Thermaltakeのファン搭載キーボードなどが発表
TAITRA(台湾貿易センター)は現地時間の3日に記者説明会を開催。この中で、加盟企業であるMSIやThermaltakeなどが主立った新製品を紹介した。
●ゲーミングブランドを立ち上げたThermaltakeThermaltakeは今回、新たにゲーマー向け製品のブランドとして「Tt eSPORTS」を立ち上げた。そしてその第一弾の製品として、「CHALLENGER pro」、「BLACK」、「SHOCK ONE」の3製品を発表した。
CHALLENGER proは、キーボードの後部にファンを搭載したキーボードだ。今でこそゲームコンソールが普及した影響から、コンソール向けのゲームパッドをPCにつないでゲームをプレイすることも珍しくなくなったが、ハードコアゲーマーの操作用インターフェイスと言えば、やはりキーボードとマウスだ。
キーボードにおいては、FPSやTPSのほぼ全てのゲームが移動について、W(前)、S(後)、A(左)、D(右)という割り当てになっている。CHALLENGER proでは、これらのキーの奥、つまりF2やF3キーの向こう側に、専用のファンを装着できるようになっており、ゲームで酷使する指の熱や汗を吹き飛ばしてくれるのだ。
ファンの仕様は、大きさが3cm角、回転数が6,000rpm(±15%)、風量が2.7CFM、ノイズレベルが21.7dB。回転数は変更できないが、コネクタが丸形なので、左右に角度調節することはできる。また、WASD付近だけでなく、10キー側にもコネクタがあり、そちらに装着したり、使用しない時はケーブル横の部分に収納できるようになっている。今までこういった製品がなかったのは、発想がなかったのか、需要がなかったのかは分からないが、とにかく新しい試みだ。
もちろん特徴はこれだけではない。4段階に輝度が変わる赤色LEDバックライト、10個のマクロキー、64KBのマクロ専用メモリによる、10個×4ゲーム分のマクロ保存、20キーまでの同時押し、6個のメディアキーなど、ゲーマー向けキーボードとしての仕様をきちんと押さえている。
インターフェイスはUSBで、コネクタは金メッキ。また、2個のUSB Hubを装備する。キースイッチの寿命は1,000万回。なお、カタログでは全てのキーが黒だが、展示品ではWASDとカーソルキーが赤くなっていた。本体サイズは、505×195×27mm(幅×奥行き×高さ)。対応OSは、Windows XP/Vissta/7。
なお、マクロキー、マクロメモリ、ホットキー、などの数/量を減らした無印バージョンも用意される。ケーブル長は2m。
CHALLENGER pro | WASDの奥のあたりにファンを搭載 |
ファンはテンキー近辺にも移動でき | 使わない時は本体に収納可能 |
BLACKは、4,000dpiのPhilips製レーザーセンサーを搭載した有線マウス。解像度は400/800/2,000/4,000dpiを切り替えられる。正確な仕様はまだ分からないが、重りを使って本体重量も調整できる。
インターフェイスはUSBで、こちらも金メッキ仕様。dpiを示すLED、ホイール、Ttロゴが赤く光る。本体サイズは70×120×40mm(同)。ケーブル長は1.8m。対応OSは、Windows XP/Vista/7。
SHOCK ONEは、ボイスチャット用のヘッドセット。USBオーディオコントローラを内蔵し、dts 5.1chのバーチャルサラウンド機能に対応。また、マイク側はノイズキャンセリングが可能となっている。
耳当ては革とビロード素材でできており、つけ心地に配慮。交換もできる。ヘッドバンド部分と、マイク部分は長さや角度の調整のほか、折りたたむこともできる。ケーブルの途中には、音量やミュートを変更するコントローラを備える。
ヘッドフォンのドライバユニット径は40mm。周波数特性は20Hz~20kHz。インピーダンスは32オーム。感度は114±4dB。最大入力は100mW。マイクのインピーダンスは2.2kオーム。周波数特性は100Hz~10kHz。感度は-46±3dB。こちらもUSBコネクタは金メッキ。
一般的3.5mmオーディオ入出力につなぐ無印バージョンも用意。こちらはdts機能が省略され、素材も廉価なものとなる。
BLACK | SHOCK ONE |
●MiTACの多機能ナビゲーションデバイス
MiTACの「Mio Moov V780」は、カタログにこそ「7" Navigation, Entertainment and Internet Device」とあり、大きな括りとしてはナビゲーションデバイスとなるのだろうが、そう呼ぶにはあまりにも多機能で、ナビゲーション機能は本製品の単なる1機能に過ぎない。
本製品のOSはWindows CE 6.0 R3で、Internet Explorer 6も搭載するが、UIは3Dや直感的なアイコンを多用し、洗練されたオリジナルのものが被されている。タッチに対応しており、指でなぞるとサムネールやアイコンがくるくる回転したり、2本指で画像の拡大や縮小もできるなど、スマートフォンにも似た操作体系となっている。
ナビゲーション以外の機能としては、動画や静止画の閲覧、そして音楽の再生といった点は、この手のガジェットとして必須の機能とも言えるが、H.264、WMV9/VC-1、DivX、MPEG-4、MP3、WMA、AACと幅広いフォーマットに対応。動画については720pまでの解像度に対応する(外部出力時)。
ネットワークへの対応も本製品が重視するところで、IEEE 802.11b/gの無線LANを標準装備し、オプションで3.5GのWWANや、WiMAXにも対応できる。これにより、動画はYouTubeの再生にも対応。また、IEによるWebブラウザや、ExchangeおよびGmailに対応したメール機能まで備える。
URLやメールの文字入力は、ソフトウェアキーボードを利用するが、専用のキャリーケースには、ハードウェアキーボードがついており、本製品をノートPCのようなスタイルで利用できる。
このほか、デジタルTVチューナもオプションで内蔵可能。
主な仕様は、CPU周波数が600MHz、4~8GBのROMと512MB以上のRAM、タッチ対応800×480ドット表示対応6.95型液晶。インターフェイスは、USB、Gセンサー、microSDカードスロット、HDTV出力、音声入出力などを装備。
バッテリ容量は2,300mAhで、4時間の動画再生が可能。本体サイズは204×111×14.35mm(同)、重量は445g。オプションで、車載マウントや、シガーソケットアダプタ、デスクスタンドなどが用意される。
Mio Moov V780 | トップ画面のUI。タッチでなぞるとサムネールが3次元的に動く | 720pのH.264動画の再生も可能 |
iPhoneでおなじみの2本指での操作にも対応 | ソフトウェアキーボードで文字入力できるが | 別売のキャリーケースにはハードウェアキーボードがつく |
このほか、MSIはネットブックとして最薄/最軽量を謳う「Wind Netbook U160」とゲーミングノート「GT660」、TranscendはUSB 3.0対応の2.5インチ外付けHDD「StoreJet 25D3」、AIPTEKは録画機能を新搭載したポケットプロジェクター「PocketCinema Z20」、ZyXELはHDDを2台内蔵可能でDLNAサーバー機能などを持つNAS「NSA221」を発表した。
MSIのU160 | MSIのGT660 | AIPTEKのPocketCinema Z20 |
TranscendのStoreJet 25D3 | コネクタにUSB 3.0のロゴ | ZyXELのNSA221 |
(2010年 3月 4日)
[Reported by 若杉 紀彦]