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今買いの“1kg切り”超軽量ノートPCを一斉比較【2019年春版】

パナソニック レッツノート RZ8(CF-RZ8CFMQR)の製品情報

※ここでは、パナソニック レッツノート RZ8(CF-RZ8CFMQR)の製品情報を掲載しています。今回レビューしているほかの8製品およびライターごとの評価結果をご覧になりたい方は、ページ最下部にあるリンク付きの目次を参照ください。

パナソニック レッツノート RZ8(CF-RZ8CFMQR)
キーボード
天板
左側面
右側面
底面
天板を閉じた状態
天板を最大まで開いた状態
タブレット状態
ACアダプタ
着脱式のバッテリ
本体重量の実測値
液晶ディスプレイの色階調
パナソニック レッツノート RZ8(CF-RZ8CFMQR)のスペック
RZ8 CF-RZ8CFMQR
CPUCore i5-8200Y(2コア/4スレッド、1.3~3.9GHz)
GPUCPU内蔵(Intel UHD Graphics 615)
メモリLPDDR3 8GB
ストレージSATA SSD 256GB
光学ドライブ-
ディスプレイ10.1型WUXGA非光沢IPS液晶
解像度1,920×1,200ドット
OSWindows 10 Pro
バッテリ駆動時間約11.5時間(JEITA V2.0)
バッテリ容量36Wh
USB PD充電非対応
モダンスタンバイ非対応
USBUSB 3.0×3
カードリーダSDカードスロット(UHS-II対応)
映像出力HDMI、ミニD-Sub15ピン
無線機能IEEE 802.11ac、Bluetooth 4.2、LTE
有線LANGigabit Ethernet
Webカメラ207万画素
その他音声入出力
付属ソフトOffice Home & Business 2019
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)250×180.8×19.5mm
重量約780g
税別店頭予想価格275,000円前後

パナソニック広報のコメント

 レッツノートRZは、B5サイズ同等で780gの軽さ。LTE対応で瞬時にアクセスができ快適なデータ通信が可能になります。軽やかに使えるコンパクトな2in1です。コンパクトボディながらモバイルに安心の頑丈設計。HDMIやミニD-Sub15ピン、LANコネクタも搭載。ビジネスシーンに安心の高い拡張性を備えています。


 評価は下記のとおり。

※レーダーチャートの点数は評価者4名の評点の合計値を平均化したものです
パナソニック レッツノート RZ8(CF-RZ8CFMQR)の評点(※5点満点)
携帯性画面拡張性使い勝手デザイン合計
ライター笠原一輝3434216
ライター山田祥平5545423
大学生 鈴木悠斗5243418
社会人女性 勝又楓3252214

ライター笠原一輝の評価

 レッツノートSV8と同じく、RZ8に関しても、そのデザインはやや厚めの弁当箱というスタイルでほかの薄型ノートPCと横並びにしてしまうとやや古めかしい印象を与えることは否定できない。しかし、それがレッツノートの価値だということは同じで、これまでレッツノートを使い続けてきたユーザーにとってはその慣れ親しんだデザインこそ使いやすいのだから、そこは「変わらないこと」の価値を認めるべきだろう。

 だが、LTEモデムを内蔵していて、レジュームすればすぐにインターネットにつながって使えるという利便性、第8世代Coreプロセッサ(Yシリーズ)を採用などの今時のスペックになっているなど、ハイスペックで高い利便性というレッツノートの特徴は健在だ。ただ、USB Type-C未搭載やSV8でもふれたタッチパッドの課題は指摘しておきたい。

 かつRZ8は今回取り上げたなかで唯一10型級のディスプレイを採用しており、重量(780g)が軽いだけでなく、底面積も小さくなっている。このため、多くの女性がそうであるようにあまり鞄が大きくない場合でもすっと収納できることは本製品のメリットだ。もちろん画面が小さくなるということとのトレードオフではあるが、そこにメリットを感じるのであればRZ8は唯一無二の選択肢と言えるだろう。

ライター山田祥平の評価

 用途を絞って使う分には最高のフォームファクタ。RZシリーズはすでに6世代目に入っているものの大きな変更がなくWindows Helloにも非対応、USB Type-Cは使えない、薄型とは言いにくいなど、筐体の設計が古くなってしまっていることや、Yプロセッサが非力であることなどを差し置いても使いやすさは抜群。そのくらい10.1型機の機動性は高い。タッチに対応しているのもうれしい。

