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ASUSゲーミングノート「ROG Strix G15 Advantage Edition」で、Radeon RX 6800Mの実力を検証

 AMDの新世代ノートPC向けGPU「Radeon RX 6000M」の最上位モデル、「Radeon RX 6800M」を搭載するASUSの新作ゲーミングノート「ROG Strix G15 Advantage Edition」をテストする機会が得られた。

 今回は、このノートPCでベンチマークテストを実行し、RDNA2世代となったAMDのノートPC向けGPUの実力を確認してみた。

RDNA2世代のノートPC向けGPU「Radeon RX 6000M」

 Radeon RX 6000Mシリーズは、RDNA2アーキテクチャに基づいて7nmプロセスで製造されたGPUコアを採用するノートPC向けGPU。今回テストするのは、その最上位モデルであるRadeon RX 6800Mだ。

 Radeon RX 6800Mは、40基のコンピュートユニットを備えたGPUコアを採用しており、2,560基のストリーミングプロセッサや、レイトレーシング用演算コア「Ray Accelerators」などを備えている。VRAMには、16Gbpsで動作する12GBのGDDR6メモリを採用しており、192bitのメモリインターフェイスでGPUと接続することで、最大384GB/sのメモリ帯域幅を実現している。

【表1】Radeon RX 6000Mシリーズの主な仕様
GPURadeon RX 6800MRadeon RX 6700MRadeon RX 6600M
アーキテクチャRDNA2RDNA2RDNA2
製造プロセス7nm7nm7nm
コンピュートユニット40基36基28基
ストリームプロセッサ2,560基2,304基1,792基
ROPユニット64基64基64基
ゲームクロック(GPU)2,300MHz2,300MHz2177MHz
AMD Infinity Cache96MB80MB32MB
メモリ容量12GB GDDR610GB GDDR68GB GDDR6
メモリスピード16Gbps16Gbps14Gbps
メモリインターフェイス192bit160bit128bit
メモリ帯域幅384GB/s320GB/s224GB/s
GPU電力145+W135W100W

AMD最新のCPUとGPUを搭載する「ROG Strix G15 Advantage Edition」

 今回、Radeon RX 6800Mのテストで利用するのは、ASUSの新作ゲーミングノート「ROG Strix G15 Advantage Edition」だ。なお、発売前の評価版であるため、実際に製品が発売された際の仕様とは異なる可能性がある点にご留意いただきたい。

 ROG Strix G15 Advantage Editionは、165Hz駆動に対応したWQHD液晶ディスプレイ(2,560×1,440ドット)を採用する15.6型ノートPCで、CPUにはZen 3ベースの8コア16スレッドCPUを備える「Ryzen 9 5900HX」を搭載している。

15.6型ゲーミングノート「ROG Strix G15 Advantage Edition」
165Hz駆動のWQHD液晶ディスプレイを搭載
天板には、ROGロゴとともにAMDのロゴも描かれている
ヒンジ付近のカバーは一部が着脱可能で、交換用のカバーが二種類同梱されていた
ROG Strix G15 Advantage Edition(Radeon RX 6800M)のGPU-Z実行画面
ROG Strix G15 Advantage Edition(Ryzen 9 5900HX)のCPU-Z実行画面
【表2】ROG STRIX G15 ADVANTAGE EDITIONの主な仕様
CPURyzen 9 5900HX
iGPURadeon Graphics
dGPURadeon RX 6800M (12GB)
メモリDDR4-3200 8GB×2
ストレージ1TB NVMe SSD
ディスプレイ15.6型WQHD液晶(2,560×1,440ドット/165Hz)
OSWindows 10 Home

テスト機材

 今回のテストでは、Radeon RX 6800Mを搭載するROG Strix G15 Advantage Editionでベンチマークテストやゲームを実行し、AMDの新世代GPUを搭載したゲーミングノートのパフォーマンスを確認していく。

