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そのノートPCに外部モニターを!イマおすすめは27型WQHDのドック機能付きだっ

~Windows 11での必須設定も伝授

ProLite XUB2797QSN-B1」の利用シーン(接続はイメージです)

 ノートPCは持ち運びのしやすさを重視すると、どうしても画面が小さくなってしまう。そのため、デスクワークをもっと快適にしたいなら、それよりも大きな外部モニターを組み合わせて使うのが常套手段だ。ただ、モニターの選択肢は数え切れないほどあり、自分に最適なモニターを探すのは大変だと思うかもしれない。しかし、実は選ぶにあたってポイントとなる大事な要素はある程度絞られる。

 具体的には、27型程度のサイズで、WQHD解像度、そしてUSB Type-Cによるドッキングステーション機能などだ。その「大事な要素」をしっかり備えたモニターとしておすすめなのが、iiyamaブランドの「ProLite XUB2797QSN-B1」だ。本稿ではその実機を使い、これらの要素の利点を解説していく。

ビジネスシーンにベストなサイズ感の27型

モニターはデスクスペースにマッチするちょうどいいサイズであることが重要

 オフィスや自宅で使うビジネス向けノートPCの外部モニターとして、最も重要なポイントの1つがサイズだ。限られたデスクスペースに設置することになる場合、巨大なモニターは置けないし、かといって小さいものだと外部モニターを利用する意義が薄れてしまう。

 PCモニターのサイズと設置距離の関係性については諸説あるが、おおむね設置距離は「画面の縦サイズ×1.5~2」が最適とされている。一般的なデスクの奥行きが60~70cmであることを踏まえると、見やすい大きさとなるのは画面の縦サイズが35cm前後(アスペクト比16:9時)となる27型あたりだ。

モニターの最適な設置距離は「画面の縦サイズ×1.5~2」程度と言われている

 その意味で、27型のProLite XUB2797QSN-B1はビジネスユースに適したサイズ感と言える。狭額縁のため横幅も抑えられており、狭いデスクでもできるだけ大きなモニターサイズを選びたい、といったようなニーズにもフィットするだろう。

狭額縁なので大画面でも幅をとらない

 画面解像度は27型のサイズに見合ったWQHD(2,560×1,440ドット)となっており、フルHDモニターの約1.8倍もの情報量を一度に表示できる。デスクトップは広いものの4Kモニターほどの過剰な緻密さはないので、文字や表などがくっきりとした輪郭で描画され、視認性高く使えるのもいいところだ。

 少し前まではモニターの一般的な解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)だった。しかし、PCが高機能化、高性能化するにつれ、同時に立ち上げるアプリが増えてきたことで、フルHDではやや手狭になってきた。同時にWQHDパネルの価格が下がってきたことで、モニターの価格も手頃になってきた。つまり、生産性とコストパフォーマンスのバランスがちょうどいいのがWQHDということだ。

27型WQHD解像度はビジネス文書の視認性が高い

目に優しく、滑らか表示の100Hzディスプレイ

 ProLite XUB2797QSN-B1のパネルは、非光沢のIPS方式となっている。照明など外光の映り込みが少なく、その分画面輝度を低く設定しても見やすいうえ、3段階で切り替えられるブルーライトカット設定(Blue Light Reducer)も用意されていて、目の負担を軽減しながら使えるのがメリットだ。

非光沢のIPS液晶で外光の映り込みはほとんどなし
輝度は低めにしていても十分に明るく、目に優しく使える
夜間や照明が暗いところではBlue Light Reducerで優しい色合いに

 「目の負担を軽減する」という点では、100Hzのリフレッシュレートに対応していることも見逃せない。高いリフレッシュレートはゲーム用途で求められることが多いが、実は一般的なアプリケーション利用時にも高い効果を発揮する。

リフレッシュレートは最大100Hz(画面上では99.95Hzと認識)

 たとえばマウスカーソルを動かした時、あるいはWebブラウザやチャットをスクロールさせた時、標準的な60Hzとは明らかに異なる滑らかさを体感できる。マウスカーソルを早く動かしたときにチラついたり、そのせいでカーソルが行方不明になったり、画面がワープするかのようにスクロールしてどこまで読んでいたのか見失ったり……、といった煩わしさから解放される。それによって疲労感の低減にもつながるはずだ。

