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またもや革ジャン・ジャック!NVIDIAフアンCEO、ダッソーの講演に登場。AIデータセンターの電力問題の解決手段も語る
2026年2月4日 12:05
最近のテックに関係したカンファレンスで、共通する1つのトレンドがある。それが、NVIDIA CEO ジェンスン・フアン氏がゲストとして呼ばれる講演が非常に多いことだ。
直近では1月のCES 2026で、初日朝のオープニング基調講演となるシーメンスの基調講演に登壇したほか、同日の夕方に行なわれたLenovoの基調講演にも登場している。
現在、米国テキサス州ヒューストンで開催されている「3DEXPERIENCE World 2026」の会期3日目に行なわれたダッソー・システムズの基調講演にもフアン氏が登壇し、またもや“講演ジャック”を行なったのだ。
今IT業界で最も人気があるゲストスピーカーがNVIDIA ジェンスン・フアンCEO
IT業界で影響力がある人を3人選んでほしいと言われて、その中にNVIDIA CEO ジェンスン・フアン氏が入ることに異論がある人は少ないだろう。筆者ももちろんそうで、現状一番影響力がある1人を選んでと言われれば文句なくフアン氏を選ぶ。
NVIDIAがそうした影響力がある企業になっているのも、今やAIの処理や科学演算といった最先端の演算のほとんどが同社のGPU上で行なわれているという現実がある。
本誌の読者にとってはGPUといえば、元々はグラフィックスを処理するプロセッサであって、だからこそGPU(Graphics Processing Unit)であるわけだが、2006年にNVIDIAが導入したCUDAにより、汎用演算に利用されるようになってから、用途が広がり続けている。今や重たい演算処理のほとんどはGPUを利用しており、かつてのIntelのような強力な地位を築いているのが今のNVIDIAだ。
そうしたこともあり、そのNVIDIAの共同創始者であり、歴史上ただ1人のCEO(NVIDIAは創業以来フアン氏のみがCEO)であるジェンスン・フアン氏の話を少しでも聞きたいという人も少なくなく、フアン氏は多くのテック系のカンファレンスのゲストスピーカーとして大人気だ。
筆者の記憶している限りでは、2023年には、AWS、Google、MicrosoftそしてOracleといういわゆるハイパースケーラーと呼ばれる四大クラウドサービス事業者(CSP)のカンファレンスでは、全部の講演にゲストとして呼ばれていた。2023年は、2022年の末にChatGPTが発表されて大人気となったこともあり、生成AIブーム初年度といってよい年だったため、フアン氏はそうしたイベントでのゲストとして大人気になっていた。
筆者のように半導体を追いかけている記者にとっては、フアン氏がゲストであることに別に驚きはない。しかし、CSPのイベントに来ていた経済誌や新聞記者のようなほかの業界の記者が「フアン氏が楽しみだな」というのような反応を示していたことには驚かされた。そのときに「そうかフアン氏というスピーカーは客を呼べるゲストなのだ」と再認識した。
同じようなことは昨年のCOMPUTEX 2025でも起きていた。フアン氏は自社だけでなく、他社の基調講演にも参加した。具体的にはFoxconnやMediaTekの基調講演にフアン氏が登壇し、主役(つまりはそれらの企業のCEO)を食う勢いの大活躍をみせたのだ。
そして本年のCESでもそれは同様だった。フアン氏は1月5日に自社の講演を行ない、次世代のデータセンター向けCPU「Vera」、GPU「Rubin」を発表して話題を呼んだ。
その勢いで、翌日の1月6日午前にシーメンスが行なった開幕基調講演にも登場したほか、同じ1月6日夕刻に行なわれたLenovoの基調講演にも登壇している。
このように、今や競合他社の講演でもない限り、どこの基調講演にいってもフアン氏が登場するような状況になっており、呼ぶ方も十分客寄せ効果があると考えて呼んでいるといえるだろう。
NVIDIAのAIツール群とダッソーのツール群を統合
大人気のフアン氏だが、今度は仏ダッソー・システムズの年次イベント「3DEXPERIENCE World 2026」の基調講演に相当する総合講演(General Session)に登壇して話題を呼んだ。
ダッソー・システムズは大企業向けのCATIA(キャティア)や、中小企業向けのSOLIDWORKS(ソリッドワークス)などの3D CADソフトウェアなどを提供する企業だ。
たとえば、CATIAは主に飛行機や自動車の設計をデジタルツインで行なっており、CATIAで設計したデジタルデータを元にシミュレーションが行なわれ、その結果を元に試作車が作られ、その試作車で得たデータを元にCATIAの3D CADデータに戻され、さらにシミュレーションが行なわれる……そうしたデジタルと現実を行ったり来たりすることで自動車などが開発されている。
そうしたCATIAやSOLIDWORKSは、NVIDIAが提供するRTX GPU(かつてはQuadroと呼ばれていたワークステーションPC用のGPU)上で動作しており、その意味でダッソー・システムズとNVIDIAは元々パートナー関係にあった。フアン氏も、ダッソー・システムズ CEO パスカル・ダロズ氏との関係を「20年以上前に、NVIDIAのGPUを使っていただくようになった頃からの関係だ」と説明していた。
今回NVIDIAはダッソー・システムズとのパートナー関係を強化することを明らかにした。
