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高コスパGPU搭載で普段使いから3Dゲームまで対応できる12万円台のゲーミングPC「LEVEL-M066-124-DNX」

パソコン工房「LEVEL-M066-124-DNX」直販価格12万6,980円から

 ビデオカードの価格は一時に比べると落ち着きつつある。しかしハイエンド製品はまだまだ手を出しづらいという方も多いのでは? そこで今回ご紹介したいのがパソコン工房のミニタワー型ゲーミングデスクトップPC「LEVEL-M066-124-DNX」だ。

 第12世代のCore i5にRadeon RX 6500 XTを組み合わせることで、普段使いから3Dゲームまで対応できる性能を確保しつつ、標準構成モデルで12万6,980円からという高コスパを実現。今回は本製品の使い勝手、拡張性、いつものベンチマークに加え、実際のゲームでどのくらいのフレームレートが出るのかまで含めてレビューをお届けしよう。

CPUはCore i5-12400、GPUはRadeon RX 6500 XTを採用

 LEVEL-M066-124-DNXはOSにWindows 11 Home、CPUにCore i5-12400(Pコア×6、12スレッド、2.5~4.4GHz)、ビデオカードにRadeon RX 6500 XT(4GB GDDR6)を採用。メモリは16GB(DDR4-3200 DIMM 8GB×2)、ストレージは500GB(PCIe 3.0 x4 M.2 2280 SSD)、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを標準構成で搭載している。

 購入時には、OS、メモリ、ストレージ、セカンドストレージ、サードストレージ、電源、CPUグリス、CPUクーラーなどを選べる。なお、メモリ、ストレージについては同容量でも高性能、高耐久な高グレード品を選択可能だ。

購入時に選択できる主なパーツ

  • OS : Windows 11 Home/Windows 11 Pro
  • メモリ : 16GB/32GB/64GB
  • ストレージ : 500GB/1TB/2TB(PCIe 3.0 x4接続/PCIe 4.0 x4接続)
  • セカンドストレージ : なし/1TB HDD/2TB HDD/4TB HDD/6TB HDD/480GB SSD/960GB SSD
  • サードストレージ : なし/1TB HDD/2TB HDD/4TB HDD/6TB HDD
  • 電源 : 500W/700W/800W
  • CPUグリス : 標準/シルバーグリス
  • CPUクーラー : 空冷/水冷(12cmラジエーターファン)

 これ以外のスペックは共通。インターフェイスはUSB 3.0×6(うち1基Type-C)、USB 2.0×2、HDMI、DisplayPort、Gigabit Ethernet、PS/2、ライン出力、ライン入力、マイク入力×2、ヘッドフォン出力を用意。ワイヤレス通信機能は搭載されていないので、Wi-FiやBluetooth機能を利用する場合には、USB接続またはPCIe接続のWi-Fi機器などを利用することになる。

 本体サイズは約190×410×356mm(幅×奥行き×高さ)、重量は非公表。同梱品は、本体、電源ケーブル、有線キーボード、有線マウス、各種マニュアル、保証書、パーツ付属品一式。パーツ付属品一式にはSATAケーブル1本が含まれているので、SATA接続のHDDやSSDを増設する際には別途購入する必要はない。

 本製品には取り付けが面倒な光学ドライブが標準で搭載されており、USB 3.0×2、マイク入力、ヘッドフォン出力がアクセスしやすい側面に配置されている。扱いやすいハードウェア構成だ。

【表1】LEVEL-M066-124-DNX [Windows 11 Home]のスペック
製品名LEVEL-M066-124-DNX [Windows 11 Home]
型番ILeDEs-M066-A124-DNSXB
OSWindows 11 Home
CPUCore i5-12400(Pコア×6、12スレッド、2.5~4.4GHz)
GPURadeon RX 6500 XT(4GB GDDR6)
メモリDDR4-3200 DIMM 16GB(8GB×2)
ストレージ500GB PCIe 3.0 x4 SSD(M.2 2280)
光学ドライブDVDスーパーマルチドライブ
ワイヤレス通信非搭載
インターフェイスUSB 3.0×6(うち1基Type-C)、USB 2.0×2、HDMI、DisplayPort、Gigabit Ethernet、PS/2、ライン出力、ライン入力、マイク入力×2、ヘッドフォン出力
本体サイズ約190×410×356mm(幅×奥行き×高さ)
重量非公表
同梱品本体、電源ケーブル、有線キーボード、有線マウス、各種マニュアル、保証書、パーツ付属品一式
カラーブラック
価格12万6,980円から
本体前面は光学ドライブのみとシンプルなデザイン
背面には、電源端子、電源スイッチ、USB 3.0×4(うち1基Type-C)、USB 2.0×2、HDMI、DisplayPort、Gigabit Ethernet、PS/2、ライン出力、ライン入力、マイク入力を用意
右側面には電源ボタン、USB 3.0×2、マイク入力、ヘッドフォン出力を配置
左側面には実測100×160mmの吸気口が設けられている
本体上面にはWindows 11のプロダクトキーのシールが貼られている
本体下面は金属の地肌が見えている
本製品には本体、電源ケーブル、有線キーボード、有線マウス、各種マニュアル、保証書、パーツ付属品一式が同梱されている
キーボード、マウスは有線タイプ。カスタマイズ購入時に両方とも「なし」を選択可能。またマウスはワイヤレスタイプに変更できる
電源ケーブルの長さは実測150cm
説明書類を封入しているビニール袋にはWindows 11のインストールメディアが含まれている
マザーボードのドライバーDVD、DVD・CDライティングソフトウェア「CyberLink Media Suite 15」のインストールメディアも付属
パーツ付属品一式にはSATAケーブル1本が含まれている

