Hothotレビュー
HDR対応WQHD液晶のモバイルノート「ThinkPad X1 Carbon」
2018年3月12日 12:00
レノボ・ジャパンは、14型クラムシェルノートPC「ThinkPad X1 Carbon」を2月9日より販売開始した。2018年モデル最大のトピックは、Dolby Vision HDR対応のWQHD(2,560×1,440ドット)ディスプレイを用意したこと。
このディスプレイは500cd/平方mの高輝度、Adobe RGBカバー率100%の色域がうたわれており、クリエイティブ用途に活用できるディスプレイ品質を備えているとされる。今回同社よりDolby Vision HDR対応WQHDディスプレイを搭載した実機を借用したので、詳細レビューをお届けしよう。
第8世代Coreプロセッサ、LPDDR3-2133メモリ採用で高速化
ThinkPad X1 Carbonには直販モデルと販売代理店モデルが存在する。直販モデルにはキャンペーン価格が適用されており、Core i5-8250U/8GBメモリ/128GB SSD/フルHDディスプレイという最小構成なら160,834円で購入可能だ(3月3日時点)。
【表1】ThinkPad X1 Carbonの直販モデル一覧 ※3月3日調べ | |||||
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製品名 | ThinkPad X1 Carbon:<100台限定>パフォーマンス | ThinkPad X1 Carbon:パフォーマンス(Pro OS選択可能) | ThinkPad X1 Carbon:<100台限定>プレミアム | ThinkPad X1 Carbon:<100台限定>プレミアム・WQHD HDR搭載 | <80台限定!>ThinkPad X1 Carbon:プレミアム・大容量SSD WQHD搭載 |
OS | Windows 10 Home 64 bit | ||||
CPU | Core i5-8250U(1.6~3.4GHz) | Core i7-8550U(1.8~4GHz) | Core i7-8650U(1.9~4.2GHz) | ||
GPU | Intel UHD Graphics 620(300MHz~1.10GHz) | Intel UHD Graphics 620(300MHz~1.15GHz) | |||
メモリ | LPDDR3-2133 SDRAM 8GB | LPDDR3-2133 SDRAM 16GB | |||
ストレージ | 128GB SSD(SATA M.2) | 256GB SSD(PCIe M.2) | 1TB SSD(PCIe NVMe M.2) | ||
ディスプレイ | 14型フルHD IPS液晶(1,920×1,080ドット、157ppi、輝度300cd/平方m、タッチ非対応、非光沢) | 14型HDR WQHD IPS液晶(2,560×1,440ドット、210ppi、輝度500cd/平方m、タッチ非対応、光沢) | 14型WQHD IPS液晶(2,560×1,440ドット、210ppi、輝度300cd/平方m、タッチ非対応、非光沢) | ||
通信 | IEEE 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.1、Gigabit Ethernet(ネットワークアダプタにより) | ||||
インターフェイス | USB 3.1 Type-C(Thunderbolt 3対応、電源オフUSBチャージ機能、DC入力、DisplayPort)×2、USB 3.0 Type-A(Powered USB×1、電源オフUSBチャージ機能)×2、HDMI×1、イーサネット拡張コネクター2×1、microSDカードリーダ×1、ヘッドセットジャック×1、セキュリティキーホール×1 | ||||
Webカメラ | 720p、ThinkShutter付き | 720p、IRカメラ | 720p、ThinkShutter付き | ||
指紋センサー | あり | ||||
SIMカードスロット | なし | ||||
バッテリ容量 | 57Wh | ||||
バッテリ駆動時間 | 最大約20.9時間 | ||||
バッテリ充電時間 | 約2.6時間 | ||||
本体サイズ/重量 | 323.5×217.1×15.95mm(幅×奥行き×高さ)/約1.13kg | ||||
Microsoft Office | なし(カスタマイズ可能) | ||||
カラー | ブラック | ||||
価格 | 235,520円 | 261,360円 | 288,360円 | 334,800円 | 421,200円 |
キャンペーン価格 | 160,834円 | 177,725円 | 190,318円 | 220,968円 | 277,992円 |
カスタム・セレクト | ファースト・セレクト | カスタム・セレクト | ファースト・セレクト | カスタム・セレクト | ファースト・セレクト | |||
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製品番号 | 20KH004JJP | 20KH004HJP | 20KH004LJP | 20KH004MJP | 20KH004PJP | 20KH004RJP | 20KH004TJP | 20KH004UJP |
