Hothotレビュー

筐体デザインを一新、7色揃えた24インチiMacはAppleの本気度が伝わってくるM1搭載機だ!

Apple24インチiMac(15万4,800円~)

 Appleは「24インチiMac」(15万4,800円~)を5月21日に販売開始する。本製品はAppleが自社開発したApple M1チップを採用しつつ、筐体を完全新設計。内部的にも外部的にもフルモデルチェンジした最新iMacだ。今回、Appleからこの24インチiMacをひと足早く試す機会を得たので、実機レビューをお届けしよう。

処理性能に関するスペックは先行M1搭載機と同じ

 24インチiMacは、2020年11月17日に発売されたMacBook Air/MacBook Pro/Mac miniと同様に「Apple M1チップ」を採用している。「Apple M1チップ」の詳細については既報を参照してほしい

 メモリは8GB/16GB、ストレージは256GB/512GB/1TB/2TB SSDを選択可能で、この構成も先行発売された3シリーズとまったく同じ。細かい点では「Apple M1チップ」に7コアGPU版と8コアGPU版を用意している点も同一。つまり処理性能に関するスペックはまったく同じだ。とは言え、冷却ファンの有無、冷却効率の違いによって実効性能が変わる可能性はある。

 24インチiMac最大の優位点は「24インチ4.5K Retinaディスプレイ」(対角線を実測した場合のサイズは23.5インチ)を採用していること。24型の大画面、4.5K(4,480×2,520ドット、218ppi)の高解像度、500cd/平方mの輝度、P3カバー率100%の広色域を実現したディスプレイと一体化している点は、MacBook Air/MacBook Pro/Mac miniに対する大きなアドバンテージだ。

 また従来の「21.5インチiMac」と比較すると、「Apple M1チップ」を採用し、冷却システムをコンパクト化し、電源を外部式に変更することで、ディスプレイは21.5型から24型へ大きくなっているにもかかわらず、サイズは450×528×175mmから461×547×147mmへと薄型化、重量は5.48kgから4.46kg(2ポートモデル)/4.48kg(4ポートモデル)へと軽量化を実現している。カラーの選択肢が、ブルー、グリーン、ピンク、シルバー、イエロー、オレンジ、パープルと大幅に増えた点もポイントだ。

 これ以外に、従来の「21.5インチiMac」との主な差分を挙げると下記のようになる。

  • Webカメラの解像度向上:720p→1080p
  • インターフェイスの変更:USB-C×2を追加、USB-A×4、SDXCカードスロット、ケンジントンロックスロットを削除
  • ワイヤレス規格をアップグレード:11ac→11ax、Bluetooth 4.2→Bluetooth 5.0
  • オーディオ性能の向上:ステレオスピーカー→6スピーカーシステム(空間オーディオに対応)、マイクロフォン→3マイクアレイ
  • 最大メモリ容量が減少:32GB→16GB
  • ディスクリートGPU非対応

 最大メモリ容量が減り、ディスクリートGPU非搭載になっているが、プロセッサがインテル系から「Apple M1チップ」に変更されているため、単純比較はできない。詳細スペック、標準構成モデル一覧、カスタマイズ例については下記の表を参照してほしい。

