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Ankerのマジで便利なUSB付き電源タップ。持ち運び用から自宅用まで5種類を実際に使ってみた
2024年7月12日 06:12
“USB充電機能を備えた電源タップ”は非常に便利である。持ち運びに特化したタイプは出先での利用で重宝するし、自宅ならコンセント周りをすっきりさせたりと役立つシーンは多い。
筆者は外で仕事をすることが多く、「Anker 615 USB Power Strip(GaNPrime 65W)」を愛用している。2口のコンセントにUSB PDおよびUSB充電ポートが合体した持ち運び向けの製品だ。
Ankerはこの手の充電用USBポートを備えたおもしろい電源タップを複数出しており、今回は筆者が便利そうと思った製品を集めて紹介している。自分の環境に合うものを探して活用してみてはいかがだろうか?
Anker 615 USB Power Strip(GaNPrime 65W)
「Anker 615 USB Power Strip(GaNPrime 65W)」はACコンセント×2ポートに、USB PD対応のType-C×2ポート、USB Type-A×1ポートといった構成だ。65Wで出力できるので、モバイルノートにも十分活用可能だ。
4ポートだと少ないといった場合は本体のコンセントを使用すればよい。筆者は必要な場合は45W出力のType-Cを1ポートを持つ「Anker 313 Charger」という小型充電器補っている。
こういったマルチポートのUSB充電器では気を付けるべきこともある。それは使用するポート数と各ポートの出力だ。
本製品の場合、USB Type-C利用が1ポートなら65W、2ポートなら45W+18Wとなる。これにType-Aも加えると30W+20W+12Wといった具合で変化する。つまり、30W出力だとモバイルノートを充電するのが厳しくなってくる。
そのため、モバイルノートの利用を想定しているなら、別途小型のUSB PD充電器を用意したほうがなにかと都合が良い。出先では小型の充電器単体で使用することも多いからだ。
実はAnker 615 USB Power Strip(GaNPrime 65W)の魅力は充電とはまた別のところにある。それは電源ケーブルの収納方法だ。側面ソフトカバーの内側にケーブルを巻き付けて、エンドのプラグは上部のコンセントに挿してうまくまとめられる。本体がそこそこコンパクトなのにケーブルもかさばらない。約300gと若干重量感はあるが、この機能が手に入るなら悪くないトレードオフである。
Anker USB Power Strip(11-in-1)
「Anker USB Power Strip(11-in-1)」は、ACタップの幅広タイプに近い形状のモデルだ。ACコンセントが上面と両側面合わせて8ポート、前面にUSB PDが1ポートとUSB充電が2ポートを備えている。価格は2,990円だ。単機能のACタップと比べれば高価だが、USB充電付き(USB PDにも対応している)と考えれば手頃で試しやすい製品である。
一般的なACタップのイメージに近くACコンセントも多いため、AC機器が多く集まるところで使うに適している。TVがあってレコーダがあって……というリビングに置くのを提案したい。
USB充電ポートの出力もそこまで大きくないため、3ポートあるものの使うのはできれば1ポート、せめて2ポートまでだろう。1ポートだけならUSB PDで20W(あるいはUSB充電で12W)なのでスマホやタブレットも視野に入る。
しかし2ポート以上使う場合は全体で15Wが上限となる。スマホ用というよりは、比較的電力要求が小さいスマートリモコンやペット見守りカメラ用として使うのがスマートだろう。
なお、TV横にある代表例的なUSB PD関連機器と言えばNintendo Switchだが、実用的にプレイ&充電するには30Wや45W程度必要なようでAnker USB Power Strip(11-in-1)では心もとない。
ただしACコンセントは豊富にある。出力不足が生じたら、ACコンセントにその機器用のUSB PD/USB充電器を挿せば解決できる。Anker USB Power Strip(11-in-1)はACコンセントにACアダプタやUSB充電器を挿しても隣接ポートへの干渉が生じにくいレイアウトなので、うまく活用できるだろう。
Anker Charging Station(7-in-1, 100W)
「Anker Charging Station(7-in-1, 100W)」は正面にUSB PD×2ポート、USB充電×2ポートを搭載しており、ACコンセントは背面に3ポートというレイアウトだ。冒頭で紹介した「Anker 615 USB Power Strip (GaNPrime 65W)」よりも強力なモデルとなるが、ケーブルは直付けなので自宅利用を想定したモデルと言える。
USB PD単ポートで使う場合は最大100W利用できることから、モバイルノートのみならずスタンダードノートPCでも充電できるのは強みだ。使用するポート数に応じて最大出力が変わってくるが、全ポート使用時でUSB PD側が45W+30W、USB充電側が合計12Wまでとなる。この大出力とコンパクトなサイズ感からすると、仕事机で使うのが最適と言えるのではないだろうか。
Anker Prime Charging Station(6-in-1, 140W)
Anker Prime Charging Station (6-in-1, 140W)は同社のACタップの中でもフラグシップモデルで、見た目もスリムでスタイリッシュ。価格は1万4,990円と最上級だ。
ポート類はACコンセントが2ポート、USB PDが2ポート、USB充電が2ポート。ただしUSB PDは1ポート使用時で140Wとかなり強力だ。USB PD×2ポートのみ使用の場合で65W+65W、USB PD×2ポートとUSB充電ポートを使用する場合でUSB PDが65W+60WとUSB充電が12~15Wとなる。
全ポートを使ったとしてもUSB PD 60W超となると、ノートPC+ノートPC、ノートPC+スマホなどの充電用として可能性が広がる。
USB PD 140Wを要求する高性能ノートPCも充電できるので、パワーユーザーが仕事机で使うという選択がもっとも自然だ。一方で、60W以上要求するノートPCも2台同時に充電できる点を踏まえると、会社のミーティングスペースにあったらかなりうれしい製品と言えるだろう。
Anker MagGo Magnetic Charging Station(8-in-1)
「Anker MagGo Magnetic Charging Station(8-in-1)」は、マグネット式ワイヤレス充電(Qi2対応)パッドを搭載したモデルで、パッドの反対側にACコンセント×3ポート、USB PD×2ポート、USB充電×2ポートを備えている。価格は9,990円。
マグネット付きでQi2対応というのがポイントで、Qi対応でもマグネット機能がないスマホだと固定できない。その場合は、マグネットに対応するスマホカバーや、シールなどを併用すれば利用可能になる。もちろんiPhoneのMagSafeは問題なく使える。
各出力については、まずワイヤレス充電パッドが最大15W対応。ほかのポートとは独立していて、USB PD/USB充電ポートを利用する場合でも影響を受けない設計のようだ。ほか、USB PDは1ポート利用時で67W、2ポート使用時で45W+20Wまたは30W+30Wといった具合。3ポート以上(USB充電も同時使用)ではUSB PD側が30W+20Wとなる。
使用するポート数が少なければ45~67Wまで供給できるのでモバイルノートとの併用も良い。Qi2やMagSafe対応のスマホを併用しているならなおさらだ。ただ、ルックス的にも機能的にもベッドサイドテーブル用というのがアリだと思う。
ちょうどこのレビューを書いている最中に大きな地震(のアラート)があったのだが、そうした緊急速報が就寝時にあった時、ケーブル接続で充電している場合よりも、マグネット&ワイヤレス充電のほうが情報を確認するのもラクだし、仮に即避難といった状況にも対応しやすいと感じた。