特集
やっとWindows 11のタスクバーが移動可能に。プレビュー版で新機能を検証
2026年5月28日 06:06
すでに本誌でもニュースで紹介しているように、MicrosoftはWindows Insider ProgramのExperimentalチャネル、Preview Build 26300.8493以降において、Windows 11でのタスクバーの位置変更機能の展開を開始した。
Windows 10まではほぼ標準で用意されていた機能であり、実際にタスクバーをデスクトップ上や左に配置して利用していた人も少なからずいたはずだ。なぜかWindows 11では省かれていた機能だが、3月20日(現地時間)に発表されたWindows 11品質改善の取り組みの一環として予告され、まずはWindows Insider ProgramのExperimentalチャネルにて展開された形だ。そこで、実際にWindows 11のタスクバー位置変更機能がどのように実装されているのかチェックしていこう。
タスクバーの移動は設定メニューから指定
今回実装されたWindows 11のタスクバー位置変更機能。タスクバーをデスクトップの下側だけでなく、左、上、右と、デスクトップ4辺の好きな場所に配置できる。これはWindows 10までと同じだ。ただ、配置場所の変更方法はWindows 10とは異なっている。
Windows 10ではタスクバー上を右クリックして表示されるメニューから「タスクバーを固定する」のチェックを外すことで、タスクバーをドラッグ&ドロップしてデスクトップ上下左右の好きな場所へ移動できた。
それに対し、現状のWindows 11のタスクバー位置変更機能では、ドラッグ&ドロップでの移動は行なえず、設定メニューで上下左右の表示場所を指定する必要がある。
タスクバーを右クリックして表示されるメニューから「タスクバーの設定」を選択すると、設定アプリの「個人用設定」にある「タスクバー」メニューが開く。その中の「タスクバーの動作」をクリックしてメニューを展開し、タスクバーの表示位置を上下左右から選択することになる。
この方が確実で分かりやすいともいえるし、ドラッグ&ドロップだとマウスなどの誤操作でタスクバーが移動し混乱することもあったが、そういった心配もないだろう。ただ、Windows 10までと比べると、いちいち設定メニューを開かなければタスクバーの位置を変更できないのは、ちょっと面倒という印象もある。
タスクバーの幅は自由に変更できない
Windows 10で「タスクバーを固定する」のチェックを外すと、タスクバーの表示位置を変更できるだけでなく、タスクバーの幅も変更できた。タスクバーとデスクトップの境目にマウスカーソルを合わせてドラッグすると、好きな幅にタスクバーを変更できた。それも、デスクトップのほぼ半分ほどを占めるほどまで広げることが可能だった。
さすがにそこまでタスクバーを広げるとデスクトップ領域が狭まるし、そこまで幅広のタスクバーを埋め尽くすほどにアプリやウィンドウを開くこともまずないため、無駄以外の何物でもない。ただ、その自由度の高さは、ある意味潔いという印象もある。
それに対し現在のWindows 11のタスクバー位置変更機能では、タスクバーの幅は自由に変更できず、初期設定の幅でしか利用できない。
これは、Windows 10では当初、タスクバーに表示するボタンは同じアプリやウィンドウのボタンを統合して1つにまとめるのが標準となり、統合せずにすべてのボタンを並べて表示できなかったことが影響している可能性がある。
タスクバーのボタン統合はWindows 7から実現された機能で、Windows 10ではWindows 11同様に標準でボタンが統合されるようになっていた。ただWindows 10では、当初からボタンを統合せず表示することも可能で、その場合でも多くのボタンを1度に表示できるようタスクバーの幅を自由に調整できたと考えられる。
とはいえ、Windows 11でも当初は不可能だったボタンを統合せずすべて並べて表示することが可能となっており、その場合の利便性を高める意味でも自由に幅を広げられてもいい気がする。
ボタンのラベル表示は上下と左右で異なる
ボタンのラベル表示の仕様もWindows 10と一部異なっている。
まず、タスクバーを上下に表示してボタンを統合しない場合、開いているアプリやウィンドウはラベルが表示されるが、タスクバーにピン留めしているだけで開いていないアプリなどはラベルが表示されない。これはWindows 10の場合と同じだ。
一方、タスクバーを左右に表示してボタンを統合しない場合、Windows 10ではタスクバーを上下に配置しているときと同様に開いているアプリやウィンドウのみラベルを表示していたが、Windows 11では開いているアプリやウィンドウだけでなく、タスクバーにピン留めしているだけで開いていないアプリやスタートボタン、検索ボタンにもラベルが表示される。
そして、先ほどタスクバーの幅は変更できないと紹介したが、タスクバーを左右に配置している場合のみ、ボタンを統合してラベルを非表示に設定した場合と、ボタンを統合せずラベルを表示するよう設定した場合とでタスクバーの幅が変わる。これは、ラベルを表示する領域を確保するために幅を広げる形だが、どちらにしてもその幅は固定で、ユーザーが自由に変更できるわけではない。
ちなみに、ボタンの統合、非統合問わず、タスクバーボタンのマウスホバーで同じ種類のボタンのサムネイルが1度に表示される点は、Windows 11通常版と同じだ。
改善の余地はあるが、タスクバーの表示位置を変更できるようになるのは歓迎
Windows 11のタスクバー位置変更機能が戻ってきたとはいえ、まだInsider Previewでの展開であり、通常版で実現されるにはまだ時間がかかるだろう。また、ここまで見てきたように、Windows 10でできていたことが実現されていない部分もあり、改善の余地が残されているという印象だ。
それでも、タスクバーの表示位置を変更できるようになるという点は、個人的にも大いに歓迎したい。
なぜタスクバーの位置を変更したいのか、タスクバーの表示位置を変えてどういったメリットがあるのか分からない、と思う人もいるかもしれない。
たとえば、現在PCで利用されるディスプレイは、アスペクト比が16:9や16:10、3:2というように横長なのに対し、WebブラウザやOffice系アプリなどは、縦長のウィンドウで利用することが多い。となると、縦の表示領域が足りず、タスクバーの領域が邪魔と感じることもよくある。
そういった場合、「タスクバーを自動的に隠す」にすることが多いと思うが、タスクバーを左右に配置すれば、タスクバーを表示したままでもディスプレイの縦の表示領域すべてをデスクトップ領域で活用できるようになり、アプリ利用の利便性を高められる。
また最近は、アスペクト比が21:9や24:10、32:9などのウルトラワイドディスプレイの利用も広がっており、左右の表示領域が余りがちなウルトラワイドディスプレイでは、タスクバーを左右に配置することでディスプレイの表示領域を有効活用できるともいえる。
そしてなにより、こういった自由度があるからこそ、自分のPCの利用スタイルに合わせた利便性を追求できることになる。そういう意味でも、早い段階で通常版への展開を期待したい。



































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