藤山哲人と愛すべき工具たち

夏本番! ペルチェ素子マウスパッドで南極の涼しさ!

~極上! 冷えマウス&冷えマウスパッド自作で夏を乗り切る

本連載では、家電製品から実験機器の製作、プログラミングなど、幅広いジャンルで活躍するテクニカルライター藤山哲人氏がさまざまな工具をレビューしたり、多少無茶なことにチャレンジしたりしていきます。
ファンつきマウスとペルチェ素子のマウスパッドで超冷え!

 前回(マウスに穴開けてファンをぶち込んでやる! 暑い夏を乗り切る熱中症予防アイテムを工作参照)は、ハニカム構造のスカスカなマウスを使って、5V駆動のファンを仕組んでみた。が! 俺の脳内シミュレータでは、ゴーゴー風が吹くイメージだったが、実際に作ってみるとしょぼい! ショボすぎるっ!

HDDモーターの世界シェアナンバーワンの日本電産製のファンを使ったのに、ビュービュー風が出ない!

 日本電産、通称Nidecのファンを使ったのに、ティッシュ1枚が浮かせられるかどうかの、微風。かぎりなく無風に近い微風。なにせティッシュ1枚ってのは、箱から取り出したティッシュを2枚に分けて1枚にしたモノなんだぜ!

「冷えマウス」の微風

 経費がかかってるので、編集部には「成功した!」と言い張って記事を書いた。でも、ここだけの話ありゃ失敗作。ということで、俺はバカじゃない! と証明するために、「冷えマウス」と併せて買いたい「極上! 冷えマウスパッド」を作るぜ!

風なんて信用のできないデバイスは破棄! それ自体が冷たくなるペルチェにするのだ!

 以前の冷えマウスは、風なんてアナログなソリューションを使ったのが失敗の原因。そもそも風による冷感は、気化熱によるところが大きい。したがって、この高温多湿でアマゾン(南米のね)のような日本の夏の気候では、手汗が乾いて冷感を得られる確率は低い。湿度が高すぎて汗が気化しないのだ!

 湿度を下げるにはエアコンを使うのが一番だ。もちろん手の汗も気化しやすくなる。しかーし! 手汗の前にエアコンで室温が下がっているので、何のために「冷えマウス」を作ったかわからんじゃないか!

今回用意した部品!ペルチェ素子やヒートシンク、ファンなどなど

 そこで今回は、デバイス自体が冷える「ペルチェ素子」を使うことにする。なんだか難しく聞こえるが、USBに接続すると飲み物が冷えたり、スイッチ切り替えると温まるトレイに使われているデバイスだ。電池のプラスマイナスを変えると、今度は飲み物を温めるトレイに切り替わるアレ。

この四角いのがペルチェ素子。TECI-12706は12V/6A仕様で40mm角。電圧をかければ必ず冷える! もうアナログな「風」なんかに頼らない!

 そうペルチェ素子を使えば、超クールなマウスパッドが作れるに違いない! でもペルチェ素子は、電力を食う。USBに差し込む格安なトレイの大半は、USBの電力仕様をブッチした設計になっている。

 そこで今回は、一般的な12V駆動のペルチェ素子を使い、マウス自体を冷やすのではなく、マウスのお供「マウスパッド」を冷やすことにした。マウスパッドは、熱伝導性の高いアルミ製とし、このアルミ板をペルチェ素子を使ってキンキンに冷やしてやろうという戦略だ。

白いペルチェ素子の冷たくなるほうをアルミ板に張り付け、熱くなるほうにヒートシンクとファンを取りつける

 ただペルチェ素子は、電気をかけると片面が冷たくなるが、その反対面から大量の熱が出る。そこで反対側にはヒートシンクをつけ、それを空冷してやることで冷却効率を高めることにしよう。

 なお電源は、PC用の電源を使ってもいいが、いかんせんデカイのでマウスパッドとの一体感を損ないそうだ。

 そこでちょっと薄型の機器組み込み用12V電源を使うことにした、出力は12V/20Aの製品。これはペルチェ素子1個が6A必要というこで、2個で12A+余裕を持たせている。これなら冷えるはずだ。

ACアダプタだとここまで大出力は出力できないので、機器組み込み用の電源を使う

40mmのヒートシンク&ファンでの冷却は失敗! マジか!

