Mac Info

Macのキーボードショートカットが覚えられない?「KeyCluCask」でサクッと確認しよう

 Macではキーボードショートカットを使って、目的の操作を素早く行なえます。しかし、特にMacを使い始めたばかりの頃はなかなかキーの組み合わせを覚えられなくて苦労することも……。また、ベテランユーザーでもアプリごとに異なるキーボードショートカットをすべて覚えている人は稀でしょう。そこで便利なのが、Macのキーボードショートカットを一覧表示してくれる「KeyCluCask」というアプリです。

KeyCluCaskを使えば、「あれ、あのキーボードショートカットって何だっけ?」というときに素早く確認できます

全部は覚えられないキーボードショートカット

 グラフィカルなユーザーインターフェイスを持つMacは、初心者でもマウスやトラックパッドを使うことで視覚的に操作できます。

 また、ベテランユーザーのようにキーボードだけで素早くMacを操作したいのであれば、キーボードショートカット(複数のキーの組み合わせ)を使うことも可能です。

 そのようにMacを華麗に扱うには、コピーは[command]+[C]、ペーストは[command]+[V]といったように、さまざまなキーボードショートカットを覚えなくてはなりません。

 FinderをはじめとするMacの標準アプリでは多くのキーボードショートカットが共通しているので、コピーやペーストのような一般的なキーボードショートカットであれば、およそ10数種類ほど覚えておけば大丈夫です。

 しかし、Safariのように多機能なソフトになると、利用可能なキーボードショートカットは100種類を超えることもあり、流石にそのすべてを記憶することは難しいでしょう。

Macではアプリのメニューを開くと各項目の横にキーボードショートカットが表示され、確認できます

キーボードショートカットの一覧を素早く表示

 そこで役立つのが、KeyCluCaskです。このアプリを利用すれば、キーボードショートカットが分からないときでも素早く「チートシート」(キーボードショートカットの早見表)を表示して、目的の操作のキーの組み合わせを確認できます。

 iPadで外付けキーボードを使っている人なら、ホーム画面やアプリ使用時に[command]キーを押すことでキーボードショートカットのチートシートが表示されますが、それと同様の機能をMacで可能にするアプリと考えれば分かりやすいでしょう。

 KeyCluCaskの使い方も非常に簡単で、キーボードショートカットを知りたくなったときに[command]キーを2回続けて押してホールドするだけ。

 すると、現在使用中のアプリのショートカットが一覧表示される「ショートカットパネル」がデスクトップ上に現れます。

KeyCluCaskは公式サイトから[Download on GitHub]をクリックし、GitHubのページからダウンロードします。利用は無料です
ダウンロードしたディスクイメージから「KeyClu」のアイコンをアプリケーションフォルダにコピーすればインストール完了です
利用するには「システム設定」の[プライバシーとセキュリティ]→[アクセシビリティ]で[KeyClu]のアクセスを許可します
[command]キーを2回押してホールドすると、現在使用しているアプリの「ショートカットパネル」が表示されます
メニューバーアイコンの[Show Shortcuts Panel]を選択して、「ショートカットパネル」を表示することも可能です
「ショートカットパネル」表示中に[command]キーなどの修飾キーを押すと、関連するショートカットがアクセントカラーの青色でハイライトされ、利用したい項目を探しやすくなります
システム設定の[キーボード]→[キーボードショートカット]でユーザーが独自に設定したショートカットキーも「ショートカットパネル」に表示されます

使いやすいようにカスタマイズできる

 KeyCluCaskは、カスタマイズ性が高い点も魅力です。

 たとえば、標準設定で「[command]キーを2回押し+ホールド」となっているトリガーは、「[command]キー1回押し+ホールド]に変更できます。

 また、[command]キーを押してホールドする時間を、1/2秒、3/4秒、1秒、1+1/4秒、1+1/2秒などに細かく変更することも可能。

 さらに、キーボードショートカットの一覧を非表示にするためのトリガーを標準設定の「[command]キーから指を離す」から「修飾キー以外のキーを押す」にすることもできます。

 そのほか、「ショートカットパネル」のカラーやカラム数、幅や高さ、フォント表示などの見た目を変えたり、独自のキーボードショートカットを登録したりなど、実にさまざまな設定が行なえます。

 特に素晴らしいと感じたのは、マルチディスプレイ環境でショートカットパネルをサブディスプレイに表示するように設定できる点。

 グラフィックス制作ソフトなどの多機能なソフトを使っているとメインディスプレイがさまざまなパネルで溢れてしまいますので、これはとても有難い設定です。

メニューバーアイコンから[Settings]を開くと、KeyCluCaskの各種設定を変更できます
[General]→[Trigger activation by]からトリガーを変えられます。[Hold key for period of]でホールドし続ける時間、[Trigger dismiss by]からショートカット一覧を非表示にするトリガーを変更できます
[Window]→[Appearance]ではショートカットパネルの外観をダークモードに切り替えられるほか、[Panel]からショートカットパネルのカラム数、幅や高さなども変更できます
[My Shortcuts]からは、オリジナルのショートカットキーを追加することができます

無料だからどんどん使おう

 KeyCluCaskのようなチートシートを使うことに抵抗がある人がいるかもしれませんが、カンニングペーパーではありませんので利用することに後めたさを感じる必要はまったくありません。

 むしろ、Macの操作を習熟するにはこうしたユーティリティはどんどん積極的に使っていくべきでしょう。

 最初はキーボードショートカットを度々確認するのを面倒に感じるかもしれませんが、それを繰り返せば、いつの間にかさまざまなキーボードショートカットを自然と身につくはずです。

 なお、同様の機能を提供するアプリとして「CheatSheet」が存在していましたが、現在は開発が終了しているため、今はこのKeyCluCaskが一番のおすすめです。