西川和久の不定期コラム

ハイブリッド光学10倍カメラ搭載スマホ、OPPO「Reno 10x Zoom」

~35mm換算16~160mmカメラとSnapdragon 855搭載

製品写真

 オッポジャパン株式会社は7月3日、ハイブリッド光学10倍カメラを採用した6.65型SIMロックフリーの「Reno 10x Zoom」を発表、12日より販売を開始した。

 今回、編集部から実機が送られて来たので試用レポートをお届けしたい。

Snapdragon 855/8GB/256GB、35mm換算16-160mmのハイブリッド光学10倍ズーム搭載

 2018年あたりのスマートフォンカメラのトレンドは、標準と測距用、2種類のセンサーを搭載し、ポートレートモード(背景ぼかし)対応だった(機種によっては1センサー+AIで同等な機能を持つものもある)。

 2019年はそれが落ち着き、まだハイエンドだけだが、広角や望遠に対応した、センサー/レンズが3つのコンビネーションとなってきた。

 広角はもともと別のセンサー/レンズが必要、望遠に関してはある程度ならデジタルズームでも可能だが、鮮明な画像が欲しいとなると、やはり別にセンサー/レンズが必要となる。

 しかし、望遠で光学レンズとなると、薄いスマートフォンには収まりきならないため、今のところペリスコープ構造になっている機種ばかりだ。ペリスコープ=屈折工学系(プリズムを使って光を折り曲げる)と言えば、その昔ミノルタ「DiMAGE Xt(2003年)」を思い出す読者の方も多いのではないだろうか。まさか16年後にこんな形で再会するとは当時思ってもみなかった。

 今回ご紹介するOPPO「Reno 10x Zoom」は、まさにそのトレンドに乗っかり、ハイブリッド光学10倍、加えてノッチレス、ディスプレイ下部指紋センサーという最新の機能を満載したハイエンドスマートフォンとなる。おもな仕様は以下のとおり。

OPPO「Reno 10x Zoom」の仕様
SoCSnapdragon 855(1コア2.8GHz+3コア2.42GHz+4コア1.7GHz、Adreno 640 GPU内蔵)
メモリ8GB
ストレージ256GB
OSColorOS 6(Android 9ベース)
ディスプレイ6.65型AMOLED FHD+(2,340×1,080ドット)、画面占有率93.1%、Gorilla Glass 6
ネットワークIEEE 802.11ac対応、Bluetooth 5、NFC
SIMNano SIM×2カードスロット(DSDV、microSDと排他)
GSM850/900/1,800/1,900MHz
WCDMAB1/2/4/5/6/8/19
LTE FDDB1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/29/32/66
LTE TDDB34/38/39/40/41
VoLTEau/Y!mobileに対応
インターフェイスUSB3.1(Type-C)、microSDXCカードスロット、ステレオスピーカー
センサー磁気/光/近接/加速度/ジャイロ/レーザーフォーカス
位置情報GPS/A-GPS/GLONASS/Beidou/Galilo/QZSS
前面カメラ16MP f/2.0(IMX471)
背面カメラ48MP f/1.7(IMX586)/OIS + 8MP f/2.2 + 13MP f/3.0/OIS
サイズ/重量77.2×162.0×9.3mm(幅×奥行き×高さ)/約215g
バッテリ4,065mAh
カラーバリエーションジェットブラック、オーシャングリーン
税別店頭予想価格99,880円前後

 SoCはSnapdragon 855で、1コア2.8GHz+3コア2.42GHz+4コア1.7GHzでAdreno 640 GPUを内蔵しているハイエンドのSKUだ。

 高性能なだけに発熱が気になるところだが、熱伝導性ゲル/3層グラファイト/ヒートパイプを組み合わせ、本体温度を約13%低減しているとのこと。さらにゲーム中のGPUを解析して高負荷シーンで性能を調整し、“カクつき”を抑える「Frame Boost」、画面のタッチからアプリの反応までの時間を高速化する「Touch Boost」の両機能からなる「Hyper Boost 2.0」を搭載。SoCのパワーを最大限活用する工夫がなされている。

