Hothotレビュー

6コアCPUを初搭載した、2018年版MacBook Pro 15インチモデル

~dGPU & eGPU同時利用の効果は?

Apple「15インチMacBook Pro」

 Appleは7月12日、13インチおよび15インチ「MacBook Pro」の2018年モデルを発表した。

 15インチモデルには、6コア/12スレッドの第8世代Coreプロセッサを初めて搭載。またメモリ規格を、LPDDR3-2133からDDR4-2400に変更したうえで、最大搭載容量を32GBに引き上げた。

 今回は、15インチモデルの最上位プロセッサ「Core i9」を搭載したカスタマイズモデルを借用した。

 13インチモデルのレビューは別途掲載している(eGPU接続時の性能も検証! 2018年版13インチMacBook Pro)ので、重複する内容はおさらいに留めて、2016年、2017年モデルからどの程度性能が向上しているのか、そして外付けグラフィックアクセラレーター(以下eGPU)を接続した場合にどのくらい性能が向上するのかについてレビューしていこう。

第8世代6コア/12スレッドCPUを採用、最上位に「Core i9-8950HK」を用意

 15インチMacBook Proの標準構成は、Core i7(2.2~4.1GHz)/16GBメモリ(DDR4-2400)/256GB PCIe SSD搭載モデル(258,800円)と、Core i7(2.6~4.3GHz)/16GBメモリ(同)/512GB PCIe SSD搭載モデル(302,800円)の2モデル。

 13インチMacBook ProはTouch Bar非搭載モデルを併売しているが、15インチモデルには用意されていない。

 Apple Storeなどで購入するさいには、CPUは第8世代Core i7(2.2~4.1GHz)/Core i7(2.6~4.3)/Core i9(2.9~4.8GHz)、メモリは16GB/32GB、ストレージは256GB/512GB/1TB/2TB/4TB、キーボードは日本語(JIS)/英語(米国)/英語(英国)/中国語-拼音/中国語-注音/韓国語/スペイン語から選択可能。

 ちなみにCore i9(+33,000~44,000円)、32GBメモリ(+44,000円)、4TBストレージ(+352,000~374,000円)の最上位構成を選択した場合の価格は、731,800円となる。

 AppleはMacBookシリーズが搭載しているCPUの型番を公表していないが、ベンチマークソフトでシステム情報を確認したところ、Core i9搭載モデルの型番は「Core i9-8950HK」(2.9~4.8GHz)と表示された。

 Core i7(2.2~4.1GHz、9MB共有L3キャッシュ)、Core i7(2.6~4.3GHz、9MB共有L3キャッシュ)搭載モデルについては、プロセッサのベース周波数、ターボブースト最大周波数、キャッシュ容量から判断すると、「Core i7-8750H」(2.2~4.1GHz)、「Core i7-8850H」(2.6~4.3GHz)がそれぞれ採用されていると思われる。

15インチMacBook Pro標準構成モデルのスペック
モデルTouch BarとTouch ID/2.2GHzプロセッサ/
256GBストレージTouch BarとTouch ID/2.6GHzプロセッサ/512GBストレージ
OSmacOS High Sierra バージョン10.13.6
CPU第8世代Core i7(2.2~4.1GHz) ※Core i9-8950HK(2.9~4.8GHz)に変更可能第8世代Core i7(2.6~4.30GHz) ※同
iGPUIntel UHD Graphics 630
dGPURadeon Pro 555X ※Radeon Pro 560Xに変更可能Radeon Pro 560X
メモリDDR4-2400 SDRAM 16GB ※32GBに変更可能
ストレージ256GB PCIe SSD ※512GB/1TB/2TB/4TBに変更可能512GB PCIe SSD ※1TB/2TB/4TBに変更可能
ディスプレイサイズ15.4型IPS液晶(2,880×1,800ドット、220ppi、500cd/平方m、Display P3、True Toneテクノロジー)
ワイヤレスIEEE 802.11ac、Bluetooth 5.0
インターフェイスThunderbolt 3 (USB Type-C)×4(充電/Display Port/Thunderbolt 3/USB 3.1 Gen2)、ヘッドフォン端子×1
Touch Bar、Touch ID搭載
カメラ720p FaceTime HDカメラ
バッテリ83.6Whリチウムポリマー
連続動作時間最大10時間のワイヤレスインターネット閲覧、最大10時間のiTunesムービー再生、最大30日のスタンバイ時間
サイズ(幅×奥行き×高さ)349.3×240.7×15.5mm
重量1.83kg
価格258,800円~302,800円~
製品公式サイトより転載。4TBストレージには、+352,000~374,000円(標準SSD容量によって変動)と、ハイエンドノートPCを1台購入できる価格が設定されている。高価なのは事実だが、選択肢として用意されている点は歓迎するべきだ

