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ビッグデータ処理性能のスパコンランキングで日本勢が二冠
(2014/6/25 06:00)
- 6月23日(ドイツ時間) 発表
「TOP500」と並んで、近年スーパーコンピュータ(スパコン)の性能ランキングとして注目が高まっている「Graph 500」および、その結果を消費電力で割った電力効率のランキング「Green Graph 500」の最新結果が、ドイツで行なわれるスパコンの国際会議「ISC 2014」に合わせて、23日(ドイツ時間)に発表され、Webサイトにリストを公開。Graph 500およびGreen Graph 500のビッグデータ解析でともに日本のスパコンがトップを獲得した。
Graph 500は大規模グラフ解析の性能ランキングで、大規模で複雑な計算が求められるビッグデータの解析能力に関わることから、同ランキングも注目が高まっている。
この性能ランキングで、理化学研究所のスパコン「京」が17,977.1GTEPSのスコアでトップを獲得した(GTEPSは1秒当たりの探索グラフエッジ数)。今回の成果は科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業CRESTで研究課題となっている「ポストペタスケールシステムにおける超大規模グラフ最適化基盤」(Graph CREST)などの研究チームによりアルゴリズムとプログラムが改良されたことで達成したもの。前回(2013年11月)のGraph 500では、5,524.12GTEPSとなっており、ソフトウェア技術のみで大幅に性能を高めたことが分かる。
さらに、このGraph 500の結果を基にワット当たりの探索グラフエッジ数(MTEPS/W)を算出するランキング「Green Graph 500」でも、九州大学の藤沢克樹教授が率いるGraph CRESTのチームが59.12MTEPS/Wでトップを獲得。Graph CRESTのチームは2位、3位、5位にもランクインしており、いずれも単ノードながら電力効率の高いグラフ解析手法の確立に向けての成果を示した。また、前回1位だった東京工業大学の「TSUBAME-KFC」は6位に順位を下げたものの、前回の6.72MTEPS/Wから14.06MTEPS/Wと効率を高めている。