Type-C接続で有線LANや周辺機器が使えるドック機能

 インターフェイスの豊富さもProLite XUB2797QSN-B1の特徴だ。映像入力はDisplayPortとHDMIを1つずつ備えた上で、アップストリーム用のUSB Type-Cポートもある。DP Altに対応するノートPCなら、このType-Cポートにケーブルを1本つなぐだけで映像出力でき、同時にノートPCに給電可能(最大65W)だ。

映像入力端子はHDMIとDisplayPort、USB Type-Cのアップストリームポートの3種類を装備

 また、ダウンストリームポートとしてUSB Type-A(最大5Gbps)3基とUSB Type-C 1基がある。さらに1Gbpsの有線LANポート、ヘッドフォン端子、2W×2の内蔵ステレオスピーカーもある。これらはいわゆるドッキングステーションとして使え、アップストリームのType-CポートとPCを接続すれば、これらのインターフェイス類をすべてPCから利用できるようになる。

 つまり、席に戻った時にノートPCとProLite XUB2797QSN-B1をType-Cケーブルでつなぐだけで、ProLite XUB2797QSN-B1に映像出力してノートPCへ給電するとともに、お気に入りの有線キーボードやマウス、ヘッドフォン、Webカメラなどの周辺機器、有線ネットワークなどをすぐに使い始められるというわけだ。

 有線LANポートがないモバイルPCを使っている人にとっては、モニター側にLANポートがあることも大きなメリットだろう。別途USB LANアダプタなどを追加しなくて済み、有線による安定した通信でWeb会議などを利用できるようになるからだ。

ダウンストリームのUSB Type-A、Type-Cポートのほか、LAN、ヘッドフォン端子が並ぶ
ノートPCにType-Cケーブルを1本つなぐだけで映像出力とノートPCの充電ができ、モニターに接続した周辺機器も使える

 そして、もう1つ面白いのがMST(マルチストリームトランスポート)にも対応していること。これは、複数のモニターをデイジーチェーン接続(数珠つなぎ)できる機能だ。PCとProLite XUB2797QSN-B1をDisplayPortかType-Cで接続し、続いて1台目と2台目のモニターをDisplayPortケーブルで接続することによりトリプルモニター化できる。つまり、この時もPCにつなぐケーブルは1本のみで済むというわけだ。

DisplayPort出力も用意されており、ここからもう1台別のモニターに数珠つなぎできる

快適な作業に意外と大事な高機能スタンドを装備

 モニターを選ぶ際には、映像表示に関わる性能だけでなく、スタンドの機能性にも着目したい。なぜなら、モニターはデスクワークの間ずっと眺め続けることになるわけで、姿勢や体格に合わせた最適なポジション設定ができるかどうかが疲労の度合い(快適に仕事できるかどうか)にも関わってくるためだ。

ProLite XUB2797QSN-B1は適切なポジション設定を可能にする高機能スタンドを標準装備

 ProLite XUB2797QSN-B1は標準で多機能なスタンドが付属しているので、その点においても安心して導入できる。スイベル(首振り)は左右45度、チルト(上下方向の傾き)は上向き23度/下向き5度の範囲で調整でき、モニターを回転できるピボットにも対応。特にピボットは、Webブラウジングや文書閲覧などの効率化できる点で重宝する人も多いだろう。

スイベルは左右45度
チルトは上向き23度、下向き5度
ピボットにも対応

 また、割りと軽視されがちだが、実際にはかなり重要なポイントとなるのが、高さの調整幅だ。椅子やデスクの高さ、視線の高さは人それぞれなので、モニターの高さ調整幅は広ければ広いほど良い。ProLite XUB2797QSN-B1は上下150mmの高さ調整ができ、最も下げたときはデスク面から画面下端まで約5cmとかなり低くできる。

正面から
一番高くしたところ
一番低くしたところ

 これによって、ノートPCの横に並べてマルチモニター環境で使うとき、両方の画面の高さ(下端)を限りなく近づけられる。画面がシームレスにつながり、視線の上下移動が少なくなる。引いては操作性向上や疲労軽減を図ることが可能だ。

モニターを低くすることでノートPCのモニターの高さに近づけることができ、シームレスな使い勝手に

 解像度やリフレッシュレートなどの性能も大事だが、長く快適に使うことを考慮に入れたときには、こうしたスタンドの機能性の高さが後々効いてくる。

マルチモニター環境を最大限に生かす機能でさらなる生産性向上を

 Windows 11ではマルチモニター環境における機能や操作性のブラッシュアップが進んでいる。言い換えれば、それらをいかに使いこなすかがさらなる生産性向上の鍵を握ると言っても過言ではない。

