イベントレポート
Razer、第10世代Core Hおよび300Hz駆動液晶搭載のゲーミングノートPCを参考展示
~eスポーツ向け本格レーシングシミュレータのプロトタイプも展示
2020年1月9日 09:23
Razerは、CES 2020開催に合わせてノートPC「Razer Blade」シリーズの2020年モデルを参考展示した。
今回展示されたのは、15.6型液晶搭載の「Razer Blade 15」と、17.3型液晶搭載の「Razer Blade 17」の2020年モデル。いずれも筐体は従来モデルと同じだが、内部のパワーアップを実現している。
まず大きな強化点となるのがディスプレイで、双方ともリフレッシュレート最大300Hzに対応する液晶パネルを採用する。ハイエンドゲーマーにとって高リフレッシュレートはプレイを有利に進めるために不可欠であるとし、この2モデルは優れた優位性を備えると説明。この300Hz駆動ディスプレイの性能を最大限活用するため、NVIDIAの最新GeForce GPUを搭載する。
また、CPUには第10世代Core i7 Hプロセッサを採用するという。これによって、従来モデルからの大幅な性能向上を実現し、最新ゲームも快適に動作するとしている。
現時点では細かなスペックは非公開となっており、搭載CPUやディスクリートGPUの具体的な型番は不明。ただ、標準モデルではメモリが16GB、内蔵ストレージが512GBのSSDになるとのこと。発売時期は2020年後半を予定している。
202度のスクリーンとアクチュエーター付きシートなどを備えるeスポーツ向けレーシングシミュレータ「Razer Eracing Simulator concept」
CES 2020会場ブースでもっとも注目を集めていたのが、「RazerRazer Eracing Simulator concept」だ。レーシングゲーム向けコックピットを手がけるVesaro、フライトシミュレータを手がけるSimPit、ステアリングやペダルなどのフェーシングコントローラを手がけるFanatec、VR映像技術を開発するSynthesis VRなどとの協力によって作られた、レーシングeスポーツ分野での利用を想定したシミュレータとなっている。
家庭用のレーシングシミュレータやコックピットは、これまでにも多数登場しているが、Razer Eracing Simulator conceptはプロのレーサーやレーシングチームが利用するシミュレータとしても十分ターゲットとなる品質を備えているという。
まず、表示装置には202度の広範囲をカバーする128型のスクリーンを用意し、上部に設置された2台のフルHDプロジェクタで映像をマッピング。コックピットに座るプレーヤーは、視界ほぼすべてをカバーするシームレスな映像に包み込まれることになる。
チェアは、後方に2個のアクチュエータが取りつけられており、プレイ中の路面のおうとつによる衝撃を正確に再現。チェアは4点式ハーネスを備えるが、ハーネス後方がモーターで巻き取れるようになっており、プレイ内容に応じてハーネスを引っ張ることで、チェアのアクチュエータと合わせGフォースを表現。
ステアリングホイールは、アルマイト加工を施したアルミ素材とカーボンファイバー、滑らかな手触りの革で構成された本格仕様。もちろんフィードバック機能を搭載し、走行状況に応じて正確に重さを制御することでリアルな操縦性を実現。また、ホイールには本物のレーシングカー同様のパドルシフトや操作ボタンを用意し、3本のフットペダルによってフルマニュアルコントロールにも対応する。
コンシューマ向けコックピットとは比べものにならない品質を実現していいることもあり、開発費はかなり高価とのこと。それでも、レーシングeスポーツの発展を目指し、今後もこの分野に投資を続けたいと説明した。なお、Razer Eracing Simulator conceptの市販の予定はないそうだ。