 テストはACアダプタを接続した状態で実施する。利用したグラフィックスドライバは「Adrenaline 21.6.1」で、Smart Access Memory(Resizable BAR)を有効化している。その他の条件などについては以下の通り。

【表3】テスト機材一覧
CPURyzen 9 5900HX
コア数/スレッド数8/16
メモリDDR4-3200 8GB×2
iGPURadeon Graphics
dGPURadeon RX 6800M (12GB)
システム用SSD1TB NVMe SSD
アプリケーション用SSDSanDisk Ultra 3D SSD (USB 3.2 Gen 2)
電源ACアダプタ (280W)
グラフィックスドライバAdrenaline 21.6.1 (27.20.22001.14011)
OSWindows 10 Pro 64bit (Ver 20H2 / build 19042.1110)
電源プランPerformance (ASUS)
Resizable BAR有効
室温約26℃

ベンチマーク結果

 それではベンチマーク結果をみていこう。

 実施したテストは、「3DMark」、「VRMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」、「PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS Character Creator」、「Forza Horizon 4」、「DIRT 5」、「フォートナイト」、「レインボーシックス シージ」、「Apex Legends」、「オーバーウォッチ」、「Call of Duty: Black Ops Cold War」、「サイバーパンク2077」、「アサシン クリード ヴァルハラ」、「ウォッチドッグス レギオン」、「Godfall」、「Horizon Zero Dawn」、「Microsoft Flight Simulator」、「Blender Benchmark」。

3DMark

 3DMarkでは、DirectX 12テスト「Time Spy」、DirectX 11テスト「Fire Strike」、Vulkanテスト「Wild Life」、DirectX Raytracing(DXR)テストの「Port Royal」と「DirectX Raytracing feature test」を実行した。

 今回は比較対象となる製品を用意できなかったが、以前「GeForce RTX 3080 Laptop GPU」をレビューした際のスコアを参考にすると、GPU負荷の高い「Time Spy」や「Fire Strike」ではライバルを上回るスコアを記録している。CPU他の構成が異なるため、GPU以外の要素もスコアに影響している点にも注意が必要だが、先進的な7nmプロセスの採用による電力効率の高さが、電力制限の厳しいモバイル向けGPUで有利に働いている印象だ。

 一方、DirectX Raytracing(DXR)によるリアルタイムレイトレーシングを実行するPort RoyalやDirectX Raytracing feature testではライバルを下回っており、レイトレーシング性能でGeForce RTX 30シリーズに及ばないのは、デスクトップ版GPUと同じようだ。

 なお、Wild Lifeのスコアについては、GPU性能からすると明らかに低い数値となっている。原因の特定はできなかったが、Radeon RX 6800M本来の性能を反映したものではない点に注意してもらいたい。

【グラフ01】3DMark v2.19.7225「Time Spy」
【グラフ02】3DMark v2.19.7225「Fire Strike」
【グラフ03】3DMark v2.19.7225「Wild Life」
【グラフ04】3DMark v2.19.7225「Port Royal」
【グラフ05】3DMark v2.19.7225「DirectX Raytracing feature test」

VRMark

 VRMarkでは、DirectX 11テスト「Orage Room」、DirectX 12テスト「Cyan Room」、5K解像度テスト「Blue Room」を実行した。

 比較的軽量なOrange RoomとDirectX12テストであるCyan Roomでは、200fpsを超えるハイフレームレートを実現している。一方、高GPU負荷テストであるBlue Roomでも60fpsを上回っており、VRヘッドセットを利用するのに十分なGPU性能を備えている。

【グラフ06】VRMark v1.3.2020「スコア」
【グラフ07】VRMark v1.3.2020「平均フレームレート」

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

 ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークでは、描画品質を「最高品質」に固定して、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)とWQHD解像度(2,560×1,440ドット)でテストを実行した。

