トピック
ThinkPad史上究極のモビリティ。「ThinkPad X1 Nano」の魅力を全方位から検証
~ビジネスに必要なあれもこれも盛り込んだレノボの意欲的製品【仕事PCはインテルvProで決まり!】
- 提供:
- インテル株式会社
2021年7月9日 06:55
連載「仕事PCはインテルvProで決まり!」の第3弾として紹介する、レノボ・ジャパン(以下、レノボ)の「ThinkPad X1 Nano」は、ビジネスシーンで定評のあるThinkPadブランド史上で最軽量となる13型のモバイルノートだ。
本製品は、堅牢だがやや重いという印象もあったThinkPad製品において、約907gという軽量化を実現。それでいて、ビジネスシーンにおいて必須とも言える管理性とセキュリティを実現する「インテルvProプラットフォーム」、そして卓越した性能と応答性を実現する「インテルEvoプラットフォーム」に準拠する最上級のモバイルノートだ。
仕事で使うPCなら「vPro対応」!
業務で使うPCを選ぶ際、性能だったり、重量だったり、ディスプレイ解像度だったり、業務内容やユーザーによって基準はまちまち。企業にとってはオフィス外でも使われるPCをどう管理するかは悩みの種だろう。そういった観点から、PC選びの1つの基準として押さえておきたいのが「インテルvProプラットフォーム」(以下、vPro)対応かどうかという点だ。
「vPro」と聞いても、イマイチピンと来ない人もいるかもしれないが、一言で言うと、PCのセキュリティと管理をより強化する技術。例えば、自宅やコワーキングスペースでPCのトラブルが発生しても、システム担当者がリモートで対応でき、対象となるPCの電源がオフになっていても、管理者がリモートでオンにして管理機能を実行できる。これによって、PCの管理にかかるコストや時間を抑えられる。
また、vPro準拠のPCなら、ハードウェアレベルでマルウェアの感染リスクを低減できるため、感染によるダウンタイムや、金銭的あるいは企業の信頼に関するリスクを下げることができる。
では、vProに準拠したPCにはどのようなものがあるのか? これについても、量販店店頭などでの取り扱いが少なく、知名度は低いのが実情。そこでこの連載では、各社のvPro PCの“素の部分”を紹介していく。ご一読いただければ分かる通り、vPro PCも基本的には普通のPCで、そこにvProという付加価値がついたかたちだ。むしろ、プロセッサ的に平均的なビジネス向けPCより高性能なものも多くある。
軽さと堅牢性を高いレベルで両立
今回紹介するThinkPad X1 Nano(以下、X1 Nano)の最大の魅力となるのが、1kgを大きく下回る軽さを実現しつつ、シリーズ同等の優れた堅牢性を兼ね備えている点だ。
ThinkPadシリーズは、レノボが“拷問テスト”と呼ぶ、非常に過酷な堅牢性試験をクリアする必要がある。それによって、落下や強い外圧など、様々な過酷な状況に遭遇しても問題なく動作し続けるという、大きな特徴を実現している。これは、不意にトラブルが襲った場合でも、作業を止めることなく安定して業務を続けられることに繋がるため、法人ユーザーから根強い支持を集める大きな要因となっている。
ただ、優れた堅牢性を実現することと、ボディの軽さを追求することは、両立が難しく、ThinkPadユーザーの多くは、優れた堅牢性や利便性の高さを優先しつつ、重量には妥協するという人が多かったように思う。
そういった中X1 Nanoは、従来同様の優れた堅牢性を備えつつ、約907gからと1kgを大きく下回る軽さの実現に成功している。約907gという重量は、ThinkPadシリーズとして史上最軽量であり、実際に手にしても、その軽さがはっきりと手に伝わってくる。基本的なデザインが従来モデルから大きく変わっていないこともあって、手にすると見た目以上に軽く感じる。
この軽さを実現するためにX1 Nanoでは、筐体サイズや内部基板の小型化、キーボードの軽量化など、細部に渡る軽量化を積み上げている。特にサイズは、292.8×207.7×16.7mm(幅×奥行き×高さ)と、13型クラスのディスプレイを搭載するモバイルノートPCの中でもトップクラスのコンパクトさで、軽量化に大いに貢献している。
