イベントレポート
ASUS、新生「ZenFone 5」シリーズのスマホを3機種発表
2018年3月1日 09:40
ASUSは2月27日(現地時間)、スペイン・バルセロナで記者会見を開催し、スマートフォン最新機種となる「ZenFone 5」シリーズ3機種を発表した
“5”に回帰。新生ZenFone 5シリーズ登場
今回のASUSの記者会見は、開催前より“Back to 5”というキーフレーズで告知していた。従来モデルのZenFone 4シリーズの後継機種ということで、ZenFone 5になることは容易に予想できた。
ただ、ASUSは過去に5型ディスプレイ搭載の「ZenFone 5」を発売済みで(ASUS、2万円台のLTE対応スマートフォン「ZenFone 5」参照)、そのためにBack to 5というフレーズが使われていたわけだ。そして、発表された新ZenFone 5シリーズは、標準モデルとなる「ZenFone 5」と、上位モデルの「ZenFone 5z」、廉価モデルの「ZenFone 5 Lite」の3機種をラインナップする。
ZenFone 5とZenFone 5z
メインの機種となるのが「ZenFone 5」で、外観や機能は同じものの、搭載SoCやメモリ、ストレージなどを強化した上位モデルが「ZenFone 5z」だ。発表会では、ZenFone 5zは展示されなかったため、ここではZenFone 5を中心に紹介する。
正面は、約90%がディスプレイで占められ、さらに上部中央には前面カメラやスピーカー、センサー類を囲むようにノッチ(切り欠き)がある。また、ディスプレイは4角本体のカーブに合わせて丸く切り取られている。
こういったデザインのため、パッと見ただけで、iPhone Xに非常に近いデザインだと感じる。サイズは現時点では非公開だが、標準的な5.5型ディスプレイ搭載スマートフォンとほぼ同じサイズを実現しているという。重量は155g。
ディスプレイは、アスペクト比19:9、表示解像度1,080×2,246ドット表示対応の6.2型IPS液晶を採用。上部のノッチ部分は各種ステータスや通知の表示が中心となり、本体を横向きにして動画を再生する場合などは、ノッチ部分を表示領域としては使わず、映像などの一部がノッチで隠れることなく表示できるという。
背面のメインカメラは、標準レンズと画角120度の広角レンズを備える2眼カメラとなる。標準レンズ側は撮像素子に1,200万画素のソニー製「IMX363」を採用し、レンズはF1.8。ディスプレイ上部の前面カメラは、800万画素の撮像素子とF2.0のレンズを採用する。
ZenFone 5の特徴となるのがAI機能の充実だ。
カメラで捉えた被写体を認識し、最適な撮影モードを瞬時に設定できる「AI Camera」、写真のエフェクトの好みを学習して自動で適用する「AI Photo Learning」、利用場所に応じてディスプレイの明るさや色温度を調節する「AI Display」、着信呼び出し音の音量を自動調節する「AI Ringtone」、ワンタッチで処理能力を高めるPCでのオーバークロックのような「AI Boost」、毎日の利用状況を学習してフル充電タイミングを調節しバッテリ寿命を延ばす「AI Charging」といったAI機能を搭載するという。
このほかには、高音質ステレオスピーカーの搭載やハイレゾ音源対応イヤフォンの同梱、ASUSキャラクター「禅太郎」などのアバターを使ったコミュニケーションが行なえる「ZeniMoji」機能の搭載といった特徴がある。
おもなスペックは下表にまとめたとおりで、ZenFone 5はSoCがSnapdragon 636、RAMが最大6GB、内蔵ストレージが64GBとなるのに対し、ZenFone 5zはSoCがSnapdragon 845、メモリが最大8GB、内蔵ストレージが最大256GBと上位モデルらしく強化されている。
また、いずれもデュアルSIMデュアルVoLTEをサポート。無線機能はIEEE 802.11ac無線LANとBluetooth 5.0を搭載。背面に指紋認証センサーを搭載。また、NFCはGoogle Payをサポートするという。バッテリ容量は3,300mAh。
ZenFone 5 | ZenFone 5z | |
---|---|---|
SoC | Snapdragon 636 | Snapdragon 845 |
RAM | 4GB/6GB | 4GB/6GB/8GB |
内蔵ストレージ | 64GB | 64GB/128GB/256GB |
ディスプレイ | 1,080×2,246ドット表示対応6.2型IPS液晶 | |
メインカメラ | 1,200万画素ソニー「IMX363」、F1.8標準レンス+画角120度広角レンズ | |
フロントカメラ | 800万画素 F2.0レンズ | |
モバイル通信機能 | デュアルSIMデュアルVoLTE | |
無線LAN | IEEE 802.11ac | |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | |
サイズ/重量 | 不明/155g |
発売時期は、ZenFone 5が2018年4月、ZenFone 5zが2018年6月を予定。ZenFone 5の価格は未発表だが、ZenFone 5zの最小構成(RAM 6GB、内蔵ストレージ128GB)での価格は479ユーロとなる。なお、日本での発売は未定だ。
ZenFone 5 Lite
ZenFone 5 Liteは、ZenFone 5/5zとは異なり、ノッチのないスクエアディスプレイを搭載する、オーソドックスなスマートフォンとなっている。
特徴は、背面のメインカメラ、ディスプレイ上部の前面カメラ双方が2眼となっている点。それも、セルフィー撮影を重視した仕様となっており、前面のメインレンズ側には撮像素子に1,200万画素のソニー製「IMX363」とF2.0のレンズを採用。
また、サブレンズ側は画角120度の広角レンズを採用しており、大勢でのセルフィー撮影に対応する。背面のメインカメラは、1,600万画素の撮像素子とF2.2のレンズを備える標準レンズ側と、画角120度の広角レンズを備えるサブカメラの構成となり、4K動画の撮影もサポートしている。
ディスプレイは、アスペクト比18:9、1,080×2,160ドット表示に対応する6型IPS液晶を採用。画面占有率は80.3%と、こちらもなかなかの高占有率となっている。サイズは非公開だが、標準的な5.5型ディスプレイ搭載スマートフォンとほぼ同じサイズとしているが、ZenFone 5と比べるとひとまわり大きい。重量は168.3g。
SoCはSnapdragon 630を採用しており、メモリは3GBまたは4GB、内蔵ストレージは32GBまたは64GB。ZenFone 5/5zで対応していた各種AI機能には対応しない。モバイル通信機能は、デュアルSIMデュアルLTEで、SIMスロットは2つのNano SIMとmicroSDカードを同時に装着可能なトリプルスロット仕様となっている。
無線機能は、IEEE 802.11ac準拠無線LANとBluetooth 4.1を搭載。また、背面には指紋認証センサーを搭載する。バッテリ横領は3,300mAh。
発売時期はこちらがもっとも早く、2018年3月を予定している。価格は未発表。こちらも日本での発売は未定だ。
SoC | Snapdragon 630 | |
---|---|---|
RAM | 3GB/4GB | |
内蔵ストレージ | 32GB/64GB | |
ディスプレイ | 1,080×2,160ドット表示対応6.0型IPS液晶 | |
メインカメラ | 1,600万画素 F2.2標準レンズ+画角120広角レンズ | |
前面カメラ | 1,200万画素 ソニー「IMX363」 F2.0標準レンズ+画角120度広角レンズ | |
通信機能 | デュアルSIM | |
無線LAN | IEEE 802.11ac | |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 | |
サイズ/重量 | 非公開/168.3g |