イベントレポート
DEEPCOOL、簡易水冷CPUクーラーに減圧機構を全面展開
2019年6月1日 00:00
中国DEEPCOOLは、COMPUTEX TAIPEI 2019に出展し、2019年に投入予定の新製品について展示した。
同社は2018年に投入した「CAPTAIN 240PRO」において、はじめて減圧機構を取り入れた。特許取得済みというこの機構は、熱によって液体が熱せられたさいに内圧が高まると、伸縮性に優れた素材でできた袋が膨張し、圧力が危険域を超えるのを防ぐ。これによりチューブやパーツの破損を回避する仕組みとなっている。
もともとはCAPTAINシリーズのみの搭載であったが、今回、エントリー向けの「GAMMAXX」シリーズ、およびアドレサブルRGB LED搭載の「CASTLE」シリーズにも展開をする。
GAMMAXXシリーズは120mmと240mmラジエータの2種類で展開するが、V2とV3の2種類が用意されている。価格はL120 V2が59.99ドル、L240 V2が69.99ドル、L120 V3が69.99ドル、L240 V3が79.99ドル。V2はすでに発売中で、V3は8月発売予定となっている。
V2にはAsetekが米国で有効なポンプつき水冷ヘッドに関する特許が使われているため米国国内では販売できず、その代わりに自社技術を採用したV3が投入される。しかしこの特許は日本市場には関係ないため、どちらを仕入れるかは代理店次第だとしている。LEDは12VのRGBタイプで、マザーボードによって制御できる。
CASTLEシリーズは240mmと360mmの2種類が用意され、さらにファンはアドレサブルRGB LEDつきのRGB V2と、デュアルブレードファン採用で風圧を高めたEXシリーズの2種類を用意する。価格は、240RGB V2が109.99ドル、360RGB V2が139.99ドル、240EXが119.99ドル、360EXが159.99ドル。RGB V2は発売中で、EXは6月発売予定。
RGB V2はAsetekの特許を採用したポンプ水冷ヘッド、EXは自社設計のポンプ水冷ヘッドを採用。EXのほうが性能重視であるほか、水冷ヘッド部のRGBにリングがつくといった違いもある。水冷ヘッド中央部のエンブレムはユーザーが自身でカスタマイズ可能だ。LEDは5VのアドレサブルRGBタイプで、マザーボード制御のほか、コントローラも付属する。こちらも日本でどちらが販売されるかは代理店次第だ。
CAPTAINシリーズについては、従来の水冷ヘッドの中央部のパイプがガラスから金属に変わったのが昨年のモデルとの違い。240mmと360mmの2種類で、それぞれにホワイトとブラックの本体色が用意される。ワールドワイドでは6月に発売予定で、推奨小売価格は240Xが109.99ドル、360Xが139.99ドル。
なお、CASTLEとCAPTAINシリーズはLGA20xx/LGA1366/LGA115x、およびSocket AMx(AM1除く)/FMxに加え、Socket TR4も対応できるが、GAMMAXXシリーズはTR4非対応となっている。
ケースの新製品としては「Maccube 550 WH Build」を投入する。側面こそガラスだが、前面はシンプルで完全にフラットなデザインとなっており、シンプルなデザインを好む日本ユーザーに好適とした。サイドパネルはマグネットにより非常に容易に取り外しできるのも特徴だ。
空冷CPUクーラーとしては、デュアルタワーデュアルファンの「ASSASSIN III」を投入する。7本のヒートパイプによって放熱を行なっており、同社の測定によればNoctuaの「NH-D15」を超える冷却性能だとしている。