こちらラズパイ工作室
ラズパイでネットラジオ/AirPlayレシーバを作る
2018年3月27日 06:00
イギリスPimoroni製の「Pirate Radio」は、超小型コンピュータボードのRaspberry Pi Zero Wや、DAC/アンプ機能を提供するpHAT BEATなどをセットにしたキット。組み立てるとオシャレなインターネットラジオプレーヤーまたはAirPlayレシーバになる。
国内では販売されていないが、Pimoroniから直接購入でき、価格は40ユーロ(執筆時約5千円)となっている(販売ページへのリンク)。
今回は実際にPirate Radioを使って、インターネットラジオプレーヤー/AirPlayレシーバを作ってみる。
組み立て
まずは、PimoroniのWebサイトのAssenbling Pirate Radio(英文)を見ながらパーツが揃っているかを確認する。ネジが複数サイズあるので必ず見ておきたい(microSDカードは付属していないので別途購入が必要)。
ちなみに筆者が組み立てていると、Webサイト上にないパーツが出てきた。あれれと思っていたら「時期によってパーツが違う形のものになってるよ」と書いてあった。
それでは、以下のようにスピーカーなどを取り付けていく。
DACとpHAT BEATを接続し、あとはRaspberry PI Zeroを取り付けて完成だ。
ネットラジオをインストールする
Pimoroniではサンプルのライブラリが豊富にあり、ライブラリをインストールするだけでインターネットラジオとして動作をしてくれる。まずはRaspbianを事前にインストールし、SSHが通る状態にしておこう。
プログラムの入れ方は、こちらのPimoroniのチュートリアル(英語)に書かれているが、以下の1行を打つだけでインストールは終わる。
curl https://get.pimoroni.com/vlcradio | bash
途中でいくつか質問があるが「y」を選択しインストールしていく。終了したら「sudo reboot」を行ない再起動させる。
次にインターネットラジオ局を登録していく。プレイリストは「/home/pi/.config/vlc」のなかにある「playlist.m3u」に追記していく。
ラジオ局はSHOUTcastにあるので適当に選び、Anyplayerでダウンロードする。
ダウンロードされたm3uファイルをメモ帳などで開いてURLをコピーし、さきほどの「playlist.m3u」に貼り付ける。ファイルの保存が終了したら念のため音量を下げておこう。筆者がこの状態で再起動すると爆音(音量100%)で音楽が再生されたためだ。
再起動すると音声が再生されるはずだ。これでインターネットラジオがを再生できるようになった。複数登録するとpHAT BEATの次/戻るボタンで選曲ができる。
AirPlayレシーバをインストールする
こちらも事前にRaspbianをインストールしSSHを通しておく。こちらも以下のように1行だけ打てばインストールが終わってしまう。
curl -sS get.pimoroni.com/airdac | bash
同じように質問が出てくるが、「y」を押してインストールを進めればいい。インストール完了後に「sudo reboot」で再起動させる。
再起動が完了すると次はiOS側の設定に移る。同一ネットワーク内にあるiOSでミュージックアプリから再生先をRaspberry Piにするだけだ。ボリュームはiOS側で操作する。
まとめ
Pirate Radioを使って簡単にネットワークラジオ、AirPlayレシーバを作ることができた。
Pirate Radioはデザインがおしゃれで、インターネットラジオとAirPlayのどちらでもVUメーターが動き、昔のラジオプレーヤーのような動作をするのが個人的に好印象だ。
さらにVolumioなどの別のディストリビューションを組み合わせることで音楽プレーヤーも製作可能だろう。このキットは音楽好きにはおすすめの一品だ。