具体的にはダッソー・システムズが導入することを明らかにした、3D CAD用の生成AIモデルとなる「バーチャル・コンパニオン」などのAIソリューションを実現する基盤をNVIDIAが提供するほか、ダッソー・システムズの各種ソフトウェアとNVIDIAのAIソフトウェア(NeMoやNVIDIA AI Enterpriseなどのソフトウェア開発基盤)とNVIDIA GPUの融合を進め、デジタルツイン環境の実現や産業向けのAIソリューション提供を両社が共同して進めていく。
ダッソー・システムズは、フランスにAIデータセンターの建設を進めており、それを利用して近い将来にダッソー・システムズのユーザー向けに各種のAIサービスを提供することになる。
今回の3DEXPERIENCE World 2026ではその一部として、LEOと呼ばれる3D CAD生成AIモデルのデモが行なわれた。SOLIDWORKS上でPDFファイルから2Dの図面を読み込むと各部分の数字なども含めて3D CADモデルにAIが自動的に変換してくれて、デザイナーはそのできあがった3Dモデルを自分のイメージ通りに完成させることに集中でき、これまでよりも短時間で3Dモデルの制作を行なえる。
ダッソー・システムズはこうしたAIソリューションを今後も発展させていく計画で、そうしたシステムをNVIDIAのソフトウェア群やGPUが支える形になる。
なお、総合講演はもともと90分が予定されていたが、フアン氏が登壇したパートは40分を占め、ほぼ半分近くの時間を占めた。かつその大部分でフアン氏が話しっぱなしという状況で、またもやフアン氏が講演をジャックしていた。
AIデータセンターによるエネルギーコストの問題を解決できるとフアンCEO
そうしたフアン氏の「オンステージ」は、総合講演で終わったのではなく、そのあとの記者向けの質疑応答でも続いた。フアン氏は、ダッソー・システムズのダロズ氏と並んで質疑応答に応じたのだが、ほとんどの質問はフアン氏だけに向けられたものだった。
フアン氏は冒頭で「ダッソー・システムズとは25年前からの付き合いで、CATIAやSOLIDWORKSなどでOpenGL、後にはCUDAを利用して3D CADの性能を加速する取り組みを行なってきた。今回の両社の提携ではアクセラレーテッド・コンピューティングとAIでの提携になる。今はまさにAIへのプラットフォーム移行期であり、これまで両社が培ってきた、正確なデジタルツインの実現をベースにしてそれをAIに広げていくことになる。
NVIDIAが提供しているGPU、CUDA-X、RTX、NVIDIA AI Enterprise、Omniverseなどのソリューションを、設計、シミュレーション、検証、運用、認証などのあらゆる分野に対応するダッソー・システムズのツールライブラリに統合していく。これらのツール群が今後稼働することになり、CATIAのようなMBSE(Model-Based Systems Engineering)で活用可能になる。
ダッソー・システムズのツール群はNVIDIAが提供するAIファクトリーの設計、シミュレーション、検証、計画などにも使われている。同時にダッソー・システムズは我々の顧客でもあり、彼らが建設中のAIデータセンターは我々の製品を使って構築されている」と両社の提携に関して説明した。
ロボットなどのフィジカルAIについて聞かれたフアン氏は「この10年でロボット工学は全方向で驚異的なレベルで進化していくだろう。それはAIが、マルチモーダル化され、知覚などが驚異的に進化していっているからだ。それに加えてLiDARやレーダー、カメラの進化も著しい。今では何かを拾えるロボットまで登場している」と述べた。
また、AIデータセンターが多く建設されていて電力が逼迫気味になっていることで、米国では電気代の値上げなどの影響が出ていることへの質問が出ると次のように答えた。
「確かにAI産業の成長でエネルギー産業には大きな圧力がかかっている。しかし、理解していただきたいのは、これは政府主導の圧力ではなく、言ってみれば初めての市場主導の圧力であるという点だ。現状、我々の電力網はかなり古い設計で時代遅れだ。市場がエネルギー産業に対して変革を迫っているというのが今起きていることだ。
たとえば、サステナブルなエネルギーは正直成功を収めたとはいえないが、それは市場からの要求が小さかったからだ。しかし、今は市場がエネルギー産業にもっと電力をと要求しているのだ。つまりそれに応じればエネルギー産業にも次の成長の可能性がある。
また、社会の安定や持続的な社会を構成するためには経済成長が必要になる。それには市場の要求が何よりも大事なのだ。私は、経済の成長にそれが必要だと気付くことを確信している。
エネルギーの成長が社会的安定、持続的な成長などにとって重要であることは、どの国家のリーダーも理解していると考えている。実際、エネルギー産業の株価を見れば、そのことは一目瞭然だ。AIやAIデータセンターなどのインフラ構築により、その方向に向かい、エネルギー産業はさらに発展し、それにより結果的にエネルギーコストは下がるだろう」。
以上のように、AIデータセンターへの投資がエネルギー産業の近代化を実現し、それが結果的にエネルギーコストの下落につながるという好循環が起きることを想定していると説明した。























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