2018年モデルのおもな進化点について

 15インチMacBook Proの2018年モデルのおもな進化点は下記のとおりだ。

  • 第8世代6コアプロセッサ搭載
  • メモリ規格の変更、大容量化
  • 大容量バッテリ搭載
  • True Toneテクノロジー
  • Blackmagic eGPUが登場
  • Apple T2チップ搭載(Hey Siriを利用可能に)
  • 4TB SSDを選択可能に
  • 第3世代バタフライ構造キーボード採用

 今回の目玉は、プロセッサが第7世代の4コアから第8世代の6コアにアップグレードされたこと。製品公式サイトでは、音楽制作アプリ「Logic Pro X」で、最大70%の性能向上を実現したと謳われている。

 実際の利用環境で大きな効果を期待できるのが、メモリ規格の変更と大容量化。LPDDR3-2133からDDR4-2400に変更されたうえで、最大32GBを搭載可能になった。

 複数のクリエイティブ系アプリで、大きなデータを読み込んだり、Webブラウザで多くのタブを開いていると、16GBではメモリが不足する。MacBook Proのメモリのアップグレードは、ストレージよりもはるかに手頃な価格だ。長く使う予定なら、上限の32GBを搭載しよう。

 プロセッサ、メモリ性能の向上に伴い、消費電力が増えているので、バッテリ容量は76Whから83.6Whへ大容量化された。バッテリ容量が1.1倍に増えているのに、本体重量は2016年、2017年モデルの1.83kgから変わっていないのが不思議だ。

 比較的重量を削りやすいのはアルミニウムの筐体だが、筆者私物の2016年モデルと、2018年モデルの天面、パームレスト、底面を押し比べても、強度に違いは感じられない。

 ディスプレイの解像度/輝度/色域に変更はないが、iPhone8/X、iPad Proに先行搭載されている「True Tone」テクノロジーが取り入れられた。環境光センサーが色温度を検出するパーツに変更されており、周囲の明るさ、色温度に応じて、ホワイトバランスが自動調整される。

性能の伸び幅は、15インチより13インチモデルのほうが大きい
「システム環境設定→ディスプレイ」に「True Tone」の設定が追加。「Apple Thunderbolt Display」、「LG UltraFine 5K Display」、「LG UltraFine 4K Display」などの一部外付けディスプレイでもTrueToneテクノロジーが機能するが、環境光センサーが隠れないようにディスプレイを開けておく必要がある

 AppleのノートPCに「Apple T2チップ」が初搭載されたことも重要なポイントだ。

 セキュアブート機能、暗号化ストレージ機能を担う「Secure Enclaveコプロセッサ」が搭載されているだけでなく、システム管理、オーディオ、SSDコントローラも統合化したことで、チップ数が減り、低コスト化に貢献しているはずだ。

 今後リリースされる安価なMacBookシリーズにもApple T2チップが搭載される可能性が高い。

 使ってすぐにわかる改善点は、キーボードの静音性かもしれない。2018年モデルには第3世代のバタフライ構造キーボードが採用されており、Appleは静音性を高めたと説明している。

 しかし、第3世代のキーボードにはキースイッチ周辺にシリコン膜が追加されている。静音性を高めるアプローチというより、キースイッチ部へのゴミ侵入を防ぐことを目的とした設計と受け取るほうが自然だ。