【表1】24インチiMacのスペック
OSmacOS Big Sur バ-ジョン11.3
CPUApple M1(8コアCPU[高性能コア×4、高効率コア×4]、7コアまたは8コアGPU、16コアNeural Engine)
メモリ8GB/16GBユニファイドメモリ(DDR4)
ストレージ256GB/512GB/1TB/2TB SSD
ディスプレイ24型(4,480×2,520ドット、218ppi、低反射、500cd/平方m、色域P3、タッチ非対応、スタイラス非対応)※対角線を実測した場合のサイズは23.5インチ
通信IEEE 802.11a/b/g/n/a/ac/ax、Bluetooth 5.0
インターフェイスThunderbolt×2(DisplayPort、Thunderbolt 3接続時最大40Gb/s、USB 4接続時最大40Gb/s、USB 3.1 Gen 2接続時最大10Gb/s、別売のアダプタを利用してThunderbolt 2/HDMI/DVI/VGAに対応)、3.5mmヘッドフォンジャック、Gigabit Ethernet対応有線LAN(8コアGPUモデルのみ)、USB 3(最大10Gb/s)×2(8コアGPUモデルのみ)
カメラWebカメラ(1080p)
本体サイズ461×547×147mm(幅×奥行き×高さ)
重量4.46kg(2ポートモデル)、4.48kg(4ポートモデル)
セキュリティTouch ID(指紋認証センサー)搭載Magic Keyboard
内蔵アプリApp Store、ブック、カレンダー、連絡先、FaceTime、探す、GarageBand、ホーム、iMovie、Keynote、メール、マップ、メッセージ、ミュージック、メモ、Numbers、Pages、Photo Booth、写真、Podcast、プレビュー、QuickTime Player、リマインダー、Safari、Siri、株価、Time Machine、TV、ボイスメモ
同梱品Magic Keyboard、Magic Mouse、143W電源アダプタ、電源コード、USB-C - Lightningケーブル
カラーブルー、グリーン、ピンク、シルバー、イエロー、オレンジ、パープル
【表2】24インチiMacの価格一覧
M1(7コアGPU)/8GB/256GB ※標準構成15万4,800円
M1(8コアGPU)/8GB/256GB ※標準構成17万7,800円
M1(8コアGPU)/8GB/512GB ※標準構成19万9,800円
【表3】24インチiMacのカスタマイズ例
メモリ8GB→16GB+2万2,000円
ストレージ256GB→512GB+2万2,000円
ストレージ256GB→1TB+4万4,000円
ストレージ256GB→2TB+8万8,000円
ストレージ512GB→1TB+2万2,000円
ストレージ512GB→2TB+6万6,000円
なし→ギガビットEthernet(7コアGPUモデルのみ)+3,000円
Magic Mouse→Magic Trackpad+5,000円
Magic Mouse→Magic Mouse+Magic Trackpad+1万3,800円
Touch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き)+3,000円

四角錐台から直方体に箱の形状を変更

 製品自体をチェックする前に、まずはこちらもフルチェンジした箱のデザインと、製品の取り出し方を見ておこう。デザインコンセプト的には従来モデルを継承しているが、旧iMacの箱は下が広く、上が狭い四角錐台をしていたが、今回は直方体で設計されている。これは輸送する際に隙間をなくし、コストを削減、環境への影響を低減するための仕様変更だろう。

左上から前面、背面、左側面、上面。なおリサイクルの観点から、上面の持ち手は紙(木質繊維)で作られている
型番、シリアルナンバー、製品仕様などはパッケージ底面にシールで貼られている

 また従来のiMacは立てている状態で前面から本体を取り出したが、24インチiMacは横置きしている状態でパッケージを開き、上から本体を取り出すように開梱方法が変更された。左右側面のダンボールを開くと、紙のヒンジによって前面のダンボールも開かれる。約1kg軽くなった本体は上からスムーズに取り出せる。環境に配慮され、取り出しやすい、非常に理にかなったパッケージデザインと言える。

左上から右下に開梱方法の写真を配置した。iMac本体を取り出した下のスペースには、すべての同梱品が収められている
左右側面のダンボールを開くと、紙のヒンジによって前面のダンボールも開かれる
前面には保護シート(おそらく紙製)が貼られており、「hello」の文字が書かれている
新品の本体には前面だけでなく、背面、側面部にも輸送用の保護シート、フィルムが貼られている
同梱品一覧。上から本体、143W電源アダプタ、電源コード、USB-C - Lightningケーブル、説明書、Magic Keyboard、Magic Trackpad、Magic Mouse。電源コード以外は本体と同色だ
説明書類は、クイックスタートガイド、注意事項、PCリサイクルマーク、ステッカー×2で構成。ステッカーは異なる色で2枚用意されている
クイックスタートガイドは必要最低限。電源の入れ方さえわかれば、あとは迷うことはないはずだ

大きなiPadのように思えるほどの極薄筐体

 本体の厚みは11.5mm(スタンドを含む厚みは147mm)。実際に手に持ってみると大きなiPadのように思えるほどの極薄筐体だ。実際に利用する際にはキーボードやマウス、トラックパッドなどのスペースも必要だが、システム全体のフットプリントが削減されていることは間違いない。

