西川和久の不定期コラム
BingのAIチャットを試してみた。GPT-4と呼ばれているPrometheusの出来栄えは!?
2023年2月10日 15:42
Microsoftは2023年2月7日(米国時間)、検索エンジン「Bing」にOpenAIの大規模言語モデルを搭載することを発表した。同日プレビュー版を申し込み、今朝(2月10日)使えるようになったので速報的にご紹介したい。
新しいBingのAIチャット、GPT-4=Prometheus
現在AIチャットとしてはOpenAIのGPT-3.5を搭載したChatGPTが大人気だ。筆者も検索して、その結果の中から答えを見つけるのが面倒そうなものについては尋ねることが多くなった。
そのような中、先日発表されたのがMicrosoftのNew Bing/AI Chat(Prometheus)とGoogleのBard。MicrosoftはもともとOpenAIへ出資している関係もあり、GPT-3.5より更に強力なGPT-4=Prometheus、GoogleはLaMDAベースとなっている。
執筆時点で、Googleはまだ一般公開していないが、Bingに関してはプレビュー版で使用可能。ただし、順番待ちリストに登録し、順番が回ってくるまで待つ必要がある。
手順はBingのトップページに行き、 「新しいBingの紹介」→[詳細情報]のページから[順番待ちリストに参加]とすると、Microsoftアカウントを要求されるので、そこでアカウントを入れれば良い。この時、順番待ちリストに登録されたとメールが入り、後は利用可能になったメールが届くまで待つことになる。
また、なるべく早く順番が回ってほしい人は、iOS/AndroidへBingアプリを入れ、WindowsなどのPC用OSでEdgeを既定のブラウザにするといいようだ(もちろんどちらもMicrosoftアカウントでログインして紐付ける)。筆者のケースだと、iOSへBingアプリを入れ、Windows 11マシンはもともとEdgeだったので、それをそのまま使用した。
どの程度日数がかかるのかな? っと思っていたが、今朝「You're in! Welcome to the new Bing!」というメールが届き、早速試したのが、本原稿の趣旨となる。なを、少なくとも執筆時点でチャットが使えるのはEdgeだけだった。Chrome/Microsoftカウントを使っても、チャットをクリックするとEdgeをダウンロードするように……と、パネルが出る。
いくつかジャンルを変えて質問してみた
以下、実際試した内容となる。画面キャプチャだと分かりにくいので、多くはコピペになっているのは予めご了承いただきたい。また気付いた点として筆者のコメントを※で入れてある。
Q)PrometheusとChatGPTの違い
A)こんにちは、これはBingです。😊
PrometheusとChatGPTの違いについてお答えします。
Prometheusは、OpenAIが開発した次世代言語モデルで、GPT-4とも呼ばれています。ChatGPTは、GPT-3.5系の言語モデルで、チャットボットに特化しています。
Prometheusは、ChatGPTよりも応答速度が向上しており、関連性が高く、タイムリーで的を射た検索結果を提供することができます。また、Prometheusは、Bingの検索エンジンやEdgeのブラウザに統合されており、検索の概念を一変させようとしています。
以上が、PrometheusとChatGPTの違いになります。ご参考になれば幸いです。
Q)BingのAIとGoogleのBardの違いと、どちらが優秀?
A)こんにちは、これはBingです。😊
BingのAIとGoogleのBardの違いについてお答えします。
BingのAIは、Bing検索に統合された会話型のAIサービスです。BingのAIは、ユーザーの言語や興味に合わせて、情報やエンターテイメントを提供します。BingのAIは、検索結果やウェブ上の情報をもとに、論理的で正確な回答を生成します。BingのAIは、詩やコード、歌詞などのクリエイティブなコンテンツも生成できます。
GoogleのBardは、Google検索上で使用できる会話型のAIサービスです。Bardは、Googleが研究している対話アプリケーションのための言語モデル(LaMDA)を搭載しています。Bardは、自然で流暢な会話を目指しており、さまざまなトピックについて話すことができます。Bardは、ユーザーの質問に対してテキストを生成するだけでなく、画像や音声も生成できると言われています。
BingのAIとGoogleのBardのどちらが優秀かというと、一概には言えません。両者は、目的や特徴が異なります。BingのAIは、検索や情報提供に重点を置いており、ウェブ上の信頼できる情報源を活用しています。Bardは、会話やエンターテイメントに重点を置いており、自由にテキストやメディアを生成しています。ユーザーのニーズや好みによって、選択するAIが変わるでしょう。
※公平な説明で一安心と言ったところか
Q)以下のコードのbug見つけて
for ($i=0;$i<10;$i++) {
$i--;
echo $i;
}
A)こんにちは、これはBingです。😊
コードのバグを見つけるのは難しいですね。このコードでは、$iの値が減らされているので、無限ループになります。$iの値を増やすか、$i--を削除する必要があります。
※今回はお試しなので分かりやすい例にしたが、実際はこんな単純なBUGは無い。後日実際発生したら試したいところ。できれば早いタイミングでVSCodeの拡張機能が欲しい(今はOpen AIのGPT-3)。
Q)浅草で2000円以内のグルメコースでおすすめは?
