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いつでもどこでもPCゲームが遊びたい!ポータブルゲーミングPC 5選
2024年9月26日 06:27
PCでゲームを遊ぶなら、大きなデスクトップPCが必要、というのも昔の話。ゲーミングノートPCも当たり前になり、さらに小型化が進んで、小型ディスプレイを搭載したポータブルゲーミングPCも増えてきた。平たく言えば「Nintendo Switch」みたいな形のPCゲーム機である。
ポータブルゲーミングPCの台頭の裏には、CPU内蔵GPUの進化がある。一昔前のCPU内蔵GPU機能は、一般的なPC用途を想定したもので、3Dグラフィックスの処理には力不足だった。しかしここ数年で急激に進化し、ローエンドGPUに並ぶほど高性能になったものもある。
PCゲームには幅広いタイトルがあり、美麗なフル3Dを採用したものもあれば、カジュアルな2Dゲームもある。ポータブルゲーミングPCはハイエンドデスクトップPCほどの性能はないものの、2Dゲームや、比較的動作の軽い(あるいは画質設定を落として動作を軽くできる)3Dゲームならば、CPU内蔵GPUで対応できる。
それなら、ノートPCからキーボードなどを省く代わりにコントローラを内蔵し、軽量化したものを作ろう……というのが、ポータブルゲーミングPCである。
性能は搭載されるCPUなどのスペックによる。また製品によって、形や重量、ディスプレイのサイズも異なるため、自分のニーズに合う製品を選ぶことが大切だ。そこで今回は、最近のポータブルゲーミングPCの中から注目したい5製品を選び出した。気に入る製品がないかチェックしてみていただきたい。
なお各製品の価格は、Amazonにおける9月25日調査時点でのもの。価格の変動や在庫切れの可能性もあるので、購入の際にはご注意いただきたい。
お手頃価格ながら機能も充実
MSI「Claw A1M」
ポータブルゲーミングPCではめずらしく、Intel製CPUであるCore Ultra 5 135Hを採用している。メインメモリは16GB、ストレージは512GBと標準的だが、7型のディスプレイは120Hzの高リフレッシュレートに対応している。
そのほかの機能も充実しており、USB Type-CはThunderbolt 4を採用しており、指紋認証センサーも搭載。性能面も含めて充実した内容ながら、比較的安価に販売されているのが特徴だ。
なお本機には2つのモデルが用意されており、今回紹介したのは下位モデルの「Claw-A1M-003JP」。最上位モデルの「Claw-A1M-002JP」では、CPUがCore Ultra 7 155H、SSDが1TBに強化される。
MSI「Claw A1M」 | |
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OS | Windows 11 Home |
プロセッサ | Core Ultra 5 135H |
メモリ | 16GB(LPDDR5) |
ストレージ | 512GB(M.2 NVMe) |
ディスプレイ | 7型光沢液晶(1,920×1,080ドット/120Hz/タッチ対応) |
無線機能 | Wi-Fi 7(国内はWi-Fi 6Eまで)、Bluetooth 5.4 |
インターフェイス | Thunderbolt 4、ヘッドセット端子、microSDカードスロット、指紋認証センサー |
サイズ/重量 | 294×117×21.2mm/675g |
バッテリ容量 | 53Wh |
価格 | 7万9,680円 |
製品ページ |
Steam純正のポータブルゲーム機
Valve「Steam Deck OLED」
PCゲームプラットフォームの定番であるSteamが販売する、純正ポータブル機と言うべき位置付けの製品。初代「Steam Deck」から進化し、画面が有機ELに変更されるとともに、CPUやストレージ容量も強化された。Wi-FiもWi-Fi 6Eになり、バッテリ容量も増量されている。
Steam純正の安心感が本機の最大のメリットと言いたいのだが、Steamで提供されているゲームの中にはSteam Deckに非対応のものもあるので注意。本機のOSはArch LinuxベースのSteamOSを採用しており、Steamのゲームプレイ専用機と考えてもいい。
それもあって比較的安価に提供されている、というのが最大の魅力と言えるかもしれない。Steam DeckはポータブルゲーミングPCの火付け役であり、Steamという圧倒的に強いプラットフォームを背景に持つ製品だけに、今後も一定の地位は確保し続けると思われる。
Valve「Steam Deck OLED」 | |
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OS | SteamOS 3.0(Archベース) |
プロセッサ | 6nm AMD APU(Zen 2 4コア/8スレッド、RDNA 2/8CU) |
メモリ | 16GB(LPDDR5) |
ストレージ | 512GB(NVMe) |
ディスプレイ | 7.4型有機EL(1,280×800ドット/90Hz/タッチ対応) |
無線機能 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3 |
インターフェイス | USB 3.2 Gen 2 Type-C、ヘッドセット端子、microSDカードスロット |
サイズ/重量 | 298×117×49mm/約640g |
バッテリ容量 | 50Wh |
価格 | 8万4,800円(KOMODO公式通販のみ) |
製品ページ |
【お詫びと訂正】初出時にSteam Deckの画像が誤っておりました。お詫びして訂正いたします。