 毎日の外出に必要十分な性能を備えたWindows PCとして抜群の製品だと言えるが、かと言って、これだけを唯一のPCとしてあらゆる用途に使うには無理がある。自宅で使うような場合は外付けの据置ディスプレイやキーボード、マウスといった周辺機器を接続して使いたい。そういう用途を考えてもType-C非対応は惜しい。

 バッテリを取り外して交換できる唯一のPC。今どきめずらしい。長丁場をバッテリ駆動したい使い方ではもちろん、大学生活4年間を乗り切るのにバッテリのヘタリを気にしなくてよく、さらにはリセールバリューも高いのはオトク度満点。また、画面を折り返すことでタブレットにもなる。このくらいのサイズ、重量なら厚ぼったさも許容範囲。便利なだけにWindows Hello認証ができないのが惜しい。

大学生 鈴木悠斗の評価

 10.1型とiPadより少し大きい画面の本機種。タブレットを使っている学生にとてもおススメしたい。というのも、タッチパネル搭載で直観的に操作可能、ヒンジが360度開く仕様なのでタブレットと同じスタイルで使うこともできるからだ。

 しかも、本体重量が約780g。AppleのiPadにキーボードカバーを着けて持ち歩いた重量が923g(第6世代iPad Wi-Fi + Cellularモデル:478g+Logicool Slim Folio:445gで計算)なので、それより約140g軽い。おまけに、キーボードカバーと本体をそれぞれ充電したり、キーボードカバーの電池切れにやきもきする必要もなくなる。また、本機種(CF-RZ8CFMQR)はLTEに対応しており、SIMカードさえ用意すればiPadなどのタブレットと同じ感覚で利用できる。

 小型の筐体ながら、インターフェイスやキーボードなどに妥協していないのも特徴。キーボードにはミスタイプしにくいと謳うリーフトップ型のキーを採用したり、Gigabit Ethernet端子やSDカードリーダ、ミニD-Sub15ピンまで搭載したりと、同社のスタンダードモデル「SV」シリーズと同等のインターフェイスを備えていて、小型のPCにありがちな端子が少ないといった悩みもこの機種にはない。

 だが、この機種にはウイークポイントが4つある。

 1つ目はタッチパッドの素材の問題か、滑りがあまりよくない点。これに関しては、Windows側からタッチパッドの感度を上げるか、この機種のウリでもあるタッチパネルを使うことで対策できる。だが、前者だとタイピング中にふれてしまって動いてしまう、後者だと指紋が気になるという新たな悩みが出てしまった。

 2つ目は筐体に指紋が目立ちやすい点。本体カラーが艶消しの黒ゆえの悩みではあるが、指紋が光って跡になってしまいかなり目立つ。せっかくの艶消し塗装が「艶あり」になってしまわないように、こまめに拭かねばならないのが惜しい。

 3つ目は、有線LANポートの位置がUSBポートの隣にあり、マウスを使うさいにやや邪魔に感じる点だ。無線LAN環境で使うユーザーには関係ない話だが、有線LAN環境でも使うユーザーにとっては気になる点だろう。

 4つ目は、お値段が少々張るということ。税別店頭予想価格が約27万円と値段は“小型”ではない。

 しかし、76cmの高さから落下しても耐えられる設計であったり、キーボードや天板などの細かいパーツまで交換修理が可能で、場合によってはサービスセンターで即日修理が可能なことを考えると、「安心料」としてはそこそこ妥当な金額ではないかと思う。

 B5サイズ、約780gとコンパクトで、インターフェイスにも妥協しないこの機種。小さくても端子が豊富なPCがほしい人やタブレットからPCに移行したい人におすすめしたい。

社会人女性 勝又楓の評価

 小さいのはいいけど、分厚いのがちょっと好みじゃなかった。現場作業で使うみたいな印象。女性目線でのデザインは微妙だけど、ポート類は十分でこの大きさにしては格段に使いやすいと思う。レッツノート SV8ほどではないけど、タッチパッドがせまいのは難点に感じた。