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「モンハンワイルズ ベンチマーク」をGeForce RTX 5090など新旧11種類のGPUでテスト!買うべきGPUを探る
2025年2月7日 06:07
2月28日に発売予定の「モンスターハンターワイルズ」。超人気シリーズの最新作であり、PC版の要求スペックの高さからも注目を集めているが、2月5日に公式ベンチマークが公開された。
どのGPUなら快適に遊べるのか、ここでは最新のGeForce RTX 5090からエントリークラスまで11種類のビデオカードを用意し、2種類の画質設定をフルHD(1,920×1,080ドット)、WQHD(2,560×1,440ドット)、4K(3,840×2,160ドット)の解像度で平均フレームレートを確認した。
要求スペックが高い
モンスターハンターワイルズは、発売を待ち焦がれているユーザーが多いタイトルだけに、PC版における推奨スペックの高さが大きな話題となった。
2月6日時点での推奨環境は、CPUがCore i3-12100/Core i5-10400/Ryzen 5 3600、GPUがGeForce RTX 2060 Super/Radeon RX 6600となっている。ポイントはGPUで、VRAMが8GB以上必須とされている。
さらに、最低環境でもGPUはGeForce GTX 1660/Radeon RX 5500 XTでVRAMは6GB以上が必須だ。GeForce GTX 1650などVRAMが4GBのエントリークラスGPUは最低環境からも脱落してしまった。
果たしてどのGPUでどの程度のフレームレートが出るのか、気になるところで登場したのが「モンスターハンターワイルズ ベンチマーク」だ。複数のシーンから、スコアと平均フレームレートを算出してくれる。
しかし、原稿執筆時点のバージョンでは画質設定によってスコアが安定しないため、ここでは平均フレームレートだけを掲載することにした。アップスケーラーとフレーム生成を組み合わせることを前提とした描画負荷の高いゲームだけあって、DLSS、FSR、XeSSと各社の描画負荷軽減技術に対応している。
ビデオカード11種類の測定条件
テストにはGeForceシリーズから、最新のRTX 5090からRTX 2060まで11種類を用意した。型番は以下の通りだ。
- NVIDIA GeForce RTX 5090 Founders Edition
- NVIDIA GeForce RTX 5080 Founders Edition
- NVIDIA GeForce RTX 4090 Founders Edition
- NVIDIA GeForce RTX 4080 Founders Edition
- ZOTAC GAMING GeForce RTX 4070 Ti Trinity OC
- NVIDIA GeForce RTX 4070 Founders Edition
- NVIDIA GeForce RTX 4060 Ti Founders Edition
- MSI GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC
- MSI GeForce RTX 3070 VENTUS 2X OC
- MSI GeForce RTX 3050 AERO ITX 8G OC
- ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060
検証環境は以下の通りだ。ドライバは「Game Ready 572.16」を使用している。
CPU : AMD Ryzen 9 9950X(16コア32スレッド)
マザーボード : ASUS ROG CROSSHAIR X670E HERO(AMD X670E)
メモリ : Micron Crucial DDR5 Pro CP2K16G60C36U5B(PC5-48000 DDR5 SDRAM 16GB×2)
システムSSD : Micon Crucial T700 CT2000T700SSD3JP(PCIe 5.0 x4、2TB)
CPUクーラー : Corsair iCUE H150i RGB PRO XT(簡易水冷、32cmクラス)
電源 : Super Flower LEADEX V G130X 1000W(1,000W、80PLUS Gold)
OS : Windows 11 Pro(24H2)
画質設定は、2種類でテストする。1つは最上位のプリセット「ウルトラ」を選択、DLSSは「クオリティ」、レイトレーシングは最上位の「高」、フレーム生成は対応GPUについては有効とした。もう1つは、中間プリセットの「中」を選択、DLSSは「パフォーマンス」、レイトレーシングはオフ、フレーム生成は同じく対応GPUについては有効にしている。
ベンチマーク結果
ウルトラ設定の画質だと描画負荷は強烈に高い。RTX 5090でもDLSSによるアップスケーラー+フレーム生成を利用しても4Kで平均155.9fpsしか出ていない。快適にプレイできるフレームレートだが、モンスターハンターワイルズは超重量級ゲームと言える結果だ。
快適に遊べる線引きは明らかで、RTX 4060 Tiより下にあるVRAMが8GBのGPUでは一気にフレームレートが下がる。フルHDでも快適に遊べるフレームレートに達しておらず、高画質で遊びたいならVRAMが12GB以上のGPUを選ぶのが最低限だ。
ちなみに、RTX 5090でベンチマーク中のVRAM消費量を確認したが、4Kで25.84GB、WQHDで23.95GB、フルHDで23.57GBだった。8GBではとても厳しいわけだ。
画質のプリセットを「中」にすれば、かなり描画負荷は軽くなる。RTX 4060でもWQHDまでは平均60fpsを超えることが可能だ。DLSSのフレーム生成を利用できないRTX 3070/3050/2060でもフルHDならプレイできるフレームレートを出せている。RTX 3070ならWQHDでも快適だ。
ただ、DLSSのパフォーマンス設定は内部のレンダリング解像度がかなり低くなるため、どうしてもボヤッとした映像になってしまう。画質を重視したいなら、やはり上位のGPUを選びたいところだ。なお、RTX 3070/3050/2060でもアップスケーラーをFSRにすれば、フレーム生成を有効にできる。
最高画質で楽しみたいならVRAMが12GBのRTX 4070が最低ラインになる。中画質でもよいならRTX 4060/3070でも十分快適にプレイが可能だ。RTX 3050/2060でもフルHDなら平均60fpsには微妙に届かないが、プレイは十分できると言ってよい。この結果が、モンスターハンターワイルズの備えに対する参考になれば幸いだ。