そのうえで、天板へのドーム状に成形したカーボンファイバーの採用や、側面との接合部にガラス繊維を採用するなどにより、軽さを追求しつつも、シリーズ同等の優れた強度の確保に成功。実際に本体をひねってみても、既存ThinkPadシリーズ同様のしっかりとした強度がはっきりと確認できる。これなら、毎日PCを持ち歩いて利用しているビジネスマンにとっても、安心して持ち歩けるのはもちろん、負担軽減にも繋がるはずだ。
先に紹介しているように、デザインはThinkPadシリーズでおなじみのものとなっており、ほかのモデルから大きな変更はない。カラーもマット調のブラックと、こちらもThinkPadシリーズではおなじみのカラーだ。派手さはないが、ビジネスシーンにしっくり溶け込むデザインと言える。
~【vProのポイント】~
インテル vPro プラットフォームを搭載しているマシンの強みはどういうところにあるのだろうか(中略)。例えば「インテル ハードウェア・シールド」では、Windowsが起動する前のBIOS(UEFI)などをターゲットにした攻撃に対処でき、安全かつ安定したPCの起動を可能にする。
さらに、インテル ハードウェア・シールドに含まれる2つのセキュリティ機能「Intel Threat DetectionTechnology(TDT)」と「Intel Control-Flow Enforcement Technology(CET)」も見逃せない。
前者のTDTは、暗号資産のマイニングを勝手に行うマルウェアや重要なデータを人質にとるランサムウェアをハードウェアで効率的に検出するもの。GPU側で処理するためCPUに負荷をかけることがなく、業務アプリケーションを使い続けながら安全性を保つことができるのもアドバンテージと言える。
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アスペクト比16:10の13型ディスプレイを採用
ディスプレイは、一般的なフルHDディスプレイではなく、アスペクト比16:10の13型液晶ディスプレイを採用している。パネルの種類はIPSで、表示解像度は2,160×1,350ドット。なお、試用機はタッチ非対応だったが、10点マルチタッチ対応ディスプレイの選択も可能となっている。
ディスプレイが縦長のため、縦の情報量が増えるのはもちろん、横の解像度もフルHDより高められている。ExcelやWord利用時など、より多くの情報を一度に表示できるため、作業効率を高められるのは嬉しい。
また、ディスプレイ表面は非光沢処理となっており、外光の映り込みはほとんど気にならない。これも、文字入力の多いビジネス用途で快適に利用できる要因となるはずだ。発色も、非光沢パネルながら十分に鮮やかで、一般ビジネス用途なら発色で不満を感じる場面はないだろう。
合わせて、ディスプレイが180度開く点もThinkPadシリーズらしい特徴で、対面でのプレゼン時などに資料を提示する場合に便利だ。
レーダー方式の人感センサー搭載でセキュリティ性と利便性を両立
X1 Nanoには、これまでのThinkPadシリーズにはない新たなセキュリティ機能を搭載している。それは、ディスプレイ上部に搭載されるレーダー方式の人感センサーだ。X1 Nanoでは、この人感センサーを活用して、自動画面ロックや復帰が行なえるようになっている。
利用者がデスクから離れるなどしてX1 Nanoの前から人がいなくなると、人感センサーがそれを検知して自動的に画面をロックする。そして、X1 Nanoの前に利用者が戻ると人感センサーが検知して自動的にロックを解除する。この人感センサーは人物を特定するわけではないため、画面ロック時に他人がX1 Nanoの前に座った場合でも人がいることを検知してロックを解除しようとする。ただ、ロック解除時にはWindowsのログオン認証が必要となるため、他人に勝手に利用されることはない。
この人感センサーと、X1 Nanoに搭載される生体認証機能を組み合わせれば、利便性とセキュリティ性を高いレベルで両立可能となる。X1 Nanoでは、キーボード手前右パームレスト部の指紋認証センサーと、ディスプレイ上部の顔認証カメラを同時に搭載可能だ。そして、人感センサーと顔認証カメラによる顔認証を組み合わせることで、X1 Nanoの前から離れれば自動的に画面ロック、X1 Nanoの前に戻れば自動的にロックからの復帰と顔認証によるログオンが可能となる。
一般的な顔認証カメラ搭載PCのように、ロックから復帰させるためにキーボードやマウスなどに触れる必要がなく、セキュリティ性を確保したまま利便性を大きく高められるのだ。