OS | Windows 10 Pro 64 bit | |||||||
CPU | Core i7-8550U(1.8~4GHz) | Core i5-8350U(1.7~3.6GHz) | Core i5-8250U(1.6~3.4GHz) | |||||
GPU | Intel UHD Graphics 620(300MHz~1.15GHz) | Intel UHD Graphics 620(300MHz~1.1GHz) | ||||||
メモリ | LPDDR3-2133 SDRAM 16GB | LPDDR3-2133 SDRAM 8GB | LPDDR3-2133 SDRAM 16GB | LPDDR3-2133 SDRAM 8GB | ||||
ストレージ | 512GB SSD(PCIe NVMe M.2) | 256GB SSD(PCIe NVMe M.2) | ||||||
ディスプレイ | 14型HDR WQHD IPS液晶(2,560×1,440ドット、210ppi、輝度500cd/平方m、タッチ非対応、光沢) | 14型フルHD IPS液晶(1,920×1.080ドット、157ppi、輝度300cd/平方m、タッチ非対応、非光沢) | 14型WQHD IPS液晶(2,560×1,440ドット、210ppi、輝度300cd/平方m、タッチ非対応、非光沢) | 14型フルHD IPS液晶(1,920×1.080ドット、157ppi、輝度300cd/平方m、タッチ対応、非光沢) | 14型フルHD IPS液晶(1,920×1.080ドット、157ppi、輝度300cd/平方m、タッチ非対応、非光沢) | 14型フルHD IPS液晶(1,920×1.080ドット、157ppi、輝度300cd/平方m、タッチ対応、非光沢) | 14型フルHD IPS液晶(1,920×1.080ドット、157ppi、輝度300cd/平方m、タッチ非対応、非光沢) | |
通信 | IEEE 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.1、Gigabit Ethernet(ネットワークアダプタにより) | |||||||
インターフェイス | USB 3.1 Type-C(Thunderbolt 3対応、電源オフUSBチャージ機能、DC入力、DisplayPort)×2、USB 3.0 Type-A(Powered USB×1、電源オフUSBチャージ機能)×2、HDMI×1、イーサネット拡張コネクター2×1、microSDカードリーダ×1、ヘッドセットジャック×1、セキュリティキーホール×1 | |||||||
Webカメラ | 720p、ThinkShutter付き | 720p、IRカメラ | 720p、ThinkShutter付き | 720p、IRカメラ | 720p、ThinkShutter付き | 720p、IRカメラ | 720p、ThinkShutter付き | |
指紋センサー | あり | |||||||
SIMカードスロット | なし | |||||||
バッテリ容量 | 57Wh | |||||||
バッテリ駆動時間 | 約17.2時間 | 後日発表 | 約17.2時間 | |||||
バッテリ充電時間 | 約2.6時間 | |||||||
本体サイズ/重量 | 323.5×217.1×15.95mm(幅×奥行き×高さ)/約1.13kg | |||||||
Microsoft Office | なし | |||||||
カラー | ブラック | |||||||
価格 | 311,000円 | 257,000円 | 294,000円 | 279,000円 | 277,000円 | 264,000円 | 255,000円 | 242,000円 |
直販モデルはOS、CPU、メモリ、ストレージ、ディスプレイ、内蔵カメラ、キーボード、MS Officeの有無などを選択できる。ただしCore i5モデルからCore i7を選べなかったり、ディスプレイをダウングレードできないなど細かな制限がある。
カスタマイズ可能なパーツの例
- OS
Windows 10 Home 64bit 日本語版/同英語版 - CPU
Core i5-8250U/Core i5-7300U/Core i5-8350U/Core i7-8550U/Core i7-8650U - メモリ
8GB/16GB - ストレージ
128GB(SATA)/256GB(SATA)/256GB(PCIe)/512GB(PCIe)/1TB(PCIe NVMe) - ディスプレイ
14型フルHD IPS液晶(1,920×1,080ドット、非光沢、300cd/平方m、マルチタッチ非対応)
14型フルHD IPS液晶(1,920×1,080ドット、非光沢、300cd/平方m、マルチタッチ対応)
14型WQHD IPS液晶(2,560×1,440ドット、非光沢、300cd/平方m、マルチタッチ非対応)
14型HDR WQHD IPS液晶(2,560×1,440ドット、光沢、500cd/平方m、マルチタッチ非対応) - 内蔵カメラ
Webカメラ(720p、ThinkShutter付き)、Webカメラ(720p、IRカメラ付き) - キーボード
日本語キーボード (バックライト、指紋センサー)