 メモリは8GB、ストレージは256GB。スマートフォンにこれほど必要なのかという話もあるが、もやはローエンドのPCを越えてしまった。OSはAndroid 9をベースにしたColorOS 6。

 ディスプレイは6.65型AMOLED(有機EL)で、解像度はFHD+(2,340×1,080ドット)。画面占有率93.1%、そしてGorilla Glass 6を採用している。

 ネットワークは、IEEE 802.11ac対応、Bluetooth 5、NFC、Nano SIM×2カードスロット(DSDV、microSDと排他)。対応バンドは表のとおり。NFCは残念ながらFeliCaには未対応だ。

 そのほかのインターフェイスはUSB 3.1 Type-C、microSDXCカードスロット、ステレオスピーカー。センサーは磁気/光/近接/加速度/ジャイロ/レーザーフォーカス。位置情報はGPS/A-GPS/GLONASS/Beidou/Galilo/QZSSに対応。指紋認証センサーはディスプレイ下部に内蔵している。

 カメラは前面が16MP f/2.0(IMX471)、背面が48MP f/1.7(IMX586)/OIS + 8MP f/2.2 + 13MP f/3.0/OIS。前面カメラは上側面からせり出す「ピボットライジング構造」を採用し、ノッチレスを実現した。

 サイズ77.2×162.0×9.3mm(幅×奥行き×高さ)、重量約215g。カラーバリエーションはジェットブラック、オーシャングリーンの2色。4,065mAhのバッテリを内蔵し、税別店頭予想価格は99,880円前後だ。

 SoC/メモリ/ストレージ的にもカメラ的にもハイエンドなので、10万円程度するのは仕方ないところか。

前面。画面占有率93.1%。ノッチレス、ディスプレイ下部指紋センサーでパネル以外は何もない
背面。綺麗なオーシャングリーン。縦にレンズが三つ並ぶ。上から標準、広角、望遠
左/下。左側面の音量±ボタン、下側面にSIMスロット、Type-C、スピーカー
右/上。右側面に電源ボタン、上側面は何もない
nanoSIMスロット付近。写真から見えている面がSIM2/microSD、裏にSIM1
付属品。イヤホン(Type-C接続)、イジェクトピン、USBケーブル、ハードケース、USB式ACアダプタ(サイズ約5.2×3.2×3.2cm/プラグ含まず、重量71g、出力5V2A/5V4A)
重量は実測で216g
iPhone Xとの比較。パネルサイズ分大きく、若干厚みもある。最大輝度はかなり明るい

 今回手元に届いたのはオーシャングリーン。綺麗なグラデーションに加え、表面がマットなので指紋跡も付きにくい(昨今の背面グラデーション系は綺麗なのだが、とにかく指紋跡が激しく残る)。

 重量は実測で216gと、スマートフォンとしては重い。画面サイズやカメラ性能などとトレードオフになるものの、個人的には少し大きく重い気がしないでもない。

 前面はノッチレス、ディスプレイ下部指紋センサーなので、パネル以外何もない。普段ノッチなどあまり気にしていないが、これはこれでスッキリしている。

 背面は縦にレンズが3つ並び、上から標準、広角、望遠となる。左側面の音量±ボタン、下側面にSIMスロット、Type-C、スピーカー。右側面に電源ボタンを配置。3.5mmイヤフォンジャックはない。付属のイヤフォンはType-C接続型だ。

 付属のUSB式ACアダプタは、サイズは約52×32×32mm(同/プラグ含まず)、重量71g、出力5V/2Aと5V/4A。独自の急速充電技術「VOOC 3.0」により30分で約50%、80分でフル充電が可能となる。

 6.65型AMOLEDのパネルは、FHD+(2,340×1,080ドット)で、画面占有率93.1%とかなり見やすい。明るさ、コントラスト、発色、視野角すべて良好。流石にハイエンドだけのことはある。またカバーガラスはGorilla Glass 6なので強度も十分。なお、写真はすべて標準で装着済みの保護フィルムが付いたままになっている。

 本機特徴の1つであるピボットライジング構造の前面カメラは、動画を掲載したので参考にして欲しい。機械的に動くため耐久性が気になるところだが、同社の説明によると「20万回の耐久テストをクリアしており、1日100回動作させても5年間使える」とのこと。

