Mac Info

macOS Tahoeで強化!「メッセージ」アプリで“受け取りたくないメッセージ”を減らそう

 Macの「メッセージ」アプリで、受け取りたくないメッセージが届いて困っていませんか?最新のmacOS Tahoeの「メッセージ」アプリには、不明な差出人からのメッセージや迷惑メッセージを自動で振り分けてくれる便利な機能が用意されています。従来からある「ブロック」機能と併せて活用すれば、不要なメッセージに悩まされることなく、より快適に「メッセージ」を使えるようになります。

macOS Tahoeの「メッセージ」アプリにはさまざまな新機能が搭載されていますが、中でも注目したいのが、不要なメッセージを自動で振り分けてくれる機能です

「不明な差出人をスクリーニング」を有効にする

 macOS Tahoeの「メッセージ」アプリで新たに搭載された「不明な差出人をスクリーニング」は、既知としてマークした差出人や「連絡先」アプリに登録済みの人、過去にメッセージをやりとりした相手以外から届くメッセージを自動で仕分けてくれる便利な機能です。

 機能を有効にするには、サイドバー上部の[フィルタ]ボタンから[フィルタリングを管理]をクリックし、[不明な差出人をスクリーニング]にチェックを入れるだけです。

 設定後は、不明な差出人からのメッセージが[不明な差出人]フォルダに振り分けられ、通常のチャットリストには表示されず、通知も届かなくなります。

 差出人が誰か分からないメッセージが頻繁に届いて困っている人には、とても便利な機能でしょう。

 また、[不明な差出人をスクリーニング]の設定横にある[通知]を確認すると、初期設定では二段階認証などで送られる[確認コード]が有効になっているため、届いた通知を見逃す心配はありません。

 不明な差出人からのメッセージは、サイドバー上部の[フィルタ]ボタンから[不明な差出人]をクリックすれば確認できます。

「不明な差出人をスクリーニング」を有効にするには、まずサイドバー上部にある[フィルタ]ボタンをクリックして、[フィルタリングを管理]を選択します
「メッセージ」アプリの設定画面が開きます。[不明な差出人]欄の[不明な差出人をスクリーニング]にチェックを入れましょう
[不明な差出人をスクリーニング]の設定横にある[通知]をクリックすると、確認コードおよびその他の通知をそれぞれ許可できます
不明な差出人からのメッセージを確認するには、サイドバー上部にある[フィルタ]ボタンから[不明な差出人]をクリックします

不明な差出人を「既知の差出人」に変更する

 「不明な差出人をスクリーニング」では、チャットリストに表示されるべきメッセージが誤ってスクリーニングされることがあります。

 そのような場合は、メッセージを開いて[既知としてマーク]をクリックするか、差出人を「連絡先」アプリに追加しましょう。

 これにより既知の差出人に変更され、それ以降はその差出人からのメッセージがチャットリストに表示されます。

 ただし近年は、実在する企業や知人からの連絡に見せかける「SMSスプーフィング」と呼ばれる手口が増えるなど、「メッセージ」を悪用したフィッシング詐欺が巧妙化しています。

 「宅配の不在通知」や「銀行・クレジットカードの決済異常」など一見もっともらしい文面が届いたり、生成AIの普及によって文章だけでは真偽を判断しづらいケースも少なくありません。

 そのため不明な差出人を「既知の差出人」として扱う際は、できるだけ慎重に判断するようにしましょう。

 特に、メッセージに外部サイトへのリンクが含まれている場合は、むやみにクリックしないよう注意してください(不明な差出人からiMessageで送信されたリンクを開くには、まずその差出人を既知の差出人にする必要があります)。

不明な差出人を既知の差出人にするには、メッセージを選択して[既知としてマーク]をクリックします
差出人の下に[連絡先に追加]のメッセージが表示されたら、[追加]ボタンをクリックします
連絡先の登録画面が表示されるので、差出人の名前などを指定して[作成]ボタンをクリックします
差出人の情報が既知の差出人に更新され、次回以降は通常のメッセージとして表示されるようになります