日本語キーボード (バックライト、指紋センサー、NFC)
英語キーボード (バックライト、指紋センサー)
英語キーボード (バックライト、指紋センサー、NFC) - Microsoft Office
なし/Microsoft Office Personal 2016/Microsoft Office Home and Business 2016
2018年モデルには、第8世代の4コア8スレッドCPUであるCore i5-8250U、Core i5-8350U、Core i7-8550U、Core i7-8650Uが用意されているが、直販モデルを購入するさいには第7世代の2コア4スレッドCPUのCore i5-7300Uも選択可能だ。
しかしCore i5-8250UからCore i5-7300Uに変更するとプラス5,400円かかるし、性能も低下する。特段の事情でCore i5-7300Uが必要でないかぎり、誤って選択しないように注意してほしい。なお、メモリにはLPDDR3-2133が採用されており、高速化に一役買っている。
新旧端子が混在するインターフェイス、Webカメラに物理シャッターを用意
ThinkPad X1 Carbonの形状、サイズ、重量は2017年モデルから変更はない。本体サイズは約323.5×217.1×15.95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.13kg。
筐体は4層のカーボンファイバーで強化されたうえで、マグネシウム合金のロールケージが実装されており、MILスペックのテストをクリアするタフネス性能を備えているという。実際本製品のパームレスト部を握って上下に振っても、筐体がめげてしまうような不安感はない。
カラーはブラックとシルバーの2色が予定されているが、執筆時点で発売されているのはブラックのみ。シルバーモデルは近日中に発売されるという。またLTE対応モデルの販売が開始されるのは4月上旬の予定だ。
インターフェイスは、USB 3.1 Type-C(Thunderbolt 3対応、電源オフUSBチャージ機能、DC入力、DisplayPort)×2、USB 3.0 Type-A(Powered USB×1、電源オフUSBチャージ機能)×2、HDMI×1、イーサネット拡張コネクター2×1、microSDカードリーダ×1、ヘッドセットジャック×1、セキュリティキーホール×1と充実している。
インターフェイスの数や種類は基本的には同じだが、後述の新型ドッキングステーションと接続するため、「イーサネット拡張コネクター」が「イーサネット拡張コネクター2」に変更され、USB 3.1 Type-C端子に隣接する位置に移動されている。従来のネットワークアダプタは端子形状が異なるため利用できない。
さて、新型ThinkPad X1 Carbonには新たなドッキングステーションとして「ThinkPad Ultra Docking Station」(31,320円)が用意されている。ThinkPad Ultra Docking Stationは、2基のUSB 3.1 Type-C、イーサネット拡張コネクター2で接続される設計となっており、従来のドッキングステーションより優れた性能を実現しているとのこと。なぜか2018年モデルの製品公式サイトからリンクが張られていないので、ほしい方はこのページのリンクから直接購入してほしい。
外観上の変更としては「ThinkShutter」が挙げられる。これはスライド式のシャッターで、Webカメラを使用しないさいに物理的にレンズを完全に遮断できる。セキュリティ上有用な機能だが、Windows Hello対応のIRカメラ(赤外線カメラ)を選択したさいには装備されないのが残念だ。
クリエイティブワークに活用できる高画質ディスプレイ
500cd/平方mの高輝度、Adobe RGBカバー率100%の色域がうたわれているDolby Vision HDR対応WQHDディスプレイの画質は相当高いレベルだ。500cd/平方mの輝度、P3(Display P3)の色域がうたわれている「MacBook Pro」(15inch, Late 2016)と比較してみると、実際の色より少々色味が強調されているように感じるが、液晶パネル自体の潜在能力が高いことは間違いない。
また、ThinkPad X1 CarbonのICCプロファイルをディスプレイキャリブレーション機器「i1Display Pro」で作成して、色度図を作る「ColorAC」で確認してみたところ、sRGBカバー率が100.0%、sRGB比が146.8%、Adobe RGBカバー率が99.9%、Adobe RGB比が108.8%と非常に高い結果が出た。キャリブレータによる色調整さえ施せば、広告レベルのクリエイターワークにも活用できそうだ。
なお今回ICCプロファイルをColor ACにインポートするさいに「注意:このICCプロファイルのLUT Green Blackにクリップ(値が飽和)の可能性がみられます」との警告メッセージが表示された。色域図を正確に作成できていない可能性があるので、今回実測した色域は参考に留めてほしい。
さて、今回の借用機のディスプレイはDolby Vision HDRに対応しているが、Windows 10の設定で「HDRビデオのストリーミング」をオンにできず、また「設定→システム→ディスプレイ」に「HDRと高度な色設定」スイッチが表示されなかった。Chrome上のYouTubeや「Netflix」アプリでHDR対応コンテンツを選んでも、実際にHDR映像が再生されることはなかった。
