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RISC-Vベースの完全欧州製スパコン開発を目指すプロジェクト

 次世代の欧州製スーパーコンピューティング技術の開発を目指すプロジェクト「DARE」(Digital Autonomy with RISC-V in Europe)の開始が6日発表された。オープンなRISC-Vエコシステムや最新のチップレット技術を活用し、将来のスーパーコンピュータ開発に向けて「真の欧州製品」を生み出すとしている。

 欧州連合や参加国らによる官民共同のEuroHPC Joint Undertaking(EuroHPC JU)が支援し、Barcelona Supercomputing Center(BSC-CNS)を中心に38の主要パートナーらが参加する6年間のプロジェクト。セキュリティや経済的安定性、技術的競争力といった点を鑑み、欧州以外のハード/ソフトウェアに依存しない、次世代の欧州製スーパーコンピューティング技術開発を目指す。

 第1段階では3年間をかけ、RISC-Vなどを活用した次世代高性能/省エネ型スーパーコンピュータ用プロセッサの設計/開発といった、完全欧州製となるHPCおよびAI向けのスーパーコンピューティングハードウェアおよびソフトウェアスタックの構築を目指す。予算は2億4,000万ユーロ(日本円で約384億円)にのぼる。

 RISC-Vベースのチップレット開発としては、科学/エンジニアリング向けのベクトルアクセラレータ(VEC)、AIアプリケーション向けのAIプロセッシングユニット(AIPU)、HPCタスク向け汎用プロセッサ(GPP)の3つを目標に掲げており、より高い効率性、拡張性、コスト優位性を実現すると説明している。