 どこかのステーキ屋と同様で、いきなり実装するといつズッコケるかわからない。そこでまずは、ペルチェ単体で冷却実験をしてみよう。

ヒートシンクをつけないとかなり高温になる。しかもその温度が冷たい側にも回ってきてしまう

 そこでペルチェ素子の放熱面にヒートシンクを取り付け、そこに冷却ファンを取りつける。最近のヒートシンクは熱伝導両面テープがついているので、工作はテープで貼るだけという簡単さ。

まずは40mmのヒートシンクに、40mmのファンをネジで取りつけた
ヒートシンク裏のシールを剥がすと、デバイスに接着できる! コレが後々、俺を苦しめることになるとは知る由もない……

 して電源につないで見ると……。40mmのヒートシンク&ファンじゃまったく役に立たネェーっ! ペルチェ素子は、冷える以上に莫大な熱を発生するため、電源を入れた一瞬は冷たくなるが、30秒もするとヒートシンクが100℃近くになって、冷却面までその熱が伝わり常温より熱くなる! ダメじゃん!

ペルチェ素子の熱量恐るべし! 南北ブリッジのLSI用のヒートシンクじゃ役に立たネェ!

ファンは吸い込みじゃぜんぜんダメ! また失敗!

 40mm角のヒートシンクとファンでは、ペルチェの冷却にはク●の役にも立たないということが判明。そこで慌てて100×60×34mmのヒートシンクを購入! こんなアルミのインゴットを秋葉原で買ったら激安でも3,000円するのに、Amazonだと1個1,300円! 中華万歳! 併せてファンも80mmに大型化した。

ヨシ! これで放熱効率がメッチャ上がった! 今までのヒートシンクがゴミのようだ(笑)

 ちなみに40mmのヒートシンクについていた熱伝導両面テープは工作が超簡単になるので、大型ヒートシンクでも採用! さらにペルチェ素子も1個じゃパワー不足なのでダブルでイクことにしたぜ!

熱伝導両面テープは工作が簡単なので、ヒートシンクを大型化しても採用っ!
ダブルタイフーンでカッコよくなった

 ダブルタイフーン冷却になったので、一挙に工作が面倒になったが、熱伝導表面テープで貼りつけるだけなので、工作のレベルはNHKの「できるかな?」や「ワクワクさん」と同レベル(笑)。ホホイのホイッ! と組みたてて、12V/6A仕様の「TECI-12706」という、これまた中華ペルチェをテープで貼り付け! 2枚で860円のペルチェはお買い得品ですよ! 奥さん!

 電源をつないで、温度を調べて見ると……。あれ? あんま冷えネーし。

 もしや! と思って、エアフローをヒートシンクからの吸い出しじゃなく、ヒートシンクに吹きつけにしてみた。するとさっきより冷えるじゃん! どうやらヒートシンクより大きなファンなので、ファンの左右からベースのアルミ板にエアーが少し漏れて、吸い込みより吹きつけのほうが冷却効果が高いのだ。

22.7℃って室温と変わらないじゃん! しかも放熱も41℃って……、くそーっ! もう寝るっ!

 気をよくして放熱面と冷却面の温度を測ってみると……。エアコンの温度は27.5℃にしてあるので、ほぼ常温。なんじゃそりゃーーーーっ! 今日はもう寝る! とフテ寝した。

神が枕元で「熱伝導テープ、ダメじゃね?」と囁いた

 フテ寝していると枕元に全身金色の男性が立っていた。どうやら金粉まとった変態さんじゃないので、話を聞いてみると「超便利な熱伝導両面テープってダメじゃね?」という思し召しが!

 目を覚まし電源につなげてヒートシンクを触ると「常温じゃねーかっ!」。熱伝導両面テープは、諸刃の刃。熱伝導してないやーん!

諸悪の根源はお前だったのか! 熱伝両面テープは熱伝導しないことが判明! マジか! テープを全部熱伝導グリスにチェンジ!

 メモリの放熱、南北ブリッジで使っている方、いないとは思うけどCPUに使っている方、ヤベーっす! ほとんど熱伝わらないので注意したほうがよろしいかと。ただ筆者の使ったのは、おそらく中華のテープだったので外れだったのかも? どちらにしても熱伝導両面テープを使ったら、必ず温度チェックすること!