 自撮りだけなら1日100回も使わないだろうが、顔認証にもこの機構を使うため、頻度の高い人の場合、100回/日を超えることが予想される。とはいえ、一般的にスマートフォンの買い替えは2~4年に1回だと思われるため、この機構が壊れる前に買い替えとなりそうだ。

 加えて、落下時には内蔵ジャイロセンサーで検知、衝突前(落下距離にもよるだろうが)に自動的に収納される仕掛けも入っている。

前面カメラはピボットライジング構造と呼ばれる仕掛けでせり出す

 なお、フラッシュは前面/背面ともにこのせり出す部分に埋め込まれている。もともと前面カメラ使用時はせり出した状態なのでいいのだが、背面カメラでフラッシュがオン/自動/補助光の状態(つまりオフ以外)だと上にせり出したままカメラを操作することになり、少し気持ち悪い。

 発熱は、しばらく使用されていないアプリを自動停止する「AI アイスボックス」を搭載している。カメラ連続使用や動画連続再生程度では大したことないものの、AnTuTu Benchmarkで3Dを使いだすと熱を持つ(暖かいではなく少し熱いレベル)。

 サウンドはカマボコレンジは仕方ないとして、パワーがあり結構迫力のある音だ。一応ステレオなのだが、下側のスピーカーの方が音の出がよく、若干センターが偏る。

 イヤフォン出力は、普段は手持ちのSONY MDR-EX800STを使うのだが、Type-C接続でアダプタもないため、付属のイヤフォンで視聴した。スピーカー出力とは一転、バランスが低音よりのピラミッド型となる。その分、中・低音の迫力は増すものの、高域が出ず、また抜けもイマイチ。所詮付属のイヤフォンと言ったところ。

 Bluetoothのオーディオコーディックは、SBC/aptX/aptX HD/LDAC対応に対応、またDolby Atomsも搭載している。

とくに35mm換算16mmの広角が魅力的!

 カメラは前面16MP f/2.0(IMX471)、背面48MP f/1.7(IMX586)/OIS + 8MP f/2.2 + 13MP f/3.0/OIS。背面カメラは順にメイン(35mm換算26mm)、広角(35mm換算16mm)、望遠(35mm換算160mm)となり、広角から望遠で10倍ズームに相当する。ただし広角のみOIS(光学手ぶれ補正)がなく、低照度時は要注意だ。

 出力画素数は、広角で3,264×2,448ピクセル、標準(x1/x2/x6)で4,000×3,000ピクセル、x10の望遠でも同様に4,000×3,000ピクセル。

 最大出力が4,000×3,000ピクセルだと、12MPなのでメインの48MPと計算が合わないものの、これは、隣接4画素で合算処理し1ピクセルを作り出し、明るくノイズの少ない画像を得ているためだ。つまり1/4で12MPと、つじつまが合う。(少し違うが)画素ピッチが大きくなったのと同じ効果を狙っているというわけだ。

 カメラのモードは、標準/ポートレートに加え、夜/パノラマ/エキスパート/タイムラプス/スローモーション/Google Lens。

 設定はアスペクト比(4:3/1:1/全画面表示/48MP)、タイマー、画面タッチで写真を撮る、ジェスチャーで写真を撮る、音量ボタン、グリッド、位置情報、ミラーモードで自撮り写真を保存、AIシーン認識、透かし。出力解像度の変更など細かい設定は省かれている。

 動画は、前面カメラで1,080P/720P@30fps、背面カメラで4K@60fps/30fps、1,080P@60fps/30fps、720P@60fps/30fpsに対応する。

 写真では上側のバーにフラッシュ: オフ/オン/自動/補助光、HDR: オフ/オン/自動、ワンタッチ広角切替、幻惑色(若干派手目仕上げ): オフ/オン、フィルタ、カメラ設定のアイコンが並ぶ。

 また右側にある顔のアイコンは、背面では美肌エフェクト、前面では美肌/ほっそり顔/小顔/顎/デカ目/小鼻/タッチアップ/3Dといった、撮影後にアプリで行なうようなことを、カメラの機能として標準で持っている。もちろん後から処理するより、AIを使いつつ撮影時に処理した方が仕上がりは自然になる。