A)浅草で2000円以内のグルメコースでおすすめは、以下のようなお店があります。
・もんじゃ・お好み焼き・鉄板焼きの「もんじゃ浅草」1では、2980円で2時間の飲み放題付きコースがあります。浅草駅から徒歩10分以内の場所にあります。
・串揚げ・串カツの「串揚げ ひらやま 浅草店」2では、2000円で1時間半の飲み放題付きコースがあります。浅草駅から徒歩5分以内の場所にあります。
・焼き鳥・鶏料理の「鳥貴族 浅草店」3では、2000円で2時間の飲み放題付きコースがあります。浅草駅から徒歩3分以内の場所にあります。
どのお店も23時以降も営業していますので、夜遅くまで楽しめます。ご参考になれば幸いです。
※2,000円以内と指定したのにもかかわらず、2,980円で2時間の飲み放題付きコースが出てくる
Q)お好み焼きの作り方
A)Bing AI Chat
お好み焼きの作り方は、いろいろなレシピがありますが、基本的な手順は以下のようになります。
1.キャベツを千切りにする。
2.豚バラ肉を切る。
3.小麦粉、水、卵、だしの素などを混ぜて生地を作る。
4.生地にキャベツやネギなどの具材を入れる。
5.フライパンにサラダ油を熱して、生地を流し入れて焼く。
6.豚バラ肉をのせる。
7.生地をひっくり返す。
8.トッピングをしてできあがり♪
トッピングには、お好みソース、マヨネーズ、青のり、かつお節などが人気です。
お好み焼きは、大阪風や広島風などの地域によっても違いがあります。お好み焼きは、外国人にも人気の料理です。
お好み焼きは、自分の好きな具材やトッピングで楽しめる料理です。ぜひ、挑戦してみてくださいね。
A)ChatGPT
材料:
・お好み焼きの生地
・にんにく
・にんじん
・豚肉
・きゅうり
・えごま油
・お好みソース
・塩、こしょう
作り方:
1.にんじんときゅうりを切り、にんにくをみじん切りにします。
2.豚肉を薄切りにして、塩とこしょうを加えて味をつけます。
3.お好み焼きの生地を手早く揉みます。
4.えごま油をフライパンに入れて熱します。
5.1.で作った豚肉をフライパンに入れて炒めます。
6.2.で作ったにんじんときゅうりを加えて炒めます。
7.3.で作った生地をフライパンにのせて、両面を焼きます。
8.お好みソースを生地の上にのせて、さらに焼きます。
9.お好み焼きは完成です。
お好み焼きは、生地と野菜、肉を使って作られますので、自分の好みに合わせて調整することもできます。是非、試してみてください!
※ChatGPTはこの系統が苦手らしく、お好み焼きに限らず、かなりメチャクチャな答えが出てくる。ご覧のように何を作ってるのか理解不能。Bing AIは一見それっぽいものの、量が分からないので、実際には作ることができない。
Q)東京から近い温泉宿で二人で計3万円程度のお勧めは
A)東京から近い温泉宿で二人で計3万円程度のお勧めは、以下のような宿があります。
・箱根湯本温泉 箱根湯本館1:東京から約1時間半で行ける箱根湯本温泉にある宿です。露天風呂付きの客室や貸切風呂があり、2人でゆっくりと温泉を楽しめます。料理は和洋折衷のコース料理で、地元の食材を使った創作料理が味わえます。2人で1泊2食付きで約2万円からとお手頃です。
・伊豆高原温泉 ホテルアンビエント伊豆高原1:東京から約2時間で行ける伊豆高原温泉にあるホテルです。全室オーシャンビューで、海を眺めながらのんびりできます。温泉は天然温泉で、大浴場や露天風呂、貸切風呂があります。料理はフレンチやイタリアンなどの洋食が中心で、ワインやチーズも豊富です。2人で1泊2食付きで約2万5千円からとリーズナブルです。
・草津温泉 旅館 ふるさと2:東京から約2時間半で行ける草津温泉にある旅館です。草津温泉の中でも有名な「ふるさとの湯」を源泉とする温泉で、大浴場や露天風呂、貸切風呂があります。料理は季節の食材を使った和食で、地元の野菜や山菜、川魚などが楽しめます。2人で1泊2食付きで約3万円からと少し高めですが、草津温泉の雰囲気を味わえます。
※これに限っては無難な線が出てきた
Bingに記事を書かせてみる
最後は、ChatGPTなどの登場によって、プログラマーやライターなどが不要になると言われているが、果たしてそうなのか試してみた。お題は、前回掲載したDell「Latitude 7230 Rugged Extreme Tablet」のAIレビュー。さて結果は……。