ひさびさにグリス塗ったら盛りすぎた!

 ということで、両面テープを全部剥がして、粘着をしっかり拭き取ったら、CPU用の熱伝導グリスにチェンジ! アルミ板とヒートシンクは結構ゆがんでるので、CPUよりは多少盛ったほうがいい感じ。とくに中央部分ね。

ペルチェ素子にも熱伝導シリコンを持ってアルミ板に挟み込む

 またペルチェ素子もテープで貼っちゃったのを剥がしてリベンジ! がっ! この両面テープは3Mの超強力両面テープ並みに、ガッツリ密着するので、剥がすときはカッターの刃を入れながら、スマートフォンの分解ツールを使わないと剥がせない! しかも1個は力をかけすぎて、内部が断線して死んでしまいました。南無阿弥陀仏。

ペルチェ素子を壊してしまったので、ワンランクアップした12V 8AのTECI-12708にチェンジ! ベースのアルミペルチェ素子を置く

 ということで、コレを機にペルチェ素子もバージョンアップ! 今まで12V/6AのTECI-12706を使っていたが、さらに冷却効率の高い8AモノのTECI-12708にチェンジ。万が一の保険でAmazonで4つを3,000円購入した。

 シリコングリスになったため、ペルチェ素子やヒートシンクはネジの圧力で密着させる必要があり、工作レベルはワクワクさんを一気にノックダウン! レベル上がったー! 実際には次のようなサンドイッチ構造になる。

【ナット止め】
[80mm冷却ファン]風向き↓
[100×60×36mmヒートシンク]
〔グリス〕
[100x200x1.5mmアルミ板]
〔グリス〕
[12V 8Aペルチェ素子]
〔グリス〕
[200x300x1.5mmアルミ板](マウスパッド)
【M3 80mm ナベネジ】

 ちなみに穴の径は、3mmネジを通すけど、多少誤差があっても無理できるように4mm(φ4)でワッシャ使って誤魔化し工作! 寸法キッチリ大好きっ子は、M4をお使いください。

 これで仮組みして放熱用アルミ板とペルチェ素子裏のアルミ板の温度を測ってみると!

1.5mmのアルミの上に熱伝導シリコングリスを塗ってヒートシンクを乗せたもので、ペルチェ素子を挟む
最後にファンをネジ止め。ペルチェ素子に均等に圧力がかかるよう、また割れない程度にネジを対角線の順に締めていく

 こうして仮組みした冷えマウスパッドの温度を測ると! すばらしい! 放熱側35.4℃、冷却側8.4℃といい感じの数字が出た。調子に乗って、予備に買っておいたペルチェを2個並べて、「タンデムペルチェ・ダブルタイフーン」にしてみると、今度はコレだけ大きなヒートシンクをつけているにも関わらず、またもや放熱不足に!

放熱面35.4℃、冷却面8.4℃! やはり熱伝導しない両面テープだったかっ!

 ペルチェ素子は、メチャクチャ放熱とのバランスが難しい。もしペルチェ素子のドキュメントが手に入るようなら、放熱面と冷却面の温度差が示されているはず。

 今回使ったTECI-12708の場合は60℃なので温度差を調べてみると、35.4-8.4=27℃となり、そこそこのパフォーマンスだったことがわかる。スペックにある温度差まで出すのはなかなか難しいということだ(というのをあとで知って愕然とした。もっと早く知っていれば……)。

ひと晩寝てたら結露して大洪水! 俺は「冷水器」を作ってしまった!

 続いてテストするのは、長時間運転。温度センサーをマウスパッドの中央に取りつけて、12時間の温度変化を調べてみる。

温度変化

 電源オン直後は、いい感じ! 10分で気温より6℃下がるので、十分実用に耐えるだろう。ただ実用上で問題なのは、エアフローだ。当初排熱を吐き出しで上部に逃がす予定だったが、効率の良さから吹き付けに変更した。このためマウスパッドには、暖かい排熱モンスーンが吹き荒れる。とりあえずこれは、あとで防風林を植えるなりして考えることにしよう。

右側のパッド部分に排熱モンスーンが吹き荒れる!冷却性能も悪くなるし、手の甲を生暖かい風が抜けて「極上!」じゃない!

