山田祥平のRe:config.sys
転ばぬ先のリカバリ
2019年1月11日 06:00
日常使っているPCは頼りになる存在だが、いったん不調になるとにっちもさっちもいかなくなる。ただ、今どきのPCは、不調の原因を探すためにあれこれ試行錯誤するよりも、リカバリして最初からやり直したほうが手っ取り早い。
出張中に取材用PCが不調に
年初恒例のCES取材で米・ラスベガスに来ている。順調に取材は進んでいるのはいいが、持参したPCの1台の機嫌がすこぶるよくない。操作中にブルースクリーンが出て再起動したり、電源を入れたまま置いておいてもいつのまにか再起動していたりする。
取材に使っているPCだから、頻繁にデータを保存はしているとはいえ、メモがエディタで開いたままになっていることも多いので、その内容が失われてしまうのも怖い。なにより、インタビュー中などに再起動しようものなら、相手に迷惑をかけてしまうことになる。
こういう商売なので、PCの不調に関しては、念入りに原因を追及するべきなのだが、複雑化したWindowsは、不具合原因究明がどうにもやっかいだ。
日常的に複数台のPCを併用しているが、問題の原因がわかりやすいように、基本的に、アプリのインストール状態なども含めて、すべてのPCの環境はほぼ同じにしてある。だから、ほかのPCでなにも問題が出ていないのに、特定の1台だけが問題を起こすというのは、かなり問題の根が深い可能性がある。原因追及がやっかいなのだ。
幸い、今回の渡米には、4台のPCを持参している。だから1台が不調でも、ほかの機材で代替はできる。4台あわせても3kgちょっとというのは昔のことを考えれば驚異的だ。各社の軽薄化ものづくりの努力には敬意を表したい。
いずれにしても、そのままだましだまし不調のPCを使い続けるわけにはいかない。ブリーフィング中にブルースクリーンが出て、2行のメモが失われたことで観念し、出張先ではやりたくないが、いったんリカバリすることにした。
Windows 10 PCのリカバリは、「回復」と呼ばれる機能で、そのためにいくつかの方法が用意されている。また、完全に工場出荷状態に戻すのではなく、日常的にアップデートされた最新のOS環境をクリーンインストールし、メーカー独自のプリインストール環境を加えた状態に戻すことができる。
さらに、そのさいに、自分のデータを残すか残さないかを選択できるようになっている。今春予定の機能更新では、このプロセスが、よりわかりやすく改良される予定で、データを残さない場合、システムドライブ以外は残すようにも設定できるようになる。すでにInsider Previewでは、その変更が反映されたものが配布されている。
工場出荷状態に戻すためには、出荷時のイメージが必要だ。メーカーごとにドライブ内にそれが入っているPCと入っていないPCがある。入っていない場合は、購入後、すぐに回復イメージをUSBメモリなどに作成しておく必要がある。
もっとも、OSの状態まで工場出荷状態に戻してしまうと、そのあとの作業がたいへんだ。というのも出荷状態のOSに対して大量の更新を適用するのに膨大な時間がかかってしまうからだ。
今回は、最新のOSでクリーンにし、データは残すという選択肢で作業することにした。この選択肢では、購入後、自分でインストールしたアプリは再インストールしなければならない。不調のPCはInsider Previewではないからだ。
ただそのPCで作成したデータは残るし、環境やアカウントについても前の状態のままだ。以前に接続したWi-Fiは覚えているし、デスクトップの背景やスケーリングも同じになる。OneDriveでつねにデバイス上に保持するように指定したファイル群も残っている。
なにをすればいいのかはきちんとレシピにしておく
PCの購入後、いったい自分がなにをすればいいのかは、テキストファイルにその手順を書いて保存している。いわばセットアップレシピだ。ダウンロードが必要な場合に備えて、URLもそこに書きつけてある。
これがあるとないでは先の安心度がまったく違う。また、そのファイルとともに、最低限必要なユーティリティ類についてはエディタなどを含めてUSBメモリに保存してつねに携行している。
別のPCやスマートフォンでレシピを開き、最初から順に作業していく。と言っても、アカウントの設定などの手順はすっ飛ばせるので、やらなければならないのは、基本的にアプリのインストールくらいのものだ。Office 365、Chrome、エディタ、Adobe Acrobat Reader DC、Creative Cloudをインストールすれば終わりだ。取材を終えてホテルの部屋に戻り、ビールでも飲みながら順次作業すればすぐに終わる。
こうしてリカバリしたPCは、以前となにも設定等は変わっていないはずだなのだが、丸1日使ってもブルースクリーンを出したり、とつぜんの再起動をするようなことはなかった。つまり、原因はまったく不明だ。メモリ等の不具合もうたがったのだがそうでもなさそうだ。
これでひと安心。本当なら、このまともに稼働している環境そのものをバックアップイメージとして別ストレージに保存しておくと、より安心なのだが、今回はその作業はスキップだ。
手元に1台のPCしかないと、出張先でこうした作業をするのは勇気がいる。また、会社から貸与されたPCでは、個人の裁量でこうしたことをするのは難しいだろう。だが、個人が使う個人のPCならなんとでもできる。
企業ITは、こうした自由を奪うことで、セキュリティを確保しているのは仕方がないことではあるが、日常の創意工夫を含め、パーソナルコンピュータのパーソナルとはなんなのかを考えたくもなるというものだ。
ハードウェアのバックアップが重要
過去において、出張先でのトラブルは、やはり同じラスベガスでCES取材に来ていたときに、持参していたPCが不調を起こしてしまったのが1件だけだ。そのときは、もうどうしようもない状態で、いきなりブルースクリーンになり、以降、通常の起動、セーフモードでの起動、コンピュータの修復が不可能な状況になった。
起動時、HDDから異音が聞こえていたのだが、帰国後修理に出したところ、やはりHDDのトラブルだった。物理的な故障だ。それが12年前でそれきりだ。あのときも、バックアップのPCがあったし、データについても東京の自宅のPCとの同期が機能していたのでことなきを得た覚えがある。
失ったものはなかった。昔からWindows PCにはクラウドサービスを介さない同期機能があったし、今もまだコントロールパネル内に「同期センター」として残っている。それに助けられたかたちだ。
ハードウェアの故障はともかく、当時に比べれば、ソフトウェア的な環境トラブルの復旧はとてもラクになった。クラウドストレージがあるのでデータは失われることもないし、アプリのインストールもクラウド経由で済む。こうした時代、転ばぬ先のバックアップは、ソフトウェアやデータよりも、ハードウェアそのものだという気もしている。だからこそ、PCの軽量化は重要なマターだ。やはり軽さは正義だ。
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