 評価基準が刷新された最新版ベンチマークにおいて、フルHDでは最高評価の「非常に快適」、WQHDでも2番目の評価である「とても快適」を獲得しており、ファイナルファンタジーXIVを高画質で快適に楽しむことができる。

【グラフ08】ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

 FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは、描画品質を「高品質」に固定して、フルHD解像度とWQHD解像度でテストを実行した。

 NVIDIA製GPUが有利な傾向のあるゲームをベースにしたベンチマークテストだが、フルHDで記録した「9,763」は上から2番目の評価である「とても快適」を獲得し、WQHD解像度でも「7,516」で3番目の評価である「快適」を獲得している。RadeonかつノートPC向けGPUの結果としては上々のものと言えるだろう。

【グラフ09】FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク v1.3

PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS Character Creator

 PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS Character Creatorでは、描画品質を「6:ウルトラ」に固定して、フルHD解像度とWQHD解像度でテストを実行した。

 フルHDでは快適な動作が見込める基準とされる10,001を超える「10,396」、WQHDでは標準的な動作が見込まれる5,001~10,000に該当する「6,357」を記録した。PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESISを高画質設定でプレイするのに十分な実力が、Radeon RX 6800Mにはあるようだ。

【グラフ10】PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS Character Creator

Forza Horizon 4

 Forza Horizon 4では、描画品質を最高の「ウルトラ」に設定し、フルHD解像度とWQHD解像度でベンチマークモードを実行した。

 平均フレームレートは、フルHDで125fps、WQHDで105fpsを記録。快適に遊べる基準である60fpsを余裕で上回っており、ディスプレイの表示能力を生かした高速描画でForza Horizon 4を楽しむことができる。

【グラフ11】Forza Horizon 4 (v1.473.947.2)

DIRT 5

 DIRT 5では、描画品質を最高の「Ultra High」に設定。フルHD解像度とWQHD解像度で、リアルタイムレイトレーシングを有効にした場合と無効にした場合の2パターンで、ベンチマークモードを実行した。

 フルHDでは、レイトレーシング無効時に94.6fpsを記録し、レイトレーシングを有効化しても81.1fpsを記録。いずれもプレイするのに十分なフレームレートが得られている。

 一方、WQHDでは、レイトレーシング無効時が84.9fpsであるのに対し、レイトレーシングを有効化すると62.3fpsまで低下している。WQHDでレイトレーシングを有効にすると、安定して60fpsを保つのがやや厳しくはなるものの、プレイすること自体は可能なパフォーマンスを得ることができた。

【グラフ12】DIRT 5 (v1.0.273626.939)

フォートナイト

 フォートナイトでは、描画品質を「最高」に設定。フルHD解像度とWQHD解像度で、リアルタイムレイトレーシングを有効にした場合と無効にした場合の2パターンでフレームレートを計測した。テスト時のグラフィックスAPIは「DirectX 12」で、3D解像度は「100%」。

 レイトレーシング無効時は、フルHDで110.0fps、WQHDで73.9fpsをそれぞれ記録しており、高画質設定でも十分快適にプレイできるだけのフレームレートが得られた。

 一方、レイトレーシングを「最高」設定で有効にすると、フレームレートはフルHDで17.6fps、WQHDでは10.2fpsまで低下した。そもそもフォートナイトのレイトレーシング「最高」設定が非常に重たい処理であることも事実だが、Radeon RX 6800Mでフォートナイトのレイトレーシングを利用するなら、かなり品質設定を落とす必要がある。

【グラフ13】フォートナイト (v17.21)

レインボーシックス シージ

 レインボーシックス シージでは、描画品質を「最高」に設定。フルHD解像度とWQHD解像度でベンチマークモードを実行した。テスト時のグラフィックスAPIは「Vulkan」で、レンダリングのスケールは「100%」。

 ベンチマークモードで計測された平均フレームレートは、フルHDで243fps、WQHDで152fpsとなっており、Radeon RX 6800Mなら、レインボーシックス シージを高画質かつ高フレームレートでプレイすることができる。

