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新旧“男のロマン”が激突
~パナの全自動調理器とColemanの手作り燻製機どちらを選ぶ?
2018年1月29日 11:58
“男のこだわり”、“男のロマン”と聞いて、あなたなら先進的・効率的な最新アイテムと手間暇かけてじっくり向き合う伝統的なアイテム、どちらを思い浮かべるだろうか。1月27日発売のDOS/V POWER REPORT 3月号では「特集 最新か、クラシックか。 男の趣味と生活を変えるモノ」と題し、料理、コーヒー、オーディオDIY、日曜大工などの7つのジャンルにおいて、こだわりのアイテムを紹介する。
各ジャンルでは先進的なアイテムと伝統的なアイテムをセレクトし、新旧それぞれの手法で異なる味わいを楽しむ。ここではその中から、肉を調理する魅力を味わえる2つの道具を紹介。パナソニックが誇る自動調理値「ローティサリーグリル」によるローストビーフ作りと、アウトドアの定番ブランドColemanの「スモーカー」による燻製作りを紹介しよう。
肉その1:肉厚ジューシーがオレにもできる かたまり肉を自動調理する未来ロマン
肉汁あふれる“かたまり肉”の調理は男だったら一度は憧れるもの。とはいえ、おいしく作るには温度や焼き時間の調整など、それなりの調理テクニックは必要だ。しかし、最新の調理家電を使えば、そんな心配はまったく無用。SFマンガのようにオートでバッチリおいしくできる。家族も自分もうれしい“かたまり肉”を作る方法を紹介しよう。
TEXT:芹澤正芳
ローストビーフや焼き豚に代表される“かたまり肉”(ブロック肉)を使った料理。パーティや、ちょっと贅沢な気分を味わいたいときには最高の存在だが、自分で作るのは、めんどう、失敗したくないと躊躇している人も多いはず。パナソニックの「ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100」は、そんな不安を吹き飛ばす最新の調理家電だ。食材を回転させながら炙り焼きできる「360°回転ロティサリーグリル」を備え、肉や野菜全体を均一に焼けるのが最大の特徴。さらに、燻製、オーブン、トースター機能も備え、1台4役をこなせる。ただ、本体が幅40.5cm、奥行き41.6cm、高さ28cmとやや大きめで置き場所を考える必要があることと、焼き魚には対応していない点は注意したい。
多くの食材をオートで調理できるので、ローストビーフを作るにしても火加減の心配は不要。焼き豚もタレにしっかり4時間ほど漬け込んでから炙れば、実にジューシーに仕上がる。思い切り分厚く切ってかぶりつくのは自分で作ったからこその贅沢と言えよう。燻製もスモークチップとアルミホイルさえ準備すれば簡単に作れる。下ごしらえがいらないチーズやゆで卵なら、ほんの20分ほどで燻製のできあがりだ。酒のつまみを充実させたい人にとって、これはたまらないはず。減煙・減臭機構を備えているので、台所でも安心して使えるのもうれしい。実際に筆者は燻製をいくつか作ったが、においはほんの少しで気にならないレベル。服に付くことはなかった。トーストも一度に4枚まで焼けるので、家族の朝食作りにも便利だ。
フツーの肉で激ウマローストビーフを作る
ここからはNB-RDX100を使ってローストビーフを作る。基本的には牛のブロック肉に下味を付けて調理をスタートさせるだけと手順はシンプルだ。ポイントになるのは焼き加減。肉の厚みに合わせて、「弱」、「中」、「強」と用意されているので、定規などであらかじめ厚さをおおまかに確認しておきたい。これさえ間違えなければ、外側はこんがりと焼き上がり、内側には赤みが残るおいしいローストビーフができあがる。撮影時には、カメラマンをはじめ、編集者やデザイナーなども立ち会ったが、いずれも「うまい」と太鼓判。本体の窓からは焼き上がっていく様子が見えるので、パーティのときに調理すれば盛り上がること請け合いだ。
肉その2:スモークウッドでじっくりいぶす 煙と香りを楽しむ燻製作り
肉や魚をはじめ、ゆで卵やチーズなどをいぶして独特の風味を楽しむ燻製。実はこれ、燻製機とスモークウッドを使うと簡単に作れる。アウトドアで酒を飲みながら、じっくりとつまみの完成を待つのは、贅沢な時間の使い方というものだ。ここでは、その燻製作りについて紹介していきたい。
TEXT:芹澤正芳
