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音楽電子事業協会、MIDI 1.0規格書を無償ダウンロード提供

 一般社団法人 音楽電子事業協会(Association of Musical Electornics Industry:AMEI)は27日、PDF版のMIDI 1.0規格書を無償ダウンロード提供開始した。

 MIDIはMusical Instruments Digital Interfaceの略で、電子楽器同士を接続するための規格。AMEIの前身であるMIDI規格協会(JMSS)とMIDI Manufacturers Association(MMA)によって1989年に策定され、規格書「MIDI1.0規格 Document Ver.4.1 日本語版」が発刊された。その後SMFやGMなどの応用例が生み出され、1998年にAMEIにより「MIDI 1.0規格書 MIDI Standard & Recommended Practice(日本語版98.1)」として発刊された。

 MIDIは本来異なるメーカーの電子楽器同士の“やり取り”のための規格なのだが、PC上ではこの“やり取り”を記したファイルをMIDI形式として扱う。楽器の演奏方法をシンプルに記しているため、MP3やWAVといった音本来の波形をデータ化する形式と比較して、ファイルサイズを極端に小さくでき、ハードウェア負荷を抑えられる。このため2000年前後は、曲などをインターネット上で公開/共有する手段として流行した。

 近年はブロードバンドの普及によりMIDIファイルによる音楽の配布は少なくなったが、依然として楽器同士のやり取りはMIDI形式で行なわれており、またiPadやiPhone対応のMIDIキーボードといったガジェットを含め、手軽に作曲できる環境が広がっている。AMEIはMIDIを使ったハードウェアおよびアプリケーションを開発するユーザーに情報提供を行なうことを目的とし、PDF版を無償提供した。

 なお、MIDI規格を補うための仕様の追記事項についてはRP/CAとしてホームページ上で公開している。また、書籍版は税別6,500円で販売中。