 デザインは好みが分かれるというのが率直な感想。背面はアルミニウム、前面下部は強化ガラスで、両者のカラーもかなり異なっている。7色のカラーから選ぶ際には、設置後は眺める機会の少ない背面よりも、圧倒的に長時間見つめることになる前面の印象で決めるべきだ。

 電源が外部式になったことで143W電源アダプタを邪魔に感じると想像していたが、実際に設置してみると意外と気にならなかった。143W電源アダプタ自体は実測440.5gとそれなりに重さがあるが、サイズは実測96.3×96.3×28.9mm前後と大してかさばらない。物理的に設置の邪魔になることはないと思う。

 143W電源アダプタにGigabit Ethernet対応有線LAN端子が備わっていても、無線LANを使う方が大多数だろうが、スマートな設置と安定したネット回線の両立を求める方にとっては大歓迎なはずだ。

 なお、143W電源アダプタのケーブルは磁力でかなり強力に固定される。ケーブルを抜く際には本体下部を片手で握り、ケーブルの根元をしっかりと掴んだ上で、ゆっくりと力を込めて慎重に抜いたほうがいい。ケーブルの途中を握って乱暴に引っ張ると、ケーブル先端の金属部分でスタンドを傷つけてしまいかねない。

初回起動時の初期設定画面。本体カラーに合わせたデスクトップピクチャ(これはハローオレンジ)で起動する
本体前面。ディスプレイは24型(4,480×2,520ドット、218ppi、低反射、500cd/平方m、色域P3、タッチ非対応、スタイラス非対応)
本体背面。マイクは背面上部にひとつ、上面中央にふたつを内蔵した3マイクアレイ仕様。ロゴ部には透明のパネル(ガラスと思われる)がはめ込まれている
左側面(右)に3.5mmヘッドフォンジャックを配置
本体底面左右に空間オーディオに対応した6スピーカーシステムを内蔵。中央にも細かい穴が空いているのは放熱のためだ
スタンドは傾きのみ調整可能。高さを調整したり、壁掛け設置したい場合には、VESAマウントアダプタ搭載iMacを購入しよう
スタンド底面に、認証情報、型番、シリアルナンバーなどが記載
本体背面の電源端子部。後述するが磁石は上下にふたつ内蔵されている
電源ボタン
右の2つがThunderbolt×2、左の2つがUSB 3(USB-C)×2
143W電源アダプタのケーブル長は実測200cm
143W電源アダプタのケーブル先端アップ。内側に12個の金属接点が設けられている
143W電源アダプタのケーブルは磁力でかなり強力に固定される
143W電源アダプタ本体にGigabit Ethernet対応有線LANの端子が搭載。ケーブル1本で給電、有線LAN接続できるわけだ
143W電源アダプタの仕様は入力100-240V~2.0A、出力15.9V 9.0A、容量143W
電源コードの長さは実測107cm
USB-C - Lightningケーブルの長さは実測104cm。表面は布製で折り曲げ耐性が高そうだ
標準構成ではTouch ID搭載Magic Keyboard(テンキーなし)とMagic Mouseが付属。Magic Trackpadを追加するとプラス13,800円かかる
143W電源アダプタの重量は実測440.5g
電源コードの重量は実測90.2g
USB-C - Lightningケーブルの重量は実測20.6g
Magic Keyboardの重量は実測240.5g
Magic Trackpadの重量は実測229.8g
Magic Mouseの重量は実測99.4g

外部Magic Keyboardとして初めてTouch IDを搭載

 Touch ID(指紋認証センサー)搭載Magic Keyboardのキーピッチは実測19mm前後、キーストロークは実測1.3mm前後。キーストロークは数値的には浅めだが、日頃「13インチMacBook Pro」を使っている筆者は特に気にならない。底打ちさえしなければ、快適に文字入力できるキーボードだ。

 なによりもデスクトップ用の外部Magic Keyboardとして初めてTouch ID(指紋認証センサー)を搭載している点はポイントが高い。多くのアプリやサービスでTouch IDを利用しているのなら、もうほかのキーボードに乗り換えられないはずだ。

 なおTouch IDは、キーボード内のセキュアコンポーネントがApple M1チップの「Secure Enclave」と直接通信して、暗号化されたチャンネルを作成することで実現している。そのため従来のインテルCPU搭載Macで、このTouch IDは使えない。ただし、M1搭載MacではTouch ID搭載Magic Keyboardを利用可能だ。M1搭載Mac miniユーザーのために単体での発売に期待したい。