 ポートレートは背景をぼかすモードだ。標準時と画角も出力サイズも変わらない。但し後から写真アプリなどでピンの位置やボケ味などは調整できない。また同時に美肌エフェクトも若干かかるようだ。

 エキスパートは、シャッタースピード:16秒-1/8,000秒、WB:2000K-8000K、AF/MF、EV:±2の設定が可能だ。

写真。x1のアイコンはタップすると、x2/x6/x10/広角とループする
写真。右側の顔のアイコンで美肌エフェクトなど
ポートレート
モード切替(夜/パノラマ/エキスパート/タイムラプス/スローモーション/Google Lens)
エキスパート
設定

 試用中が梅雨の時期で、まったく青空が出ず暗い写真ばかりになってしまったが、ワイド/x1/x2/x6/x10と使いつつ、スナップしていて思ったのは、広角がかなり良い。

 ご覧のように、何の変哲もない何時もの場所から見える風景が、広角だとドラマティックになる。ただし慣れもあるだろうが、とっさに構えると指が写り込んでしまうことがあるので要注意だ。

標準
広角

 次にx6/x10は広角から順に並べたのでご覧いただきたいが、x6/x10になると、手すりに固定気味で撮っていても手ぶれでフラフラする上に、個人的にはx1の立ち位置からx6/x10を撮ることなどまずない。

 参考までに、明治通り沿いで道を隔てたショップを狙うと、窓枠内に並ぶ商品のアップが被写体となる……と表現すれば分かりやすいだろうか。個人的には広角/x1/x2で十分だと思う。

広角
x1
x2
x6
x10

 以下に作例を28点掲載したのでご覧いただきたい。HDRは自動でおもにx1、たまに広角、x2、ポートレートを使用した。また一番最後のエメラルドグリーンの建物はフィルタで色を強調している。曇天なのでなるべく色のある被写体を選びながら撮ったものの、それでもどんよりした仕上がりだ。

 今回は悪条件ということもあり発色などについてはコメントは控えるが、ISPがQualcommなので、ほかのSnapdragon搭載機と傾向は似ている。

 ただしレンズやセンサーはローエンド/ミドルレンジよりクオリティの高いものを使っているので、その分、写りも良くなっている感じだ。

作例28枚

初期セットアップ

 初期設定は、SIMなし、Googleアカウントや指紋認証などの設定はスキップして行なった。全部で12画面。難しい部分などはなく、よほどの初心者でもない限り、容易に設定できるだろう。

言語を選択
地域オプション
Wi-Fiに接続する
ご利用条件
アプリとデータのコピー(コピーしない)
Googleログイン(スキップ)
Googleサービス
ロック画面パスコードと指紋(スキップ)
Wi-Fiアシスタント
ソフトウェアの更新
データのインポート(新しいOPPO電話としてセットアップ)
ようこそ

 指紋認証と顔認証は、パスコード設定後に行なえる。

 ディスプレイ下部指紋センサーは初めてなのでどうなるのか?と思っていたが、ご覧のように、指紋認証(登録も含む)する時に、画面上にオーバーレイ(この部分は画面キャプチャが撮れない)される。

 あとは通常の指紋センサーのごとく扱うだけだ。登録も認証も結構速く、問題なく機能する。これはなかなか使える技術だ。

 顔の登録/認証は、都度前面カメラが一瞬せり出す。眼鏡の有無で登録/認証を確認したが、すべてのパターンで認識した。

指紋を追加
センサーに指を置いてください
指を置く位置を調整します
センサーに指を置いてください
終了
指紋認証の時、画面にこのような指紋の形をしたオーバーレイを表示
顔情報の登録
登録完了
設定/指紋、顔およびパスコード/顔

 SIMの設定はDSDVの一般的なものだ。SIMを挿入し、APNを設定すれば再起動なしで通信が可能になる。

デュアルSIMとモバイルデータ通信
SIM情報と設定
アクセスポイント名

独自のColorOS 6搭載

 OSはAndroid 9ベースのColorOS 6。初期起動時ストレージは256GB中、1.57GB使用中だ(若干の画面キャプチャを含む)。IMEはGboardがインストールされている。

