Mac Info
Macの意外と便利な「メモ」がさらに高機能化!
2024年1月22日 06:00
macOS Sonomaの「メモ」アプリには、ユーザーの使い勝手を向上させる新機能が多数搭載されています。中でも、メモ内に挿入したPDFの中身を直接見ることのできるインライン表示やメモ同士のリンク機能は、多くの人に実用的なメリットをもたらすでしょう。また、新たな「ブロック引用」や「等幅」フォーマットの変更などによって表現の幅が広がったほか、Pagesへのエクスポート機能なども搭載されています。ここではそんな「メモ」の新機能を1つずつ紹介していきます。
メモ内でPDFをインライン表示可能に
macOS Sonomaの「メモ」アプリの新機能でまず注目したいのが、PDFのインライン表示です。
従来、メモに挿入されたPDFは添付ファイルのようにアイコンで示され、ページの中身を確認するにはPDFを選択してクイックルックしたり、「プレピュー」アプリで開いたりする必要がありました。
しかし、macOS SonomaではPDFのインライン表示が可能となり、メモ内でPDFの中身を直接確認することができます。複数ページにわたるPDFは左右にスクロールして表示できるほか、それぞれのページのサムネイルをクリックして該当ページに素早く移動することが可能です。
また、インライン表示されたPDF内のテキストを選択/コピーしたり、重要な箇所にハイライトを追加したり、マークアップツールを使用して注釈を入れたりすることもできます。
このようにメモ内でPDFのインライン表示ができるようになったことで、たとえば同じメモ内でPDFを見ながらメモを取ったり、メモを取った箇所をPDFで確認したり、複数のPDFを並べて内容を比較したりすることができます。
メモ内に別のメモへのリンクを埋め込める
macOS Sonomaの「メモ」アプリで次に注目したいのが、メモ同士のリンク機能です。WebサイトやWikipediaのハイパーリンクのように、メモ内の任意の文字列やメモ自体を別のメモへリンクすることが可能になりました。
リンクの追加方法は主に2つあります。1つ目は、文字列を選択後に[編集]メニューから[リンクを追加]を選んでリンク先のメモを指定する方法。2つ目は、メモ内のどこかに[>>]と入力して、リンク先のメモを指定する方法です。どちらの方法も直感的に操作できます。
このリンク機能により、複数のメモを有機的に連携させることができます。単に関連性のあるメモ同士を相互にリンクするだけではなく、たとえば複数のメモにリンクした目次のようなメモを作成するなど、多様な利用法が考えられるでしょう。
ブロック引用の追加と等幅フォーマットの変更
macOS Somomaの「メモ」では、フォーマットの追加/仕様変更も行なわれています。
具体的には、段落フォーマットとして新たに「ブロック引用」が加わりました。ほかの文章から引用した文字列にブロック引用フォーマットを適用すると、段落の前に縦のラインが表示され、メモ内のほかの段落と区別しやすくなります。
また、従来からあった「等幅」フォーマットにはグレーの背景色がつくようになりました。たとえばプログラムやWebサイトのコードを書き留めておくときに利用するなど、情報を整理したり、可読性を高めたりしたいときに利用できます。
メモをそのままPagesへエクスポート
最後に、macOS Sonomaの「メモ」の新機能でもう1つ見逃せないのが、Apple純正の文書作成ソフト「Pages」へのエクスポート機能です。
メモを選択して[ファイル]メニューから[Pagesで開く]を選択すると、Pagesが起動してメモの内容が新しいPages書類として開きます。
これまでメモで作成した文章をPagesに引き渡すには、Pagesを開いてコピー&ペーストしなければなりませんでしたが、その必要がないのです。また、メモで設定した「見出し」や「箇条書き」などの段落設定が保持されたままエクスポートされるので、Pages上でいちから体裁を整える必要もありません。
この連携機能によって、「メモ」アプリは単なる備忘録ツールにとどまらず、ビジネス文書の作成などにも活用できるツールに進化したといえるでしょう。