「iFixit」のYouTube動画でシリコン膜の存在を確認できる

 外部グラフィックス(以下dGPU)を搭載している15インチMacBook Proに、eGPU「Blackmagic eGPU」(89,800円)が必要かどうかは意見が分かれる。

 しかし、dGPUよりeGPUのほうが性能的には有利だし、アプリによっては内部グラフィックス(以下iGPU)/dGPU/eGPUを総動員して処理をさらに高速化できる。

 15インチMacBook Proに、eGPUを組み合わせるかどうかは、利用するアプリによって判断しよう。

動画編集アプリ「DaVinci Resolve 15 Beta」は、動画書き出し時、iGPU/dGPU/eGPUのすべてを同時に利用できる。今回は試せなかったが、複数のeGPUを接続することで、さらに高速化が可能とのことだ
複数のeGPUを利用するさいは、デイジーチェーン(数珠つなぎ)ではなく、Thunderbolt 3端子ごとに1つのeGPUを接続する

外観に変更なし、バッテリ容量が増えたのに実測重量は軽量化

 MacBook Proの2018モデルに外観上の変更はない。カラーはスペースグレイとシルバーの2色で、筐体材質はアルミニウム素材。製品公式サイトに掲載されている本体サイズは、349.3×240.7×15.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.83kgと、従来モデルとまったく同じだ。

 バッテリ容量が増えているのだから、グラム単位では重くなっているだろうと、重量計で計測してみたが、2018年モデルは実測1,812g、2017年モデルは実測1,818g、2016年モデルは実測1,815gだったので、むしろ軽量化されているという驚きの結果となった。

 多少重量が増えても構わないと筆者は思うが、重さもデザインの一部で、可能な限りそれを変更しないというのが、Appleのこだわりなのだろう。

 インターフェイスは、Thunderbolt 3(USB Type-C)×4、ヘッドフォン端子×1と、従来モデルと同じ構成だ。

 2015年に「MacBook」がUSB Type-C端子を採用してから3年が経過しており、対応周辺機器は増えてきた。いまさらUSB Type-A端子がほしいとは言わないが、SDカードスロットがないことには、いまだ不便を感じている。

本体天面
本体底面
本体前面
本体背面
本体右側面。Thunderbolt 3(USB Type-C)×2とヘッドフォン端子を用意
本体左側面。Thunderbolt 3(USB Type-C)×2を用意
ディスプレイは15.4インチIPS液晶で、上部に720P FaceTime HDカメラ、カメラインジケータ、色温度検出に対応した環境光センサーが内蔵されている
ディスプレイ左右のベゼル幅は約9mm。筐体、ディスプレイサイズは異なるが、ベゼル幅は13インチと15インチモデルで約9mmに揃えられている
JIS配列準拠キーボード
パームレストが広いぶん、13インチモデルよりゆったりと手を置ける
キーピッチは実測19mm前後
キーボードバックライトは16段階で調整できる
Touch Barはアプリケーションごとに異なるユーザーインターフェイスを表示可能。カスタマイズにも対応する。Touch Barのサイズは13インチ、15インチモデルでまったく同じ
電源ボタンには指紋認証センサー「Touch ID」が内蔵。スリープ中であれば、指で触れるだけでロックが解除される。ボタンを押し込む必要はない
13インチと15インチモデルでキーボードのサイズは変わらないが、感圧タッチトラックパッドは13インチが実測135×64mm、15インチが実測160×100mmと面積が大きく違う
筐体サイズは13インチモデルが304.1×212.4×14.9mm(幅×奥行き×高さ)、15インチモデルが349.3×240.7×15.5mm
13インチモデルのほうが0.6mm薄い
左が15インチモデルで実測1812g、右が13インチモデルで実測1360.5g。その差は451.5g。終日歩き回るようなときには15インチモデルはちょっときつい
87W USB-C電源アダプタと「USB-C充電ケーブル(2 m)」の合計重量は実測353.5g。ちなみに13インチモデルの合計重量は実測262gだった
87W USB-C電源アダプタの仕様は、入力100-240V~1.5A、出力20.2V/4.3A、9V/3A、5.2V/3A、容量は87W
パッケージ
同梱物一覧。左上からMacBook Pro本体、87W USB-C電源アダプタ、USB-C充電ケーブル(2m)、クイックスタートガイド、安全性に関する注意事項、PCリサイクル、ロゴシール

