任天堂のポータブル3Dゲーム機「ニンテンドー 3DS」がついに発売された。編集部でも入手できたので、ハードウェアの構造を見ていこう。
なお、3DSのソフトウェア面については、文末の関連記事に掲載したGAME Watchのリンク集をご参照いただきたい。
購入した3DSは、コスモブラックだ。パッケージも黒を基調にしたカラー印刷で、高級感がある。パッケージには、本体とACアダプタのほかに専用充電台(クレードル)が付属している。また、2GBのSDメモリーカードと折りたたみ式の専用タッチペンが本体に内蔵されている。
本体の外観はDSiによく似た感じだが、微妙に厚くなっている。側面から見たデザインも、液晶と本体の2層構造から、本体が2トーンに分かれた3層構造に見えるようになった。
ただし、重量は実測で232gに抑えられており、DSiの214gとあまり変わらず、DSi LLの314gよりも、ずっと軽い。
ほかに目新しいところでは、上部の3D液晶の脇には、3D効果のスライドボリュームがあるのが目に付く。また、下部のタッチパネル液晶の下に「SELECT」「HOME」「START」のボタンが増えている。
とりあえず電源を入れると、初期設定の一環として、3Dスクリーンの確認があり、買ってすぐに裸眼3Dの効果が楽しめる。また、これ以外にも3Dを生かしたゲームなどが入っているので、とりあえず本体だけ購入しても最低限は遊べるようになっている。
バッテリのフタは大きくなり、本体底面のほぼ全体が外れるようになった。バッテリも大きく、容量も3.6V 1,300mAh 5Whと、DSi LLの3.7V 1,050mAh、3.9Whから、さらに増えている。
ここまでが、保証範囲内でさわれる部分であり、これ以上の分解は製品保証の対象外となる。
■■注意■■・分解/改造を行なった場合、メーカーの保証は受けられなくなります。 |
3DSの分解は、バッテリの下にあるシールを剥がして、隠されていたネジを外すことから始まる。ネジは一般的なプラスネジで、これは以後も同じだった。細く長めの軸を持ったプラスドライバー1本で分解できる。
以後は写真とキャプションの形で紹介していく。
分解してみた印象は、DSシリーズに共通の構造が多く、安定した作りというものだ。ただ、3D液晶パネルの貼り付けにはちょっと驚いた、これまでのDSシリーズにはないパターンだ。
また、主基板上のサブボードが少なくなり、全体に簡素化と軽量化が図られていると感じた。これは、なんとなくなのだが、これまでの設計方針が少しだけ変わって、製造側の都合を少しだけ考えた構造になっている気がする。大量生産と低コスト化のために、製造委託先との共同作業が進んだのかも知れない。
結論として、3DSは最初のロットから安定した構造となっており、構造面では安心して買えるハードウェアとなっている。いつもながら任天堂のハードウェアは完成度が高いと感じる。
(2011年 2月 26日)
[Reported by 伊達 浩二]