話題の高コスパ機がさらに進化
ASUS「ROG Ally X」
高いコストパフォーマンスで話題となった「ROG Ally」の進化版。高性能なRyzen Z1 Extremeはそのままに、メインメモリを16GBから24GB、ストレージを512GBから1TB、バッテリ容量を40Whから80Whなど、各所が強化されている。
重量は約678gと、ROG Allyの608gから若干増加したが、まだ標準的な範囲に収まっている。ディスプレイは7型で120Hzに対応。2基のUSB Type-Cも搭載し、使い勝手も向上している。なお本体色はブラックのみで、ホワイトのROG Allyと一目で見分けがつく。
ちなみにROG Allyもまだ販売されていて、Ryzen Z1 Extreme搭載モデルは販路によるが、8万円前後まで値を下げている場合もある。
ASUS「ROG Ally X」 | |
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OS | Windows 11 Home |
プロセッサ | Ryzen Z1 Extreme |
メモリ | 24GB(LPDDR5X-7500) |
ストレージ | 1TB(M.2 NVMe、PCIe 4.0 x4) |
ディスプレイ | 7型光沢液晶(1,920×1,080ドット/120Hz/タッチ対応) |
無線機能 | Wi-Fi 6E |
インターフェイス | USB4、USB 3.2 Gen 2 Type-C、ヘッドセット端子、microSDカードスロット、指紋認証センサー |
サイズ/重量 | 280.6×111.3×24.7~36.9mm/約678g |
バッテリ容量 | 80Wh |
価格 | 13万9,800円 |
製品ページ |
Ryzen 7 8840U搭載で高性能な3in1
One-Netbook「ONEXPLAYER X1 mini」
高性能で人気のRyzen 7 8840Uを搭載した製品。ディスプレイが8.8型と比較的大きく、解像度が2,560×1,600ドットと高いのが特徴。144Hzの高リフレッシュレートにも対応している。
タブレット型の本体のみでも販売されているが、コントローラとキーボードがセットになった3in1モデルも用意されている。コントローラを本体の両脇に装着してポータブルゲーミングPCとして使えるほか、キーボードを接続してUMPCとしても活用できる。
本機にはメインメモリやストレージの量が異なる複数のモデルがあるが、ロースペックなものは完売しており、現時点では最も安価なものでもメインメモリは32GB、SSDは1TBとなる。
One-Netbook「ONEXPLAYER X1 mini」 | |
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OS | Windows 11 Home |
プロセッサ | Ryzen 7 8840U |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 1TB(M.2 NVMe、PCIe 4.0 x4) |
ディスプレイ | 8.8型LTPS液晶(2,560×1,600ドット/144Hz/タッチ対応) |
無線機能 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
インターフェイス | USB4×2、USB 3.2 Gen 2、OCuLinkポート、ヘッドセット端子、microSDカードスロット |
サイズ/重量 | 約210.6×129.2×20mm/約710g(本体のみ)、約835g(コントローラ込み) |
バッテリ容量 | 65.02Wh |
価格 | 19万400円(コントローラ+キーボード付属モデル) |
製品ページ |
普段使いでも活躍するクラムシェル型
GPD Technology「GPD WIN Max 2 2024」
今回紹介する中では唯一、キーボードを搭載している製品。本体重量は1kg超とポータブルゲーミングPCとしては最重量級だが、ゲームパッドやボタンも備えている。ゲームだけでなく、モバイルPCとしても活用したい方には面白い選択肢になるだろう。
スペックも高く、メモリは最大64GB、ストレージは最大2TB。計4基のUSBポートや、内蔵カメラ、指紋認証センサー、HDMIなど、一般的なノートPCに引けを取らない拡張性も備えている。
今回紹介したのは最上位モデルだが、CPUにRyzen 5 7640U、メインメモリに16GBまたは32GB、ストレージに1TBを搭載する2023年モデルも販売されている。
GPD Technology「GPD WIN Max 2 2024」 | |
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OS | Windows 11 Home |
プロセッサ | Ryzen 7 8840U |
メモリ | 64GB(LPDDR5X-7500) |
ストレージ | 2TB(M.2 NVMe、PCIe 4.0 x4) |
ディスプレイ | 10.1型IPS液晶(2,560×1,600ドット) |
無線機能 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
インターフェイス | USB4、USB 3.2 Gen 2 Type-C、USB 3.2 Gen 2×2、OCuLink、HDMI、ヘッドセット端子、SDカードスロット、microSDカードスロット、指紋認証センサー、200万画素カメラ |
サイズ/重量 | 約227×160×23mm、約1,005g |
バッテリ容量 | 67Wh |
価格 | 21万5,800円 |
製品ページ |