Magic Keyboard表面
Magic Keyboard裏面
Magic Keyboard背面、前面、右側面、左側面
キーピッチは19mm前後、キーストロークは1.3mm前後
24インチiMacにはTouch ID(指紋認証センサー)Magic Keyboardが同梱。今回試したかぎりでは、スリープ状態からワンプッシュで2秒以下で画面が表示された

 Magic Trackpad、Magic Mouseについては24インチiMacにカラーを合わせただけで、ハードウェア的にはMagic Trackpad 2、Magic Mouse 2と違いはないようだ。現時点で単体購入できないので、システム全体で色を統一したいのなら忘れずに購入しておこう。

 個人的にはMagic Trackpadのほうが広い面積でジャスチャーできるので、Magic Mouseより操作性はよいと考える。またMagic Mouseは底面に端子が用意されており、充電しながら利用できないのも弱点だ。

Magic Trackpad表面
Magic Trackpad裏面
Magic Trackpad背面、前面、右側面、左側面
Magic Mouse表面、裏面
Magic Mouse背面、前面、右側面、左側面

ディスプレイ、スピーカー、カメラ、マイクのいずれも最高クラス

 24インチiMacは24型ディスプレイ(4,480×2,520ドット、218ppi、低反射、500cd/平方m、色域P3、タッチ非対応、スタイラス非対応)を搭載している。カラーキャリブレーション機器「i1Display Pro」と色度図作成ソフト「Color AC」で計測したところ、sRGBカバー率100.0%、sRGB比134.2%、AdobeRGBカバー率88.3%、AdobeRGB比99.5%、DCI-P3カバー率98.8%、DCI-P3比98.9%、Display P3カバー率98.9%、Display P3比99.0%という値が出た。

 プロクオリティのRAW画像の現像、動画のカラーグレーディングに利用したり、4K HDRコンテンツをハイクオリティーで鑑賞できるだけの広色域を備えている。

実測したsRGBカバー率は100.0%、sRGB比は134.2%
AdobeRGBカバー率は88.3%、AdobeRGB比は99.5%
DCI-P3カバー率は98.8%、DCI-P3比は98.9%
Display P3カバー率は98.9%、Display P3比は99.0%
24インチiMacのディスプレイは前面を1枚のガラスで覆い、狭額縁化。全画面感が強調されたデザインだ

 本製品の6スピーカーシステムは、2組のフォースキャンセリングウーファーと、1組のウーファーごとに搭載されたツイーターで構成されている。この6スピーカーシステムは「Mac史上最高」と謳われているだけに、迫力ある低音と、クリアな中高音を両立している。また「Apple TV」アプリで「Dolby Atmos」対応コンテンツを再生してみたが、空間オーディオならではの包み込まれるような音場を確認でできた。

 確かにこれだけの迫力、解像感、臨場感のある音をパソコンのスピーカーで聞いた記憶はない。本製品はオーディオシステムとしてもフルタイムで活躍してくれるはずだ。

6スピーカーシステムは、底面左右に内蔵されている
マグネットビューワーをかざすと、2組のフォースキャンセリングウーファーと、1組のウーファーごとに搭載されたツイーターを確認できる。中央に見えるのは電源コネクタを接続するための磁石だ

 本体上部には、従来比で2倍の解像度を備え、低照度性能を実現するために大型化された「1080p FaceTime HDカメラ」と、3マイクアレイを内蔵。この2つも「Mac史上最高」が謳われている。

 Webカメラの画質は「MacBook Pro(13-inch, M1, 2020)」の720p FaceTime HDカメラと比較してみたが、スペック以上の差を感じた。今回の1080p FaceTime HDカメラでは黒目の中にぼんやり映っているものも確認でき、服の質感までしっかりと記録されている。24インチiMacはビデオ会議に最適な1台であることは間違いない。

ディスプレイ上部に「1080p FaceTime HDカメラ」、上面と背面上部に3マイクアレイが内蔵されている
「MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)」の「720p FaceTime HDカメラ」で撮影
24インチiMacの「1080p FaceTime HDカメラ」で撮影。黒目の中にiMacが映っているのを確認できる

