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テレワークから家での動画視聴まで幅広い需要に応えるNEC PCの2021年春モデル
2021年1月19日 15:39
NECパーソナルコンピュータ株式会社(NEC PC)は、2021年春モデルとなるパソコン/タブレット製品を複数発表した。各製品の詳細については、既報を参照されたいが、本記事では発表会の内容についてお伝えする。
2020年は予想に反して市場が大きく拡大
まず、同社執行役員の河島良輔氏から、個人向けパソコンおよびタブレット製品に関する事業戦略について説明が行なわれた。
2020年は新型コロナウイルス感染症の拡大によりライフスタイルが一変。オンラインコミュニケーションにおける必須ツールとしてパソコンが求められるようになり、パソコン/タブレットともに大幅に市場が拡大した。2020年当初の予測では、Windows 7サポート終了後の反動や消費税増税などの影響を考慮し、両領域でマイナス成長を見込んでいたが、実績としては店頭だけみてもパソコンで6%、タブレットで20%のプラス成長を記録し、予想に反する結果となった。オンラインについてはさらに大きな成長をみせたという。
市場をけん引したのはテレワーク、テレスクール(小中高大学生)、ホームエンタメの3つの分野だと分析。2020年の実績は成長のピークではなく、まだ成長の余地は十分にあるとしており、3分野合計での潜在需要は1,000万台以上、2021年度だけでも300万台以上の需要を生み出せるとみている。同社ではこの需要が今後数年続くと想定しており、これら3分野を中心とした事業展開を進めていくとした。
テレワーク分野については、2020年3月と10月の調査を比較すると、テレワーク経験者の比率が14%から35%に増加。今後は1週間のうち数日間だけテレワークするといったハイブリッドな働き方も広がるとみている。
とくに国内においては、テレワークの導入によって生産性が下がってしまうという声が強いが、同社では逆に生産性を高められる働き方だと捉えており、制度・環境・文化の3要素を社内でしっかり整えることで、テレワークを活用した生産性の向上やワークライフバランスの改善が可能だとした。
テレスクール分野については、家庭における子供(小中高校生)専用パソコンの所有率はコロナ禍前から4%増の30%となった。未所有の家庭のなかでも3分の2は購入を検討しており、潜在的な需要は約600万台ともっとも大きい領域だとしている。同社の調査(2020年10月)によれば、オンライン学習の導入にともない購入したという家庭が多い一方で、必要性を感じつつも購入までに至っていない場合も多く、そういった層に子供専用パソコンの必要性を伝えていきたいとした。
ホームエンタメ分野では、外出自粛などの影響を大きく受けたかたちで、動画視聴やゲーム、SNSなどIT機器を利用した余暇時間の使い方が増えたことで、需要も堅調に進むとみている。
新製品では性能向上やテレワーク機能を強化。高性能Androidタブレットの投入も
続いて、同社シニア・ストラテジストの森部浩至氏から新製品の説明が行なわれた。
テレワーク分野向けに「LAVIE Pro Mobile」および「LAVIE N14」、テレスクール向けに「LAVIE N12」、ホームエンタメ向けに「LAVIE T11」を投入。LAVIE Pro Mobileについては、以前から予告されていた5Gへの対応も新型より実施される予定。そのほか一体型パソコンなども発表しており、ラインナップの大部分を刷新するかたちとなった。
パソコン製品では、多くの機種で第11世代Core(Tiger Lake)を搭載し性能の向上を図るほか、テレワーク用途を想定してミーティング機能を強化。複数人で会議を行なうさいに、バラバラになりがちな相手の声の音量を自動で揃える機能や、ヘッドフォン利用時でも相手の声が聞き取りやすい新モードの追加などを実施している。
また、LAVIE T11については市場の根強いニーズに応える高性能Androidタブレットとして投入。上位モデルではSnapdrago 730Gや有機ELディスプレイを搭載し、クアッドスピーカーなども採用する。