マザーボードはmicroATX、内部空間は余裕がありメンテナンス性は良好

 さてPCケースの内部を見ていこう。HWiNFO64 Proを併用しつつ内部のパーツを確認してみると、マザーボードはASRock製「B660M-HDV」、ビデオカードはMSI製「Radeon RX 6500 XT MECH 2X 4G OC」、ストレージはPCIe 3.0 x4接続500GB SSD「WDC WDS500G2B0C」、メモリはSK Hynix製「HMAA1GU6CJR6N-XN」(DDR4-3200)、電源は「FSP 500A-SAB2」(80PLUS Bronze)が搭載されていた。なお各パーツは出荷時期によって変更される可能性がある点には留意してほしい。

 ミニタワー型のケースながら、ケーブル類はしっかりとタイラップなどでコンパクトにまとめられており、エアフロー、メンテナンス性はよさそうだ。メモリの換装、2つ目のM.2 SSD、SATA接続のSSD、HDDの増設も難易度は高くない。比較的単純かつマージンが確保されたPCケースなので、将来的にはマザーボードごと内部パーツ一式を交換して、末永く利用できそうだ。

HWiNFO64 Proで取得したCPU、マザーボード、GPUのシステム情報
ケーブル類はしっかりとタイラップなどでコンパクトにまとめられている
マザーボードはASRock製「B660M-HDV」を採用
標準構成モデルは空冷ファンを搭載。発熱量が低いとされるCore i5-12400なら空冷ファンで十分だ
今回の貸出機にはSK Hynix製「HMAA1GU6CJR6N-XN」(DDR4-3200)が2枚搭載されていた(出荷時期によって変更される可能性がある)。メモリスロットが2基なのは少々残念
SSDは500GB「WDC WDS500G2B0C」を搭載(出荷時期によって変更される可能性がある)。この1つ目のM.2スロットはPCI Gen4 x4に対応している。ただし、換装するためには空冷ファンを取り外す必要がある
ビデオカードはMSI製「Radeon RX 6500 XT MECH 2X 4G OC」を採用。マザーボードには、PCIe 4.0 x16が1基、PCIe 3.0 x1が2基搭載されているが、ビデオカードのサイズの都合上、使用できるのはPCIe 3.0 x1が1基だ。また2つ目のM.2スロットはPCIe 3.0 x4とSATA 6Gbps接続対応だ
電源は「FSP 500A-SAB2」(80PLUS Bronze)を搭載
やや装着が面倒な光学ドライブが装着済みなのはありがたい
拡張ベイは5.25インチベイ、3.5インチ内蔵ベイ×2、3.5/2.5インチ兼用内蔵ベイが用意されている

安定した性能をCPU温度60℃以下で発揮

 最後に性能をチェックしよう。今回は下記のベンチマークを実施している。

  • 総合ベンチマーク「PCMark 10 v2.1.2525」
  • 3Dベンチマーク「3DMark v2.19.7334」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R23.200」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R20.060」
  • CPUベンチマーク「Cinebench R15.0」
  • 3Dゲームベンチマーク「FINAL FANTASY XV BENCHMARK」
  • ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 8.0.4」
  • 「Adobe Lightroom Classic」で100枚のRAW画像を現像
  • 「Adobe Premiere Pro」で実時間5分の4K動画を書き出し

 以下がベンチマーク機の仕様とその結果だ。

【表2】検証機の仕様
製品名LEVEL-M066-124-DNX
CPUCore i5-12400(6コア12スレッド、2.5~4.4GHz)
GPURadeon RX 6500 XT(4GB GDDR6)
メモリDDR4-3200 SDRAM 16GB
ストレージ500GB PCIe 3.0 x4 SSD(M.2 2280)
OSWindows 11 Home
サイズ約190×410×356mm(同)
【表3】CPUのベンチマーク結果
PCMark 10 v2.1.2525
PCMark 10 Score7,309
Essentials10,621
App Start-up Score14,456
Video Conferencing Score8,342
Web Browsing Score9,937
Productivity9,513
Spreadsheets Score12,059
Writing Score7,506
Digital Content Creation10,487
Photo Editing Score13,935
Rendering and Visualization Score13,376
Video Editing Score6,188
Cinebench R23.200
CPU(Multi Core)12,309pts
CPU(Single Core)1,715pts
Cinebench R20.060
CPU4,724pts
CPU(Single Core)659pts
Cinebench R15.0
OpenGL250.59 fps
CPU1,762cb
CPU(Single Core)249cb