 グラフに戻ると、最初はいい感じでグングン温度を下げていくのだが、20分もすると頭打ち。あとはどんどん温度が上がってしまう。なーぜー!? What Happen?

 最初はエアコンを切って寝たからなのか? と思ったがどうも違う。若干室温が上がったというのもあるかもしれないが、「またしても」大きな問題にぶち当たる!

うわー! スゲー結露してる! うわー! 裏面もっとスゲーことに! コップで水撒いたみたいにびしょ濡れだ! 電源ヤベー!

 それが結露だ! この冷えマウスパッドの構造は、まさしくエアコンの熱交換器。アルミが冷えて湿度が高い空気を冷やし、それが結露となり除湿してる……。朝起きたときには、そりゃも~コップ一杯の水をこぼしたかのように、机がびしょ濡れだ。危うく電源が水没するところだったぜ!

 先のグラフに戻って、11時間を過ぎたところを見てほしい。再びマウスパッドはギュンギュン冷えはじめているのがわかる。これは結露をタオルで拭き取った後だ。

 そう! 結露をそのまま放置しておくと、冷えマウスパッドは空気から美味しい水を作る「冷水器」となるのだ! つまり電気エネルギーを水を冷たくするために使いはじめ、パッドが冷えなくなる!(笑)

 なんて面倒な工作に手を出してしまったんだ! もう辞めたい!

問題を1つずつ潰して「極上!冷えマウスパッド」に実装!

 本当はマウスパッドとして使いやすく、マウスカーソルも確実に動かすためには、パッドをブラスト加工したいところ。ブラスト加工ってのは、電車の手すりや荷棚に使われている金属なのに、なぜかつや消しでザラザラになっているアレ!

コレコレ! 山手線E235系の手すりは、ブラスト加工してなかったら、手が滑りやすくて握りづらい。母材はおそらくアルミ合金

 山手線のE235系の手すりなんかもブラスト加工されているし、たまにガラスのコップの一部がすりガラスになってるイラストなどもブラスト加工したもの。

 工場に頼めばブラス加工できるけど、今回はアルミの地肌を活かしてそのままに(笑)。カーソルがうまく動かなかったら、#400~#800のサンドペーパーで水つけてヤスリ掛けすればいい。幸い「冷えマウス」は、生のアルミでもうまくマウスが動いたのでOKとしよう。うむ! 合格だ!

 排熱モンスーン問題は、風防を作って対処した。

ちょうどいいサイズのアルミ板がなかったので、両面からカッターでキズを入れる

 風防に使うアルミは加工しやすい1mm厚。ちょうどいいサイズの既製品がなかったので、カッターで何回か刃を両面に入れて、少しずつ両方向に「く」の字に曲げていくと、10~20回でブチン! と切れる。

最初はまっすぐ曲げるために、机の角にキズを当ててちょっとだけ曲げる

 単純に風防をつけてもおもしろくないので、表面温度がわかる温度計&電流・電圧計をつけてよう! そこでアルミにメーター類を取りつける穴を開ける。使う工具は、ドリルとリーマとハンドニブラという四角い穴を開ける切削工具だ。

φ6mmぐらいの下穴を開けて、三角錐のリーマで穴をφ12mmぐらに拡大。なぜかロボットアニメでは、リーマのことをドリルって言うんだよね
ハンドニブラ。5mm幅のギロチンみたいな刃がついていて、アルミ板を2mmぐらいずつ、ちまちま切断する。四角い穴を開けるための必須ツール
握力がいるので四角い穴はあまり開けたくない。だから電子工作する人は、ドリルで穴を開けるだけでつけられる、丸いスイッチとかトグルスイッチを多様する(笑)

 本当はこのあとにヤスリがけして仕上げると仕上がりが綺麗になる。が! 写真の撮り方で雑な部分は見えないようにできるので、読者には内緒でヤスリがけを手抜きした(笑)。