実際に利用してみても、この人感センサーによる自動復帰と顔認証ログオンの組み合わせは非常に快適で、作業効率を高めるという意味でも魅力的な機能と感じた。
加えて、人感センサーでの画面ロック時にはディスプレイ表示もオフにして消費電力を低減できるようにもなっている。これによって、バッテリ駆動時間の延長も期待できることになり、外出時に利用する場合でも心強い機能と言える。
もちろん、TPM 2.0準拠のセキュリティチップの搭載や、BIOSや内蔵ストレージのパスワード保護といった基本的なセキュリティ機能はしっかり網羅。さらに、外部ポートや内蔵機能の動作も細かく制限できるようになっている。vPro対応プロセッサの搭載と合わせ、システム管理者が機能を細かく制限できる点も、企業にとって心強いはずだ。
~【vProのポイント】~
インテル ハードウェア・シールドに含まれる(中略)CETは、マルウェアによるバッファオーバーフロー攻撃からの防御をハードウェアベースで行うもの。昨今のマルウェアは、バッファオーバーフロー攻撃を使って「正規のプログラム実行領域」で実行されてしまうものが主流で、広く普及しているセキュリティ技術である「データ実行防止」機能では防ぎにくいが、こうした攻撃そのものをハードウェアで検出し、防いでしまう技術だ。
このように、vPro搭載機はOS内外の脅威に対するあらゆる側面からの保護が可能になっており、ビジネスユーザーや企業が求める隙のない安全性を備えた1台なのだ。
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扱いやすいキーボードはThinkPadシリーズの一貫した魅力
利用するPCにThinkPadシリーズを選択する人の多くが、その理由として挙げるのがキーボードやポインティングデバイスの扱いやすさだ。
X1 Nanoに搭載されるキーボードは、ほかのシリーズ同様にアイソレーションタイプのキーボードを採用。キーボードバックライトも搭載している。本体の横幅がやや狭いこともあり、Enterキー付近の一部キーでピッチが狭くなっている部分もあるが、主要キーの多くは約19mmフルピッチを確保。また、配列も標準的で、快適なタッチタイプが可能と言える。
本体が薄くなっていることもあり、搭載キーボードのストロークは約1.3mmとやや浅くなっている。それでも、キー内部のラバードームの工夫によって、ストロークの浅さを感じにくいような打鍵感を実現。実際にテキスト入力などを行なってみると、ほかのThinkPadシリーズのキーボードと比べて遜色ない快適な入力が可能と感じた。キーボードを重視するユーザーでも不満なく利用できるはずだ。
ポインティングデバイスは、タッチパッド式のThinkPadクリックパッドに、スティック式のTrackPointを同時搭載。クリックパッドはクリックボタン一体型だが、上部に3ボタンの物理クリックボタンが用意される点もシリーズ同等。用途に応じてTrackPointとクリックパッドを使い分けることで、カーソル操作も軽快だ。
ポートは先進のThunderbolt 4。オプションで5Gも対応
CPUは、第11世代Coreの中でTDPの低いUP4と呼ばれるモデルを採用。試用機ではCore i5-1140G7を搭載。メモリはLPDDR4X-4266を16GB、内蔵ストレージは容量256GBのPCIe/NVMe SSDを搭載。もちろん、ほかのThinkPadシリーズ同様に、搭載CPUやメモリ、内蔵ストレージ容量は購入時にカスタマイズ可能となっている。
無線機能は、IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)準拠無線LANとBluetooth 5.1を標準搭載。また、試用機では非搭載だったが、カスタマイズで5G対応のワイヤレスWANも搭載可能だ。
生体認証機能は、先に紹介しているようにWindows Hello対応の指紋認証センサーと顔認証カメラを搭載。顔認証カメラは720pのWebカメラとしても利用可能で、レンズ部分にはカメラを物理的に覆うシャッター「Think Shutter」が備わる。
拡張ポートは、左側面にオーディオジャックとThunderbolt 4×2のみとシンプル。一見拡張性は低いように見えるが、Thunderbolt 4対応のポートリプリケータなどを利用すれば、USB Type-Cケーブル1本を接続するだけで電源やディスプレイ、各種周辺機器を一度に接続して利用できるため、自宅やオフィスのデスクで使う場面での利便性は非常に優れる。出先で多種多様な周辺機器を繋ぐのでなければ、特に困ることはないだろう。