13インチと15インチに画質差はないが、サウンドは15インチに軍配が上がる

 15インチMacBook Proのディスプレイは、15.4インチIPS液晶パネルが採用されており、解像度は2,880×1,800ドット(220ppi)、輝度は500cd/平方m、色域はDisplay P3と、基本スペックに前モデルから変更はない。

 ただし、前述のとおり、環境光に応じてホワイトバランスを調整する「True Toneテクノロジー」が採用されている。

左がTrue Toneを有効にした13インチMacBook Pro、右がTrue Toneを無効にした15インチMacBook Pro
左がTrue Toneを無効にした13インチMacBook Pro、右がTrue Toneを有効にした15インチMacBook Pro。True Toneを有効化すると、暖かみの強い発色に変化する

 ディスプレイキャリブレーション機器「i1Display Pro」と、色度図作成ソフト「ColorAC」で計測した色域は、sRGBカバー率が100%、sRGB比が136.6%、Adobe RGBカバー率が88.7%、Adobe RGB比が101.3%、DCI-P3カバー率が99.5%、DCI-P3比が100.8%、Display P3カバー率が99.5%、Display P3比が100.8%だった。

 13インチMacBook Proと多少異なる数値が出ているが計測誤差と言える範疇だ。

sRGBカバー率は100%、sRGB比は136.6%
Adobe RGBカバー率は88.7%、Adobe RGB比は101.3%
DCI-P3カバー率は99.5%、DCI-P3比は100.8%
Display P3カバー率は99.5%、Display P3比は100.8%

 ディスプレイの画質は、13インチと15インチモデルに違いはなかったが、サウンド面は物理的な理由から差がついている。

 筐体サイズが大きく、スピーカー開口部の広い15インチモデルのほうが、大きなスピーカーが内蔵されているのだろう。音量は4dBA大きかった。

 私物の2016年モデルとも比較してみたが、2018年モデルのほうが音量は2.3dBA大きく、低音も強く出ているように感じた。2016年モデルと2017年モデルを比較したさいには、差はなかったはずだ。

 製品公式サイトに具体的な言及はないが、2018年モデルのスピーカーに、なんらかの改良が加えられている可能性が高い。

同じYouTube動画を再生して音量を比較
※YouTubeで公開されている「前前前世 (movie ver.) RADWIMPS MV」を最大ボリュームで再生したさいの音圧レベルをデジタル騒音計で計測(距離は50cm)
2018年版13インチMacBook Pro85.2dBA
2018年版15インチMacBook Pro89.2dBA
2016年版15インチMacBook Pro86.9dBA
2018年版13インチMacBook Proの音圧レベルは最大85.2dBA
2018年版15インチMacBook Proの音圧レベルは最大89.2dBA
2016年版15インチMacBook Proの音圧レベルは最大86.9dBA

気になるベンチマーク結果は?

 最後にベンチマークスコアを見てみよう。今回の借用機はCore i9/32GBメモリ/4TBストレージのフルスペックモデル(731,800円)。ただしeGPU「Blackmagic eGPU」装着後の一部ベンチマークは、2TBストレージ搭載モデルで実施している。ベンチマークに使用したアプリケーションは下記のとおりだ。

  • CPU、OpenGLのベンチマーク「CINEBENCH R15」
  • CPU、OpenCLのベンチマーク「Geekbench 4.2.3」
  • ストレージベンチマーク「Blackmagic Disk Speed Test」
  • 「Adobe Lightroom Classic CC」でRAW画像の現像時間を計測
  • 「Adobe Premiere Pro CC」で4K動画の書き出し時間を計測
  • 「DaVinci Resolve 15 Beta」で4K動画の書き出し時間を計測
  • 「iMovie」で4K動画の書き出し時間を計測
  • バッテリ駆動時間を計測するため、「Safari」でYouTube動画を連続再生

