やじうまPC Watch

Centaur最後のハイエンドCPUのベンチ結果が明らかに

 Twitterユーザー“Brutus氏”(@brutuscat2)は、自身のTwitterにおいてCentaur Technologyの最後とも言えるハイエンドCPUを入手したことを報告し、これについていくつかのベンチマーク結果を投稿した。

 同氏が入手したのは2019年末にCentaurが発表したサーバー向けのハイエンドx86 CPU。このCPUはAIコプロセッサ「NCORE」を内蔵し、推論処理を高速に実行可能。創設者のグレン・ヘンリー氏が自らチーフアーキテクトを務め設計したものとなっている。

 Brutus氏が投稿したベンチマークはこのNCOREについてではなく、x86 CPUコアの性能を計測するものだが、中でも注目したいのが弊誌お馴染みのCinebench R23の結果だろう。これによればシングルコア性能は477pts、マルチコア性能は3,802ptsとなっている。

 マルチコア3,802ptsという数字は、比較的新しい4コア/8スレッドのモバイル向けCPUであるCore i7-1165G7のTDPを15Wに制限し、1.69GHzで動作させた時の性能とほぼ同等である。

 一方シングルコア性能はほぼ純粋にコア数で割った8分の1のスコアになっており、現代的なCPUで言えばGemini LakeとJasper Lakeの間(ややJasper Lake寄り)ぐらいだ。

 このプロセッサはAI処理向けだとは言え、x86 CPUコア部分の性能については現代的にはエントリー~ミドルレンジクラスであると言えるだろう。ちなみにBrutus氏はテストプラットフォームについて公開していないが、写真を見る限りIntelのHaswell-E向けソケット(LGA2011-v3)に酷似しており、ピン互換の可能性がある。

 Centaurのこのプロセッサは結局一般販売されることはなかった。2021年11月にIntelに対し人員を譲渡しており、この試作されたCPUはCentaurにとってx86最後のプロセッサとなる可能性が高いと言える。