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「モンハンワイルズベンチ」を複数CPUでテスト。Core Ultra 285KがRyzen 7 9800X3Dを上回る

「モンスターハンターワイルズ」の公式ベンチマークを使用。Steamから無料でダウンロードできる

 2025年2月28日にいよいよ発売となる「モンスターハンターワイルズ」。オープンベータも盛り上がっている中、前回は11種類のGPUでベンチマークテストを行なったが、今回はGPUを固定しつつ、6種類のCPUでフレームレートがどう変わるのかテストする。

 モンスターハンターワイルズのPC版における推奨スペックは、GPUがGeForce RTX 2060 Super/Radeon RX 6600だ。VRAM 8GB以上が必須となっており、そのハードルの高さが話題となっている。その一方で、CPUはCore i3-12100/Core i5-10400/Ryzen 5 3600。Core i3-12100は4コア8スレッド、Core i5-10400/Ryzen 5 3600は6コア12スレッドとGPUに比べるとそこまで要求は高くない。

 CPUの性能への影響は実際のところはどうなのか?

推奨環境。VRAMは8GB以上が必須でフレーム生成の利用が前提となっている

 今回は、ビデオカードをGeForce RTX 4080 Founders Editionに固定し、6種類のCPUでどこまでフレームレートが変わるか公式ベンチマークで試していく。用意したCPUは以下の通りだ。

  • Ryzen 9 9950X(16コア32スレッド)
  • Ryzen 7 9800X3D(8コア16スレッド)
  • Ryzen 5 7600(6コア12スレッド)
  • Core Ultra 9 285K(24コア24スレッド)
  • Core i9-12900K(16コア24スレッド)
  • Core i5-12400F(6コア12スレッド)

 検証環境は以下の通りだ。ドライバは「Game Ready 572.16」を使用。メモリの動作クロックはそれぞれCPUの定格を採用している。

【AM5検証環境】
マザーボードASUS ROG CROSSHAIR X670E HERO(AMD X670E)
メモリMicron Crucial DDR5 Pro CP2K16G60C36U5B(PC5-48000 DDR5 SDRAM 16GB×2)
システムSSDMicon Crucial T700 CT2000T700SSD3JP(PCI Express 5.0 x4、2TB)
【LGA1851検証環境】
マザーボードMSI MAG Z890 TOMAHAWK WIFI(Intel Z890)
メモリCorsair VENGEANCE DDR5 CMK32GX5M2B6400C36(PC5-51200 DDR5 SDRAM 16GB×2)
システムSSDMicon Crucial T500 CT2000T500SSD8JP(PCI Express 4.0 x4、2TB)
【LGA1700検証環境】
マザーボードASRock Z790 Nova WIFI(Intel Z790)
メモリMicron Crucial DDR5 Pro CP2K16G56C46U5(PC5-44800 DDR5 SDRAM 16GB×2)
システムSSDWestern Digital WD_BLACK SN850 NVMe WDS200T1X0E-00AFY0(PCI Express 4.0 x4、2TB)
【共通検証環境】
ビデオカードNVIDIA GeForce RTX 4080 Founders Edition
CPUクーラーCorsair iCUE H150i RGB PRO XT(簡易水冷、32cmクラス)
電源Super Flower LEADEX V G130X 1000W(1,000W、80PLUS Gold)
OSWindows 11 Pro(24H2)

 画質設定は、2種類でテストする。1つは最上位のプリセット「ウルトラ」を選択、DLSSは「クオリティ」、レイトレーシングは最上位の「高」、フレーム生成は有効とした。もう1つは、中間プリセットの「中」を選択、DLSSは「パフォーマンス」、レイトレーシングはオフ、フレーム生成は同じく有効にしている。

1つは最高画質の設定を選択。プリセットは“ウルトラ”、DLSSは“クオリティ”、フレーム生成は“ON”、レイトレーシングは“高”とした
もう1つは中程度の画質を選択。プリセットは“中”、DLSSは“パフォーマンス”、フレーム生成は“ON”、レイトレーシングは“OFF”とした
最高画質設定の結果

 最高画質設定の結果を見ると、Ryzenシリーズの中ではやはりゲーム特化型のRyzen 7 9800X3Dが強さを見せた。Ryzen 9 9950Xのコア数は半分だが、大容量L3キャッシュの3D V-Cacheはモンスターハンターワイルズでも有効と言える。

 しかし、それを上回ったのがCore Ultra 9 285Kだ。アーキテクチャとの相性がよいのか、DDR5-6400という高クロック動作が効いているのか、すべての解像度でトップに立った。GPU負荷が軽くなるフルHD解像度では、より差が大きくなっている。

 その一方で、6コアのRyzen 5 7600とCore i5-12400Fはフレームレートが若干低くなる。モンスターハンターワイルズをゴリゴリ動かすにはややパワー不足だ。GeForce RTX 4080のようなハイエンドGPUと組み合わせるなら8コア以上あった方がいいだろう。

中画質設定の結果

 画質プリセット「中」でも同じ傾向だ。Ryzenの中では9800X3Dが強いが、全体では285Kがトップになる。ゲームにちょっと弱いとされてきたCore Ultra 285Kだが、今回のテストではパフォーマンス改善が行なわれた最新UEFI(0x116マイクロコード)を導入しており、それが効いている可能性もある。Core Ultra 200S(Arrow Lake)はモンスターハンターワイルズに強いと言ってよいだろう。

 ここまでが今回のテストだ。モンスターハンターワイルズの発売に合わせてPCの新調を考えているなら、別記事の「モンハンワイルズ ベンチマーク」をGeForce RTX 5090など新旧11種類のGPUでテスト!買うべきGPUを探ると合わせてチェックしてほしい。

 また、PADでの配信版ではテストしたGPUは14種類まで増やしている。

あなたのGPUで「モンスターハンターワイルズ」はどれくらい動く?公式ベンチマークで一斉検証【RTX 5090/5080ほか計14種類で検証】

【おわびと訂正】初出時にタイトルでRyzen 7 9800X3Dの型番を誤っておりました。おわびして訂正させていただきます。