 なお、今回2016年モデルと2017年モデルのスコアを過去のレビュー記事(CPU/dGPUが性能アップ、タイピング音もマイルド化したMacBook Pro 15インチ)から流用しているが、2017年モデルには、当時の最上位CPUではなく、「Core i7-7820HQ」(2.9~3.9GHz)が搭載されていた。

 また、eGPU装着後のベンチマークは、外付けディスプレイなし、外付けディスプレイあり(内蔵ディスプレイオフ)、外付けディスプレイあり(内蔵ディスプレイオン、アプリは内蔵ディスプレイに表示)、外付けディスプレイあり(内蔵ディスプレイオン、アプリは外付けディスプレイに表示)の4パターンで計測している。外付けディスプレイは4KディスプレイをHDMI端子経由で接続した。

 下記が検証機の仕様と、その結果だ。

検証機の仕様
15インチMacBook Pro(2018)15インチMacBook Pro(2018)+eGPU15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオフ15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオン、アプリは内蔵ディスプレイに表示15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオン、アプリは外付けディスプレイに表示
CPUCore i9-8950HK(6コア12スレッド、2.90~4.80GHz)
GPUIntel UHD Graphics 630(350MHz~1.20GHz)+AMD Radeon Pro 560XIntel UHD Graphics 630(350MHz~1.20GHz)+AMD Radeon Pro 560X+AMD Radeon Pro 580
メモリDDR4-2400 SDRAM 32GB(16GB×2)
ストレージ4TB PCIe SSD2TB PCIe SSD
TDP45W
OSmacOS High Sierra バージョン10.13.6
ベンチマーク結果
15インチMacBook Pro(2018)15インチMacBook Pro(2018)+eGPU15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオフ15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオン、アプリは内蔵ディスプレイに表示15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオン、アプリは外付けディスプレイに表示
CINEBENCH R15
OpenGL104.53 fps104.76 fps85.33 fps100.37 fps74.64 fps
CPU916 cb889 cb1009 cb918 cb983 cb
CPU(Single Core)178 cb177 cb177 cb175 cb181 cb
Geekbench 4.2.3
32-bit Single-Core Score46024591459045654611
32-bit Multi-Core Score2049619959207002070020732
64-bit Single-Core Score55225406546655045393
64-bit Multi-Core Score2297022164229282308523140
OpenCL(iGPU)2231022263223142239322349
OpenCL(dGPU)5241358243555125841155800
OpenCL(eGPU)113497113753114753114177
Metal(iGPU)2384223813239462383823910
Metal(dGPU)5901361622617506183961771
Metal(eGPU)117929117680117956118638
Blackmagic Disk Speed Test(単位:MB/s)
WRITE 1回目2628.8
WRITE 2回目2566.8
WRITE 3回目2674.2
WRITE 4回目2644.9
WRITE 5回目2626.5
WRITE 平均2628.24
READ 1回目2698.1
READ 2回目2716
READ 3回目2708.2
READ 4回目2709.6
READ 5回目2705.3
READ 平均2707.44
SSDをAmorphousDiskMark 1.0.2で計測(単位: MB/s)
Q32T1 シーケンシャルリード3477
Q32T1 シーケンシャルライト3396
4K Q32TI ランダムリード274.6
4K Q32TI ランダムライト46.36
シーケンシャルリード2335
シーケンシャルライト1419
4K ランダムリード125
4K ランダムライト47.01
「Adobe Lightroom Classic CC」で100枚のRAW画像を現像
7,952☓5,304ドット、自動設定4分53秒474分55秒734分52秒254分53秒684分53秒52
Adobe Premiere Pro CCで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、30fps(OpenCL)4分6秒613分48秒233分39秒583分49秒123分42秒43
3,840×2,160ドット、30fps(Metal)4分25秒234分14秒774分9秒854分8秒834分8秒89
DaVinci Resolve 15 Betaで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、YouTube(2160p)4分3秒533分16秒833分49秒093分11秒723分26秒84
iMovieで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、29.97fps(品質:高、圧縮:高速)3分2秒682分54秒882分58秒502分57秒392分57秒37
YouTube動画を連続再生した動作時間
ディスプレイの明るさ6/166時間58分50秒
旧モデル検証機の仕様
15インチMacBook Pro(2017)15インチMacBook Pro(2016)
CPUCore i7-7820HQ(2.90~3.90GHz)Intel Core i7-6820HQ(2.70/3.60GHz)
GPURadeon Pro 560(4GB)Radeon Pro 455(2GB)、Intel HD Graphics 530
メモリLPDDR3-2133 SDRAM 16GB
ストレージ512GB PCIe SSD
TDP45W
OSmacOS Sierra バージョン10.12.5macOS Sierra バージョン10.12.1
旧モデルのベンチマーク結果
15インチMacBook Pro(2017)15インチMacBook Pro(2016)
CINEBENCH R15
OpenGL92.35 fps85.35 fps
CPU763 cb714 cb
CPU(Single Core)159 cb152 cb
Geekbench 4.2.3
32-bit Single-Core Score40013872
32-bit Multi-Core Score1407913715
64-bit Single-Core Score47374563
64-bit Multi-Core Score1586515402
OpenCL(iGPU)2105819614
OpenCL(dGPU)4992049779
OpenCL(eGPU)
Metal(iGPU)1937418057
Metal(dGPU)2928032286
Metal(eGPU)
Blackmagic Disk Speed Test(単位:MB/s)
WRITE 1回目19031882.1
WRITE 2回目1857.51894.1
WRITE 3回目1893.81875.8
WRITE 4回目1895.81913.2
WRITE 5回目1869.21904.9
WRITE 平均1883.861894.02
READ 1回目2279.22455.9
READ 2回目21312429.5
READ 3回目2252.32388.8
READ 4回目2362.72423.6
READ 5回目2022.12436.6
READ 平均2209.462426.88
SSDをAmorphousDiskMark 1.0.2で計測(単位: MB/s)
Q32T1 シーケンシャルリード32453350
Q32T1 シーケンシャルライト15261631
4K Q32TI ランダムリード661.7865.2
4K Q32TI ランダムライト27.0228.39
シーケンシャルリード14101852
シーケンシャルライト10941119
4K ランダムリード54.0957.45
4K ランダムライト29.2830.06
「Adobe Lightroom Classic CC」で100枚のRAW画像を現像
7,952☓5,304ドット、自動設定
Adobe Premiere Pro CCで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、30fps(OpenCL)
3,840×2,160ドット、30fps(Metal)
DaVinci Resolve 15 Betaで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、YouTube(2160p)
iMovieで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、29.97fps(品質:高、圧縮:高速)
YouTube動画を連続再生した動作時間
ディスプレイの明るさ6/1611時間8分51秒10時間33分33秒