 あとは電線の結線。本当ははんだ付けしたり、圧着端子というものを使うといいが、ホームセンターに行くと売ってる「絶縁ねじ込みコネクター」というのが便利。

やたらとアメリカ人はコレが好き(笑)
電線を軽くよじって、コネクタを時計方向に回すと、電線がなかのスプリングに引っかかって、がっちり固定される

 不器用で作業が雑な(と書いて「作業が合理的な」と読む)アメリカ人大好きアイテムで、接続したい電線をまとめて軽くよじり、上からこのコネクタを差し込んでネジと同じ方向に回すとあら不思議! 電源でつなげちゃう! じつはこのなかにスプリングみたいなものが入っていて、それぞれの電線がスプリングに絡まって、引っ張っても抜けなくなるというもの。

 アメリカのご家庭にお邪魔すると、コンセントの電線の修理までコレでやってて、雑だなー、いや合理的だなーと思うことが多々ある。

僕は日本人なので、チマチマとコネクタを使った配線

 試作機では、部品交換をしたりする可能性があるので、コネクタを使って電源と本体を分離できるようにしているが、趣味の工作ならキメ打ち上等!

 さて最後の結露問題は、水が滑り落ちる「ガラコ」を塗り、さらに三角棒で溜まった雨水を、料理用のトレイに落すようにして。時々、俺天才じゃねーか? と思う。

まずは無理のない程度の傾きをつける
流れた水を集めて、料理用のバッドに落すための三角棒(アクリル)を接着剤でくっつける
結露する部分に、車のウィンドウに着いた雨を落すコーティング材「ガラコ」を塗り混む。もしかするとプライマーという下塗り材を塗ってから、ガラコを塗るともっと効果的かも?

 最後はペルチェの真下に温度センサー、そしてヒートシンクに少し穴を開けて放熱側の温度センサーを仕込んだ。

ちょうどペルチェ素子の下にアルミテープで温度センサーを取りつける

極上! 完成! でももう二度とペルチェ素子使った工作はヤラネ!

 ペルチェ素子の直下は5℃と超冷え冷えで、とてもじゃないけど手を載せ続けるのは厳しい。しかしマウスパッド側は、いい感じに冷え冷えだ。たとえるならコンビにでペットボトルの冷えた飲み物を手にしたような感じ。缶ビールだとレジまで持っていくのに冷たすぎるけど、ペットボトルならヒンヤリといった感じだ。もしくは熱さまシートを貼った瞬間の感じ。

排熱モンスーン対策と結露自動排水機構により、パッドの表面温度が安定した!
ものスゴイ業務用感を醸し出す! このHOSHIZAKIステッカーも業務用感を演出するのに貼ってみた(笑)

 しかも先日作った「冷えマウス」のエアフローは、下から吸い込み、手で握る上から吐き出しなので、冷えマウスパッドの冷気が手のひらに伝わって、まるでエアコンが手に入っているような感じ(いや、マジで)。

スイッチで失敗したのは、オン/オフじゃなくて「運転」と「停止」って漢字で書くべきだったこと!
風防兼メーターパネルにより排熱モンスーンは全部裏に回るので、ここに電源を置いて空冷するのもあり

 もし同じようなものを作る場合、もしくはオリジナル冷蔵庫を作る場合は、ペルチェ素子のクセを知っておくと、手早く工作できるだろう。イバラの道を踏んできた、俺から読者への血ヘドのプレゼントだ! 受け取ってくれーぃっ!

  • ペルチェ素子の面積の4倍以上のヒートシック&ファンが必要
  • ファンはヒートシンクから吐き出しより吹き付け
  • 6Aタイプはあまり冷えないので8Aタイプ
  • ペルチェ素子は、個体によって性能のバラつきが大きい
  • 熱い面と冷たい面の温度差が40~50℃あればほぼベストパフォーマンス
  • 結露対策がスゲー面倒(笑)
  • メモリなどのヒートシンクを熱伝導両面テープでつけてる人は悔い改めよ! そしてグリスにチェンジ!
この水色の両面テープには気をつけろ! 使ったら必ず熱伝導しているかをチェックすること。もしくは最初からシリコングリスを使え!

 超長い工作記事になったが、これは筆者が血ヘドを吐きながら工作した恨みを、読者にも味わわせたい一心の嫌がらせだ! 先人の知恵とか、人柱となったノウハウでも何でもない!