イベントレポート
Dell、Ice Lake搭載の13.4型「XPS 13 2-in-1」を発表
~ペン対応の16:10液晶を搭載し、UシリーズSKU採用で性能大幅強化
2019年5月28日 16:00
米Dellは、COMPUTEX TAIPEI 2019が開催されている会場近くで記者会見を開催し、Intelの第10世代Coreプロセッサ(Ice Lake)を搭載する新製品「XPS 13 2-in-1(7390)」を発表した。
CPUがYシリーズからUシリーズに強化され、性能は2倍になり、8%薄くなっている
「XPS 13 2-in-1」は、Dellのベストセラーシリーズになりつつある狭額縁クラムシェルノート「XPS 13」の2in1モデルとして、2017年のCESで発表された製品だ(Dell、モバイルノート「XPS 13」に360度回転式モデルを追加参照)。XPS 13との違いとして、ヒンジ構造、タッチ/ペン対応、搭載CPUシリーズが挙げられる。
XPS 13 2-in-1は、ヒンジ部分が360度回転式になっており、タブレットモード、ビューモード、テントモード、クラムシェルモードに変形できる。また、XPS 13はタッチパネルはオプションであるのに対して、XPS 13 2-in-1はタッチとデジタイザが標準になっており、別売りのアクティブペンを利用できるのも大きな違いとなる。
これまでCPUはXPS 13がTDP 15WになるUシリーズプロセッサを採用しているのに対し、XPS 13 2-in-1はTDP 5WないしはTDP 5.5WのYシリーズプロセッサを採用していた。YシリーズプロセッサはTDPが低いため、XPS 13 2-in-1ではその点を活かしてファンレス設計になっていた。
しかしその反面、Uシリーズに比べるとデュアルコアまでしかラインナップがなかったりと、ハイスペックなPCが2-in-1デバイスでもほしいというユーザーには不満点となっていた。そこで、新しいXPS 13 2-in-1では、Uシリーズプロセッサを搭載。ただし、ファンレスではなくなり、2つのファンで冷やすかたちに変更されている。
採用されているCPUはIntelから発表された第10世代Coreだ。Core i7-1065G7、Core i5-1035G1、Core i3-1005G1の3つのSKUを選択できる。
IntelからSKUの詳細が発表されていないので細かい仕様は不明だが、内蔵GPUは上位SKUのIris Plusもサポートとされているので、Core i7-1065G7がIris Plusの可能性がある。Dellによれば、従来モデルと比較して性能が2倍になり、8%薄くなっているという。
メモリはLPDDR4-3733をオンボードで実装。容量は4GBから32GBまで。ストレージは256GB、512GB、1TBのPCI Express SSDがオンボードで搭載されている。
500cd/平方mとかなり明るいい4K UHD+でアスペクト比16:10の13.4型ディスプレイを採用
新XPS 13 2-in-1のもう1つの大きな特徴は、アスペクト比16:10のディスプレイを採用していることだ。13.4型と従来の13.3型からわずかに大型化されたディスプレイは、4K UHD+(3,820×2,400ドット)ないしはWUXGA(1,920×1200ドット)のいずれかが用意されている。
これにより、従来モデルと比較して底面積の横幅はわずかに減っているが(304mm→297mm)、縦幅は広くなっている(199mm→207mm)。重量も若干増えており、従来モデルの1.24kgから1.32kg(重量はモデルにより異なる)になった。
いずれのディスプレイも500cd/平方mの輝度を実現。4K UHD+のパネルは1,500:1のコントラスト比、DCI-P3 90%の色域になっており、HDR400とDolby Vision認証を取得している。そのため、ノートPCでHDRコンテンツを楽しむことができる。
Webカメラは、1月のCESで発表されたXPS 13でも採用されている2.25mmの狭額縁用極小カメラモジュールが利用されている(Dell、幅2.25mmの小型上部カメラで3辺狭額縁を実現した新「XPS 13」参照)。Windows Helloの顔認証には対応していないが、カメラが上部に来ても3面狭額縁を実現可能なことが特徴。
なお、Windows Helloに対応した指紋認証リーダを電源ボタンに搭載できる。また、16:10のディスプレイを採用したことで横方向が若干短くなったため、新しい狭額縁のマグレブキーボードが開発され、縁ギリギリまでキーボードになっていることも目新しい。
ポート類はすっきりしており、左側面にThunderbolt 3に対応したUSB Type-CとmicroSDカードリーダ、右側面には3.5mmのオーディオジャックとThunderbolt 3に対応したUSB Type-Cとなっている。いずれのUSB Type-CポートもUSB Power Deliveryに対応しており、USB PD対応のACアダプタで充電できる。
価格は米国で999.99ドル(1ドル=110円換算で、約109,999円)となっており、提供時期はさほど遠くない時期とされているが、日本での販売に関しては現時点では未定だ。
【表】Dell XPS 13 2-in-1のスペック | |
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CPU | 第10世代Core(Ice Lake) |
GPU | Intel Iris Plus/UHD |
メモリ | 4~32GB(LPDDR4X-3733) |
ストレージ | 最大1TB(PCIe x4) |
ディスプレイ | 13.4型UHD(500cd/平方m、HDR400)/WUXGA(500cd/平方m) |
タッチ/ペン | タッチ対応/ペン(4,096筆圧検知、AES2) |
カメラ(Windows Hello対応有無) | HD(-) |
USB Type-A | - |
USB Type-C(USB 3.0 or USB 3.1) | - |
USB Type-C(TB3) | 2 |
HDMI | - |
カードリーダ | microSD |
イーサネット | - |
オーディオ | オーディオ/マイクコンボ(3.5mm) |
その他ポート | - |
Wi-Fi | Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax) |
Bluetooth | Bluetooth 5 |
WAN | - |
指紋認証 | 電源ボタンに内蔵(オプション) |
キーボード | フルサイズバックライトマグレブキーボード(0.7mmストローク) |
ポインティングデバイス | Precision TouchPad |
ACアダプタ | 45W(USB Type-C) |
バッテリ | 51Wh |
カラー | プラチナシルバー/アーティックホワイト |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 297×207×7~13mm |
重量 | 1.32kg~ |
OS | Windows 10 Home/Pro |