買い物山脈
冷凍宅食の「nosh」は健康的&手軽で、一人暮らしにも家族にもお奨めできそう
2021年12月2日 06:55
- 製品名
- 「nosh」
- 購入金額
- 1回あたり5千円ほどで計8回利用
- 使用期間
- 約2カ月
新型コロナウイルスに伴う2020年3月の緊急事態宣言以降、在宅勤務で平日も1日のほとんどを自宅で過ごすようになった。通勤時間がなくなって少し時間が浮いたので、「よし、ちょっと自炊をしてみようか」と思うようになった。当時、引っ越したばかりで電子レンジを買い換えていたのだが、ならではと、炊飯ジャー、冷蔵庫も買い換えた。
ちなみに、18歳の時に大学入学で一人暮らしを始めた直後は多少自炊をしたものの、だんだんと面倒になって半年くらいで自炊は止めてしまったので、本格的に再開するのは20年ぶりくらいになる。
炊飯ジャーは象印製で“炎舞炊き”がウリの「NW-KA10AM-BZ」(約7万6千円)、冷蔵庫はシャープ製プラズマクラスター対応350Lの「SJ-GW35F-W」(約13万6千円)を買った。使いこなせるかは分からないが、日々使うものはとりあえず買える範囲でなるべく良いものを買う方針なのだ。
果たして、炎舞炊きの炊飯ジャーで炊いたご飯は、「それまで数千円のライスクッカーで作って食べていたのはご飯じゃなくて稲だった」と思わせるくらいうまいし、冷蔵庫は比較的鮮度を落とさずに野菜などの食材を保冷してくれる。いい買い物だった。
ということで、約1年くらいは自炊をしていたと思う。しかし、仕事が忙しくなり、結局、通勤しないで浮いた時間も仕事をするようになったため、自炊に時間が割けなくなってしまった。
あまり食事にこだわらないので、しばらくはコンビニのお弁当でも特に不満なく食べていた。しかし、在宅勤務だとどこかで食べて帰るということがなくなり、ものぐさ野郎の筆者は、ほとんど毎日を自宅から徒歩30秒のコンビニ弁当のみで済まそうとしてしまう。ご飯+おかずという一般的なスタイルのコンビニ弁当は種類もそこまで多くないので、さすがにこれが毎日続くと飽きが来てしまった。
そんな中、以前SNSで見たか、知人から聞いたかは忘れたが、冷凍した食事を定期配送してくれるサービスがあるというのを思い出した。「nosh(ナッシュ)」というサービスだ。結論から言うと、非常に気に入って2カ月ほど継続して利用している。ITとは関係ないのだが、こういうサービスもあるんだよということをお知らせしたく、レビューを書いてみようと思った次第だ。
「健康的な食生活」を「手軽に続けられる」nosh
noshのサイトのトップページには、「健康的な食生活を手軽に続けられるために開発された食事をお届けします」と書かれている。筆者のような一人暮らしの中年には、この「健康的な食生活」を「手軽に続けられる」という時点でもう刺さる。こんなサービスを作ってくれてありがとう(合掌)。
特に健康診断の結果は悪くないのだが、年齢を考えると、日々健康な食事を取るに越したことはない。しかも、お手軽とな。
noshには、大きく「メイン」、「パン」、「デザート」の3種類がある。パンとデザートはそのままで、メインはご飯以外のおかず一式となる。筆者はメインだけを利用している。60種類以上のメニューがあり、毎週2品の新メニューが追加されるので、コンビニ弁当のように飽きると言うことはまぁないはずだ。
noshのメニューは、同社のシェフと管理栄養士が開発しており、全てが糖質30g以下、塩分2.5g以下に設定されている。それ以外の栄養価も考慮されている。
「APEXやりたいんだったら、6コア以上のCPUとGeForce RTX 3060くらい、Battlefieldシリーズだったら、8コア以上のCPUとGeForce RTX 3070 Ti以上くらいがほしいかな」とかはスラスラ出てくるんだが、筆者は今まで糖質だの塩分だのを気にしたことがないので、この数値の価値は全く理解していない。だが、敢えて明記してるくらいだから健康的なのだろう。
利用方法は、Webあるいはスマホアプリで会員登録して、注文するだけ。1つ1つのメニューは、紙製のお弁当容器のようなものに入って冷凍の宅配便で届くので、冷凍庫に保管。食べるときはレンジでチンするだけ。容器は燃えるゴミに出せるので、食べ終わったら軽く水で流して、ゴミ箱にポイするだけ。小学生でも安心して利用できるほど手軽だ。
実食してみて
味はどうか? これがうまいのだ。
