イベントレポート

MSI、PCIe 5.0 x16が3スロットのSocket AM5マザーボード「MEG X670E ACE」

MSIのSocket AM5マザーボードMEG X670E ACE

 MSIは、9月2日よりドイツ共和国ベルリン市にあるベルリン・メッセで開催されている展示会「IFA 2022」に出展し、同社がまもなく販売を開始するマザーボードやノートPC、ディスプレイなどを展示した。

 MSIは、先日AMDから9月27日より販売が開始されると明らかにしたRyzen 7000シリーズ用のゲーミングマザーボードとなる「MEG X670E ACE」を発表/展示した。MEG X670E ACEは、チップセットのX670 EXTREMEを採用したマザーボードで、PCI Express 5.0に対応した16レーンのPCI Expressストットが3つ用意されていることなどが大きな特徴になる。

 また、MSIはゲーミングノートPC、Wi-Fi 6Eに対応したルーター、同社が「TRI FROZR 2S」と呼んでいる3連ファンを採用したビデオカード「MSI GeForce RTX 30 SUPRIMシリーズ」など発表して、展示した。

5.0に対応したx16スロットを3つ用意されているMSI MEG X670E ACE

PCI Express 5.0に対応したx16スロットが3つ用意されている

 AMDは8月29日(現地時間、日本時間8月30日)に、米国テキサス州オースティンで記者会見を開催し、同社の最新CPUとなるRyzen 7000シリーズ・デスクトップ・プロセッサー」(以下Ryzen 7000シリーズ)を発表した。

 既報の通り、Ryzen 7000シリーズの導入に合わせて、Socket AM5と呼ばれる新しいCPUソケットを導入する。このSocket AM5は、LGA(Land Grid Array)方式のマザーボード側にピンがあるタイプのソケットに変更されることもあり、従来のRyzen 5000シリーズ・デスクトップ・プロッサーなどSocket AM4向けのマザーボードを使うCPUから乗り換える時には新しいマザーボードが必ず必要になる(Socket AM4のCPUクーラーなどはSocket AM5でも使い回せる)。このため、今後9月27日のRyzen 7000シリーズの発売に向けて、各マザーボードメーカーからSocket AM5対応マザーボードが発表、発売になると考えられている。

 今回MSIが発表したのは4つ(X670E、X670、B650E、B650)用意されているチップセットのうち、最上位モデルにあたるX670Eを採用した「MEG X670E ACE」になる。MSIによれば、最大で90Aを供給できる22+2フェーズの電源回路、PCI Express 5.0に対応したPCI Express x16スロットが3本用意されており、ゲーミングPC向けの用途を意識しているとされている。ストレージはPCI Express 5.0に対応したM.2が1つ、Gen 4に対応したM.2スロットが3つとなっている。

CPUソケットはLGAになったSocket AM5、DDR5メモリスロット
バックパネル、USB Type-Cが多く用意されている
6つのSATAポートも

 メモリはDDR5に対応したスロットが4つあり、既にAMDから発表があったAMD版XMPというオーバークロックメモリモジュールの規格となる「EXPO」に対応している。また、ネットワーク周りでは10Gbpsに対応したNIC、Wi-Fi 6Eに対応したWi-Fiモジュール機能なども用意されている。

 今回は参考展示ということで、発売時期や価格などに関しては触れられていなかったが、発売日が9月27日と指定されいることから考えて、本製品もそれ以降に販売されることになるだろう。

第12世代Core HXを搭載したゲーミングノートPCやWi-Fi 6Eのルーターなどを展示

 MSIはIFAで第12世代Core HXを搭載したゲーミングノートPC2機種、新しいクーリングシステムを採用したGeForce RTX 30シリーズ搭載ビデオカード、Wi-Fi 6Eに対応したルーターなども発表た。

 第12世代Core HX搭載ゲーミングノートPCは「Raider GE67HX」と「Titan GT77」の2モデル。前者のRaider GE67HXはCore i9-12900HXとGeForce RTX 3080 Tiを採用し、15.6型QHDのOLEDパネルを搭載しており、リフレッシュレートは240Hzに達するモデルとなる。後者のMSI Titan GT77は同じくCore i9-12900HXとGeForce RTX 3080 Tiを採用しており、17.3型の4K/UHD 120Hzのパネルを搭載した製品となる。いずれもCPUとGPUの消費電力を合わせて250Wまで供給することができるようになっており、高い処理能力が特徴の1つと言える。

MSI Raider GE67HX、Core i9-12900HXとGeForce RTX 3080 Tiを搭載したゲーミングノートPC、15.6型QHDのOLED
MSI Raider GE67HXの左右
MSI Titan GT77。Core i9-12900HXとGeForce RTX 3080 Ti、17.3型の4K/UHD 120Hzのパネルを採用している

 「GeForce RTX 30 SUPRIM」シリーズは、GeForce RTX 30シリーズを搭載したビデオカード。展示会場ではGeForce RTX 3090 Ti搭載モデル(GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G)とGeForce 3080 Ti搭載モデル(GeForce RTX 3080 Ti SUPRIM X 12G)という2つのモデルが用意されており、同社が「TRI FROZR 2S」と呼んでいる3連ファンを採用することで、ターボモード時により高いクロックで動作することを可能にした製品となる。GPUのクロックは前者が1,950MHz、後者が1,830MHzになる(いずれもブースト時のクロック)。

GeForce RTX 3080 Ti SUPRIM X 12G

 「MSI RadiX AXE6600 WiFi 6E トライバンド・ゲーミング・ルーター」は、その名の通りWi-Fi 6Eに対応したWi-Fiルーター。2.4GHzと5GHzという従来からの帯域幅に加えて、6GHz帯にも対応しており、最大で6600Mbpsで通信することが可能になる。有線ポートも備えており、2.5Gbpsが1つ、1Gbpsが4つとなる。

MSI RadiX AXE6600 WiFi 6E トライバンド・ゲーミング・ルーター