レノボ・ジャパンに問い合わせたところら「現段階では対応コンテンツはない」との回答が得られた。ThinkPad X1 CarbonでHDRコンテンツを楽しむためには、OSの対応と、Dolby Visionに対応したアプリケーションが必要になるようだ。
一方、サウンドの音質は基本的に悪くないが、音量が小さいことが気になった。YouTubeで公開されている「前前前世(movie ver.) RADWIMPS MV」を最大ボリュームで再生したさいの音圧レベルは最大72.2dBA(50cmの距離で測定)。
直近で音圧を計測したノートPCやタブレットを例に挙げると、「HP Spectre x360」が86.3dBA、「HP EliteBook x360 1020 G2」が89.4dBA、「ASUS TransBook 3 T305CA」が84.1dBAだから、ThinkPad X1 Carbonのボリュームはかなり小さい。オーディオコンポ代わりに音楽を楽しみたいのなら外付けスピーカーを接続することをオススメする。
入力インターフェイスはノートPC用として最高レベル
キーボード、TrackPoint、ThinkPadクリックパッドの操作感などは2017年モデルと変わっていないようだが、ノートPC用の入力インターフェイスとして最高レベルであることは間違いない。底打ちしないキーストローク、絶妙な反発力、心地よい打鍵感、強く叩いても響かない打鍵音など非の打ちどころがない。しいて不満を挙げるとすれば、パームレストに手脂が目立つことぐらいだ。
気になる性能は?
それでは最後にベンチマークを実施しよう。
今回は総合ベンチマーク「PCMark 10 v1.0.1457」、「PCMark 8 v2.8.704」、3Dベンチマーク「3DMark v2.4.4180」、CPU/OpenGLベンチマーク「CINEBENCH R15」、ゲーミングPCベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、ストレージベンチマーク「CrystalDiskMark 6.0.0」、「Adobe Photoshop Lightroom Classic CC」RAW画像の現像時間を計測、「Adobe Premiere Pro CC」フルHD動画/4K動画の書き出し時間を計測、バッテリベンチマーク「BBench」を実施してみた。
比較対象には同じ「Core i7-8550U」を搭載するノートPCとして、デル「New XPS 13」のスコアを筆者の過去記事から流用した。下記が検証機の仕様と、ベンチマークの結果だ。
ThinkPad X1 Carbon | New XPS 13 | |
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CPU | Core i7-8550U(1.8~4GHz) | |
GPU | Intel UHD Graphics 620(300MHz~1.15GHz) | |
メモリ | LPDDR3-2133 SDRAM 16GB | LPDDR3-2133 SDRAM 8GB |
ストレージ | 512GB SSD(PCIe NVMe M.2) | 256GB SSD(PCIe NVMe M.2) |
ディスプレイ | 14型、2,560×1,440ドット(210ppi) | 13.3型、3,840×2,160ドット(331ppi) |
OS | Windows 10 Pro 64bit | Windows 10 Home 64bit |
ThinkPad X1 Carbon | New XPS 13 | |
---|---|---|
PCMark 10 v1.0.1457 | ||
PCMark 10 Score | 3,729 | 3,520 |
Essentials | 7,652 | 6,975 |
App Start-up Score | 8,883 | 7,909 |
Video Conferencing Score | 7,192 | 7,028 |
Web Browsing Score | 7,014 | 6,106 |
Productivity | 6,042 | 5,461 |
Spreadsheets Score | 7,495 | 6,619 |
Writing Score | 4,871 | 4,507 |
Digital Content Creation | 3,044 | 3,109 |
Photo Editing Score | 3,639 | 3,669 |
Rendering and Visualization Score | 2,028 | 2,065 |
Video Editting Score | 3,822 | 3,968 |
PCMark 8 v2.8.704 | ||
Home Accelarated 3.0 | 3,273 | 3,364 |
Creative Accelarated 3.0 | 3,564 | 4,873 |
Work Accelarated 2.0 | 4,446 | 4,052 |
Storage | 5,037 | 5,023 |
3DMark v2.4.4264 | ||