24インチiMacは13インチMacBook Proと同等の性能

 最後にパフォーマンスをチェックしよう。今回は下記のベンチマークを実施する。

  • CPUベンチマーク「CINEBENCH R23.200」
  • CPUベンチマーク「CINEBENCH R20.060」
  • CPUベンチマーク「CINEBENCH R15.0」
  • CPU/Computeベンチマーク「Geekbench 5.4.1」
  • ストレージベンチマーク「Blackmagic Disk Speed Test」
  • Adobe Lightroom Classicで100枚のRAW画像を現像
  • Adobe Premiere Proで実時間5分の4K動画を書き出し

 比較対象機種としては、同じプロセッサを搭載する「MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)」を選択した。同じプロセッサを搭載したマシンを選んだ理由は、冷却効率を比較するため。下記が検証機の仕様とその結果だ。

【表4】検証機の仕様とベンチマーク結果
iMac (24 インチ, M1, 2021)MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)
SoCApple M1
CPU高性能コア×4、高効率コア×4
GPU8コア
Neural Engine16コア
メモリ16GB
ストレ-ジ512GB1TB
OSmacOS Big Sur バージョン11.3macOS Big Sur バージョン11.2.2
CINEBENCH R23.200
CPU(Multi Core)7705 pts7708 pts
CPU(Single Core)1508 pts1506 pts
CINEBENCH R20.060
CPU2085 pts2094 pts
CPU(Single Core)401 pts402 pts
CINEBENCH R15.0
OpenGL87.41 fps87.03 fps
CPU1064 cb1063 cb
CPU(Single Core)207 cb208 cb
Geekbench 5.4.1
Single-Core Score13261329
Multi-Core Score59985961
Single-Core Score(Apple Sillicon)17361737
Multi-Core Score(Apple Sillicon)76297637
Compute(Metal)2183322128
Compute(OpenCL)1954619438
Blackmagic Disk Speed Test(単位:MB/s)
WRITE 1回目2,919.12,861.7
WRITE 2回目2,6312,851
WRITE 3回目2,806.12,833.6
WRITE 4回目2,788.92,856.6
WRITE 5回目2,854.82,849.6
WRITE 平均2,799.982,850.5
READ 1回目2,735.32,855.1
READ 2回目2,742.82,907.2
READ 3回目2,878.92,889.4
READ 4回目2,876.22,897.9
READ 5回目2,880.42,912.3
READ 平均2,822.722,892.38
Adobe Lightroom Classicで100枚のRAW画像を現像
7,952☓5,304ドット、カラ- - 自然4分24秒034分22秒12
Adobe Premiere Proで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、30fps3分16秒573分16秒89

 筐体が大きいぶん24インチiMacのほうが冷却効率がよく、ピークパワーを維持して、より高いベンチマークスコアを記録することを予想していたが、いずれのベンチマークでも計測誤差以上の差は現われなかった。ベンチマーク的にはちょっと拍子抜けする結果だが、両機種ともに「Apple M1チップ」の性能を最大限に引き出せているということだろう。

「CINEBENCH R23.200」実行中の背面の最大温度は44.2℃(室温26.5℃で測定)
電源コネクタ付近の最大温度は43.2℃
電源アダプタの最大温度は41.2℃
アイドル中の消費電力は44.4W前後、「CINEBENCH R23.200」実行中の最大消費電力は70.6W

ネイティブアプリが充実してきた今こそM1搭載機への移行をお勧めできる

 今回のベンチマークでは、24インチiMacと13インチMacBook Proのスコアはほぼ同等だった。冷却ファン非搭載の「MacBook Air」を除けば、M1搭載機はほぼ同等の処理性能ということになる。

 しかし24インチiMacは大画面はもちろんのこと、1080pのWebカメラ、3アレイマイク、6スピーカーサウンドシステムと「Mac史上最高」の性能を備えている。ユーザー体験はまったく異なるはずだ。

 筐体のデザインを一新し、カラーを7色揃えた点からも、より多くのユーザーにM1搭載機を利用してほしいというAppleの本気度が伝わってくる。M1ネイティブアプリが充実してきた今こそ、M1搭載機への移行をお勧めできるタイミングだ。