付属ACアダプタは、USB PD準拠の出力65Wアダプタとなる。重量は、付属電源ケーブル込みで実測246gだった。
~【vProのポイント】~
インテル AMTを利用可能なPCでは、その電源がたとえオフになっていても、遠隔から電源を入れて起動し、業務遂行に必要なBIOS(UEFI)の設定を変更したり、Windows上で発生したエラーを修復したりすることができる。就寝時間帯にWindows Updateなどのパッチ適用を全社員分まとめて実行する、といったような一括制御も行える。
さらに、無償で提供されている遠隔管理ツール「インテル エンドポイント・マネジメント・アシスタント(インテル EMA)」を合わせて活用すれば、クラウド経由でのリモート管理も可能だ。ファイアウォールで隔てられた企業内ネットワークにつながっているマシンも、ユーザーの自宅にあるマシンも、インターネットにつながってさえいれば制御できる。企業のIT管理者にとって、PCの遠隔操作を可能にするインテル AMTとインテル EMAは、テレワーク時代の命綱とも言える機能かもしれない。
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TDPの低いUD4ながら優れた性能を確認
では、簡単にベンチマークテストの結果を紹介しよう。今回利用したベンチマークソフトは、UL LLCの「PCMark 10 v2.1.2508」、「3DMark Professional Edition v2.18.7185」、hiyohiyo氏の「CrystalDiskMark」の3種類だ。
X1 Nanoでは、CPUにTDPの低いUP4ラインの第11世代Coreプロセッサを採用しているため、TDPの高いUP3ラインの第11世代Coreを搭載する競合製品よりも処理能力が劣る場面があるのは仕方のない部分だ。だが、テスト結果を見ると、2016年頃のモバイルPCを凌駕するのはもちろんのこと、今回結果は掲載していないが、UP3搭載マシンに匹敵する高いスコアが得られている。
レノボは、X1 Nanoでは高性能なCPU冷却システムを搭載するとともに、TDPも高めに設定することで、UP4ながらUP3に匹敵する性能が発揮できると説明している。テスト結果からも、その説明が正しいと判断できる。これなら、UP4ラインのCPUを搭載しつつも、申し分ない性能が発揮され、軽快に作業をこなせると考えていいだろう。
続いてバッテリ駆動時間だ。X1 Nanoの公称の駆動時間は最大約22.8時間(JEITAバッテリー動作時間測定法 Ver2.0での数字)。それに対し、Windowsの省電力設定を「バランス」、電源モードを「より良いバッテリー」、バックライト輝度を50%に設定し、キーボードバックライトをオフ、無線LANを有効にした状態で、PCMark 10のBatteryテスト「PCMark 10 Battery Profile」の「Modern Office」を利用して計測したところ、10時間30分を記録した。
公称の半分ほどではあるが、実務利用時でも7時間近くは十分利用可能と考えられるため、1日外出して利用する場合でもバッテリ不足となる場面は少ないと考えられる。なお、本体が軽量なため、ACアダプタを同時携帯しても機動性が大きく失われることはないはずだ。
利便性に優れるモバイルノートが欲しいビジネスユーザーにお勧め
X1 Nanoは、優れた堅牢性や扱いやすいキーボードなど、ThinkPadシリーズの魅力をそのままに、シリーズ史上最軽量ボディを実現。合わせて、13型ディスプレイ搭載ながら、12型クラスのコンパクトボディとなっており、携帯性は非常に優れている。
それでいて、vPro対応プロセッサや豊富なセキュリティ機能の搭載、人感センサーを利用したセキュリティ性と利便性を両立する仕組みなど、法人ユーザーが求める仕様もしっかり網羅している。そのため、オフィスや自宅での利用からモバイル利用まで、幅広い用途に柔軟に対応できるビジネスモバイルノートPCとして、非常に魅力的な存在と言っていいだろう。
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