している場合に、30分入力操作がないと省電力モードに移行する。省電力モードに移行しても、何かキーを押せば復帰するが、一度なにかしらのキーを押さないと復帰しないため、すぐに連続したキーが打ち込めなくなる。
Bluetoothで4台のデバイスとペアリング
MINILA-RはUSBキーボードとしても動作するが、Bluetoothでなら最大4台までペアリングすることが可能だ。しかも切り替えは非常に簡単で、1~4番まである専用のペアリングボタンを押すだけだ。
ボタン部分はLEDになっており、ペアリング設定時については、ボタンを長押しすればペアリングモードなり、該当するボタンが青く点滅する。あとはOS側からBluetoothキーボードを見つけて接続するだけだ。
HHKB Professionalの場合は、「Fn+Ctrl+1」といったように、Fnキーを組み合わせたペアリングのためのショートカットキーが用意されているが、MINILA-Rのほうがシンプルでわかりやすい。
ボタンは常時点灯するわけではなく、接続するデバイスを切り替えたときは、そのデバイスの番号が青く3回点滅するようになっている。
ちなみに、USB接続に切り替えたい場合は、4番の右隣にあるUのボタンを押せば良い。さらにその右にはCapsLockとScrollLockのオン/オフを示すLEDがあるが、こちらは省電力化のためかUSB接続時にしか点灯しない仕様になっている。
なお、ScrollLockのLEDはBluetooth接続時に電池残量が少なくなったときに点滅して知らせる通知LEDにもなっている。
クセが強い異色のキーボードだが使いこなせれば間違いなく快適に
上でも述べたように、標準キーボードのファンクションキーやカーソルキー周りを取っ払ったような小型キーボードは、自ずとレイアウトに無理が出てしまうものだ。しかし、デスクの上のスペースを大幅に節約できたり、持ち運びも容易という小型ワイヤレスキーボードのメリットはとても大きい。しかも本製品は4台のデバイスとBluetoothでペアリングすることができる。
もちろん、Fnキーの使用を前提としたカーソル操作には慣れが必要であり、その点が購入のハードルになりやすいだろう。しかしながら、決して無理なレイアウトになっているわけではなく、指が覚えやすい位置に各カーソルキーが配置されている。そのため、慣れるのも早いはずだ。
基本4種類のキースイッチに日本語配列と英語配列、さらにカラーバリエーションも用意しており、ラインナップは多種多様。自分好みのキーボードを探しやすい。価格は17,380円と決して安くはないが、ライバルとなるHHKB Professionalが2万円台後半からであることや、その機能性を考えれば十分に検討価値のある価格だ。
Majestouch-MINILA-R-Convertibleは、メカニカルスイッチでワイヤレス接続の小型キーボードを求めている人にとっては、疑いなくドンピシャの製品である。