Time Spy | 426 | 435 |
Fire Strike Ultra | 283 | 286 |
Fire Strike Extreme | 534 | 532 |
Fire Strike | 1,128 | 1,131 |
Sky Diver | 4,672 | 4,790 |
Cloud Gate | 9,039 | 9,053 |
Ice Storm Extreme | 55,421 | 49,726 |
Ice Storm | 76,133 | 62,710 |
CINEBENCH R15 | ||
OpenGL | 55.54 fps | 52.60 fps |
CPU | 607 cb | 637 cb |
CPU(Single Core) | 164 cb | 167 cb |
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク | ||
1,280×720ドット 標準品質(ノートPC) | 4,775(快適) | 4,522(快適) |
1,920×1,080ドット 標準品質(ノートPC) | 2,195(普通) | 2,477(普通) |
2,560×1,440ドット 標準品質(ノートPC) | 1,062(設定変更が必要) | - |
SSDをCrystalDiskMark 6.0.0で計測 | ||
Q32T1 シーケンシャルリード | 3,375.746 MB/s | 3,389.496 MB/s |
Q32T1 シーケンシャルライト | 1,989.350 MB/s | 1,172.782 MB/s |
4K Q8T8 ランダムリード | 869.012 MB/s | 866.818 MB/s |
4K Q8T8 ランダムライト | 421.341 MB/s | 449.603 MB/s |
4K Q32T1 ランダムリード | 415.580 MB/s | 393.423 MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 440.423 MB/s | 400.497 MB/s |
4K Q1T1 ランダムリード | 44.300 MB/s | 43.464 MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 130.184 MB/s | 132.749 MB/s |
Adobe Photoshop Lightroom Classic CCで50枚のRAW画像を現像 | ||
4,912☓3,264ドット、自動階調 | 1分30秒68 | - |
Adobe Premiere Pro CCで実時間5分のフルHD動画を書き出し(H.264) | ||
1,920×1,080ドット、30fps | 4分3秒64 | - |
Adobe Premiere Pro CCで実時間5分の4K動画を書き出し(H.264) | ||
3,840×2,160ドット、30fps | 10分50秒82 | - |
BBenchにより連続動作時間を計測(ディスプレイの明るさ40%、電源モード:高パフォーマンス) | ||
バッテリ残量5%まで | 11時間34分6秒 | 9時間28分42秒 |
おおむね横並びの結果だが、PCMark 8の「Creative Accelarated 3.0」でThinkPad X1 Carbonが3,564、New XPS 13が4,873と「1,309」ものスコア差がついている。念のためThinkPad X1 Carbonで再計測を実施したが、スコアはほとんど変わらなかった。
計測結果の詳細を確認してみたところ、Creative Accelarated 3.0の「Video Editing part 2 v2」で異常に時間がかかっていることがわかった。そのためCreative Accelarated 3.0のスコアはあくまでも参考値としてほしい。
実際のアプリケーションの実行速度は十分満足できる結果だ。4K動画の書き出しはちょっと荷が重いが、フルHD動画であれば実時間よりも約1分短く作業を終えている。RAW画像の現像も実用的な速度と言える。
高輝度なDolby Vision HDR対応WQHDディスプレイを搭載していることでバッテリ駆動時間が短いのではと心配していたが、薄型ノートPCとしては平均点を超える11時間30分23秒を記録した。最大輝度が500cd/平方mと元々高いので、輝度をもっと下げればさらに長いバッテリ駆動時間も狙える。周囲の環境光にもよるが、個人的にはディスプレイの明るさを20%に設定しても利用できると感じた。
悩ましいのはディスプレイの選択
今回購入するにあたって悩ましいのはディスプレイの選択だ。画質は14型HDR WQHD IPS液晶が輝度500cd/平方m、Adobe RGBカバー率100%ともっとも優れているのは間違いない。ただ、テストでは及第点は超えていたものの、バッテリ駆動時間への影響は小さくないはずだ。またマルチタッチにも対応していないし、光沢ディスプレイが好みでない方もいるだろう。
しかしそのような懸案事項が些細なことと思えるほど、ディスプレイ画質は圧倒的な美しさだ。HDR非対応ディスプレイとHDR対応ディスプレイの価格差はわずか7,560円。あとで交換できないパーツなのだから、用途を踏まえて慎重に選ぼう。