【グラフ14】レインボーシックス シージ (build 7093841)

Apex Legends

 Apex Legendsでは、描画品質を可能な限り高く設定したうえで、フルHD解像度とWQHD解像度にてフレームレートの計測を行った。なお、テスト時はフレームレート上限を300fpsまで解放している。

 平均フレームレートは、フルHDで164.0fps、122.5fpsだった。十分に高いフレームレートが得られており、描画品質を調整すればディスプレイのリフレッシュレートである165fpsを最大限に活用することも狙えるだろう。

【グラフ15】Apex Legends (v3.0.9.135)

オーバーウォッチ

 オーバーウォッチでは、描画品質を最高の「エピック」に設定して、フルHD解像度とWQHD解像度でフレームレートの計測を行った。テスト時のレンダー・スケールは「100%」

 平均フレームレートは、フルHDが181.6fpsで、WQHDは161.1fpsだった。最高画質設定のWQHD解像度でも、ディスプレイの表示能力をほぼほぼ引き出せるほどのフレームレートが得られている。

【グラフ16】オーバーウォッチ (v1.62.0.0.84997)

Call of Duty: Black Ops Cold War

 Call of Duty: Black Ops Cold Warでは、基本的な描画設定をできる限り高くした上で、フルHD解像度とWQHD解像度にて、リアルタイムレイトレーシング関連の設定を「無効」にした場合と「ウルトラ」にした場合の2パターンで、フレームレートを計測した。

 レイトレーシング「無効」時は、フルHDで123.1fps、WQHDでは97.4fpsを記録。高画質設定でも60fpsを余裕で超えるパフォーマンスを発揮した。

 一方、レイトレーシングを「ウルトラ」で有効化した場合のフレームレートは、フルHDで55.0fps、WQHDで41.9fpsとなり、60fpsを下回る結果となった。ただ、どちらもレイトレーシングの品質を調整すれば、それなりに快適なプレイが望めるレベルのフレームレートは得られている。

【グラフ17】Call of Duty: Black Ops Cold War (v1.15.6.9789557)

サイバーパンク2077

 サイバーパンク2077では、フルHD解像度とWQHD解像度にて、描画プリセット「ウルトラ」と「レイトレーシング:ウルトラ」の2パターンでフレームレートを計測した。

 レイトレーシング無効の「ウルトラ」設定では、フルHDで62.1fps、WQHDで42.4fpsを記録。60fps以上を維持するのは難しいが、プレイ可否の基準となる30fpsは余裕で上回っており、フレームレートを妥協すれば高画質設定でサイバーパンク2077を楽しめる。

 一方、レイトレーシングを高品質設定で有効化した「レイトレーシング:ウルトラ」では、フルHDでも30fpsを大きく下回っている。なお、NVIDIA製GPUで「レイトレーシング:ウルトラ」を設定すると「NVIDIA DLSS」も有効化されていたのだが、Radeon RX 6800MはDLSS非対応なのでネイティブ解像度でレンダリングを行なっている。この結果を過去のNVIDIA製GPUとの比較することはできないので注意して欲しい。

【グラフ18】サイバーパンク2077 (v1.23)

アサシン クリード ヴァルハラ

 アサシン クリード ヴァルハラでは、描画品質を「最高」に固定して、フルHD解像度とWQHD解像度でベンチマークモードを実行した。

 ベンチマークモードの結果では、フルHDで平均76fps、WQHDで平均61fpsを記録。プレイできる基準となる30fpsは余裕で上回っており、WQHDでも60fps前後での動作が期待できるのは、上々の結果であると言えよう。

【グラフ19】アサシン クリード ヴァルハラ (v1.3.0)