 総合ベンチマークのPCMark 10のスコアは7,309。PCMark 10の指標「Premium gaming PC(2020)」のスコアが7,163なので、LEVEL-M066-124-DNXはその約1.02倍のスコアを記録したことになる。

 CPU性能については、Cinebench R23のCPU(Multi Core)は12,309pts、Cinebench R20のCPUは4,724pts、Cinebench R15のCPUは1,762cbとなった。CPU性能はスペック上、順当な結果だ。

 ここでちょっと驚いたのが高負荷時のCPU温度。Cinebench R23実行中のCPU温度を計測してみたが、最大で57℃に留まった(室温24.0℃で測定)。空冷CPUクーラーでこれだけ冷えるのなら、あえて水冷CPUクーラーを装着する必要はない。

Cinebench R23実行中のCPU温度は最大で57℃に留まった(室温24.0℃で測定)

 3D性能については、3DMarkのTime Spyで5,362、Fire Strikeで13,663、Wild Lifeで33,495を記録。Radeon RX 6500 XTのレビュー記事のベンチマークスコアと比較してみたが、こちらもスペック通りの性能がきっちり出ている。

【表4】3D/ゲームのベンチマーク結果
3DMark v2.19.7334
Time Spy Extreme2,466
Time Spy5,362
Fire Strike Ultra3,567
Fire Strike Extreme6,510
Fire Strike13,663
Wild Life Extreme9,026
Wild Life33,495
Night Raid40,113
FINAL FANTASY XV BENCHMARK
1,280×720ドット、標準品質、フルスクリーン11,709(とても快適)
1,920×1,080ドット、標準品質、フルスクリーン7,206(快適)

 FINAL FANTASY XV BENCHMARKでも、1,280×720ドットで11,709(とても快適)、1,920×1,080ドットで7,206(快適)というスコアを叩き出している。

 実際に「PUBG: BATTLEGROUNDS」を1,920×1,080ドット解像度でプレイしてみたが、平均120.2fps、最小47.5fps、最大159.9fpsというフレームレートを記録した。フルHD解像度で、ある程度グラフィックス品質を調節すれば、AAAタイトルも十分実用的な速度でプレイできるわけだ。

「PUBG: BATTLEGROUNDS」を1,920×1,080ドット解像度でプレイしたときのフレームレートは平均120.2fps、最小47.5fps、最大159.9fps
最小フレームレートは47.5fpsとなったが、実際にプレイしていて極端なコマ落ちを体感することはなかった
PUBG: BATTLEGROUNDSでフレームレートを計測した際のグラフィックス設定①
PUBG: BATTLEGROUNDSでフレームレートを計測した際のグラフィックス設定②

 ストレージ速度については、CrystalDiskMark 8.0.4のシーケンシャルリード(1M Q8T1)で2,488.048MB/s、シーケンシャルライト(1M Q8T1)で1,799.014MB/sを記録した。実用上十分な速度だが、物足りない方はカスタマイズ購入時にPCIe 4.0 x4接続のSSDを選択しよう。

【表5】ストレージのベンチマーク結果
CrystalDiskMark 8.0.4
1M Q8T1 シーケンシャルリード2,488.048MB/s
1M Q8T1 シーケンシャルライト1,799.014MB/s
1M Q1T1 シーケンシャルリード1,788.455MB/s
1M Q1T1 シーケンシャルライト1,785.458MB/s
4K Q32T1 ランダムリード677.766MB/s
4K Q32T1 ランダムライト518.843MB/s
4K Q1T1 ランダムリード53.809MB/s
4K Q1T1 ランダムライト274.483MB/s

 Adobe Lightroom Classicで100枚のRAW画像を現像するのにかかった時間は3分37秒41、Adobe Premiere Proで実時間5分の4K動画を書き出しするのにかかった時間は5分1秒30。クリエイティブワークが主な目的なら、本機より上位グレードのマシンを選びたいところ。しかし、たまに写真や動画を編集するぐらいの頻度なら十分実用的な性能を備えている。

【表6】クリエイティブソフトのベンチマーク結果
Adobe Lightroom Classicで100枚のRAW画像を現像
7,952×5,304ドット、カラー - 自然3分37秒41
Adobe Premiere Proで実時間5分の4K動画を書き出し
3,840×2,160ドット、30fps5分1秒30

高コスパを実現しつつ3Dゲームにも必要十分な性能を発揮

 LEVEL-M066-124-DNXの魅力はなんと言ってもコストパフォーマンス。比較的安価なCore i5-12400とRadeon RX 6500 XTを組み合わせることで、普段使いのPCとしても、AAAタイトルを遊べるゲーミングPCとしても必要十分な性能を備えている。

 上位GPUはまだまだ高い。まずはLEVEL-M066-124-DNXで3Dゲームなどを楽しみつつ、ビデオカードがもっと値下がりしてきたらアップグレードを狙うというのが、コスト意識の高いゲーミングPC選びと言えるだろう。