 前述のとおり、2017年モデルのみ最上位CPUを搭載していないという前提だが、CINEBENCH R15のCPUスコアは、2017年モデルが763cb、2018年モデルが916cbなので約1.2倍、Geekbench 4の64-bit Multi-Core Scoreは、2017年モデルが15,865、2018年モデルが22,970なので約1.45倍にスコアが向上している。

 特筆すべきは、ストレージ速度の向上だ。Blackmagic Disk Speed Testのライトは、2017年モデルが1,883.86MB/s、2018年モデルが2,628.24MB/sなので約1.4倍、リードは2017年モデルが2,209.46MB/s、2018年モデルが2,707.44MB/sなので約1.23倍向上している。大容量データを読み書きするさいに、十分体感できるだけの差だ。

 一方、eGPU「Blackmagic eGPU」装着後の効果は、DaVinci Resolve 15 Betaで4分3秒53から3分11秒72へと約21%の短縮、Adobe Premiere Pro CCでは、4分6秒61から3分39秒58へと約11%の短縮に留まっている。

 dGPUを搭載していない13インチMacBook Proでは、DaVinci Resolve 15 Betaで13分11秒45から3分35秒24と、約76%もの驚異的な向上を記録した。15インチMacBook Proでは、よほど長い4K動画を書き出すのでなければ、eGPUの恩恵は受けられないと言わざるを得ない。

