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デル、16:10パネルとなった1kg切りの13.3型モバイルノート
2023年3月29日 06:32
デル・テクノロジーズ株式会社は28日、ディスプレイ縦横比を16:10へと変更した13.3型軽量モバイルノート「Latitude 7340 Ultralight」や、14型サイズの軽量モデルとなる「Latitude 7440 Ultralight」をはじめとした、法人向けPC新製品を複数発表した。
約1kgと軽量なUltralightは2サイズ展開に
ノートPCのプレミアムラインとなるLatitude 7000シリーズでは、13.3型ノートまたは2in1の「Latitude 7340」、14型ノートまたは2in1の「Latitude 7440」、16型ノートの「Latitude 7640」シリーズが登場。価格は順に28万4,980円から、43万1,343円から、44万2,902円から。
このうち、Latitude 7340および7440では、軽量モデルのUltralightも用意。従来は13.3型のみで設定されていたが、今回より新たに14型でも選べるようになった。重量は13.3型で最小982g、14型で最小1,060gで、どちらも約1kgの軽量設計となっている。
ともにブルーグレーカラーのマグネシウム製筐体を採用。また、どちらもディスプレイの縦横比は16:10で、13.3型モデルについては従来の16:9から表示領域が拡張されたかたちとなる。
そのほか主な仕様はLatitude 7340 Ultralightの場合、最大第13世代Core i7 U、最大64GB LPDDR5メモリ、最大2TB M.2 NVMe SSD、13.3型1,920×1,200ドット非光沢液晶(タッチ選択可)、Windows 11 Home/Proまたは10 Proなどを搭載。5Gモデムも内蔵できる。
インターフェイスは、Thunderbolt 4×2、USB 3.0、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、HDMI 2.0、500万画素IR対応Webカメラ、音声入出力などを備える。
本体サイズは299×212.9×17.6mm、重量は982g。
Latitude 7440 Ultralightの場合、最大第13世代Core i7 U、最大64GB LPDDR5メモリ、最大2TB NVMe SSD、14型1,920×1,200ドット非光沢液晶または2,560×1,600ドット非光沢/タッチ対応液晶、Windows 11 Home/Proまたは10 Proを搭載。5Gモデムも内蔵できる。
インターフェイスは、Thunderbolt 4×2、USB 3.0×2、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、HDMI 2.0、500万画素IR対応Webカメラ、音声入出力などを備える。
本体サイズは313×222.75×18.21mm、重量は1,060g。
フラグシップとなるLatitude 9000シリーズでは、近日発売を予定している14型2in1の「Latitude 9440」を発表。これまでのアイソレーションキーボードから、キーの幅や奥行きの大きいゼロラティスキーボードを新たに採用するとともに、バックライトの消費電力を削減し、バッテリ駆動時間を延長した。
加えて、Latitudeシリーズ初となるハプティックコラボレーションタッチパッドを搭載。操作面積を拡大しており、Zoomのミーティング中にはタッチパッド上部にマイクやカメラの操作用ボタンが出現するのも特徴としている。
主な仕様は、最大第13世代Core i7 UまたはP、最大64GB LPDDR5メモリ、最大2TB NVMe SSD、16型2,560×1,600ドット光沢/タッチ対応液晶、Windows 11 Home/Proまたは10 Proなどを搭載。5Gモデムも内蔵できる。
インターフェイスは、Thunderbolt 4×3、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、フルHD IR対応Webカメラ、音声入出力などを備える。
本体サイズは310.5×215×16.28mm、重量は1.535kg。
そのほか、メインストリーム向けのLatitude 5000シリーズからは、13.3型2in1またはノート「Latitude 5340」、14型ノート、「Latitude 5440」、15.6型ノート「Latitude 5540」の3機種が登場。価格は21万3,980円から。
また、エントリー向けのLatitude 3000シリーズからも、13.3型2in1またはノート「Latitude 3340」、14型ノート「Latitude 3440」、15.6型ノート「Latitude 3540」の3機種が登場。価格は13万9,80円から。
OptiPlexはカテゴリ分けを見直し。分かりにくさを解消