「栄養士が糖質や塩分を計算して作ったメニュー」と聞くと、なんとなく入院時に病院で出される薄味の料理みたいなものを想像してしまう(といっても、入院したことはないのだが)。しかし、noshのメニューは、普通にうまい。味がしっかりしているのだ。今まで十数種類のメニューを試してきたが、ハズレはない。肉も魚もしっかり味付けがされている。
唯一ケチを付けるとしたら、ちょっと量が少なめな点だろうか。メインディッシュはちょっと小ぶりで、付け合わせの野菜類も1口サイズが3種類入っているに留まる。筆者は普段、朝食は採らず、昼と夜のみで、1日2noshの日は、寝る前に少しお腹が空く。ということで、自炊していたときのご飯の量は0.5合分だったが、これを0.7合(2合炊いて3回分にする)にすることで凌いでいる。
せっかくnoshの方で糖質量とか考えられてるのに、ご飯の量を増やしていいのかという疑問もあるのだが、まぁ1食で0.2合なら誤差の範囲だろう。
価格は1食あたり約600円前後
気になるお値段は、1回辺りの注文量にもよるのだが、1食当たり700円に収まる。
まず、noshでは、1回の注文で6食セット、8食セット、10食セットのいずれかを選べる(2回目以降は20食セットも可能)。価格は順に4,190円、4,990円、5,990円なので、1食あたりの価格は、順に698円、623円、599円となる。6食と8食でやや価格に開きがあるので、筆者は8食セットを利用している。ということで、1食の値段は600円ちょいとなる。ご飯は別途用意する必要があるが、コンビニ弁当と大して変わらない料金で、メニュー豊富で健康的な食事が採れるのだ。
そして、継続利用すると、1回の注文ごとに1食当たりの価格が6円(10食セットの場合)ずつ安くなり、18回目以降からはずっと1食当たり100円安い499円(同)となるのだ。
noshは、継続利用が前提となっており、ユーザーは配送間隔を1週間、2週間、3週間から選べる。例えば、8食で1週間を選んだ場合、1週間後にまた8食が届くということだ。
こういったサブスクリプション型サービスの利用はちょっとためらってしまうという人もいるかもしれない。筆者もそうだ。しかし、noshは配送の4~5日前までならいつでも継続キャンセルができる。サブスクリプションは最低1カ月からというイメージもあるが、万が一利用して気に入らなければ、最初の6食以降はキャンセルできる。
また、例えば旅行に行くなどの場合も、配送の4~5日前なら、次回のみスキップといったこともできるし、定期配達の配送日や時間、配送間隔などもいつでも変更できる。
メニューについても、基本的には初回に選んだセットが2回目以降も届くが、途中で自由に変更可能。廃止されるメニューもあるので、注文したものが廃止になったときは、自動的に変更されるが、事前に苦手な食材を登録することもできる。
なお、冷凍で届くという性質上、宅配ボックスの利用は不可なので、配送時に在宅している必要がある。しかし、筆者は在宅勤務で、noshは曜日・時間指定ができるので、今のところ受け取りそびれは1度もない。
noshずくめもよし、自炊とのハイブリッドもよし
ということで、冒頭にも書いたとおり、noshの満足度は非常に高い。最初こそおっかなびっくりで2週おきペースを選んだが、気に入ったので、それ以降は1週間おき指定で8食セットを利用している。これは、1週間のうち4日(8食)はnoshで済ませるが、敢えて毎日分としないことで、それ以外はたまの自炊を自らに課そうという目論見だ。
おそらくnoshは、一人暮らしをメインターゲットに据えていると思われるが、共働きの家庭で忙しくて自炊ができない日の自分あるいは子ども向けとして利用するのもありだと思う。
完全なる余談なのだが、筆者はモコモコした野菜が嫌いだ。ブロッコリーやカリフラワーなどだ。というのも、中学生くらいの時にプレイした「ダンジョンマスター」というゲームで、木の妖怪みたいなモンスターを倒すと、切り刻まれてブロッコリーみたいな見た目のものになり、それが食べられるという一風変わった仕様がトラウマとなってモコモコした野菜を忌避するようになったのだ。
で、noshのメニューを見ていると、そこそここれらが入っているものがある。そういうのは避けて注文したつもりだったが、結構な確率でこの2つが入っている。正直に言うと、最初の2食くらいは、これらを残していた。だが、先に書いたとおり、noshはちょっと量が少なく、背に腹は代えられないということで、「しゃーない、食っとくかぁ」と、食べるようになった。
それも踏まえて、筆者の日々の食事は、手間をほぼ増やすことなくコンビニ弁当より遙かに潤うようになった。