 ナビゲーションキーはColorOS独自の“タスク切り替え/Home/戻る”の順になっているが、設定で並び替えやiOS/iPhone X系の様なナビゲーションキーなしにもできる。

 通知パネルは上から下へのスワイプ。通知パネルに並ぶアイコンの並び替えなどにも対応。壁紙/効果/ウィジェットは壁紙の長押し。このあたりは一般的な動きだ。

 Dockには「電話」、「メッセージ」、「Chrome」、「カメラ」を配置。1画面目は「カレンダー」、「時計」、「天気」、「設定」、「写真」、「Playストア」、「Google」フォルダ、「ツール」フォルダ。

 Googleフォルダには、「Google」、「Gmail」、「マップ」、「YouTube」、「ドライブ」、「Play Music」、「Playムービー&TV」、「Duo」、「フォト」。ツールフォルダには、「連絡先」、「レコーダー」、「コンパス」、「計算機」、「データ移行」、「ワンタップロック画面」、「Keepメモ」。

 2画面目に、「音楽」、「ファイルマネージャー」、「フォンマネージャー」、「テーマストア」、「動画」、「Music Play」、「ゲームスペース」、「Facebook」、「ニュース」、「Opera」。なおFacebookはアプリのクローン化に対応している。

Home(1/2)
Googleフォルダ
ツールフォルダ
Home(2/2)
通知パネル
通知パネル/編集
タスク切り替え
音量調整
ストレージ/256GB中1.57GB使用中
端末情報
ナビゲーションキー
アプリのクローン化
フォンマネージャー
ゲームスペース

 ウィジェットは、「時計」、「世界時計」、「Chromeのブックマーク」、「Chromeで検索」、「スケジュール」、「月」、「Gmail」、「マイフィード」、「Sound Search」、「Google」、「At a glance」、「メモリスト」、「クイックキー」、「ドライブ」、「Googkeニュース」、「Google Pay Music」、「Google TV&ムービー」。

 効果は、「標準」、「キューブ」、「反転スライド」、「カードの効果」、「傾斜モード」。

ホームの設定(壁紙/効果/ウィジェット)
ウィジェット

本連載では最速の性能を記録

 ベンチマークテストは簡易式だが「Google Octane 2.0」と「AnTuTu Benchmark」を使用した。Google Octane 2.0は17,285、AnTuTu Benchmarkは355,176(6位)。

 流石にSnapdragon 855だけあって、Google Octane 2.0、AnTuTu Benchmarkともにかなり速い。Google Octane 2.0の17,285は、ちょっとしたPC並だ。本連載では今のところどちらも最速となる。

 ただ筆者のように、Facebook、Twitter、InstagramなどSNS系のアプリ、加えてブラウザ、メールアプリ程度の利用では、この速度はあまり恩恵を得られない。流行りの3D系ゲームなどを日ごろから使っているユーザーにこそ試して欲しいところか。

AnTuTu Benchmark(1/2)。355,176
AnTuTu Benchmark(2/2)。6位
Google Octane 2.0は17,285
輝度/音量50%、Wi-Fi経由でフルHD動画を全画面連続再生。9時間経過後で残24%

 バッテリのベンチマークテストは、輝度/音量50%、Wi-Fi経由でフルHD動画の全画面連続再生を行なった。9時間経過後で残24%。12時間手前で電源が落ちた。これだけのパワーでこれだけ持てば十分だろう。


 以上のように、OPPO「Reno 10x Zoom」は、Snapdragon 855/8GB/256GB、35mm換算16~160mmのハイブリッド光学10倍ズーム搭載、ノッチレス、ディスプレイ下部指紋センサーなど、最新機能満載でハイパワーなスマートフォンだ。仕様の範囲内ではとくに不満もなく、とにかくサクサク動き、サクサク撮れる。

 個人的に残念なのは、これだけの内容ながらFeliCa未対応なところだろうか。この点が気にならず、性能も光学ズームも最大限活用したいユーザーにおすすめしたい1台と言えよう。