30周年を迎えるデスクトップのOptiPlexシリーズでは、これまで使用していた3000/5000/7000シリーズといったカテゴリ分けを廃止。本体の形状に応じて、「タワー」、「スモールフォームファクター」、「マイクロフォームファクター」、「オールインワン」の4つに分けた上で、その中でスタンダードな「OptiPlex」と、上位モデルとなる「OptiPlex Plus」を選ぶかたちへと変更した。
OptiPlexとOptiPlex Plusの主要な違いとしては、CPUの場合、前者がCeleronやPentiumからCore i7までなのに対し、後者がCore i3からCore i9まで選択可能な点が挙げられる。そのほか、フォームファクタによっては、メモリがDDR4またはDDR5で異なるといった場合もある。
従来からの柔軟で豊富なカスタマイズオプションはそのままに、特にオンラインでの購入において、ユーザーの求める製品を見つけやすくなり、ユーザー体験の向上を図れるとしている。また、フォームファクタ間でBIOSやイメージを共通化したことで、メンテナンスの簡易化にもつながっている。
価格はOptiPlexの場合、タワーが11万5,980円から、スモールフォームファクターが11万5,980円から、マイクロフォームファクターが11万1,980円から、オールインワンが16万7,980円から。
Precisionはフラグシップとエントリー向けノートに新型
ワークステーションのPrecisionシリーズでは、フラグシップノートのPrecision 7000シリーズと、ハイコストパフォーマンスノートのPrecision 3000シリーズで新製品と投入する。
Precision 7000シリーズでは、16型「Precision 7680」と17.3型「Precision 7780」を展開。前者は縦横比16:10、後者はを16:9のディスプレイ採用し、Precision 7680では有機ELパネルも搭載可能となっている。
CPUにはともに最大でCore i9-13950HX、GPUには最大でNVIDIA RTX 5000 Adaが選択可能。価格はそれぞれ70万5,870円から、76万9,560円から。
Precision 3000シリーズでは、14型「Precision 3480」、15.6型の「Precision 3850」、同じく15.6型の「Precision 3581」を展開。中でもPrecision 3480は、最小重量1.48kgの構成も用意しており、モバイル性能の高いワークステーションとなっている。価格は順に23万3,980円から、21万980円から、48万370円から。
そのほか、液晶モニターなどの周辺機器や、製品において再生可能素材の使用比率などを高めるなど、サステナビリティに向けた取り組みについても紹介された。
常態化しつつあるハイブリッドワークに対応できる製品を
同日開催された製品発表会では、同社クライアント・ソリューションズ統括本部 ビジネス開発事業部 本部長の三井唯史氏、クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品本部 フィールドマーケティング 部長 佐々木邦彦氏、サービスビジネス営業統括本部 担当部長 白戸俊介氏が登壇し、製品やサービスなどを紹介した。
コロナ禍が過ぎ去りつつある中で、オフィスで仕事をする機会が徐々に増える一方で、ハイブリッドワークは継続して取り入れられており、常態化しつつある。同社の調査によれば、こういった働き方のさらなる変化の影響もあり、PCに求められる要件についても、セキュリティや性能、携帯性といった項目がより強く求められるようになっているという。
今回の新製品群では、Latitudeにおける軽量モデルや14型ノート製品の拡大、OptiPlexにおける製品分類の見直しなどを実施。さらには、SafeBIOSやSafeIDをはじめとした同社独自のビルドインセキュリティと、VMWare Carbon BlackやSecureworksなどといったソフトウェアによる、総合的なセキュリティ機能も用意しており、ユーザーの要望を反映したものになったとしている。
製品本体のほかにも、PCのテレメトリデータからAIが故障を予測することで、障害発生前の対処を実現する保守技術や、世界中のすべてのデバイスをダッシュボードで一元管理できるサービスといった、同社のProSupport Plusで利用できる保守サービスや、スマートフォンアプリとAR技術を活用したユーザー修理支援技術なども紹介された。
また、計画から導入、運用、リサイクルまで、PCのライフサイクルを全方位的に支援するさまざまなソリューションも提供しており、ハードウェアだけでなく各種サービスも含めて、ユーザーのDXを支援していくとアピールした。
説明会後には本社内のオフィスツアーも開催。この中では各種施設のほか、同社が保守サービスを滞りなく運用するため「Services Commnad Center」についても紹介された。
ユーザーに直接対応するのではなく、保守サービス全体をスムーズに運用するための司令室のような役割を果たしており、自然災害発生時にはサービスへの提供緩和に向けた情報収集や分析、指示などを実施する。今後発生しうるイベントに向けた対策の検討なども行なっているという。