「迷惑メッセージをフィルタ」機能を利用する

 macOS Tahoeの「メッセージ」アプリには、新たに「迷惑メッセージをフィルタ」という機能も追加されています。

 この機能は初期設定で有効になっており、検出された迷惑メッセージを自動的に[迷惑メッセージ]フォルダに移動し、チャットリストに表示されないようにしてくれます。

 ただし、[不明な差出人をスクリーニング]と同じように、本来チャットリストに表示されるべきメッセージが誤って迷惑メッセージとして振り分けられることがあります。

 誤ってスクリーニングされていないかを確認するには[フィルタ]ボタンから[迷惑メッセージ]を選択しましょう。

 すると迷惑メッセージが一覧表示されるのでチェックし、もし迷惑メッセージではないものがあったら、メッセージを選択して[迷惑メッセージではない]をクリックします。

 なお、迷惑メッセージと断定できなかったものは、通常のチャットリスト内に[迷惑メッセージの可能性]と表示されます。

 その場合は差出人情報などを慎重に確認し、問題がなければ[既知としてマーク]を選びます。

 あるいは差出人を「連絡先」アプリに登録するか、[削除]をクリックして削除しましょう。

迷惑メッセージを自動でスクリーニングするには、「メッセージ」アプリの設定画面の[不明な差出人]欄にある[迷惑メッセージをフィルタ]を有効にします(初期設定でオンになっています)
[フィルタ]ボタンから[迷惑メッセージ]を選択すると、検出された迷惑メッセージが一覧表示されます。迷惑メッセージではないものは選択して[迷惑メッセージではない]をクリックしましょう
迷惑メッセージと判定しきれなかったメッセージは[迷惑メッセージの可能性]とマークされます。[既知としてマーク]または[削除]が行なます
迷惑メッセージだと判断して削除してしまった場合は、[最近削除した項目]からメッセージを選んで[復元]をクリックすれば復元できます

不明な差出人や迷惑メッセージをAppleに報告する

 [不明な差出人]フォルダや[迷惑メッセージ]フォルダに振り分けられたメッセージ、または迷惑メッセージと誤認識されたメッセージを削除するために[削除]ボタンをクリックすると、[削除]と[削除して迷惑メッセージを報告]という2つの選択肢が表示されます。

 iMessageを使用している場合、ここで[削除して迷惑メッセージを報告]を選ぶと、その情報は通信事業者およびその関連会社と共有されるほか、差出人の情報とともにAppleに送信され、メッセージは削除されます。

 報告後の処理状況をユーザが確認することはできませんが、この情報は今後のスクリーニング精度向上に役立つと考えられます。差出人の内容に応じて、適切に報告するとよいでしょう。

メッセージをチャットリストから削除する場合、トラックパッド搭載のMacでは、2本指で左方向にスワイプし、ゴミ箱アイコンをクリックします。メッセージの下部に表示される[削除]をクリックして削除することもできます
迷惑メッセージを削除すると、このような画面が表示されます。[削除して迷惑メッセージを報告]をクリックすると、迷惑メッセージとして通信事業者とAppleに報告できます。ただし、相手に返信したあとだと[削除して迷惑メッセージを報告]が表示されない場合があります

特定の連絡先を相手に知られないようブロックする

 macOS Tahoeで追加された「不明な差出人をスクリーニング」や「迷惑メッセージをフィルタ」の機能を使えば、受け取りたくないメッセージに悩まされる機会を大幅に減らすことができます。

 さらに「メッセージ」アプリで不要なメッセージを受け取らないようにするには、従来からあるブロック(着信拒否)機能も活用すると便利です。

 特定の連絡先または電話番号を着信拒否に設定すれば、その人または番号からのメッセージが届かなくなります。

 設定方法は簡単です。チャットを選択して[チャット]メニューから[メンバーをブロック]を選び、[ブロック]をクリックすれば、そのチャットを着信拒否できます。
 Appleに迷惑メッセージを報告しても、差出人がメッセージを送信するのを防ぐことはできませんが、この方法で迷惑メッセージを着信拒否(ブロック)すれば受信しないで済みます。

 また、明らかに迷惑メッセージではない場合でも、特定の連絡先や電話番号からのメッセージや着信を拒否したいときに有効です(相手が「グループチャット」に参加している場合を除く)。

 ブロックしても、送信者側には自分のメッセージが拒否されていることは通知されないため、安心して利用できるのもメリットです。

特定の連絡先からのメッセージや電話連絡を着信拒否するには、チャットを選んだ状態でメニューバーから[チャット]→[メンバーをブロック]を選択します
確認ダイアログが表示されたら[ブロック]をクリックすると着信拒否できます
「システム設定」の[プライバシーとセキュリティ]を開き、下にスクロールして[拒否した連絡先]の項目を選択すると拒否した差出人の一覧を確認できます
着信拒否した連絡先の件数が表示されます。ここで新たに着信拒否する連絡先を追加するには、[+]ボタンをクリックします
「連絡先」アプリが開きます。着信拒否したい相手のカードを表示して、[連絡先を着信拒否]をクリックして設定します
着信拒否の件数をクリックし、一覧から着信拒否を解除したい連絡先を選択。下部にある[-]ボタンをクリックすれば解除できます