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今年のスマホは3%出荷増の予測。MediaTekが全体37%とシェア拡大へ

2021年のスマホ向けSoCのシェア予測

 香港の市場調査会社Counterpoint Technology Market Researchは、今年(2021年)のスマホ向けSoCの出荷量が前年比3%増になるとの調査結果を公開した。

 同社はこの調査において、MediaTekが2020年第4四半期の勢いを今年も維持するとし、通年出荷されるスマホ向けSoCの37%のシェアを獲得する可能性があるという。

 これは年率で2割の伸びであり、競争の激しい5Gスマホにおいて、各社が狙う150ドル未満の5Gスマホのセグメントでチップを製造するTSMCの供給に制約がないこと、4GスマホでもMediaTekがシェアを伸ばしていることを根拠とする。

 さらに、SamsungのAustin工場で製造するRFIC、電源管理用ICの供給難、5nmラインの歩留まりが上がらないことが、QualcommのSoC出荷に影響を与え、MediaTekのシェア拡大につながっているとの見方も示している。

 ただ、Counterpoint社は、2021年下半期には、QualcommがTSMCの製造キャパシティの確保や、上記のRFIC供給問題を改善するだろうとし、2021年の5Gスマホ向けSoCでは首位を維持し、市場シェアも31%と通年で成長すると予測した。

 このほか、2021年中に出荷されるスマホの半分が、7nm/6nm/5nmといった最先端プロセスを利用することになり、TSMCやSamsungにおける従来の14nm/12nm/11nmプロセスは4G LTEスマホでの主流になるだろうとしている。

2021年の5Gスマホ向けSoCのシェア予測

 なお、IDCが先日発表した2021年第1四半期のスマホ出荷台数は前年同期比25.5%増となっていた。