ソフトウェアが使用するGPUの組み合わせ(GPUが使われた場合は○、使われなかった場合は×、わずかでも使われた場合は△をつけている)
15インチMacBook Pro(2018)+eGPU15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオフ15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオン、アプリは内蔵ディスプレイに表示15インチMacBook Pro(2018)+eGPU+外付けディスプレイ※内蔵ディスプレイオン、アプリは外付けディスプレイに表示
iGPUdGPUeGPUiGPUdGPUeGPUiGPUdGPUeGPUiGPUdGPUeGPU
CINEBENCH R15×××××××
Geekbench 4.2.3
Adobe Lightroom Classic CC××××××××××
Adobe Premiere Pro CC OpenCL
Adobe Premiere Pro CC Metal
DaVinci Resolve 15 Beta×
iMovie××××

【8月15日補足】eGPUに外付けディスプレイを接続して再検証した結果、CINEBENCH R15でeGPUが機能することがわかりました。上記ベンチマーク結果はそれを反映したものです。お詫びして訂正いたします。

 なお、室温27℃の部屋で、DaVinci Resolve 15 Betaで4K動画書き出し時の発熱を、サーモグラフィカメラ「FLIR ONE」で計測してみたが、キーボード面の最大温度は54.4℃、底面の最大温度は49.3℃に達していた。

 底面は13インチモデルとほぼ同じだが、キーボード面は3.7℃も高い。同じく「Core i9-8950HK」を搭載する、ASUSの「ZenBook Pro 15」が高さ18.9mmであることを考えると、高さ15.5mmの15インチMacBook Proは、放熱性の点で不利なのは間違いない。

キーボード面の最大温度は54.4℃
底面の最大温度は49.3℃

 なお、MacBook Proの2018年モデルには、高い熱負荷がかかった状態で、クロック周波数が大幅に低下するという不具合があった。7月25日に、「MacBook Pro (2018) 向け macOS High Sierra 10.13.6 追加アップデート」によってこの不具合は解消されている。

 実際に、CINEBENCH R15のCPUベンチマーク実行中のクロック周波数とパッケージ温度をチェックしてみたが、ベンチマーク実行後、かなり早い段階でパッケージ温度が100℃に達したが、その後クロック周波数が3.5GHz前後に低下しても、パッケージ温度が下がらなかったため、さらに2.9~3.1GHzまで低下させることで、パッケージ温度97~99℃を維持し続ける、という粘り強い制御を確認できた。

 ただし、ベース動作周波数2.9GHz、ターボブースト最大周波数4.8GHzのCore i9-8950HKで、2.9~3.1GHzまでクロック周波数を下げないとパッケージ温度が100℃に張り付いてしまうということは、放熱性能が優れているとは言えない。

 さらに高性能なCPUやdGPUを搭載するためには、新たな筐体が必要ではないだろうか。

CINEBENCH R15のCPUベンチマーク実行中のクロック周波数
CINEBENCH R15のCPUベンチマーク実行中のパッケージ温度
CINEBENCH R15のCPUベンチマーク実行時、クロック周波数は4.5GHzに一瞬達したが、最終的には2.9~3.1GHzで推移した

eGPUを必要としないパワーを搭載、外出先でも重い作業を快適にこなしたい方に

 Core i7-8750Hを搭載する「New XPS 15」や、Core i9-8950HKを搭載する「ZenBook Pro 15」が、CINEBENCH R15のCPUテストで1,100を超えるスコアを本誌レビューで記録していることを考えると、もう少し上のスコアを期待したいところだが、15インチMacBook Proが、2018年モデルで大幅な性能向上を果たしたことは事実だ。

 eGPU接続後の性能の伸び幅は小さかったが、それはdGPUだけでもクリエイティブ系アプリに十分な性能を備えていることの証明だ。

 自宅でも外出先でも、MacBook Pro単独で重い作業を快適にこなしたいという方には、15インチモデルこそベストチョイスと言える。