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今買いの“1kg切り”超軽量ノートPCを一斉比較【2019年春版】

富士通 LIFEBOOK UH-X/C3の製品情報

※ここでは、富士通 LIFEBOOK UH-X/C3の製品情報を掲載しています。今回レビューしているほかの8製品およびライターごとの評価結果をご覧になりたい方は、ページ最下部にあるリンク付きの目次を参照ください。

富士通 LIFEBOOK UH-X/C3
キーボード
天板
左側面
右側面
底面
天板を閉じた状態
天板を最大まで開いた状態
ACアダプタ
本体重量の実測値
液晶ディスプレイの色階調
富士通 LIFEBOOK UH-X/C3のスペック
LIFEBOOK UH-X/C3
CPUCore i7-8565U(4コア/8スレッド、1.8~4.6GHz)
GPUCPU内蔵(Intel UHD Graphics 620)
メモリLPDDR3-2133 8GB
ストレージSATA SSD 512GB
光学ドライブ-
ディスプレイ13.3型フルHD IGZO非光沢液晶
解像度1,920×1,080ドット
OSWindows 10 Home
バッテリ駆動時間約11.5時間
バッテリ容量23Wh
USB PD充電常時20V/2.25A(45W)
モダンスタンバイ非対応
USBUSB 3.1 Type-C(USB Power Delivery対応)、USB 3.0 Type-C(USB Power Delivery対応)、USB 3.0×2
カードリーダSDカードスロット
映像出力USB Type-C(DisplayPort)、HDMI
無線機能IEEE 802.11ac、Bluetooth 5.0
有線LANGigabit Ethernet
Webカメラ207万画素
その他顔認証センサー、音声入出力
付属ソフトOffice Home & Business 2019
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)約309×212×15.5mm
重量約698g
税別店頭予想価格250,000円前後

富士通クライアントコンピューティング広報のコメント

 LIFEBOOK UH-X/C3は、世界最軽量約698g(※13.3型ワイド液晶搭載ノートPCとして。2018年10月1日現在。当社調べ)を実現したモバイルノートPCです。素材や構造をゼロから見直し、強度や使いやすさを犠牲にすることなく、同じく世界最軽量を達成した前機種からさらに約50gの軽量化に成功しました。

 負荷がかかりやすい部位を効率的に強化するなど堅牢性もアップさせたほか、2つのUSB Type-Cコネクタ、折り畳み式LANポートなどビジネスシーンで活用いただけるインターフェイスも豊富に備えています。キーボードの打ちやすさにも徹底的にこだわり、圧倒的な軽さ、充実の機能でモバイルワークを強力にサポートします。


 評価は下記のとおり。

※レーダーチャートの点数は評価者4名の評点の合計値を平均化したものです
富士通 LIFEBOOK UH-X/C3の評点(※5点満点)
携帯性画面拡張性使い勝手デザイン合計
ライター笠原一輝4544522
ライター山田祥平5454422
大学生 鈴木悠斗5335218
社会人女性 勝又楓4453319

ライター笠原一輝の評価

 LIFEBOOK UH-X/C3の最大の特徴は13.3型ディスプレイを搭載しながら698gと超軽量を実現していることにあるのは論を俟たないだろう。ただし、その超軽量はじつは23.8Whという少ない容量のバッテリを選択したから実現できている側面があることも指摘しておかなければならない。そのため、バッテリ駆動時間は今回紹介したなかでも一番短くなっており、バッテリ動作を重視するユーザーにはあまりおすすめできない。

 しかし、逆に言えば、どこに行ってもACアダプタに接続して利用するからバッテリはUPS程度に持てば良いと考えるのであれば、これはこれでアリだと思う。USB Type-Cにも対応しているため、軽量なUSB PD対応ACアダプタとの組み合わせで利用すれば、コンパクトにPCを持ち運ぶことができる。それがLIFEBOOK UH-X/C3の価値と言える。

 スペックも強力でクアッドコアの第8世代Coreプロセッサ、メモリ8GB、512GBのSSDとなっており、十分本格的なビジネスマシンとしても利用することができる。最後までdynabookとどちらを1位にするか迷ったのだが、筆者としてはバッテリ駆動時間も重要だったので、僅差の2位ということにさせていただいた。

ライター山田祥平の評価

 本当に稼働するPCかと思うほどに軽い。この驚きは一度は手にして体験してほしい。今回の評価機のなかでは、もう他機種を寄せつけないほどの極端さだ。可搬性の点では申し分のない筐体で、ここまで軽いと強度について不安になってしまうのだが、堅牢性についても十分な配慮がされているという。

 もっとも薄型化による弊害なのか、使っているときの不快感はそれほどないのだが、プロセッサのスペック相当の性能が発揮できているかどうかが気になる。同等プロセッサを搭載した他製品と比べたときに、いま1つキビキビ感が感じられない。そこを差し引きしても、この重量を実現したのは立派だ。USB Type-C端子を2つ搭載し、先代モデルから使い勝手も向上しているなど改良にも余念がない。

 同社は世界最小最軽量の座を維持していくと宣言しているが、今足りていないLTE通信とタッチ対応を検討した上で、このモビリティを確保し続けていってほしい。

大学生 鈴木悠斗の評価

 パッと本体を持ち上げたときに、見た目以上に軽く拍子抜けした。そして、持ったさいにバランスが良く、脇に抱えたまま移動するのも苦ではない。この軽さと重量バランスを13.3型で実現した技術力に感服した。でも「重量と持ち運びやすさを重視しすぎて、きっと性能面でどこか妥協をしているんだろう?」という疑念もどこかあった。

 ところが、実際に使ってみれば見るほどそんな疑念は晴れた。この機種を屋外のインタビュー取材で2時間ほど試用する機会があったのだが、軽さだけではなく性能にもこだわった1台だと感じた。全体的に「そつなくこなすPC」といったイメージを持ったが、とくに好印象だったのが液晶と塗装、有線LANポートの搭載である。

 非光沢で、日光の下でも視認性は問題なく、明るさも十分だった。本体の塗装は傷が目立たないような梨地仕上げで、長時間の使用で手がやや汗ばんできてもサラっとしており、とても気持ち良かった。

 そして、とくにおもしろいと感じたのが有線LANポートのギミックである。この機種は本体も薄く、そのままでは有線LANの端子が(物理的に)差し込めないが、ポート自体を折り畳み構造にして使用時に引き出すギミックにすることで、薄型の筐体に有線LANポートの搭載を可能にした。

 しかし、バッテリの持ちがあまり良くない印象を抱いた。フル充電で取材に臨んだものの、2時間あまり(おもにテキストエディタと音楽の再生)で、バッテリ残量がおおよそ35%ほどに減っていた。おそらく本体重量とバッテリ容量をトレードオフした格好なのだろう。

 バッテリの持ちを気にしない、充電できる環境にいることが多いユーザーにとっては気にならない点だが、電源の取れない環境にいることの多い私にとってはやや不安要素である。とはいえ、約698gという軽量のPCは希少。友人に「とにかく軽いPCがほしい」と言われたらこの機種をすすめるだろう。

社会人女性 勝又楓の評価

 ビックリするくらい軽くて持ち運びは一番しやすそうだけど、デザインが男っぽいかも。無骨でビジネス感が前面に出ている印象。キーボードは打ちやすかったけど、タッチパッドの縦幅がせまくて残念。左右のボタンをなくして広くしてくれればいいのに。とにかく軽さについてはダントツだった。