ニュース

モンハンワイルズも動く「GPD WIN Mini 2025」はTDP/冷却性能が向上。720pなら中設定も現実的

GPD WIN Mini 2025 国内正規版

 天空は21日、3月上旬発売予定の7型ポータブルゲーミングPC「GPD WIN Mini 2025 国内正規版」のメディア向け説明会を実施した。Ryzen AI 9 HX 370搭載の実機をそれぞれ展示したほか、28日に発売する「モンスターハンターワイルズ」のベンチマークを実行していた。詳細な仕様などは既報をご覧いただきたい。

 Ryzen AI 9 HX 370/Ryzen 7 8840U搭載モデルをそれぞれ用意。「GPD WIN Mini 2024」からクラムシェル型の外観は踏襲しつつも、冷却性能を確保する必要性から従来よりも大型のヒートシンクを搭載し、筐体もわずかに大型化し、画面のベゼルが太くなっている。

 キーボード、ジョイスティック、ボタン類は従来と共通。USB4ポートやmicroSDカードスロットなどのインターフェイスもほぼ同じだが、ゲームパッド/マウスモードの切替スイッチは背面から側面に移動している。

手に持ったところ
底面
ブラック(左)とホワイト(右)
背面インターフェイス
GPD WIN Mini 2024(左)との比較。外観はほぼそのままだが、ベゼルが太くなりわずかに大型化している
側面
側面。パッド/マウス切替スイッチが背面から移動した

 この日オンラインで参加したGPDのWade社長によれば、筐体が大型化した要因は「排熱」と「搭載SSD」の変更によるという。GPD WIN Mini 2025ではTDPを28Wから35Wに強化し、また内蔵SSDのフォームファクタをM.2 2230から2280に変更している。このため新しい冷却モジュールを搭載する必要があり、新規に金型を起こす必要があったと話した。

 排熱に関してはGPD WIN Mini 2024の反省を活かして設計を刷新。CPUファンを約30%大型化したほか冷却関連部品の配置を改善している。変更点としてはこのほか、スピーカーに独立したアンプを内蔵することで音質の向上を図った。また先行予約特典にも含まれているオプションのグリップについてはネジ止めが必要なくなり、本体にはめ込むだけで使えるようになっている。

オンラインで参加したGPDのWade社長
35W TDPながら冷却性能を向上。ROG Ally Xよりも軽い点を押しだしている
GPD WIN Mini 2024からの変更点
TDPの増加にともない冷却性能を高めたという内部構造
インターフェイスなど
そのほかの基本機能は現行機種を踏襲

 モンスターハンターワイルズのベンチマークでは、競合として「ROG Ally X」と「ROG Ally」を挙げて性能の高さをアピール。スコアは1080pの最低設定で14,088、低設定で14,093、中設定で10,518。720pの最低設定で16,297、低設定で16,168、高設定で11,631となっている。

 モンスターハンターワイルズを快適にプレイするには13,000以上のスコアが必要となるが、Ryzen AI 9 HX 370搭載モデルの場合は、画質設定を上げすぎなければ十分快適に遊べることになる。発表会ではフレームレート重視なら720p、画質重視なら1080pで設定することを勧めていた。

ROG Allyシリーズを競合に据えてモンスターハンターワイルズのベンチマークスコアを比較
フルHDで中設定だとフレームレートは30を少し割るようだ