イベントレポート

Dell、Ice Lake搭載の13.4型「XPS 13 2-in-1」を発表

~ペン対応の16:10液晶を搭載し、UシリーズSKU採用で性能大幅強化

アーティックホワイトのXPS 13 2-in-1(7390)(写真提供 : Dell)

 米Dellは、COMPUTEX TAIPEI 2019が開催されている会場近くで記者会見を開催し、Intelの第10世代Coreプロセッサ(Ice Lake)を搭載する新製品「XPS 13 2-in-1(7390)」を発表した。

CPUがYシリーズからUシリーズに強化され、性能は2倍になり、8%薄くなっている

プラチナホワイトのモデル、ペンはオプションとして購入できる(写真提供 : Dell)

 「XPS 13 2-in-1」は、Dellのベストセラーシリーズになりつつある狭額縁クラムシェルノート「XPS 13」の2in1モデルとして、2017年のCESで発表された製品だ(Dell、モバイルノート「XPS 13」に360度回転式モデルを追加参照)。XPS 13との違いとして、ヒンジ構造、タッチ/ペン対応、搭載CPUシリーズが挙げられる。

タブレットモード、ビューモード、テントモード、クラムシェルモードに変形して利用できる(写真提供 : Dell)

 XPS 13 2-in-1は、ヒンジ部分が360度回転式になっており、タブレットモード、ビューモード、テントモード、クラムシェルモードに変形できる。また、XPS 13はタッチパネルはオプションであるのに対して、XPS 13 2-in-1はタッチとデジタイザが標準になっており、別売りのアクティブペンを利用できるのも大きな違いとなる。

 これまでCPUはXPS 13がTDP 15WになるUシリーズプロセッサを採用しているのに対し、XPS 13 2-in-1はTDP 5WないしはTDP 5.5WのYシリーズプロセッサを採用していた。YシリーズプロセッサはTDPが低いため、XPS 13 2-in-1ではその点を活かしてファンレス設計になっていた。

 しかしその反面、Uシリーズに比べるとデュアルコアまでしかラインナップがなかったりと、ハイスペックなPCが2-in-1デバイスでもほしいというユーザーには不満点となっていた。そこで、新しいXPS 13 2-in-1では、Uシリーズプロセッサを搭載。ただし、ファンレスではなくなり、2つのファンで冷やすかたちに変更されている。

新しいデュアルファンの採用でYプロセッサからUプロセッサへ(写真提供 : Dell)

 採用されているCPUはIntelから発表された第10世代Coreだ。Core i7-1065G7、Core i5-1035G1、Core i3-1005G1の3つのSKUを選択できる。

 IntelからSKUの詳細が発表されていないので細かい仕様は不明だが、内蔵GPUは上位SKUのIris Plusもサポートとされているので、Core i7-1065G7がIris Plusの可能性がある。Dellによれば、従来モデルと比較して性能が2倍になり、8%薄くなっているという。

 メモリはLPDDR4-3733をオンボードで実装。容量は4GBから32GBまで。ストレージは256GB、512GB、1TBのPCI Express SSDがオンボードで搭載されている。

500cd/平方mとかなり明るいい4K UHD+でアスペクト比16:10の13.4型ディスプレイを採用

 新XPS 13 2-in-1のもう1つの大きな特徴は、アスペクト比16:10のディスプレイを採用していることだ。13.4型と従来の13.3型からわずかに大型化されたディスプレイは、4K UHD+(3,820×2,400ドット)ないしはWUXGA(1,920×1200ドット)のいずれかが用意されている。

 これにより、従来モデルと比較して底面積の横幅はわずかに減っているが(304mm→297mm)、縦幅は広くなっている(199mm→207mm)。重量も若干増えており、従来モデルの1.24kgから1.32kg(重量はモデルにより異なる)になった。

 いずれのディスプレイも500cd/平方mの輝度を実現。4K UHD+のパネルは1,500:1のコントラスト比、DCI-P3 90%の色域になっており、HDR400とDolby Vision認証を取得している。そのため、ノートPCでHDRコンテンツを楽しむことができる。

XPS 13にも採用されている2.25mmのカメラが採用されていてカメラが上部にあっても3面狭額縁

 Webカメラは、1月のCESで発表されたXPS 13でも採用されている2.25mmの狭額縁用極小カメラモジュールが利用されている(Dell、幅2.25mmの小型上部カメラで3辺狭額縁を実現した新「XPS 13」参照)。Windows Helloの顔認証には対応していないが、カメラが上部に来ても3面狭額縁を実現可能なことが特徴。

 なお、Windows Helloに対応した指紋認証リーダを電源ボタンに搭載できる。また、16:10のディスプレイを採用したことで横方向が若干短くなったため、新しい狭額縁のマグレブキーボードが開発され、縁ギリギリまでキーボードになっていることも目新しい。

キーボードも狭額縁になっている
本体の左側面
本体の右側面

 ポート類はすっきりしており、左側面にThunderbolt 3に対応したUSB Type-CとmicroSDカードリーダ、右側面には3.5mmのオーディオジャックとThunderbolt 3に対応したUSB Type-Cとなっている。いずれのUSB Type-CポートもUSB Power Deliveryに対応しており、USB PD対応のACアダプタで充電できる。

 価格は米国で999.99ドル(1ドル=110円換算で、約109,999円)となっており、提供時期はさほど遠くない時期とされているが、日本での販売に関しては現時点では未定だ。

【表】Dell XPS 13 2-in-1のスペック
CPU第10世代Core(Ice Lake)
GPUIntel Iris Plus/UHD
メモリ4~32GB(LPDDR4X-3733)
ストレージ最大1TB(PCIe x4)
ディスプレイ13.4型UHD(500cd/平方m、HDR400)/WUXGA(500cd/平方m)
タッチ/ペンタッチ対応/ペン(4,096筆圧検知、AES2)
カメラ(Windows Hello対応有無)HD(-)
USB Type-A-
USB Type-C(USB 3.0 or USB 3.1)-
USB Type-C(TB3)2
HDMI-
カードリーダmicroSD
イーサネット-
オーディオオーディオ/マイクコンボ(3.5mm)
その他ポート-
Wi-FiWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)
BluetoothBluetooth 5
WAN-
指紋認証電源ボタンに内蔵(オプション)
キーボードフルサイズバックライトマグレブキーボード(0.7mmストローク)
ポインティングデバイスPrecision TouchPad
ACアダプタ45W(USB Type-C)
バッテリ51Wh
カラープラチナシルバー/アーティックホワイト
サイズ(幅×奥行き×高さ)297×207×7~13mm
重量1.32kg~
OSWindows 10 Home/Pro