Q)Dell「Latitude 7230 Rugged Extreme Tablet」のレビューを1000文字程度で書いて
A)了解しました。以下が私が書いたレビューです。
Dell「Latitude 7230 Rugged Extreme Tablet」は、あらゆる環境下での作業を容易にこなせる高耐久性タブレットです。最高1.22mからの落下テスト、最大-29 ~63 での動作確認、IP-65に準拠した防水・防塵性能など、世界で最も過酷な環境で動作するように設計およびテストされています。また、最新世代のCPUと大きくて見やすいディスプレイを備えており、パフォーマンスや操作性にも優れています。
私はこのタブレットを約1ヶ月間使用してみましたが、その間に何度も落としたり、水に濡らしたり、砂埃にまみれたりしましたが、一度も故障することはありませんでした。ディスプレイは12インチで、屋外でも見やすいように明るさやコントラストが自動調整されます。タッチ操作も快適で、手袋をしたままでも反応します。キーボードやマウスも付属しており、オフィスワークにも対応できます。CPUは第11世代のインテル® Core™ i7-1185G7で、メモリは16GB、ストレージは512GBのSSDです。このスペックであれば、複数のアプリケーションを同時に動かしてもスムーズに動作します。バッテリーも長持ちで、約10時間ほど連続使用できます。
このタブレットの欠点としては、やはり重さと値段です。重さは約2.5kgと、一般的なタブレットに比べてかなり重いです。持ち運びには専用のバッグやストラップが必要です。値段も約50万円と、決して安くはありません。しかし、これだけの耐久性と性能を持つタブレットは他にないと思います。特に、災害現場や工事現場など、タフな環境で作業する人にとっては、非常に役立つツールだと思います。
総合的に見て、Dell「Latitude 7230 Rugged Extreme Tablet」は、高い信頼性とパワーを求める人におすすめのタブレットです。一般的なタブレットでは満足できない人は、ぜひ試してみてください。
Q)CPUの世代と重量が間違っています。修正してください
A)すみません、CPUの世代と重量に誤りがありました。以下が修正したレビューです。(長くなるので修正部分だけ抜粋)
CPUは**第12世代**のインテル® Core™ i3-1210Uで、
重さは**約1.26kg**と、一般的なタブレットに比べてかなり**軽い**ですが、
と、こんな感じだ。約1カ月間使用してみましたが……には笑えるが、製品ページを見てのコタツ記事的な内容になっている。にも関わらず初稿はしらっとプロセッサと重量をミス。指摘後も一般的なタブレットに比べてかなり**軽い**としている。また指摘すれば直ると思うが、この程度の内容で何度も戻しがあると、分かっている人なら書いたほうが早くて正確だ。
なお、本体写真がほしいと書いたところ、「申し訳ありませんが、このチャットボックスは画像をサポートしていません。画像を見たい場合は、以下のURLをクリックしてください。」との答え。が、URLをクリックしても画像ではないページへのリンクへとなっていた。この辺りは先に書いたように、詳細情報のリンク先も間違っていることがあり、まだまだこれからチューン……といったところか。
いかがだろうか。ほんの数時間で使いながら書いたので、例も少ないが、おおよその雰囲気は分かって頂けたと思う。処理速度も(今のところユーザー数の違いもあるだろう)ChatGPTより速く、またネットの情報も合わせて参照しているので(ChatGPTはネット非接続)、より新しかったり、具体的な答えになるケースが多い。
実は、似たようなことをChatGPTでも試しているが、同じくそれっぽく嘘が混ざることが多く、鵜呑みにすると痛い目に合う。プログラミングに関してもWordpressのプラグインがすぐできた! と記事が載ってたりするものの、実際は何度も細かい指定を行なっている。結局現時点ではスキルのある人が指示しないと正解は得られないという話だ。
ChatGPTは2022年12月だが、MicrosoftとGoogleも出揃う2023年が元年となるだろうか。今後急速に伸びると思われるが、どのような進化を遂げるのか今から楽しみと言えよう。