ウォッチドッグス レギオン

 ウォッチドッグス レギオンでは、描画品質「最大」をベースに、レイトレーシング「オフ」と、レイトレーシング「最大」で、ベンチマークモードを実行した。

 レイトレーシング「オフ」時の平均フレームレートは、フルHDで66fps、WQHDは54fpsだった。一方、レイトレーシングを「オン」にした場合、フルHDでも18fps、WQHDでは11fpsまでフレームレートが低下している。Radeon RX 6800Mでウォッチドッグス レギオンのレイトレーシングを有効にしたければ、描画品質を含めて設定の調整が必要となるだろう。

【グラフ20】ウォッチドッグス レギオン (v1.5.0)

Godfall

 Godfallでは、描画設定「最高」をベースに、フルHD解像度とWQHD解像度で、レイトレーシングを「オフ」にした場合と「オン」にした場合のパフォーマンスを、ベンチマークモードで計測した。

 レイトレーシング「オフ」での平均フレームレートは、フルHDで87.1fps、WQHDで65.5fps。どちらの画面解像度でもプレイするのに十分なフレームレートが得られている。

 レイトレーシング「オン」での平均フレームレートは、フルHDで81.3fps、WQHDで58.0fps。フルHDは余裕で60fpsを上回っており、WQHDでも60fps付近のフレームレートでプレイできる。Radeon RX 6800Mであれば、Godfallのレイトレーシングを有効化するのは難しくない。

【グラフ21】Godfall (v2.4.55)

Horizon Zero Dawn

 Horizon Zero Dawnでは、描画品質を「最高」に固定して、フルHD解像度とWQHD解像度でベンチマークモードを実行した。

 平均フレームレートは、フルHDで95fps、WQHDでも75fpsを記録している。Radeon RX 6800Mであれば、画質面で妥協することなく、Horizon Zero Dawnをプレイすることができるだろう。

【グラフ22】Horizon Zero Dawn (v1.56)

Microsoft Flight Simulator

 Microsoft Flight Simulatorでは、最高画質設定の「ULTRA」と2番目に高い「HIGH-END」でフレームレートの計測を行った。計測は、羽田空港から関西国際空港へのルートをAIに飛行させ、離陸後3分間のフレームレートを測定している。使用した機体は「Daher TBM 930」。

 フルHD解像度での平均フレームレートは、HIGH-ENDで66.8fps、ULTRAで53.9fps。いずれもプレイできる基準となる30fpsを上回っており、快適にプレイすることができる。

 一方、WQHD解像度でのフレームレートは、HIGH-ENDで55.6fps、ULTRAで41.8fps。こちらも平均値としては30fpsを超えており、十分遊ぶことのできるパフォーマンスが得られている。

【グラフ23】Microsoft Flight Simulator (v1.18.14.0)

Blender Benchmark

 3DCGソフト「Blender」のオフィシャルベンチマーク「Blender Benchmark」では、Radeon RX 6800M(OpneCL)を使ってレンダリングした場合と、CPUのRyzen 9 5900HXでレンダリングした場合の処理時間を比較した。

 Radeon RX 6800Mのレンダリング時間はトータルで「1,034秒」で、8コア16スレッドCPUであるRyzen 9 5900HXの「2,584秒」の4割程度の時間でレンダリングを完了している。速度的には約2.5倍速であり、ゲーム以外の用途でもなかなかのパフォーマンスが期待できる。

【グラフ24】Blender Benchmark (v2.93.1)

ライバルに対抗できる実力を備えたRadeon RX 6800M

 Radeon RX 6800Mは、WQHD解像度でも主要なゲームを高画質で楽しめるGPUであり、ライバルとなるGeForce RTX 3080 Laptop GPUに対抗できるだけの実力を備えている。

 今回のテストに用いたROG Strix G15 Advantage Editionのような、高速駆動のディスプレイとRadeon RX 6000Mシリーズを組み合わせたゲーミングノートは、本格的にゲームに取り組んでいるゲーマーにとって、ゲーミングPCの新たな選択肢となるだろう。