 ということで「ノートPC+ProLite XUB2797QSN-B1」の組み合わせで使うときに真っ先に設定しておきたいのが、Windows 11のディスプレイ設定にある「モニターの接続に基づいてウィンドウの位置を記憶する」という項目だ。

「ディスプレイ」設定の「モニターの接続に基づいてウィンドウの位置を記憶する」を有効に

 これをオンにすると、「ノートPC単体の時」、「外部モニターのみに映像出力している時」、「ノートPCと外部モニターのデュアルモニター環境の時」という3パターンそれぞれで、アプリケーションウィンドウの位置を記憶しておける。

 外出時はノートPCを持ち運んで単体で使い、オフィスや自宅ではProLite XUB2797QSN-B1につないで使うといった活用スタイルで、この機能が特に生きてくるだろう。ノートPC単体時は複数アプリケーションのウィンドウが1画面にまとまって表示され、ProLite XUB2797QSN-B1につないだ瞬間、以前配置していた通りに(たとえば2画面に分けて)表示される。状況に応じた最適な作業環境を再現できるので、効率良く仕事に取り組めること間違いなしだ。

ノートPC単体のときは1画面内にウィンドウが表示されるが……
ProLite XUB2797QSN-B1につないでデュアルモニター環境になると、以前配置していた通りのレイアウトが再現される

 また、同じくディスプレイ設定にある「ディスプレイ間でカーソルを簡単に移動させる」も便利な機能。ノートPC本体のモニターとProLite XUB2797QSN-B1とで解像度が異なっていても、マウスカーソルが画面境界に引っかかったりせず、スムーズに画面間を移動できるようになる。フルHDのノートPCとWQHDのProLite XUB2797QSN-B1というような組み合わせの時には、有効化はほぼ必須だ。

「ディスプレイ」設定の「ディスプレイ間でカーソルを簡単に移動させる」も忘れずに設定しよう

 ProLiteを追加して広くなったデスクトップを有効活用するにあたっては、「スナップ」機能やキーボードショートカットも役に立つ。前者のスナップ機能は、ウィンドウの最大化ボタンにマウスカーソルを合わせるか、ウィンドウをドラッグすることでスナップ レイアウトの候補が現れ、その中にある好みのレイアウトを選ぶ(ドロップする)ことで瞬時にウィンドウをきれいに整列・配置できるもの。

ウィンドウの最大化ボタンやウィンドウのドラッグ中に表示されるスナップ レイアウト
ウィンドウを素早く、きれいに配置できる

 後者のキーボードショートカットについては、とりあえず1つ2つ押さえておくだけでも作業効率は変わってくる。ウィンドウを素早くスナップする「Win+左右キー」や、モニター間でウィンドウを移動する「Win+Shift+左右キー」は、覚えやすいうえに使いこなしたときの効果も大きいので、ぜひ試してみてほしい。

「Win+Shift+左右キー」を使うとウィンドウを別モニターに瞬間移動させられる

5年保証で24時間電話サポートもある安心の国内メーカー製品

 ProLite XUB2797QSN-B1は以上のようなビジネスユースに十分以上の機能・性能をもちながら、3年間の製品保証も標準で付帯し、さらにユーザー登録することで5年保証(または使用時間3万時間)となる。長く付き合うことになるモニターだけに、この延長保証はありがたいところだ。

 サポートの手厚さにも注目したい。Webフォームからの問い合わせやLINEを使った問い合わせだけでなく、なんと電話での問い合わせも24時間365日受け付けており、安心感抜群なのだ。国内のモニターメーカーとして長い歴史と実績があり、品質の高さに自信を持つマウスコンピューターのiiyamaブランドだからこそのサービスと言える。

 今はちょうど年度の切り替わるタイミング。PCの新規導入やモニターを含めたPC環境のアップグレードを検討しているなら、高機能モニターのProLiteを候補の1つに入れてみてはいかがだろうか。

 また、ProLite XUB2797QSN-B1と組み合わせて使うのにオススメなノートPCの1つとして、「mouse B4」がある。

 USB Type-Cでの充電とモニター接続はもちろん、14型という少し大きくて見やすいディスプレイ、WUXGA(1,920×1,200ドット/アスペクト比16:10)というフルHDよりも縦に広い解像度、16GBメモリなどを搭載しつつ、Core i5モデルの価格は12万9,800円よりCore i7モデルの価格は13万9,800円より。Windows 10のサポート終了まであとわずかだが、まだWindows 11への移行が済んでいないという場合などに選択肢の1つに入れたい。

mouse B4