燻製は、食材を煙でいぶすため、実際に作ろうとすると食材の準備や道具の用意がめんどうと思うかもしれない。しかし、チーズやゆで卵、ナッツといった食材ならば、下味を付ける必要がなく、道具にしてもスモークチップと中華鍋、アミさえあれば、家庭のガスコンロでも十分作れてしまう(煙を換気扇でしっかり逃がす必要はあるが)。とはいえ、燻製を作るならやっぱりアウトドア。バーベキュー場やキャンプ場など、まわりに迷惑をかけない場所で、立ち上る煙とその香りを楽しみながら酒のつまみを作るのは気持ちがよい。家族や友達と楽しく語らいながら完成を待つのは最高の贅沢ではないだろうか。
燻製は食材に煙を当てられればよいので、ダンボールでも作れるが、Colemanの「ステンレススモーカーⅡ」のような専用機が便利。一度に多くの食材を乗せたり、吊るしたりでき、温度計が付いたタイプならば、中の状況も把握しやすい。そして初心者ならば、スモークウッドを使うのがオススメだ。スモークウッドに火を付ければ、煙が出るだけではなく、それ自体が熱源となるため、ガスコンロなどを別に用意しなくてよいので準備の手間がかからない。それほど温度が高くならないので、燻製の完成までは1~3時間程度かかるが、アウトドアなら、完成をじっくり待つのも楽しさというもの。
燻製作りに慣れてきたら、塩漬けにしたり、乾燥させたり、下ごしらえに何日も必要な食材に挑戦してみるのもおもしろい。さらに、ウッドやチップの種類によっても味や香りが変わったりと実に奥深い世界なのだ。
燻製するなら知っておきたいコト
燻製作りを見て、興味を持ったなら知っておきたい基本知識を紹介しておこう。燻製の種類としては、完成までの時間が短い順に「熱燻」、「温燻」、「冷燻」の3種類がある。失敗しにくさもこの順番と思ってよい。
また、食材によっても手間や難易度が大きく変わる。最初はチーズやナッツなど下ごしらえが不要な食材からスタートするとよいだろう。肉や魚は基本的にソミュール液(塩水)に数時間から1日程度漬けて味付けと保存性を高めた上で、さらに数時間から1日程度、冷蔵庫や温度の低い冬なら外で乾燥させる必要がある。
また、スモークチップやウッドにも種類がある。食材によってマッチするものが異なるので、下の表で確認してほしい。Colemanなどは、どの食材にも合いやすいオリジナルブレンドのチップやウッドを用意している。
スモークチップの特徴 | |
---|---|
オールラウンド | ヒッコリー、クルミ、ナラ |
肉向け | サクラ、ヒノキ、ブナ |
魚向け | ブナ、オーク、リンゴ |
・熱燻:コンロ+スモークチップ+燻製機
燻製機とスモークチップに加え、コンロなどの熱源が別途必要と道具を揃える手間はあるが、80℃以上の高温でいぶすため、15分程度で完成でき、生ものでもしっかり火が通るため失敗しにくいメリットがある。煙が出やすいので、場所には気を付ける必要がある。
・温燻:スモークウッド+燻製機
今回の手順で採用した方法。スモークウッドが煙と熱源の両方を担当するため、これを燻製機に入れるだけと簡単に準備できるのが温燻のポイント。温度は30~80℃程度なので、完成には1~3時間程度かかるがしっとりと上品に仕上がる。
・冷燻:スモークウッド+燻製機×2台
20℃程度で長時間スモークする。このため冬にしかできない方法と言える。水分がしっかり抜けるので食材の長期保存が可能だ。燻製機を2台使い、一つでスモークウッドを燃やし、その煙だけをホースなどでもう1台の燻製機に送り込むなど、温度を管理するのが難しい。
食材ごとの難易度
初級:ナッツ、チーズ、ソーセージ、ナンコツ など
ナッツならば、そのまま燻製に、チーズやソーセージ、ナンコツなら水分を拭き取って30分程度の乾燥でOKと簡単だ。あとは熱燻や温燻で燻製に仕上げよう。
中級:シシャモ、ホタテ、たらこ、干物 など
ここで挙げた魚介類ならばキッチンペーパーに1時間ほど置いて乾燥させれば準備が完了と比較的手軽だ。ただ、これらの食材はしっかり火を通す意味で熱燻がオススメ。
上級:豚ロース、サーモン、鶏ささみ など
ロースハムやスモークサーモンを作る場合は、ソミュール液に1日から数日漬けて、塩抜き、乾燥という工程が必要で手間がかかる。じっくり仕上げるという点で、温燻がオススメだ。
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